少女達が銃を手に戦ういつもの日常。
彼女達にとって当たり前の日々を過ごし、信念、或いは境遇に身を委ねて少女達は傷ついていく。
そんな
自分達の言葉を絶対的に尊重しながらも決して踏み荒らすことはしない、少女達が今まで見たことのなかった大人。何もかもが初めての触れ合いに、少女達は胸をときめかせる――!
「じゃあ先生。上着、預かるよ」
「スラックスを剥ぎ取ってから言う台詞じゃないねカズサ?」
なんかちょっと描きたくなったので。ちょっとっていうかほむほむ教授が可愛かったので。
当シャーレのカズサとキキョウの仲は良かったり悪かったりするのでご了承ください。
疲れた時とテンション上がった時にしか描かないので更新はするかしないかよくわかりません。
先生は安堵した。今日という日が金曜日ではない……いや、キキョウの誕生日を無事にお祝いできたということに、安堵していた。
彼の膝上で黒猫が伸びをする。
「今日のあんたはずっと、私だけに集中できていた。隠れて仕事もしなかった。100点満点よ、先生。感謝してもし足りないくらい」
「それはよかった。……それじゃあ、」
機嫌の良いキキョウの反応に胸を撫で下ろしていると。
「…………」
先生の顔を少しだけ不服そうに見上げる、黒猫の視線。
日頃から生徒達の悩み相談や対応に追われ続けた先生の辞書から、最早安息という言葉は抜け落ちている。
そんな先生の為に、キキョウは今日1日を使って半ば強制的に休暇を取らせた。
もちろん先生の代わりに業務をこなすなんて野暮な真似もしない。一緒に休む。
……これはいつかの仕返し。
ひとつの学校のひとつの役職。その程度とは比べ物にならない程、彼女を膝に乗せている卑怯な「大人」は巨大な責任を背負っている。
ならば、そんな大人が休むことに対する重要性も、認識していなければならない。認識して、実践しなければいけない。
「…………」
「…………」
「……キキョウが帰ったら、今日は早めに寝るか、」
「駄目」
さらに踏み込んで、クギを刺す。キキョウが押し付けた怠惰を無駄にさせないように。
言葉に隠された嘘。そして彼女が帰った後に先生が取る行動。その全てが、何となく想像出来てしまう。
「……。キキョウが私の為を思ってくれてるのは理解したよ。でも、流石に」
だから。
「私がただ。……駄々をこねて……癇癪をおこして。そんな酔狂だけで多忙に殺されそうなあんたの手を止めさせたと思っているの?」
その不敵な不機嫌に、先生は、驚きを超えて、安堵の感情を覚えていた。
「…………どうにかできちゃうんだ」
わかってしまったからには、対処せざるを得ない。
「私は、私こそは百花繚乱の作戦参謀。……必要なのは全体量の把握と手順の効率化。それに、あんた1人ならまだしも今はシャーレに私もいる。……これ以上の説明は必要?」
そしてその対策は、既に実行済みだ。
「……いいや。今日はキキョウの言う通り、休むことにするよ」
先生の肩から力が抜ける。ようやく諦めて――認めてくれた。
「伝え忘れていたけど、仕事の効率を考えて暫くは私を付きっきりの当番に指名しといたから。
「――、それだと他の子が」
「他の女に現を抜かせるほど余裕あったっけ、あんた」
「……ないです、はい」
だから、明日も明後日も、たぶん一緒。
でもこれは仕方のないこと。
不完全で不安定な黒猫と出会ってしまった、先生の運の尽き。
「だから、諦めて。……これは、仕方のないことだから」
「……………………」
今日は木曜日。なんとなく、たまたまシャーレに寄るいつもの金曜日は明日だけど。
先生を驚かせて、喜んでもらって。それで、週末は一緒に買い物にでも行きたい。
そんな、スイーツみたいに甘々で身を浸したら心までとろけてしまいそうな計画。
「……キキョウ? どうし――」
その、予定だったのに。
――先生の背後には、キャスパリーグが立っていた。