人間だけどウマ娘より速い……と思い込んでる子が曇ってるだけです

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ヒト娘だけどウマ娘より速いわww

 

やあ!俺だ!!

なんかトラックに轢かれて転生したぜ!!ベタだな!!!

病院で目覚めたら赤子やん!!TSやん!!母ケモミミやん!!

とまあ一通り発狂して看護師に「元気な子ですね〜」なんて言われて、

それが俺の2週目の人生のスタート。

 

二回目とはいえ体の作りが全然違うから苦労はしたけど同年代の子と比べると立ち上がったりは早かった。

ひとまずある程度の歳になって調べると前世でハマってた『ウマ娘』の世界に転生したことがわかった。

それを知った時図書館で思わず側転をしかけるほど喜んだ。

好きだった作品に転生とか、、、!!神様仏様感謝感謝〜またいっぱい祈りたいな!

 

行くしかねえなァ!!トレセン!!

 

転生者特典と言おうか、ヒトミミなのに死ぬほど足は速かったもんでその辺の野良レースに出て上級生なりなんなりをボコボコにして幼少期は楽しく生きました。

 

友達、、、?ナニ??ソレ???

まあこんなクソムーブしてたらできるはずがない

 

 

 

まあその後いろいろあって(中略)トレセン学園に入学したぜ!

 

 

 

もし、とあるレースに出たい時条件が存在する。

必要な勝利数を満たしていることやファン数、本格化からの年数など様々だが、メイクデビューか未勝利戦に出て勝利することが必須だ。そしてそのための出走登録、トレーニングを受けるためにはトレーナーが必要。

 

長々と言ったが要するにトレーナーがいなきゃ何も始まらないということだ。

 

そしてそのすべての出発点であるトレーナーと出会うための場所、模擬レース。

 

私はその模擬レースでだった今後ろと大きく差をつけて勝利した。

さあさあ私の運命のトレーナーは、、、

 

『君みたいな()()()なら無敗の三冠だって夢じゃない』

『僕と組んでくれれば最強の、()()()にしてみせる』

「あなたみたいな()()()は、、

 

 

うるさい

 

 

俺がウマ娘じゃないって話伝わってないのかな?

「失礼します」

無礼とは思いつつもそっけない態度でその場から立ち去る

 

「君みたいな()()()は、、!

「お前のような()()()なら、、、!!

 

 

耳障りだ、、、

 

 

指定のジャージから自分で持ってきた適当なジャージを着る。

あの制服とかジャージを着てるとウマ娘になったみたいであんまいい気分じゃない

さて、、今日はとりあえずランニングから、、、

 

「君、どうしたんだい?」

 

誰だテメェ

 

振り返ると二十代くらいの若者。

スカウト目的ならマジでもううんざりなんだが、、

 

「君、迷子かな?社会見学できたみんなはもう行っちゃったよ?」

 

なんだァ?てめェ……

確かに俺小さいけど!!普通小学生と、、、間違えるね!!俺小さいし!!

 

でも、、結構おもしろいな、この人

 

「っ、、、あははっ、、!」

「えっと、、?どうしたの、、、?」

「ああ、失礼しました。私はここの生徒です。」

「ああ、、ええ!?すまない間違えてしまって」

「いえ、、そんなことより」

 

担当トレーナーにするなら、、この人がいいな

 

「いま、担当しているウマ娘っていますか?」

「いや、新人だからみんなに断られちゃって、、」

「私のトレーナーになってくれませんか?」

「えっと、、なんでそんな急に?」

「私もトレーナーが見つからなくて、これも何かの縁ですから」

「いや、そんな理由で大事な三年間を棒振るようなこと、、」

「ではこうしましょう。私はあなた以外と担当は結びません。あなたはどなたと組んでいただいても構いません。」

 

もうひと押し

 

「ほら、あなたが担当にならないと大事な三年間が無駄になっちゃいますよ?」

「、、、はぁ、、私はまだ未熟です。後悔するかもしれません。いいですか?」

 

!!

 

「ええ、よろしくお願いします。トレーナーさん」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

私は今年からこのトレセン学園のトレーナーになった男だ。

ガキの頃に観たレースに憧れてトレーナーを必死に目指して、、、正直筆記はギリだったが無事なることができて一安心、、できるわけはなくて、全然担当ができなかった。

 

まあ新人の私なんかに来る奴の方が珍しいんだが、

 

適当なチームのサブトレーナーになろうかなと思っていた矢先に彼女、◽️◽️◽️◽️◽️◽️に出会った。

 

私の担当()である彼女には少し、、いやかなり込み入った事情がある。

彼女は自分のことを人間だと思いこんで、、、いや()()()()()()()()()()

 

彼女との担当契約をしたその日、理事長室に呼び出されて彼女の過去と歪みについて教えられた。

 

 

彼女の家は決して裕福ではなかったが貧困というほどではなかった。

男女2人で共働きだったが互いを愛し、贅沢はできなかったが幸せな生活を送っていた。

そして多くの例に漏れず2人の間に子供ができた。

 

その子供は、ウマ娘だった。

 

 

子供には金がかかる。2人はそれは理解していて貯金もしていた。

しかし、ウマ娘には()()()()()()()()

結果として仕事が増え、子育ての時間があり、2人の時間は減っていった。

自然に2人は他の人に目が行くようになった。

パートナーより美しい人。より稼ぐ人。より親身になってくれる人。

そのまま浮気に離婚。幸せな家庭は無くなった。

子供は母が引き取り、新たな生活が始まった。

今までより金がなくて、人がいなくて、貧しい生活。

その苦しみの矛先は子供に向いた。

 

◽️◽️◽️◽️◽️◽️は中等部とは思えないほど賢い。

周りはよく見えているし、気配りもできて、他人の気持ちを察せる子だ。だからこそ一連の出来事の原因の一端が自分であることを理解して、母の虐待を受けることも仕方のない、因果応報だと思っていた。

 

ある日、母が死んだ。アルコール中毒で気づいた時には息を引き取った。限界だった彼女は逃げ道を思いついた。

()()()のせいでこんなことになった。()()()が全部悪いのだと。

そして自分は被害者だと、そう思うことにした。幼い潰れそうな心を守るために。

一種の多重人格のようなものかもしれない。ウマ娘である悪い自分と人間である自分の二つに分けて、ウマ娘である自分を排斥した。

それが理事長から聞いた彼女を変えた過去の出来事。

 

 

 

彼女は自身がウマ娘だと見られないようにしている。

普段から帽子を被って、ズボンの中に尻尾を入れている。

保健所に保護された時には耳を切り落としてしまった。

そしてウマ娘として扱われると酷く嫌悪感を持ってしまう。

 

そして逆に、人間だと思われるととても喜ぶ。

まあ私の担当になったのはそういうことだ。そして彼女は私に好意を持っている。

 

それを利用、、、というと人聞きが悪いが彼女の為にできることはしている。

世間を騙してレースに出るためと言ってウマ娘の名前を名乗らせるようにはしたし、人間だからとご飯をあまり食べなかったが『たくさん食べる子の方がタイプかな〜』と彼女の聞いているところで言ったり、他のウマ娘と並走させて友達を作らせようともした。

 

 

彼女は歴史に名を残すような名バだ。

私が担当してもいいような子じゃない。

ただ、私は彼女しか担当がいないし、時間もある。そして何より彼女が信用してくれている。

ベストなトレーニングができないかもしれない。勝てないレースに出してしまうかもしれない。

だけど、彼女のために全力を尽くしたい。

 

今、彼女には取材の依頼が多く来ている。来年のクラシックの有力バなのだから当然だが、できる限り断るようにしている。たまに信頼できる記者に事前に説明をして彼女の許可を得てから慎重にやってはいるが、数えるほどしかしていない。

 

彼女はきっと来年たくさんのレースに勝つだろう。そして取材の依頼が増えるだろうし悪質なものもあるだろう。

そんなものから彼女を守りたい。守らなくてはならない。

私は彼女のトレーナーなのだから。





オリ主を曇らせたかっただけ
たぶんめいびー続かないので短編で投稿

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