勢いで書きましたが後悔はしてないです。
最近主人公がソーマじゃなくてリリな気がしてる。
助けて……。
酒造班が集まっていた。
「アババババババババ」
真ん中にいた誰かが押さえつけられていた。
「飲まんかいソーマぁあ!!」
トムお爺ちゃんが酒瓶をひっくり返し、口に突っ込んでいた。
「アバババババババババババババババババ」
悪い夢だと思って頬をつねったが、リリの頬はしっかりと痛みを知らせた。
「ソーマ様ぁああああああ!!!」
少し遅く起きたとある日、リリは眠たい目をこすりながら、拠点の裏側にある酒蔵の方へと足を運んでいた。
理由は単純で、昨晩、酒造班のリーダーであるトムお爺ちゃんから話があると聞いていたから。
「と、トムお爺ちゃん! 何してるんですか!」
「お、おおリリちゃん。気にせんでくれ。儂は、儂はこのアホたれソーマを懲らしめんといけんのじゃぁあ!!」
「ガババババババババババババ」
「そ、ソーマ様ぁああああああ!!!」
普段、十分に蓄えた髭を撫でながら穏やかな表情をしているのに、なぜか今日は見たこともないくらいの怒りの表情で酒瓶を持ち、ソーマ様に馬乗りになって口に酒を注ぐトムお爺ちゃん。
「な、なんでそんなことしてるんですか!」
止まってください! と声を荒げてトムお爺ちゃんを止めようとするが、トムお爺ちゃんはもちろん、酒造班の団員たちはみんなで床にソーマ様を取り押さえ続けている。
「もっとじゃ! さっさと余っとるドライ・ジンをこのアホたれに飲ますんじゃ」
「もちろんです大将! おら! 早くしろ!」
「アバババババババババババババ」
一体何が起きたんだろう。
温厚なトムお爺ちゃんが怒ったのは、ドライ・ジンの販売が決定した時だけだったと思う。あんな雑味しかない粗悪品を売るとは何事か? それでも酒の神か? とソーマ様に怒って、手に持ったドライ・ジンの酒瓶に砂糖を入れ、無理やり口に突っ込んでいた記憶がある。
でも、その時以外は怒らないトムお爺ちゃん。それに、他のみんなもトムお爺ちゃんと同じくらいソーマ様に怒っているような気がする。
少なくとも、ソーマ・ファミリアにおいて、一番ソーマ様を尊敬してる集団なのに、それでも怒っているのは相当なことがあったとしか思えない。
「とにかく! 止まってください!」
馬乗り状態のトムお爺ちゃんの腰を掴み、ソーマ様から無理やり引きずり下ろす。
「はぁ……はぁ……、助かった、リリルカ」
「一体何があったんですかソーマ様」
「いや、俺にも心当たりがない」
聞くところによると、リリが起きる少し前、寝ていたソーマ様の寝室に酒造班の団員達が押し入り、無理やり担がれて酒蔵へ拉致されたらしい。
あまりにも怒った表情をしたトムお爺ちゃんに、心当たりがないか尋ねられたが、ソーマ様には一切心当たりがないと答えたとのこと。
その姿を見てトムお爺ちゃんはとぼけていると捉えたのか、他の酒造班の団員にソーマ様を捕まえさせ、余っている酒を無理やり飲ませたようで、ソーマ様の周囲には空になった酒瓶が少なくとも15本以上は転がっている。
「えぇ?」
呆れて声が漏れてしまったが許してほしい。
「トムお爺ちゃんは何にそんなに怒ってたんですか? ソーマ様は心当たりがないって」
「違うんじゃよリリちゃん。リリちゃんがこの前悲しそうな顔をして拠点に帰ってきたじゃろ? そういう時は大抵このアホたれがリリちゃんに何に何かしたからじゃと思ってな」
「そーだそーだ!」
「姐さんを悲しませる奴なんかソーマ様以外にいねーしな!」
そう言って酒造班は大きな声でソーマ様を糾弾する。
彼らの主張だと、リリが悲しんでいたから罰を与えたらしい。でも、ソーマ様にはリリを悲しませた記憶がない。
「もしかして、ベル様?」
ここ最近で何かあったか。と考えて、強いて上げるとすればベル様の事だと思う。
それ以外は仕事に追われてはいたが、平和な日常だったはず。
「ベル? 誰じゃそいつは」
「ベルというと、ヘスティアのところの眷属だろう? そいつがどうした?」
「リリちゃんが気づいたらいなかった日があったじゃろう? 用事があって執務室に行ったがいなかったんじゃ。予算の話とかいろいろ相談したいことがあっての」
多分ベル様とダンジョンに潜っていた日だと思う。最近トムお爺ちゃんからリリに会いに来たことがないから。
それで、帰った時の表情を見てたっていうことだろうか?
「その日はしょうがないからバルで飲んで居ったら、リリちゃんが戻ってきてな。一人でダンジョンに行ってたはずなのに、普段ダンジョンに行く格好じゃなかったんじゃ。斧じゃなくてバックパックを持っておっての? 様子を見てれば少し暗い顔もしておった」
「だから俺が原因じゃないかと思った。嘘は言ってないな……。リリルカ」
「ひゃい!」
ソーマ様に突然呼ばれて変な声が出てしまった。すごく恥ずかしい。
「その日ダンジョンで何をしていた? さっきベル・クラネルの名前が出たということは会いに行ったんだろう?」
「はい。リリはベル様に会いに行きました。サポーターのふりをしてバベルの近くに行けば見かけるかなと思って」
「会えたか?」
「はい。お話もしました」
「ということらしい」
細かいことは話さなくて済みそう。あの日以降も数回ベル様とダンジョンに潜ったけど、そのことは聞いてこないし、ベル様に感じた感情を話すには、少しばかり恥ずかしい。
「ということはそのベルなんとやらがリリちゃんを悲しませたということじゃな!!」
「ぶっ飛ばすぞ野郎ども! そのベルとか言うクソを!」
「姐さん泣かせやがってこの野郎が!」
なんでそうなるんですかトムお爺ちゃん。それにリリは泣いてません。
「トム。ベル・クラネルはヘスティアの眷属だ。手を出すな。別に傘下にいるわけでも同盟を結んでいるわけでもないが、今の俺たちの規模でたった一人しか眷属のいないファミリアに手を出すのは良くない」
「っぐ……」
「それに、ベルはヘスティアにとって、俺でいうリリルカのような存在だ。彼女のためにもな」
「ソーマ様にとってのリリ……、へへ」
ん?
待ってくださいソーマ様? ベル様に興味があるんじゃなくて、ヘスティア様のことが気になってる?
やっぱりロキ様が言ってた通り、男女二人密室に居れば……。
「ソーマ様はやっぱりお胸の大きな方が好き」
「待て、何を言っているリリルカ」
ふーん。やっぱりそう言うことですねソーマ様。
「リリルカ!? なぜお前まで酒瓶を持つ? 持ってるのドライ・ジンじゃなくてアガヴェじゃないか?」
え? そうなんですね?
でも一番酒精も強いですし、時々ソーマ様も飲んでるし、このお酒、好きでしょう?
「聞いてるかリリルカ! 止まるんだリリルカ」
「みなさん、押さえつけてくださいね?」
もちろんです! とか、任せてください姐さん! とか元気の良い返事をしてくれた団員が、再びソーマ様の四肢を抑えつけてくれる。
「ロキ様が言ってましたよ? ロリっ娘? に馬乗りにされるのはご褒美だって。良かったですねソーマ様。リリ的にはロリ? じゃないと思いますが、ロキ様はリリのことロリっていうので」
ゆっくりとソーマ様に跨る。ちょうどお腹の上くらいの位置。
ソーマ様の右頬あたりに手を突き、顔を見つめる。
黒く重たい髪が目を隠してる。すらっとした鼻筋とか、綺麗な口元に白い肌を見て、少し笑顔になる。
きっと今のソーマ様の視界にはリリしか映っていないはず。
ソーマ様のリリが目の前にいて、ロリっ娘? が馬乗りになってる状況。
いつも頑張ってるソーマ様への褒美ですよ?
「アババアバアアバババガバアカババ」
しっかり味わってくださいね? ソーマ様。
わしの中のトム爺が暴れるんじゃー!
アンケートは25日の19:00で締め切りにしようと思いますのでよろしくですぅ。
今更ですが、何時更新が良いですか?
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