SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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はい。深夜アップです。

さて、今回のエピソードはシンのトレーニング回です。
そして、お相手は……サブタイに答えが書いてあるかな?w





第64話 少年、いつか君も自分だけの”スペシャル”を見つける日がくるだろう 【挿絵入り】

 

 

 

 

【挿絵表示】

『さて少年、1対3のフォーメーションを組んで襲ってくる手練れの敵を相手にした気分はどうだったかね?』

 

 

【挿絵表示】

「めっちゃ疲れましたぁ~」

 

 通信機越しのグラハムに、普段の勝気さが吹っ飛ぶほど疲労困憊のシンである。

 本日のシンの訓練メニューは、キラが前話で予想した通り、”ドラグーン・ストライカー”のテストを兼ねて、オーブ直上宙域、高度8万㎞付近での訓練となった。

 対戦相手は、グラハム・エーカー少佐が駆る”ソードブースト・キュリオス”と彼に率いられるハワードとダリルが操る”GNオーバーフラッグ”からなる『3機編隊(ケッテ)』だった。

 

『フフ。ダリルとハワード、そして私との三連戦をこなした後、”1on3”をこなしてまだ喋れるのだから中々大したものだぞ?』

 

 まあ、そういうことだ。

 1on1の模擬戦を3セットやった後に、3機相手の対フォーメーション・バトルとなったらしい。

 スコアは、一番元気だった対ダリル戦は辛勝、2戦目のハワードとは相打ち判定、グラハムに至っては愛機の可変機能をフルに生かした変則的(トリッキー)な動きに翻弄されて完敗。

 無論、1対3ではほぼ防戦一方で、何もできないままに惨敗した。

 

 しかし、グラハムが褒めているのも納得がいく。

 僅かなインターバルを挟んでの四連戦だったというのに、最後の最後までシンはきっちり集中力を切らさなかったのだ。

 フィジカル・モンスターの面目躍如である。

 無論、”覚醒(SEED)”状態を併用してこの結果だ。

 というか、覚醒深度(=ブースト率)はキラほど高くない(ただしSEED発動条件はシンの方がハードルが低く任意発動も自然発動も発動率がキラより高く心身共に消耗が少ない)とはいえ、一日四回もSEED状態になったにも関わらず、極度に疲弊はしてても失神はしてないシンってホントに只者じゃあない。

 というか、もうこの時点で原作Destiny最終回の技量超えてないか?

 

「それにしてもまさか目の前で”リアル・()()()()()()()()()()()が見れるとは思いませんでしたよ」

 

 この世界線ではガンダム・シリーズは存在しないがマクロス・シリーズはオーブ制作でC.E.リマスター版も、フォッカー生存IfルートのC.E.リメイク版も存在する。ついでにエヴァンゲリオンも同じくあったりする。

 どっちもオーブの国民的アニメ……というか、この世界線のオーブの国民的アニメは妙にロボット物が多いのは気のせいか?

 たしかエウレカとかエルガイムとかもあった気がするし……いや、ややこしくなるのでそれはいずれまたの機会に。

 

 そして、この訓練(模擬戦)中にグラハムが何度も魅せた戦術機動こそが『マクロス・シリーズで天才マックスが端を発し、イサムやアルトが魅せた人型⇔航空機形態への変形を駆使した変化自在のトリッキー三次元戦闘機動戦術』、オーブ軍のパイロット教本にはない非公式マニューバだが可変モビルスーツパイロットなら誰もが知ってる”リアル・ヴァルキリー・マニューバ”だ。

 むしろ、このヴァルキリー・マニューバに憧れて可変機パイロットを目指すのは、オーブ軍では鉄板で定番なのだが、その難易度の高さ故に完全にマスターしている者はおそらくオーブ軍の全てのパイロットでも片手の指の数に届くかどうかだ。

 だが、グラハムとその愛機”ソードブースト・キュリオス”は、シンの感覚的には完全再現していたように見えた。

 

『間違ってるぞ少年! 私が行ったのは”ヴァルキリー・マニューバ”ではない! それを更に磨き上げた……人詠んで()()()()()()()()()だっ!!

 

コーラサワー大尉といい、なんで軍出身のトップエースな人達って”スペシャル”ってのにこだわるんだ?)

 

 ※シンの勘違い。スペシャルを連呼するのはグラハムとコーラサワーぐらい。そして2人そろって”アロウズ(ARROWS)”所属。

 

「ちょっと疑問なんですけど……エーカー少佐、じゃなかったグラハムさんって本当にナチュラルなんですか? いや、コーディネイターとかじゃあなくてもっと別な……そう、オーブ軍が開発した最新のサイバネティク・ボディに換装してるとか? ”ブレラ・スターン”みたいに」

 

(C.E.リマスターのあのキャラの声って、妙にキラさんに似ているんだよなぁ~)

 

 どうやらシンもオーブパイロットの大半がそうであるように、やっぱりマクロスを観て育ったクチだったらしい。

 というか、パイロットを目指すきっかけがマクロスだったというのは、動機としては繰り返すがオーブ軍じゃメジャーだ。

 蛇足ながら「エーカーではなく気軽にグラハムと呼ぶがいいぞ少年! 階級も無用だ! ”アロウズ”は軍隊ではないのだからな!」と言い出したのはグラハムからである。

 

 ちなみにサブ通信スクリーンの向こう側では、ハワードとダリルが『『うんうん。その疑問、もっともだと思うぞ』』と言いたげに頷いていたりする。

 

『HA-HA-HA! 面白いこというではないかっ! 少年、私は”早乙女アルト”と同じく生身だぞっ!』

 

(いや、確かに声的にはそうなんだけどさ……)

 

「あの……生身で継続的12G荷重、瞬間最大荷重20Gに耐えるってどんな体の構造してるんです?」

 

『そうなるように鍛えてるからだっ!!』

 

 いや、それ答えになってないと思うぞ? というか回答が○ンパンマン並みの理不尽さ……

 なんかシンが諦めたようなため息を突いた。

 どうやらシンはグラハムと付き合うコツをつかみつつあるような気がする。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 さて、この訓練(模擬戦)の意図だが……

 圧倒的に実戦経験が足りないというか皆無なシンに、『戦場の過酷さを追体験させ経験となす』というのは正解だ。

 だが、同時にグラハムたちにもしっかりメリットはあった。

 

(なるほど……確かにドラグーンとはファングやシールドビットとは性質が異なる遠隔操作兵装だな)

 

 そう、第63話でキラが語っていた『GN系とドラグーン系の遠隔操作兵器の違い』を経験する為にこの訓練を受諾したのだ。

 特に『シンは特異な空間認識能力を持っておらず、その様な者でも使える半自動化された”()()()()ドラグーン”を使用』というのが実にグラハムたちにとって都合がよかった。

 先の大戦において、単騎ではザフト最強戦力と判断されたラウ・ル・クルーゼと”プロヴィデンス”の組み合わせは各国に強い衝撃を与えた。

 その影響で各国で遠隔操作兵器の開発が進み、(GN粒子系技術はオーブが独占してるせいもあり)『第二世代ドラグーンかそれに相当する兵器が次の戦場に多数登場する可能性』が示唆されていた。

 だからこそグラハムは自分と部下たちに『第二世代ドラグーン”その物”と戦える機会』を逃したくなく、シンと”テスタメント・マッシモ”の「ドラグーン・ストライカーの装着テスト」に合わせて模擬戦をスケジュールに組み込んだのだ。

 

 本来ならば、この手の『ドラグーンを使う仮想敵役(アグレッサー)』に最も適任なのは、ラウム・クルゼーロと彼の愛機である”プロヴィデンス・リビルド”なのだが、当然のように対ドラグーン戦術を模索したいのは”アロウズ”だけではなく、おまけにクルゼーロはザフトの戦術や機体特性を知り尽くしているということもあり、軍からひっきりなしに教導依頼が入ってるらしい。

 なんでも話によると、クルゼーロは大の愛妻家で娘可愛さも相まって妻と子と過ごす時間を捻出したいらしく、あまりぎちぎちに仕事を入れたがらないらしい。

 実際、本来はジャンク屋組合専属のモビルスーツ教導官なのだが、本業を制限してまで軍の訓練を請け負ってる状況なので、”アロウズ”としても簡単には依頼できない状況だ。

 

 しかし、先の大戦においてラウ・ル・クルーゼやプロヴィデンスと巡り合わせの結果、戦う機会に恵まれなかったグラハムは、可能ならば『次の戦争』にとり一般化して登場するだろうドラグーンと戦う機会を得たかったのだ。

 無論、GNファングやGNシールドビット相手で『遠隔操作兵器自体との戦闘経験』は積めるが、如何せんこれらの兵器はドラグーンと特性と違う上に、原則として味方陣営しか使わないのである。

 

 

 

 そんな折に都合よく現れたのが、シン・アスカという()()()()()()少年兵”だった。

 比較対象がキラ・ヤマト、パトリック・コーラサワー、そして今回のグラハム・エーカーというオーブの誇る超級エースとばっかり模擬戦やってるから(ピーリスは現在、”エンプラス”のテスト中でジャンル違い、ニコルとヒリングは新型機の慣熟のためシンとの訓練はしばらくスケジュールにない)あまり自覚は無い様だが……シンの周囲からの評価は、本人が思ってるよりずっと高い。

 それは、基本的にシンが大体の場合において『期待以上の結果』を出しているからだ。

 

 今回も例外ではなく、『事前に基礎的な操作訓練をしただけで、ドラグーンの基本的な使い方を覚えた』のだ。

 スポンジのような吸収力・学習力も大したものだが……

 その根本となるのが、素の身体能力(フィジカル)とそれを活かすだけの感覚の鋭さと動物的な勘の良さ、それに加えて前述の『”覚醒(SEED)”状態の入りやすさ』だ。

 SEED状態になることで脳量子波の増大現象が起きて、”テスタメント・マッシモ”に搭載されるデュアルモード・クォンタム・サイコフレームのサブコントロールのQ-IFSから双方向フルコントロールのクォンタム・サイコフレームに操作系統が切り替わり、『操縦者のイメージがダイレクトに機体に反映』されると同時に『機体のセンサー類の情報が自分の視覚情報などにイメージフィードバックされる』状態になる。

 つまり、事実上『シンの感覚が一気に拡張される』のだ。

 結果として、『ドラグーンを()()()()()()、”反射と直感”で操作する』限り、シンとドラグーンはとても相性が良い組み合わせだった。

 

 前話にてキラが指摘した「きっと(シンは)コツをつかめば(ドラグーンを)どうにかしてしまうと思うな」というのは、全く正しかったという訳だ。

 そして、キラと同じく上澄み中の上澄み、世界的に見てもトップエースの一人であるグラハムがそれに気づかない筈が無かった。

 確かに00原作譲りの奇抜な言動を繰り返すグラハム(加えて原作2ndでは格好も傾奇者になっていた)だが、その本質においては生粋の軍人。

 性格は確かに「乙女座らしいセンチメンタリズム的」かもしれないが、根幹は如何にも軍人らしいリアリストだ。

 だからこそ、このような『”身内(アロウズ)”にドラグーンの使い手がいて、それと模擬戦が組める好機』を見逃すはずはない。

 

 

 

「少年、やがて君も自分だけの(ユニーク)スペシャル”を見つける日が来るだろう」

 

『は?』

 

 通信機越しのシンにグラハムは微笑み、

 

 

【挿絵表示】

(すべか)らくエースとは、”漢”とはそういう物だ。いつか少年も気づく日が来るだろう」

 

『はぁ……』

 

 要領を得ない返事を返すシンだったが……この時のグラハムの発言は現実のものとなる。

 少なくても”2年後”までにはそうなる気がする。

 

 

 

 もっとも、悲しいかな人の身であるシンには、そうなる自分が全くイメージできないようであったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




祝! ハムさん、初イラスト化(挨拶
いや~、難産でしたw


”グラハム・スペシャル”は、機体が変わっても可変機である以上は健在です(断言

しかもそれは可変機戦術機動”リアル・ヴァルキリー・マニューバ”として非公式でありながらオーブ軍では一般的に認知されているというw
ただしこれができるのはオーブ軍全体で片手の指の数に届くかどうかで、その一人がグラハムです。
というか、この変態機動できるのが最大あと4人いるかもしれないオーブ軍とは一体……?

そして、シン。
ダリル→ハワード→グラハムと連戦して、最後は1対3というハードワークしながら、「めっちゃ疲れた」で済ませてしまうフィジカルお化けっぷりよw
しかもコヤツ、1日4回”覚醒(SEED)”使ってるんですぜ?

そして、今回の模擬戦の目的は「シンに圧倒的に足りない経験」の中で、「長時間戦闘」、「1対多数状況」、「巧妙なフォーメーションを組んで攻めてくる相手」の経験を積ませる事が目的みたいです。
あと、ドラグーンの慣熟もですね。ドラグーンの特性上、本来は1対複数の戦いで真価を発揮する武器ですしw
蛇足ながら疲労困憊のシンの表情が妙に可愛いw

そして、いくら言動が愉快でもやっぱりハムさんは、その本質においてはリアリストの軍人だという話ですw

さて次回は、久しぶりにソレスタルビーイングのエピソードでもいかがでしょう?

次回もどうかよろしくお願いします。
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