SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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原作TVシリーズではどう考えても不遇な扱いだったシンを思い切り推したいだけのエピソードですw

なのでそれに必要なギミックやバックグラウンドも必要だったり……






第37話 シン・アスカという少年とデュアルモード・クォンタム・サイコフレーム、そして”恩寵の笑顔” 【挿絵入り】

 

 

 

 さて、艦長が決まったC.E.73年度版アークエンジェル、通称”GNアークエンジェル”だが、無論、その搭載モビルスーツ隊もかなり決まっている。

 基本、専属となるのは当然、

 

 

【挿絵表示】

”キラ・ヤマト”技術大尉

 まあ、彼がいなければ話にならないだろう。

 そして、

 

 

【挿絵表示】

「お兄ちゃん、早く早くぅ~っ!」

 

 

【挿絵表示】

「あ~、はいはい」

 

 せっかくの休日だというのに惜しげもなく(マユ)の買い物(マユ曰く『兄妹(きょうだい)デート♡』)に付き合うシン・アスカである。

 そう、シンは今年で満16歳(誕生日は5か月先の9月1日だが)、つまりは成人の年。

 飛び級していたし、モビルスーツのパイロットライセンスも習得していたシンは、”アロウズ”自体には昨年の組織発足時より「研修生扱い」で所属していたが、組織自体が1年をかけて準備段階であり、また本人も未成年だったせいもあり、この1年は様々な訓練に勤しんでいた。

 元々、趣味のパルクールで国内ジュニア選手権の2部門で優勝をかっさらう”フィジカルお化け”枠のシンだけあり、これらの時折ひどくハードな訓練もそつなくこなしたようだ。

 

 余談ながらこの時に世話になった本名、年齢不詳の

【挿絵表示】

レン(REN)教官と『愉快な仲間達に』に根性あると妙に気に入られ、最初の強化キャンプだけでなく、それからも時折お誘いを受けてこの1年で何度か実戦形式の訓練に参加していた。

 シン自身も、実戦配備までになるべく様々な戦闘経験を積んでおきたかったというのもあるが、パルクール以外の趣味が”軍隊式(コマンド)シラット”というのだから、単純にCQBやらCQCやらが好きなのかもしれない。

 

 ただ、これらの経験は実は無駄になっていない。

 何しろ、彼に用意された機体は、以前に出てきた”改良型クォンタム・サイコフレーム”を搭載していた。

 厳密には更にそれを派生したもので、”クォンタム・サイコフレーム”に前シリーズに登場した”クォンタム・インタラクティブ・フィードバック・システム(Q-IFS)を発展させ、二つのシステムを有機的にリンク、オールインワン・システムとして試作された”デュアルモード・クォンタム・サイコフレーム”と呼ばれるものだ。

 

 

 

 まず大前提として双方ともに脳量子波を介したマンマシン・インターフェースだが、”Q-IFS”はあくまでモビルスーツのサブコントロール・システムで「脳量子波による機体とパイロットの双方向イメージフィードバックで従来のモビルスーツの操縦を補強・保管する」事を目的に開発された。

  逆に”クォンタム・サイコフレーム”は、モビルスーツのメインコントロール・システムで、「パイロットのイメージをそのまま機体制御に反映し、文字通りの人機一体」を目指したものだ。

 ただ、前者と後者では、要求される”()()()()()()”がかなり違う。

 Q-IFSは普通の人間では難しいが、パイロット全員ではないにしても先天的に強い脳量子波の持ち主(空間認識能力に優れたムウ・ラ・フラガとか)、ナノマシンで脳量子波もある程度底上げされる舎弟トリオなどのナノマシナリー・チルドレンとかも普通に使いこなせる。

 だが、クォンタム・サイコフレームは元々が『種族的に脳量子波が強く扱いに長けた”イノベイド専用操縦システム”』として開発されたもので、これを恒常的に動かせるのは、人間側だと出元が脳量子波強化コーディネイターであるピーリス、先天的に高強度のアコードの因子を持ちそれを開花させつつあるラクス(ただし、彼女が使うのは”クォンタム・MIDIフレーム”という専用の派生型)、そしてナノマシナリー・チルドレンとしてはオリジンであり究極でもあるカガリなどだ。

 

 実はスーパーコーディネイターであるキラですらも、『普通の状態』ではクォンタム・サイコフレームは脳量子波強度的に起動しない。

 だが、先の大戦でキラの愛機だった”ジャスティス・ソーディアン”には、クォンタム・サイコフレームが実装されていた。

 意味のない装備かと言えば、そうではなく……実は例外的に起動する場合があったのだ。そう、覚醒(SEED)状態時だ。

 そう、SEED状態になると、脳量子波の増大現象がみられるのだ。

 驚くべきことにこの世界線のキラ、原作よりかなり前倒しでヘリオポリスから地球に戻る旅路で初めての”種割れ”を経験し、”ジャスティス・ソーディアン”を受領する頃には任意発動が可能となっていた。

 

 さて、これで大分”デュアルモード・クォンタム・サイコフレーム”の方向性が見えてきたと思う。

 キラ、通常状態でも舎弟トリオと同程度の脳量子波強度があったのでQ-IFSがサブシステムとして搭載されていたが、やはり占有容積が問題とされていた。しかし、弛まぬ技術開発が各コンポーネントの小型化を可能とし、一体型の開発に漕ぎつけたのだ。

 コンセプトはストレートで、Q-IFSで通常状態の操縦サポートを行い戦闘力を底上げ、SEED状態でフルに機体の限界性能を引き出すという事をオールインワン・システムでシームレスに行うというところだ。

 

 だが、肝心のキラが最近、いや戦後はそれのテストパイロットができるほど時間的な余裕はなくなってしまった。

 だが、開発陣にとって幸運だったのは”シン・アスカ”という超逸材少年が現れた事だった。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 シンは、もともと大変優れたアスリートだ。フィジカル面、運動能力に関してはスーパーコーディネイターであるキラすらも凌ぐ。

 故に元々、極度の集中状態、いわゆる「ゾーンに入る」ことが度々あった。それも任意、自分の意思でだ。おそらくそれが下地だ。

 そして、前述の”レン”と『愉快な仲間達』……”カタロン”に所属していることになっているが、「表の職業をもち、裏で大声で言えない(公的)お仕事をしている」面々との『死なないギリギリの実戦形式訓練』を来る返すうちに、ついに”覚醒(SEED)”へと至ったのだ。

 しかも驚くべきことに、シンは既にキラと同じく”()()()()”が可能となっていたのだ。

 

 これにはれっきとした理由があった。

 シンのSEED状態における”覚醒深度(覚醒の深さ=ブースト率?)”はキラより低いのだが、発動率がキラより更に高いのだ。

 要は強化度合いは低いが、その分、SEED状態を発動させやすいという性質があった。

 覚醒深度が低いと言っても、クォンタム・サイコフレームを起動させるには十分な脳量子波強度であり、まさに”デュアルモード・クォンタム・サイコフレーム”のテスターとしては最適任だった。

 おまけに本人は3月31日までは研修生扱いで、スケジュール的にも余裕があった事も大きい。

 

 そして、彼の乗機に選ばれたのが、なんと”テスタメント”だ。

 そう、かつてソレスタルビーイングによる”ジェネシスα制圧戦”でリジェネ・レジェッタ”に鹵獲され、その後、ソレスタルビーイングにより様々な装備実験機に使われていたあのモビルスーツだ。

 元々、ZGMF-X12Aと呼ばれていた時代に、鹵獲したストライカーパック(後のシルエットやウィザードに繋がる技術)の性能調査テストベッドとして用いられた核動力モビルスーツだ。

 ザフトの機体としては目的が目的だけに発展性や拡張性、冗長性に優れており、接収したジェネシスαに製造設備があった事もあり、オーブに運ばれたのちもMTVPS装甲の実験素体になったり、”エクリプス(元弐号機)”の専用ストライカーパックのテストベッドをこなすなど実験機として八面六臂の活躍をしている。

 

 その後、キラが”NBSC(ニュークリア&バッテリー・スーパーコンダクティブ)ハイブリッド・パワーパック”の後継として新たに設計した新型複合核動力機関”HHCRD(Hyper Hybrid Combined Reactor Drive )パワーパック”に動力部を換装なども行われたが……

 最新の改装は、既にザフトの鹵獲機から入手していた、全周囲モニターとリニアシート、エアバッグシステムを持つフェイズシフト素材シェルを持つ球体型コックピットへの換装、そして、同時にコックピットブロックに”デュアルモード・クォンタム・サイコフレーム”を組み込む事だった。

 というか、球体コックピット・ブロックにビルトインできるまでに小型化に成功していたのはある意味、技術的エポックメーキングではないだろうか?

 

 こうして、実験機の本懐にして正道を突っ走る”テスタメント”と、ついこの間まで研修生だったが潜在能力は未知数のシン・アスカは出会ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とはいえ、今のシンはオフである。

 デートと称して腕を引っ張られている、(マユ)にダダ甘のお兄ちゃんモードだ。

 そして只今このアスカ兄妹、オーブの海辺にある公園に来ていた。

 何でも最近評判のクレープのキッチンカーが出店してるらしく、マユはおやつにそれを所望であるらしい。

 年頃の女の子にとって、スイーツのトレンドを追いかけるのは半ば習性のようなものだ。

 シンとしては特に甘いものが好きという訳ではない(どちらかと言えばガッツリ系が好み)が、マユが食べたいというのなら異論はない。

 

広い宇宙の数あるひとつ

青い地球の広い世界で

小さな恋の思いは届く

小さな島のあなたのもとへ

 

あなたと出会い時は流れる

思いを込めた手紙も増える

いつしか二人 互いに響く

時に激しく 時に切なく

響くは遠く遥かかなたへ

やさしい歌は世界を変える

 

 ふと流れてきたメロディーは……

 

「あっ、ラクスさんの新譜だ! えっと、確か”小さな恋のうた”だったかな?」

 

「へぇ~」

 

 その兄の淡白な反応にマユは思わずジト目になり、

 

「お兄ちゃん、せっかく同じ職場に居るんだから、もっと興味持とうよ~」

 

「いや、同じ職場って……言っとくけど、ラクスさんって公式にはソレスタルビーイング所属のネットアイドルで、別に”アロウズ”の一員とかってわけじゃないぞ?」

 

 そう。

 ラクスは大体カガリと行動を共にしてるから『アロウズの広報担当』と誤解される事が多いが、別に所属の移動があった訳ではない。

 単に『カガリのいるところにラクスあり』って感じに、”アロウズ”の長官室周辺でエンカウントしやすいだけだ。

 技官であり、カガリの双子の弟であるキラならともかく、特に普段はカガリに用事がある事もないシンは必然的にラクスを見かける機会は少ない。

 というか、あまり喋ったこともないのが本当のところ。

 社会人なんてそんなものである。

 

「それはそうかもだけどさぁ」

 

 なんて兄と妹でクレープの食べさせあいっこしながら歩いていると、

 

「あっ、ニール、私たちもクレープ食べよ?」

 

「いいぞ。ちょうど小腹も空いてきたことだし」

 

 すれ違ったのは、シンとマユの間位の年頃っぽい赤毛の少女と、男の色気を感じる青年のカップルで、

 

「ねぇ、ニール……」

 

「ん?」

 

 

【挿絵表示】

「私、幸せだよ♡」

 

 

 

ほら あなたにとって

大事な人ほど すぐそばにいるの

ただ あなたにだけ届いて欲しい 響け恋の歌

ほら...ほら...ほら...響け恋の歌

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




という訳で、まさかの”レン”再登場です(挨拶

実は”レン”、一発屋ではなく、確かにエンカウント率はレアもいいところですが……忘れた頃にたま~に出てきたりw
そして今回は、「シンが原作より遥かに早く”覚醒(SEED)”するきっかけをつくった」という意外と重要なポジションです。
レン、意図的でなく”覚醒”誘発させるなんてシンに一体どんだけ過酷な”追加訓練”したんだか(汗
なんかシンが時折、夢で魘されてそう。

あと、フェルトはニール(ロックオン)と上手く行ってるみたいですが……弟と妹にどう説明するんだろ?(愉悦

そして出てきたこの世界線におけるシンの愛機、”テスタメント”。
今回は軽く触れただけですが、詳細は次回にでも……

次回もどうかよろしくお願いします。
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