SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について 作:種再燃祭
そして、クリスマス・イブの夜は更けて、やがて12月25日、クリスマス当日になっていく。
クリスマス当日よりイブの方が盛り上がるのが如何にも日本人気質の継承者たるオーブ人だが……
「配信、ご苦労だったな。ラクス」
そう労うのは、先に帰宅していたカガリで、
「ただいま戻りましたわ♪ カガリ」
そう返したのはクリスマス配信を終えたラクスだった。
そう、ここは二人のベッドルーム。
ここからは恋人たちの時間だ。
そして、ラクスはシャワーを浴びて一服入れる。
ただし、部屋着?下着?はいつもと違う、部屋の飾りつけ同様にもクリスマス仕様だった。
「メリークリスマス、ラクス。良ければ、こいつを受け取ってくれ」
「まあ♪ クリスマス・プレゼントですの?」
そう手渡された綺麗に装飾された小さな包みを嬉しそうに受け取るラクス。
「そんなところだな」
「開けてみても?」
「もちろんだ」
そして、出てきたのは……
「……カガリ、”これ”はそういう事でよろしいのですか?」
それはお洒落な金の台座に2月生まれのラクスの誕生石であるアメジストと、5月生まれのカガリの誕生石であるエメラルドがはめ込まれたお洒落なリング。
「ラクスがそう思いたいなら、それでいいぞ?」
何食わぬ顔で返してくる
「本当にズルい
そして、迷うことなく左手の薬指に通した。
光量を落とした照明に薬指をかざして、指輪のアメジストとエメラルドが同時にキラリと輝くのに頬を緩ませて、
「カガリ、来てくださいませ♡」
そうしてベッドに身を投げ出すのだった。
ラクスが綺麗なままクリスマスを終わらせるなんて暴挙、するわけないよね?っということだろう。
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さて、クリスマスは過ぎて、社会人の皆様にはお馴染みの師走名物、年末進行。
仕事納めの12月28日までが勝負だと、ラストスパートを駆ける皆々様。
「これはいいね……イケる、イケるよ!」
まだ10代だが社会人にして二児の
届いたデータに記されていたのは”次世代ウルトラ・コンパクト・リアクター”だ。
そう第12話に出てきたちょっと計画名にエヴァンゲリオン要素が入ってる”Neon Genesis Hybrid Powerplant Project(NGHPプロジェクト:新世代複合動力計画)”のコアになる動力だ。
ニコルパパことユーリ・アマルフィ博士により小型化に成功したニュートロンジャマーを冷却水を必要としない全個体マイクロモジュール超高温核分裂炉にオールインワン・ユニットに組込み、更には”バラエーナ”や”フレスベルグ”などのプラズマ兵器の技術的応用で達成できた従来より長時間安定させられる高温高圧プラズマの生成の成功した事により、従来より遥かに発電効率と発電量を引き上げた超電導クローズドサイクルMHD発電システムをパワーパックとしてパッケージング化してある。
同じ容積なら従来の核分裂炉より5割以上の出力を発生している。
パワーエクステンダー系に類する超電導バッテリーや大容量コンデンサの類は順調にアップグレードされていて、キラがシステムアップするのはもう一つの肝である内部でははなく「外部送電システムからの受電ユニット」の追加組み込みだ。
そう、従来のレーザーや指向性マイクロウェーブのレシーバーだけでなく、高エネルギー含有粒子線であるデュートリオンビームによる受電装置の搭載だ。
デュートリオンビームは等比級数的に距離に比例して粒子線自壊でエネルギーを減らしてゆくが、逆に送電エネルギーゲインは大きく、有効送受電距離はレーザーやマイクロウェーブに比べて短いが、時間当たりの給電量は極めて大きいのだ。
既にテストユニットを作成して実測したが、1㎞以内の送受電であればフェイズシフト・ダウンを起こしたGAT-X105を1分以内にフル充電できるほどであった。
用法としてはある程度の遠隔送受電ができるので行軍しながら受電限界距離まで常接充電するのがレーザーやマイクロウェーブで、ビーム照射装置になるべく近距離で相対的静止状態を保ち急速充電を行うのがデュートリオンという使い分けになるだろう。
ちなみにレーザーやマイクロウェーブは大気圏内外や気象条件などで使い分けられるが、基本的にどちらも受電可能距離なら同時受電可能である。
そして、最良の条件でのレーザーやマイクロウェーブの同時受電より、受電距離限界のデュートリオンビームの方が、時間当たりの受電量が大きい辺り、その特性の違いがよく表れている。
その特性から、戦域外延を滞空する空中給油ならぬ空中給電機の構想が立ち上がっているが……キラには、どうやら別のアイデアがあるらしい。
「これ、ビーム伝導チェンバーを使った機体内システム間の電力移動に使えるんじゃないかな?」
基本、電気の送受は現代と同じく有線で行われる。超電導素材の通電ケーブルならその時間当たりの通電量はケーブルの太さに比例すると考えていい。
確かに機体各所の超伝導リニアモーターや機器への網の目のように張り巡らせた電源供給ネットワークとならば、一つあたりの機材の消費電力はそこまで大きくないので、従来の超電導ケーブルで十分だ。
だが、大電力をやり取りする原子炉(MHD)から配電装置やバッテリーなどへの送電は、時間当たりのエネルギー供給量がデュートリオンの方が常識的な太さの機内ケーブルより大きくなりそうなのだ。
キラの言うように、フェイズシフト素材の頑強な真空チェンバーをビーム伝達路に用いれば大気などよりは粒子線の崩壊は幾分抑制できるし、何より距離が近いのでエネルギー損失は無視できるかもしれない。
「試しにシミュレーションで組んでみるか……」
実際、このシステムを組むと将来的な『モビルスーツ間のデュートリオンビームを媒介した電力の融通』などのシステムアップがかなりやりやすくなりそうなのだ。
キラはこのかつて自分がシステムデザインした複合核動力”NBSCハイブリッド・パワーパック”をはるかに凌ぐ出力と安定性を持つ新型複合核動力シンプルに”Hyper Hybrid Combined Reactor Drive (HHCRD)パワーパック”と名付け、シミュレーション・データと共にNGHPプロジェクトに提出する。
キラはスーパーコーディネーター、いわゆる”天才”を人工生成するようなコーディネートをされたような印象があるが、こうして見ると少なくともこの世界線では「人が思いつかないことをする隔絶した”才能”」というより「何かを組み合わせてシステムを構築する”センス”」があるように思う。
実際、モビルスーツにせよ動力機関にせよ、革新的な技術を自分で生み出すというより、『
そして、その必要十分な予想性能の割には完成度が高く、既存の技術だけで上手くまとめられ完成に新技術開発がほとんどいらない機器調達性の高さとコスト管理のしやすさ、素材が揃うなら十分に高い生産性など、キラ以外にも他にも転出されたプランはあったが……
『最高の性能ではないが、同時に最良のバランスである』
という評価がなされ、”HHCRDパワーパック”はNGHPプロジェクトの”本命”として開発が進められてゆくことになる。
「あっ、ちょっとモビルスーツ搭載用のデュートリオンビーム送電装置でも考えてみようかな?」
何やらこういうところは夫婦ですごく似ていた。
⌚⌚⌚
後日……
「キラ、
と
どうやら働くパパの忙しい日常は、年が明けてもまだまだ続くようである。
そりゃあ、とある読者様から「腹黒領主とその娼婦」と称されたラクスが、綺麗なまま終わるわけないんだよなぁ(挨拶
オーブに同性婚の風習があるのか明言しませんが、カガリが贈った指輪の石の選び方から考えて明らかにエンゲージリングですw
そして、キラ……やっぱコヤツ、マッドに片足どころか全身ズブズブに浸かってるよね?
やっぱり付き合いのある先輩や同僚の技師連中がなぁ……
基本、変人の巣窟オーブ技術畑w
まあ、”HHCRDパワーパック”と名付けられた新型分裂炉とデュートリオンビーム・テクノロジーを組み合わせた、シミュレーション上は従来の50%以上の出力向上を果たした新型複合核動力は、お正月に予定されている閲兵式には間に合わないでしょうが、9か月後くらいにはとりあえず搭載実機が出てくるかな?
次回は、暢気な元旦の風景でも……
どうか応援よろしくお願いします。