SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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毎度おなじみ深夜アップです。
”戦火”ではなく、まだ”鉄火場”ですね~。
そして、「欺瞞工作(トリック)」のネタばらしならぬ種ばらしなど。

そして、新キャラ(?)登場です。






第89話 トリックの「種と仕掛け」&”鉄火場”、再び 【挿絵入り】

 

 

 

「アーモリーワンの守備隊が追撃部隊として編制できれば良いけどな……」

 

 前話ラストのアスランの懸念は的中することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「コノエ艦長、大西洋連邦のチャーター船からです。『”ファントムペイン”の避難と収容を確認。直ちに緊急避難を開始したし。出航の許可求む』との入電。あっ、議長直々に出航許可が出たようです」

 

 そう、ファントムペインの三名はラクスと同じく臨時のチャーター船に乗り、アーモリーワンまでやってきていた。

 ただ、ラクスを乗せてきたチャーター船は、”太陽光発電公社ソレスタルビーイングの所有公船(実質的にイノベイドの脚)”なので、プラントに置いておくのも色々不味く、帰国の際に再び迎えに来る予定でアーモリーワンを既に去っていたが、民間船の貸切状態だった”ファントムペイン”のチャーター船はそのまま港に残っていたらしい。

 

 しかし、この時、『本当にファントムペインが船に乗っていたのか?』を確認する者は誰もいなかった。

 いや、そもそもスティング、アウラ、ステラの三人はこの先も容疑者にすら昇ることはなかった。

 何しろ目を覚ましたスタッフから、「既に撤収した」という証言は取れたし、時間的にも矛盾はなかった。

 また、「チャーター船に乗り込む姿」も港の監視カメラに残っていたし、職員も確認している。

 なんの事はない。大した絡繰りでないので明かしてしまうが……『撤収作業員に紛れ込む際に予め用意していた替え玉とすり替わった』だけだ。

 そもそも普段からこの三人はサングラスにレザージャケットというかなりこの時代では特徴的なロッカーファッションを通していた。

 更に言えば、アウルとステラが「あえて現場でサングラスを外した」のは、素顔を晒すことで「確かに自分たちがここにいる」事をアピールするためである。

 「サングラスで素顔を隠したままの相手」と「素顔を見せる相手」では無意識の信頼度がかなり違う。

 三人中二人が素顔を出せば、スティングが外さなくても特におかしくは思われない。

 事実、現場では「スティング様は素顔を見せるの気乗りしないんだぁ~」程度の認識だった。

 

 スティングがサングラスを外さなかった理由は単純に「自分の目つきが鋭すぎ、相応に鍛えられた人間だと勘ぐられたくない」という物だ。

 これはアウルとステラの強みでもあるのだが、アイドル顔のアウルと素顔が暢気そうなステラはそれ自体が擬態となり「一目で訓練を受けた精鋭」だと見抜くのは、普通はほぼ不可能だ。

 人間というのは第一印象が大きく、逆に第一印象を誤魔化せれば高確率で擬態できる。

 そんな「ほんわかした二人」がサングラスをかけて撮影用の衣装に簡易更衣室で着替えてプロモーション撮影に挑み、そして、「サングラスをかけたまま」撤収した。

 そのような状況であればこそ『背格好が同じくらいの男女が用意』できれば、歌わせるわけでも演奏させるわけでもない「避難する間のわずかな時間、人目を誤魔化せれば良い程度の替え玉」程度なら比較的作りやすいのだった。

 

 そして何よりの擬態は、『ファントムペインがあまりにも本気で音楽に取り組み過ぎている』ことだ。

 PVの撮影現場、ステラたちの生演奏を聴いた者達を中心に、『ファントムペイン=ミュージシャン』という図式、その先入観を誰も覆してないのだ。

 だからこそ、

 

「どう考えても厄介払いですねぇ~。まあ、下手に大西洋連邦の秘蔵っ子ミュージシャンを巻き込んで死なせたら、厄ネタにしかなりませんし順当ですね」

 

 マヨイすらも『チャーター船にファントムペインの三人が乗船している』事をなんら疑っていなかった。

 

「まあ、アーモリーワンの周辺で沈んでくれなければ何でもよいという判断だろうな」

 

 とはコノエの弁だ。

 しかし、チャーター船が出向してしばし、状態は風雲急を告げた!

 

「た、大変です! 所属不明モビルスーツによりコロニー中央部、港湾ブロックが急襲されたようです!」

 

「噓だろ、おい……」

 

 メイリンの報告にコノエは苦虫を嚙み潰したような顔をして、マヨイはどこか楽しげに、

 

 

【挿絵表示】

「これはいよいよ緊急出動の可能性があがってきましたねぇ~♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、時節は少し遡る……

 

 その船は宇宙の暗闇の中に、”その船”は存在していた。

 ミラージュコロイド・ステルスの衣をまとい、星の静寂(しじま)に身を潜めるように……

 

 

【挿絵表示】

「いいね。時間通りだ。スティング達は、鮮やかに自分が成すべき”仕事”をやり遂げたようだ」

 

 そのユニウス条約違反を問われかねない”特別仕立てのその船”のブリッジで、男は高感度望遠モードの画像赤外線パッシブセンサーが捉えた画像を確認しながら微かにだが満足げに小さな笑みを浮かべた。

 

 

【挿絵表示】

「そうでなくては困りますよ。我々は軍用コロニー丸々一つ分の戦力とやり合えるほどの装備は用意していないんですから」

 

 ”絶対領域”が妙に艶めかしいその女は、ちょっと困ったようにそう言った。

 

「もっとも、しっかり者のスティング、いえ”オークレー中尉”が指揮を執ってしくじるとは思っていませんが」

 

 その言葉には確かな信頼があった。ただし言い方はちょっと可愛い。

 

「まあ、()()たちに比べれば、”ファントムペイン”は6人そろって随分と優等生だからなぁ」

 

「確かに。先代も能力は確かに高く、戦闘力は申し分なかったのですが……ヤンチャが過ぎるというか、有体に言えば”悪ガキ共”という感じでしたし」

 

 しかし、セリフとは裏腹に女の顔に浮かぶのは苦々しいそれではなく、どこか懐かしむような小さな微笑みだった。

 

「言い得て妙だねぇ。ところで()()()()、今は第一種戦闘(ブリッジ)配置でもオークレー中尉はやめてやれ。プライベートの時と同じくスティングのままでいい。今の我々は軍人ではなく”一介の宇宙海賊”にすぎんのだからな」

 

 すると”ナディア”と呼ばれた女は軽く溜息を突き、

 

「そうでしたね。ですが()()、せめてPMCと言ってください。宇宙海賊なんて思い切り星間犯罪者じゃないですか」

 

 すると”ネモ”と呼ばれた男は、唐突に砕けた口調になって、

 

「え~っ。だってPMCより宇宙海賊って方が格好よくね? 漢の浪漫って感じがしてさ」

 

 するとナディア(?)は、サングラスの隙間から眉間のあたりを抑えて、

 

「生憎と私は女ですので。それより”ネモ”、今更ですけどなんで支給された制服……制服なんでしょうか、コレ? とにかくミニスカートって何でですか!? 私、確かズボンで申請した筈なんですが……」

 

「あっ、それ俺が申請しなおしといた」

 

「はぁ!?」

 

 驚くナディアにネモは悪びれた様子もなく、

 

「えっ? だって”彼女”にはいつも可愛い格好してて欲しいじゃん? 職場だって一緒なんだしさ」

 

「うっ……スケベ」

 

 プイっと横を向いてぽそっと呟くナディア。

 よくよく考えてみると、支給されたミニスカートをしっかり履いてるし、足を組んでるから時折チラチラネモからも見える下着にも気を遣っているよう……ん? 「ネモの前でミニスカで足を組んでる」?

 どうやら、ナディアも実は満更ではないのでは?という気がしてきた。

 

「ううっ。ステラやミューディーならともかく、私、もうとっくに二十歳すぎてるのに……」

 

 ※この世界線ではマリューが原作より少し若く「キラと10歳離れていない」らしいので、実はナディアもそれに準拠で今年で25歳らしい。

 

「何言ってんの。オーブじゃ『20代はミニスカが普通』だぜ?」

 

 どうやらネモは「常識を知れる」程度の期間、オーブへの滞在歴があるようだ。多分、根拠はないが2年ほど前に。

 

「……私はネモと違って、”あの時”はオーブに行きませんでしたので。それに生まれも育ちも大西洋連邦なのであしからず」

 

「でも、似合ってるぜ? ナディア」

 

「……莫迦(ばか)

 

 なんてちょっと甘い空気を出したが、スティングの”ZGMF-X24S カオス”、アウルの”ZGMF-X31S アビス”、ステラの”ZGMF-X88S ガイア”が指向性の高い不可視波長のレーザーガイドビーコンに従い、着艦体制に入るとキリリと表情を引き締める。

 

「ハッチ解放と同時に残りの”ファントムペイン”を出撃させる」

 

 船体はステルスモードのミラージュコロイドで包んで隠れ潜んでいるが、船体の中はそうはいかない。

 機体収容のハッチを開放すれば、敵のセンサーの性能によっては捉えられてしまうかもしれない。

 だからこそ、ハッチ開放と同時に搭載戦力を強奪機と入れ違えるように出撃させる。

 具体的な行動手順は、アーモリーワンの中央部にある軍港ブロックを攻撃し即時出撃可能状態の敵艦を潰して追撃能力を奪い、可能なら港湾機能をしばし使えないようにすることだ。

 

 そして、それを可能とするだけの戦力を”この船”は保有していた。

 ロックバンド”ファントムペイン”は、公式にはメインヴォーカル&リズムギターが”ステラ”、リードギターが”アウル”、ベースが”スティング”、キーボードが”スウェン”、ドラムが”シャムス”、サブヴォーカル&コーラスを担当してた娘が”ミューディー”から編成される”6ピースバンド”だ。

 つまり、ステラとアウルとスティングが出戻ってきているということは、

 

『スウェン、”NストライクE()()()()()、出る……!』

 

『シャムス、”NストライクE()()()()()、出るぜっ!!』

 

『ミューディー、”NストライクE()()()()()()、出るよっ!』

 

 3機の”()()()()された、現在最も最新のストライク”がリニアカタパルトに弾き出されてで虚空へと飛び出したっ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




”ナディア”さん、この2年間ですっかり(胸部装甲の厚みとか絶対領域とか)成長されて……(感涙

という訳で、原作ホアキン隊と「どこかで見たことある2人(笑)」の登場です。

ただし、”ネオ”ではなく”()()”。
ちなみにジュール・ヴェルヌの小説”海底2万マイル”のネモ船長の由来は、ラテン語で「誰でもない(NEMO)」という意味らしいですよ?
とはいえ、相方が”ナディア”って……”海底2万マイル”じゃなくて、それを基にしたスチームパンク系SF作品の方かな?

ただ、確実に言えそうなのは……名前が違うだけじゃなくて”ネモ”、原作と違って絶対に切奥操作とか受けてないじゃろ?
まあ、恋人らしい”ナディア”と仲睦まじそうなので何よりですw

まあ、この二人の正体はさておき、いよいよ本格的に戦闘パート開始です。
日常の時間は崩れ、いよいよ軍靴の足音が聞こえてきそうな雰囲気がありそうですが、果たして……?

次回は久しぶりにメカ回かな~と。

次回もどうかよろしくお願いします。
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