残り2,3話程度です。
では、本編です。
☆ミレニアム、とある一室。
────カンナside
「────と、いう訳なんです。ネルさん」
「……カンナお前、自分が今なにを言ってるか分かってんのか?」
「無論、理解しています。ですが……この光景が何よりの証拠です」
”きゃっきゃっ!わいわい!”
「ん~~!!かわいい~!えっと、レンノスケ君?私の事『お姉ちゃん』って言って貰える?」
「?…うん!えっと、おねえちゃん!」
「────この子は、セミナーである(?)私が、一から全まで育てます。異論は認めません」
「あー困ります困ります!ユウカさん、どうかお気を確かに~~!」
「ユウカ、ぶっちゃけ気持ちはマジで分かる。でも先生ね、流石にそれは不味いと思うの」
「うふふ♪レンノスケ君、宜しければこの超天才病弱美少女ハッカーにも『お姉ちゃん』と仰って下さいませんか?」
「うん、えと……ヒマリおねえちゃん!」
「────おあぁ~!!(キャラ崩壊)」
「ヒマリ、気を確かにね」
こんにちは、私の名は尾刃カンナ。
ヴァルキューレ警察学校、公安局の局長に務めている者です。
今日、私とキリノ、そして途中から合流した先生は現在、ミレニアムサイエンススクールにお邪魔させて頂いている状況です。
因みに先生も一度狂い掛けていましたが、先生としての精神性が抜群過ぎて直ぐに正気を取り戻していました。尊敬です。
……私達がミレニアムに来た理由は、少し前に決定した『幼児化したレンノスケ』との合同護衛戦線の協定です。
数分前、私達は先生の連絡の元、ミレニアムに伝達しました。
最初こそ信じられない話だと一蹴されかけましたが、先生、そして私の証言もあり、先ずは見せてくれとミレニアムに赴いた次第です。
「……まぁ、うん。そうだな。もう無理矢理にも納得するわ」
「適応が早くて助かります。あの方々は少々、それが早過ぎる気がしなくもないですが……」
「ヒマリの奴は知らねぇが、ユウカは……ちぃっとその節があっからな。まぁ大事には至らねぇって事は言っておく」
私達がレンノスケを連れて来るなり何なり、気付けば『早瀬ユウカ』さんと『明星ヒマリ』さんはあっという間に彼の虜だ。
まぁ、無理もない。幼児化したレンノスケの顔には隠し切れない傷跡があります。
それは幼児化して尚、消えなかったモノ……それプラス、彼の圧倒的純粋性と愛嬌。
様々な要因が連なり、とんでもない【庇護欲】を彼は醸しだしている。
この私も、幼児化したレンノスケの可愛さには抗えませんでした。彼女等に、私は何も言えません。
「まぁ、アイツ等も多忙の身。今は放っておく。あたし等はその幼児化したって言うレンノスケの話だ。カンナ、一つ問うぞ……何があって、ああなった?」
「……先ず、私が業務中の時、レンノスケはソファーで苦しそうにしていました。第一としてそれが大問題ですが続けます。彼は身体の隅々から赤白い煙を噴出させ、そのまま酷く藻掻き苦しみ、一気に大放出させました」
「んだそりゃ……んで?」
「辺りが血の匂いと共に赤白の煙で覆われ、即座に換気。気付いた時には……彼は幼児化していました。記憶は10才も満たっていない様子で」
私はまだ落ち着きのあるネルさんにそう告げました。
ネルさんは理解出来んといった顔。当然の反応ですが、直ぐに告げて来ます。
「分かった、先ずは信じる。現にアイツがあんな姿だ……加えて此処はキヴォトス。んな事も有り得るわな」
「ありがとう御座います……これは極秘です。外部に漏らせば火を見るのは明らかな程の」
「あの野郎は敵が多かったからな、仕方ねぇ。だが……あたしが決める事じゃねぇが、アイツ等のあの様子を見るに護衛の協力関係には為る。そこは安心しろ」
「ネルさん、感謝いたします……本当に」
ネルさんはハッキリとそう言って、笑いました。
ミレニアム最強、美甘ネル……彼女を味方に付ける意味、これはデカい。
第2フェーズは恐らくクリア、後は……。
「どうやって戻すか、ですね」
「だな……此処からはあたしの管轄外だ、そこら辺はヒマリ達の出番になるんだろうが……」
「────時間は掛かりますね」
「うおっ!?」
「っと……ヒマリさん」
問題は、彼をどう戻すか。
それの思案を行っていた最中、ふと声を掛けられました。
後ろを振り向けば、其処には……レンノスケを撫でながら抱っこする、車椅子に乗ったヒマリさん。
「……甘やかすのが早過ぎる」
「この宝石を愛でぬ何てあり得ません。ふふっ、本当に可愛いですね」
「んぶ……んぶぶぶっ…」
「あ~ほっぺがモチモチ!まさかこの世界に生まれて弟が出来る何て、思いもしませんでした。普段の行いが良かった賜物ですね」
「おいナチュラルにエグイ勘違いしてるぞコイツ!」
「ヒマリ部長!次は私がこの子を抱っこしますからね!!」
「うぅ……せ、先生~…御二人が私のレンノスケを~!」
「まぁ、仕方ないね。レンノスケは可愛いからね」
ヒマリさんが完全に甘やかしモードに入ってしまっています。
気持は痛い程分かります。純粋無垢に果ての無い愛嬌……特に、ヒマリさんは子供には大層お優しいと少ない情報が入っていました。
ユウカさんもそれは同様。可愛い女の子が好きと少し前アリスさんからお伺いしましたが、どうやら男の子も同じ立ち位置として見ている様子。子供好きに悪い方は……余り居ません。こうして可愛がってもらえるのは、幼児化したレンノスケの為にもなるでしょう。
ヒマリさんが話に加わった以上、レンノスケに自分の状態を知られる訳にはいかない。
故に、ヒマリさんはレンノスケをキリノに任せるよう、キリノを呼び、そのまま預けようとします。
「少し名残惜しいですが、レンノスケ。少しの間またキリノさんと居て頂けますか?」
「はいっ!え、えと、なでてくれて、あいあとぉ、ございます!えと、うれしい、かったです!」
「……も、もう少しだけっ」
「はいはい、また後でねヒマリ」
「あーん!」
「くっ!私だってもう少し堪能したかったのに~!」
……悪い方は、居ないはずです。
「うふふ、ちゃんと御礼が言えて偉いですね。レンノスケ」
「ほんと?おれ、えらい?」
「はいっ!もう、すっごく偉いですよ!さっ、私達は少し別室で待機して居ましょうか。レンノスケが喜ぶかと思い、実はこんな物を持参して来たんですよ!」
「?…なに?それ」
「クレヨン、そしてお絵描きノートです!本官と一緒に絵を描くんです!とっても楽しいですよー!」
「そうなの!?すごい!
「ふふふっ!はいっ!では一緒に描きましょうか!それでは……皆さん、私達は指定して頂いた隣の部屋で待機していますね」
レンノスケの手を繋いで、私達に向けそういうキリノ。
やはり、生活安全局で培った能力が台頭している。フブキもそうだが、今年の一年はかなり良い。
青年のレンノスケの影響も大きいのだろうが、根底に在った精神性はやはりピカイチだったようだ。
特にキリノはアリウスの幼子のお世話に『仲正イチカ』さんとレンノスケの共同で中々に人気な立ち位置らしい……子供の扱いは、もうお手の物か。
「おう」
「あぁ、確りと見るんだぞ」
「何かあったら直ぐに呼んでね」
「はいっ!」
ネルさん、私、先生の順でそう告げる。
快活な返事と共に、キリノとレンノスケは去って行き、隣の部屋に行った。
レンノスケの笑顔、キリノの抱擁感、背中越しに伝わる……絵画の様な光景。
「まるで親子みたいですね。うふふ、あの二人に子供が出来たら、あの感じになるのでしょうか」
「皆が思ってたこと全部出したねヒマリ」
「まぁ、ぶっちゃけあんな感じなんだろうな」
「もしあの二人から子供が生まれたら……何か、想像つかないわね。白黒コンビですし」
「身長差もありますものね……いや、別にキリノさん小さくないですが」
「レンノスケがデカすぎんだよな……んだよ2m超えって。ふざけやがって!」
「どうどうネル」
皆、思う事は一緒の様です。
あの二人、一方は筋肉もりもりマッチョメンの変態、一方は華奢だがムッツリ要素の在る元気っ子。
そんな対照的とも云える二人。絵にも話題にもなる……避けては通れないでしょう。
しかし、話しが脱線してしまいました。此処は一度お直しが必要。
「んっん!……では、二人が別室に移った所で話しを戻しますが、一度、この話の整理を…………先ずは現状の問題である、レンノスケの幼児化の原因です」
私は皆の雰囲気が引き締まったのを感じ、続けます。
「────先ず、レンノスケがどうして幼児化したのか。候補を挙げます」
”1・何かしらの薬”
”2・神秘の代償”
”3・何かしらの組織からの兵器的攻撃”
「この3つが候補に挙げられます。私としては、1が圧倒的に無難かと」
「私も1が普通だと思います。2は既にレンノスケさんは過去の戦歴で十二分に払ったと言っても過言ではありません。これ以上何の代償を払うのか、そういった問題にも発展しますからね。それに幼児化なんて……弱体化には以ての外です」
「そうだね、私もそう思うかな」
ヒマリさん、先生がそう言います。
確かに、2はデメリットが大きすぎる。私もそれなりに神秘を研究した身、それに伴う代償も理解はしている。
故にそれを含んだが……奴の過去は惨状も惨状、失ったモノが多すぎる人生だった。
もう払いきったと言っても良い位だ、流石に失礼だった。反省だ。
「次に3だけど……コレも冷静に考えて無いに等しいんじゃないでしょうか?あのレンノスケさんが、何かの組織の攻撃を食らうなんて考えられませんし」
「レンノスケの戦闘スタイルって、基本は回避だもんね」
「はい、先生の仰る通り、レンノスケは己の耐久よりも回避を行います。又はナイフで弾き返すか、この2択ですね」
「なら意識外の可能性……も、まぁないね」
「それこそあり得ません。奴の気配探知能力は傑物です。電子索敵機よりも正確に状況を説明できる、理解し難い技術を持ち合わせています」
「加えて油断も無ければ隙も無い……戦闘者として完成されていやがるんだよな」
「そんな驚異的な戦闘力とセンスを持つレンノスケさんが、第一として攻撃を喰らう筈が無い……故に3番の選択肢も消え失せる訳ですね」
消去法として、2と3は無い。
正直、私でも彼の油断を見た事がありません。隙の無い戦闘が彼でしたから。
ならやはり、残す選択は…。
「1番しか考えられない、この一言ですね」
「だな……」
「薬……でも『サヤ』は記憶に無いって言ってたし、山海經ではなさそう何だよね」
「そのサヤって奴にどうにか出来るよう促せないのか?」
「可能なら頼みたい所だけど、曰く、不可解な幼児化は解毒に不明な副作用を起こす可能性があるって言ってて、要するにかなり時間を掛けて調査と研究が必要になるんだって」
「成程、解毒できなくは無いですが、その後の副作用が未知数、と……」
「その方に頼るのは最終手段ですね」
ネルさん、先生、ヒマリさん、ユウカさんとの意見の交換で粛々とテンポよく事の決定が進みます。
危険だが、唯一の光が見え始めました。前進している、解決に向かっている、ソレが先ず嬉しい想いです。
「一度、ここは1番を仮定としてそうなったのだと決定します。次に、レンノスケの共同護衛ですが……主に担当するのは我々公安局のヴァルキューレ生で行い、任務や巡回で手に付かぬ場合のみミレニアムの皆さんにお願いする。で、どうでしょうか?」
「構わねぇんじゃねぇの?あたしはソレで良いぜ」
「私もそれで構いません」
「うふふ、戦力は十二分です。我らがミレニアムは最先端の技術力を持ち合わせています。きっと、役に立ちますよ」
「……感謝いたします」
3人共、それで大丈夫だと告げてくれました。
ミレニアムの戦力を味方に付けた、正式に、デカいですね。
「……なぁカンナ。一つ良いか?」
「はい、何でもお申し付け下さい」
数秒の間、ネルさんが問いを掛けてきます。
「この一件は政治的にも絡みやすくなる上、情報漏洩の可能性を消し、レンノスケの身の上を隠すのが第一だ。故にゲヘナやトリニティに頼むのではなく、あたし等ミレニアムに協力体制を組むのは理解出来る。だが、やはり各治安維持組織の長には……『ヒナ』や『ツルギ』には伝えた方が良いんじゃねぇか?」
「と云うのは……最悪の想定を鑑みた上での助力ですか?」
「そうだ。レンノスケの影響力は極みに達している、ぶっちゃけた話、嫌な予感がする。何が起こるか分からねぇ以上現状の情報は信頼できる人間には伝えた方が良い筈だ」
そうだ、それは一本筋が通っているのだ。
正直、排他的思想ではあった。ゲヘナとトリニティの犬猿、そして各敵対組織の情報漏洩の危惧。
……難しいな。ネルさんが言うその意味、確かに理に適っているが……何処で漏れるか不明すぎるこの件、果たしてこれ以上話して良いのか。
「────ヒナとツルギなら信用できるよ。絶対的にね」
「ッ!……先生」
「ネルも、ヒナもツルギも、レンノスケには【戦闘合同訓練】で世話に成っていると聞いたよ。この件、最低値まで弱体化したレンノスケを見て見ぬ振りする子達じゃ無いのは私が保証する」
先生が確かな意思を持ってそう告げます。
この先生に、それを言わしめる意味。ヒナさんとツルギさん……分かってはいましたが、信頼に値するには十分過ぎるほどの発言。
それに、確かにレンノスケとはエリドゥとの一件以降、かなりの頻度で模擬戦をしていた関係値です。恐らく私でも理解していない戦闘力を持ち合わせている……上手くいけば過剰とも云える戦力の増加ですね。
「……分かりました。では、各方面には私がアイコンタクトを取り行います。その都度、ヒナさんとツルギさんと良好な関係を築けている先生にも同伴して頂きたいのですが、宜しいでしょうか?」
「全然大丈夫!任せてよ」
「ありがとう御座います……この問題、早急に解決に導くのが最善。各組織は随時の情報共有を徹底付けましょう」
「承りました。うふふ……ですが、カンナ局長。急ぐのも功ですが、先ずは彼自身も見て上げないと」
「?……それは、どういう」
突如、ヒマリさんがそう告げてきます。
私はイマイチ理解出来なかったのですが……彼女は続けます。
「────城ヶ崎レンノスケ、その幼児時代……確か、まだ5才でしたね?皆さんが見た彼の闇……想像以上のモノだったとお受けします」
「………はい。正に地獄を経験した者の言動でした。幼き子が、経験するべきではない事を齢5にして得た、ナニか………あッ!……成程です」
そう言う事でしたか。
「あぁ、そういう……ヒマリ、君は本当に優しいね」
「いいえ、当然の事です。レンノスケ、あの子には【愛される】という事が一度も無かった子……【愛される】という事は幼き子が得るべき普通です。それを3才からずっと悪意に満ちたブラックマーケットで過ごしたのならば、経験もする筈がありません。あの子には、確かな愛が必要です。今のキリノさんから頂いてる【愛】とは別の【愛】が」
「……そうだな。ガキンちょが得るべくモンは、そういうんだろうな。あたしじゃ無理だから、そういうのは先生とかカンナがやれよ?以前のレンノスケも、先生とカンナの事は…『母親って、ああいう叱ってくれて、褒める時は褒めてくれる女の人の事を言うんだろうな……俺は、そういうのよく分かんねぇけど』…って言ってたしよ」
私は、ネルさんの発言を聞いて……胸の中で、何かが弾けました。
……正直、私にとってのレンノスケは、生意気なヤツっていった印象でした。
タメ語で、ふざけた性格で、よく私にラップや悪戯を仕掛ける大馬鹿者……やる時はやるから、困ったガキって感じでした。
レンノスケの過去、無論、全ては知らずとも、何があったかは大体は知っていました。
奴の口から発せられたモノ、知らべて理解したモノ……どれも、壮絶。
そんな中で、この一件……レンノスケの闇の一部を見聞しました。
────3才から、親にブラックマーケットに捨てられた、可哀想な子……
物心つく前から、そんな環境に居れば……親の愛なんて知らないのは必然。
「────お任せ下さい。レンノスケには、親代わりが必要ですからね」
「そうだね……ふふっ、あんまり生徒に肩入れするのは良くないんだけど、今回は特例って事にするよ。私もシャーレの先生としてではなく、一人の『親代わり』として、あの子に接しようと思う」
私も先生も、意を決した。
母親……無論、私にも居る。その立場に仮としてだが成る。
言えば易し、だが思考すればかなり……緊張する。
それは先生も同じ、いや……きっと先生の方が大変だ。
同じ立場でも、先生は大人……この意味、重く捉える筈だ。
「……んな事言っちまった手前、無論、あたしもサポートする。レンノスケは暫くまたシャーレで過ごすんだろ?ならお前も……あぁ、そう言う訳にはいかねぇか」
「はい……で私は局長と云う手前、大きく動く事は叶いません」
「だから、先生が鍵となる、ですね……これは私もシャーレに通う回数を増やすべきですね?」
「え、えへへ……ユウカが来てくれると確かに色々と助かるかも~……」
「ふふっ……方針は決まりましたね」
ヒマリさんがそう言って、パンッ…と手を叩いて締めます。
辛気臭くなりましたが、やるべき事は決まりました。
後は……レンノスケの幼児化の秘密。
薬と仮定して、その解毒……やはり山海經に頼るべきか。
まだ思案ですが、コレも視野に入れなきゃですね。
同時、ヒマリさんが告げます。
「さてっ!一度会議をお開きにした所で────レンノスケに会いに行ってみましょう!」
「おーいいな!仕方ねーからレン坊の絵でも見てやるか!」
「今は隣でキリノと一緒にお絵描きをしてると記憶してるけど……なに描いたんだろう?」
「男の子ですし、やはり昆虫系かロボット系ですかね?」
「いや、意外とペロロ系統のキャラかもよ?」
「ゲロロ?んだその汚ったねぇ名前」
「ぺ、ペロロだよ!発言には気を付けてネル!」
「え、すまん……」
色々と話しながら、私達は部屋を後にします。
そして……そのまま流れる様に、隣の部屋へと進みました。
”コンコンコン…ガチャっ”
「うーい入るぜ」
「ん?あっ!皆さん!」
「あっ…!」
ネルさんが先頭に立ち、そのまま部屋に入ります。
中を確認すると……部屋の中央、並ぶ椅子にレンノスケとキリノが机をくっつけて、絵をかいていました。
キリノが立ち上がり、にこやかに笑いながら告げてきます。
「丁度いい所に来ましたね!もう会議は終えたのですか?」
「うん、やるべき事は大体決定したから、後でキリノにも共有するね」
「……丁度いいと云うのはどういう意味ですか?」
先生が対応し、ユウカさんがそう言います。
すると、キリノが嬉々として告げます。
「ふふふっ!実はレンノスケ君がとっても素敵な絵を書いて下さったんです!ねっ!レンノスケ……ってあれ?レンノスケ君?」
「うっ……や、やっぱ。はずかしい……っ」
モジモジと、レンノスケが絵を隠す様に上体を机にくっ付け、顔を赤くしてそう告げます。
「ぐふっ!!(その仕草に悶えるユウカ)」
「ふがっ…っ!(上に同様ヒマリ)」
「早ェよお前等……」
「んっふふ…大丈夫ですよレンノスケ君!皆さんは優しいですから、絶対に喜んでくれます!」
「ほ……ほんと?」
マズイ、直ぐにでも撫でまわしたい……だが、レンノスケのこの様子……何を描いたか想像できん。
しかしキリノの反応を見るに、良いモノなのは間違いない。
ユウカさんとヒマリさんは既に喰らっているが、私はまだ余裕がある。それはネルさんに先生も同様だ。
「応。レン坊、あたし等はお前の絵が見てぇんだ。ほら、見せてみろよ」
「……う、うん!えと、えっとね!おれ……これ、かいたの」
「────これはっ」
レンノスケが遂に見せてくれます。
お腹で隠していた絵を、少し恥ずかしそうに見せて来るその動作にキュンキュンきますが、何とか堪えてその絵を皆が直視します。
その絵は……正に。
「────み…みんな、を…かいて……うまく、かけなくて…ど、どう?」
それは……私達が、笑いながら並んでいる、絵でした。
私、キリノ、コノカ、先生、ユウカさん、ヒマリさん、ネルさん……2枚目の紙にも、他の局員達の絵がありました。
「キリノおねえちゃんと、かいて…たのしかた、んだけど……おれ、へただから、うまくかけなくって……は、はずかし、くて…」
”「────」”
沈黙。皆、その絵を見て……沈黙します。
レンノスケが、頑張って、キリノと一緒に描いた絵……。
その絵は、確かに……。
「おー!めっちゃ上手いじゃねぇか!やるなぁレン坊!これ、あたしだr」
「国宝だ……」
「え?」
「お、おい?」
「何て…素敵を超えた素敵な絵ですか……っ!」
「あらあらあら………ふ、ふふふっ!これには、超天才病弱美少女ハッカーの私でも、筆舌に尽くせないレベルの最高傑作ではありませんか」
「レンノスケっ……君って子は、本当に天才なんだから…っ!」
「そうでしょうそうでしょう!!レンノスケ君は天才なんですよ!」
私達はレンノスケに群がり、そのまま撫でる、褒めるを繰り返します。
あぁ、本当に可愛い……改めて、この子が天才なんだと実感しました。
「あうあうあうっ……え、えへへ…ほ、ほめて、くれるんだ……うれしい!」
「こんな可愛くって最高の絵を描いてくれたんだから、褒めるわよ!あーもう!本当に可愛いっっっ!!!」
「レンノスケ、御礼に飴ちゃんは如何ですか?と~~っても甘い飴ちゃんですよ!」
「あめ!?い、いいの?おれ、え…うまく、かけなかったよ?」
「いいえ!とっても上手く描けていますよ。そんな風に自分を下げちゃいけません。ほら、あーん」
「あ…あーん……っ!あみゃい!」
”ドクンッ……!”
「あっ♡……いけませんね、コレは……気を持たないと、この子が私の子じゃないって錯覚してしまいます」
「おいキモいぞお前!」
「ヒマリさん、この子の親は私です。どうか幻覚から目を覚まして下さい」
「おい狂犬!!名の通りに成ってんじゃねぇよ!」
「レンノスケ、この髪の長い人ってもしかして私かい?」
「うん!せんせえ、すっごくキレイだから、かくのたいへんだったけど……わかってくれて、えっと、うれしい…!」
「────そりゃあ分かるよ。だって、君は私の子供だからね」
「おーい!先生ー!気を確かに持ってくれー!」
「あはは……仕方ないですよネルさん。レンノスケ、どうしようもなく可愛いですから」
「お前が冷静だとそれはそれで怖ェんだよ……」
ネルさんが何か言っていますが、構いません(!??!?)
今は只……この子にを、際限なく甘やかしたい。
ずっと、出来なかった事だから。
この子を見る……あぁ、何て可愛い事か。
狂犬と呼ばれ、今まだ幼子と触れ合う機会など無かった私ですが……ここ最近、アイラちゃんも含めて、幼子に触れる時間が増えました。
子供は好きです。故に、この子のコレは……私には刺激が強すぎる。
この絵……本当に、凄い。本人は美味く描けず下手と云っているが、全く以てそんな事は無い。
世界に名を轟かせる実力はある。それほどのレベルだ。
私と皆さんはそのまま、レンノスケを褒め倒しました。
そして、数分もすれば……。
「あうっ……あうぅ……っっ♡」
ピクピク…と、我々の本能を駆り立てる様に身を震わせ、悦に浸っています。
少し、褒め過ぎた様な気がしなくも無いですが……まぁ、差違です。
そうして私達は、落ち着いたレンノスケと共に、この時間を過ごしました。
次回
ファウスト
※後書き
☆重要な事。
レンノスケ、ショタになる。を書かせて頂きありがとう御座います。
残り2,3話になりますが、それまでどうかお付き合いくださいませ。
さて、この外伝が終えたら【本編】か【外伝】を書こうかと思っております。
本編は前回の【パヴァーヌ編】を終えた次章、つまり【カルバノグの兎】編ですね。ここが大きくレンノスケの出番、キリノの出番、そしてSRTに『不知火カヤ』の変更が少々あります。特にカヤはかなり……無論、なるべく原作通りに事は進める次第で御座います。
外伝としては、ショタを消しまして、もう一つ【レンノスケ、配信者に成る】をプロットとして思考していました。
ですが、以前より投票して下さったアンケートも大変ありがたく思っております。
なので────外伝のこの話には【こんな場面があるよ!】と、一つ一つ書いていきます。
それでもう一度、アンケートを取ります。無論、本編を進めて欲しいという意見もアンケートとして用意いたします。
では、ご覧ください。
1:レンノスケ、配信者に成る。
「────えーっと、次のお題は…『質問、何でも』…です。では、早速いく」
〈来たー!〉
〈今回の大目玉だろコレ〉
〈wktk〉
「質問はランダムで応える。んじゃ先ずコレ…ふっw……えー…『女です。男の人のチ〇チンって大きく成る時ホントに上に向くんですか?』……答えます。向きます。そして、剥きます」
〈おいw〉
〈こらっ!〉
〈アウトや!!〉
〈草〉
〈草すぎるwww〉
〈お前ふざけんなよwwwwww〉
〈エッチなのはダメ!!しけい!!!〉
〈やかましいわ!〉
〈いきなりぶっ飛びすぎだろw〉
「そうか見た事ないもんな。うーん…なんか聞きたい?」
〈いいの!?〉
〈BANされる前に聞きたい事言っていい感じだ〉
〈逆に教えてほしいです♡〉
「逆に?そうだな……あー金玉ってあるじゃん?あんだけど、寒い時に金玉は高確率で萎むんだけど知ってる?」
〈草〉
〈マジ?〉
〈ごめん金玉しぼむってなにw〉
〈それ、本当ですか?初めて知りました〉
〈エッチなのはだめ!しけーい!!〉
〈うそ?〉
「いやガチガチ。逆に暑い時はふにゃる」
〈ふにゃるw〉
〈あかんめっちゃオモロイwww〉
〈犬の獣人の男です。これマジです〉
〈同じ男だけどガチ〉
「コメントに代弁して下さってる方が居るけど本当にマジなんだよ。え、その人達に聞きたいんだが、寒い時にズル剝けてるとガチ痛くね?」
〈マジで分かる〉
〈分かる〉
〈それな〉
〈ごめん分からん〉
〈分かる〉
〈仮性だと自在に籠れるから最強だべ〉
「くははははwww 良かった、分かってくれる人居る!」
〈これに関しては割と学びだわ〉
〈男性にも色々とあるんだなぁ〉
〈なんか分かんない人居るけどw〉
〈察してやれ……〉
簡易的ですが、こんな感じです。
もう少し具体性を付け加えます。
2:16歳組によるバレーボール同盟
レン:「────イオリ、イチカ、ヒフミ、アル、トキ、そして俺……いやメチャクチャ良いぞ。この面々なら決勝へ直行、強すぎて観客は失笑、これからテンション上げていこう~♪」
イオ:「韻を踏むなよ、ダルイなぁ……」
ヒフ:「あはは……」
アル:「よく分からないけど、バレーボールで優勝すれば良いのよね?レンノスケさんも居るし、この面子なら確かに楽勝ね!」
トキ:「別に、敵を倒してしまっても宜しいんでしょう?ぶいぶいっ」
イチ:「でも、油断は禁物っすよ~。飽く迄も私達は即席のチームっす、出場するであろうバレー選手とは技術力との差はありますから」
レン:「まぁそこは頑張るしかないな。あ、そうだ。さっき運営から出場するメンバーが決まったってメールが来た、見ようぜ」
イオ:「お、いいね。何チーム出るんだ?」
レン:「調べたらこの大会、伝統あるヤツだからな、結構出るぞ……えーっと、バレー愛好家に、賞金狙いです!って名前のチーム、後は………………む、マジか」
ヒフ:「どうしたのですか?レンノスケ君」
レン「いや……ちぃっとマズいな。俺等マジで頑張らなきゃいけなくなったわ」
アル:「へ?」
イオ:「どういう事だ?」
レン:「────空崎ヒナ、剣先ツルギ、美甘ネル、尾刃カンナ、聖園ミカ、小鳥遊ホシノ……が、出るらしい」
一同:「……………は?」
レン:「しかもコレ……コーチとして『先生』も居るぞ。ヤベェな、あいつ等ガチだべ」
3:キリノと二人旅
「────1週間の休暇、存分に楽しむとしよう、キリノ」
「そうですね!行くとしたらどうしましょう、電車が良いですかね?」
「ふむ……キリノ、実は何だがコレを見てくれ」
「え?……あ!それって!」
「車の免許、実はコッソリ取ってたんだ。車はもうお手の物、それに黒服からハイラックスを貰えた。明後日からの旅行、車で行かないか?」
「いつの間に……ふふっ、良いですね!本官も車の運転は出来るので交代も出来ます!それで行きましょう!」
「決まりだな」
「でも、黒服さんには色々として頂いて、何だか申し訳ないですね……」
「あーいいよいいよ!御礼はもうしたからな!(先生の机の角オナ動画と10cmサイズのデ〇ルドでのオナ〇ー動画を提示)」
「?そうなのですか?……分かりました、でも本官からもいつかは御礼をしたいので、今度会わせて下さいね!」
「えぇ……めっちゃ嫌だな……まぁ、分かった」
「よーし!じゃあ今から旅行に必要な物のお買い物に行きましょう!レンノスケの車で!ほら、早く!」
「っと……くは、そうだな」
因みに、心の中では……。
「(────えへへへ!レンノスケと旅行っ!楽しみですね~!食べ歩きに観光!レンノスケの思い出に、私も入れる何て……!ここ一週間のお天気は良好ですし、良い旅行になりそう!ふふっ!レンノスケにとって初めての旅行、私が先導しなきゃですね!)」
「(────先ず、キリノと百鬼夜行で観光した後に宿でセッ〇ス……温泉にも浸かってセ○クス……浴衣着て〇ックス。ふむ、完璧。次の山海經では……中華飯をキリノとドカ食いして気絶セック〇(???)……チャイナドレスでセ〇クス……うお、やっべぇ超楽しみに成ってきた。うし、今の内に色々と準備しとくか)」
4:提示版
【ガチ】城ヶ崎レンノスケだけど質問ある?
1:レン坊
因みにガチです。
2:モブ生徒
そういうのええて
12:モブ生徒
嘘松
13:モブ生徒
はい解散解散
16:レン坊
本当だ
25:モブ生徒
じゃあ証拠を出せよ証拠をよぉ
35:モブ生徒
そういうのばっかでマジおもんない。最近尻穴を開発したあたしぐらいおもんない
40:モブ生徒
上の方が気になるのバグだろ
50:レン坊
むぅ、分かった。自撮りで良いなら、送る
【レンノスケの写真】
これでいいか?
60:モブ生徒
は?
(簡易的に作りました。執筆するならもう少し確りと行います)
5:レンノスケの過去編
「────ふざけ、やがってッッ……一体、誰が
”己の身体炎傷を意図も解せぬ殺意”
”理性をも焦がす絶対的激情”
”彼は今、
キリノ:『レン…ノスケ……』
ヒフミ:『こんな、事って……』
シキ :『うっ……おえぇ……けほっっ!』
イチカ:『何すか?コレ……理解しろって言ってるんすか?こんな……ッッ』
カンナ:『………ッ』
ミカ :『こんなの、どうしろって……』
マコト:『……見るに、堪えん』
ネル :『クソ……胸糞悪ぃモン見せやがって……ッ』
ヒナ :『こんなのが、彼が与えられし
ツルギ:『目も当てられん惨状だ……』
アル :『冗談じゃないわよ…ッ!誰が、こんなッッ……!』
ホシノ:『…………』
ヒマリ:『ブラックマーケット……理解はしていましたが、まさか、此処までの悪意ですか。全く以て、ふざけているッ』
チヒロ:『もう、見てられない……っっ』
先生 :『………ごめんね、レンノスケ…っ……私がもっと、早ければ…っ』
この映像を観る、彼との関りがある生徒と先生。
信じ難し現実。余りの悪意、余りの絶望……目の前の光景は、圧倒的に最悪だった。
サオリ:『これが……城ヶ崎レンノスケが────裏社会の【怪物】に成った日……』
サオリのその一言が、辺りを静寂にさせた。
この様な感じです。それで、本編は【カルバノグ編】を指導します。
どれを進めるかは皆様に決めて頂きたいです。どうか、アンケートをお願い致します。
アンケートです。どうか、御投票を宜しくお願い致します。
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レンノスケ、配信者に成る。
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16歳組によるバレーボール同盟
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キリノと二人旅
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提示版(レンノスケだけど、質問ある?)
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レンノスケの過去編
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本編:カルバノグの兎編