東国の令嬢に転生したので世界を平和にすることにした。 作:あゆなみ
ある日の休日。
私は屋敷の音楽室でバイオリンを弾いていた。
私は前世で両親がプロの音楽家だった為、音楽の英才教育を受けていた。ピアノだったりバイオリンだったりプロレベルとまではいかずともある程度は演奏することが出来る。
ちなみに何故かフルートだけは全く吹けない。
私自身音楽がとても好きという訳では無いが、今世で暇な時はたまに楽器に触るようにしている。
「お姉様。またバイオリン上達されましたね!素晴らしいです!」
アルトがニコニコで駆け寄ってくる。
私も人の事言えないがアルトは休日に友達と遊びに行ったりしているのを見たことがない。
どこか遊びに連れて行ってあげようか?
ここの国はちょっと怖いくらい娯楽施設が沢山ある。それこそそこだけでいえば前世と文明変わらないのでは?ってレベルである。
「ねぇアルト。今日お姉ちゃんとどこか遊びに行かない?行きたいとことかある?」
「お姉様とならどこへ行っても楽しそうですが...特に行きたいとこはありませんね。強いて言えば図書館に本を返しに行きたいです。」
やばい思ってたのと違う。
さすがにせっかくの休日に図書館に本を返しに行くだけではつまらない。
「そうだな〜じゃあ図書館に本を返しに行って、その後にカフェでおやつでも食べて帰ろうか。」
「はい!」
アルトは笑顔で良い返事をした。
バーリント図書館にまで行き、本を返してカフェへ向かう。
向かった先のカフェには店内で食べるのとは別に、クッキーやスコーンなど持ち帰りできるものも売っている、この世界では少し珍しいお店だった。
「このお菓子ちょっとしたお土産としてデミーくんにあげようかな〜!アルトもダミアンくんとかにあげてみたら?」
さりげなくアルトに聞いてみる。
「えっ。僕は...その...大丈夫です。」
普通に断られてしまった。まだそこまで仲良くなってなかったのか...
とりあえず私がデミーくんとダミアンくん。そして何時もダミアン君と行動してる友達2人やアーニャちゃんと確か...ベッキーちゃんという子に向けてクッキーを買った。
その後はアルトと2人でデザートを食べて家に帰った。
後日お菓子を周りの人に配りに行った。
先生にバレたら没収されてしまうリスクがあるのでこっそり渡して回った。
「...お前皇帝の学徒がこんなことしていいのか?」
デミーくんはそんなごもっともな正論をいいながら受け取ってくれた。嬉しい。
次にダミアン軍団達に渡しに行くと3人ともとても喜んでくれた。特に出っ歯の子が目を輝かせている。
「みんなは休日何してたの?」
なんとなく聞いてみた。
「えっと...色々あってステラレイク見に行きました!」
「あっあと川をボートで渡ったり魚とったりしました!」
「おぉ!なんか面白そうだね!」
「ありがとうございます!クッキー見つかる前に片付けに行こうぜ!」
と言って3人は去って行った。
最後にアーニャちゃんとベッキーちゃんに渡しに行く。
あげる前から何かを感じ取ったのかアーニャちゃんの目が心なしかキラキラしていた。
「おねいさん!あざざます!」
そう言って嬉しそうにクッキーを見つめるアーニャちゃんはめちゃくちゃ可愛かった。
ベッキーちゃんも丁寧にお礼を言ってくれた。流石お嬢様って感じだ。
渡す予定の人全員に先生に見つからずに渡せて安堵しながら教室に戻る。
「デミーくん!無事に渡せたよ!」
「...そうか。良かったな。」
「うん!デミーくんは休日何してたの?」
「特に何も...読書くらいか?」
「おぉ〜!めっちゃらしいね!」
そんな会話をしながらまたいつもの日常を送るのだった。
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その頃校舎の屋根の上にて...
?「アネット・クラリス。デミトリアス・デズモンドとの関係は相変わらず良好。最近はデズモンド兄弟の関係も改善させてきているようだし、彼女はこの任務に何らかの形で関わってくる可能性が高いな。懇親会でもドノバンと接触している可能性がかなり高いし、近いうちに接触するのもありかもしれない。」