SEED DESTINYに00要素を混ぜ込んでみたら、より一層gdgdになった件について   作:種再燃祭

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恒例の深夜アップです。
伏線回収&舞台は一旦、戦闘(物理)から別の意味の闘争へ……







第95話 ”からくり”の種明かし。そしてラクス vs デュランダル、再び ~その歌姫(?)、甘く見ると手酷いしっぺ返し食らいますよ? 議長閣下~ 【挿絵入り】

 

 

 

 

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「ほう……つまり、”ファントムペイン”と同行していた技術・音響スタッフは全員”シロ”で、機材も不審な点はなかったと?」

 

『はい。彼ら・彼女らの持ち物に不審物は発見できませんでした。大西洋連邦に問い合わせた身元照合ですが、全員、民間人です。こちらの情報部の調査でも同じ結論でした。また、持ち込まれた機材も技術者立会いの元、分解して内部を確認しましたが、睡眠ガスのタンクや発生器などは一切、発見できませんでした』

 

 そりゃあ出てくるわけはない。

 現場スタッフで事情を知る者はいても、裏側まで知る者は『人間では』皆無で、現場に持ち込まれた私物やら何やらで不審物なんてあるはずもない。

 そして、そもそも使われたのは睡眠ガスではなくナノマシンだ。

 例えば、アンプやらミキ卓、その他の”電気を使う機材”の内部の絶縁材やコーティング、トランスの内部充填剤やらに”擬態”すればまずバレることはない。

 例えば、ザフトに『音響機材の内部の絶縁材やコーティング表層が剝離していたり、電源トランスの重量が僅かに軽くなっている』ことに気付くエンジニアがいれば話は違うだろうが……そもそも『西暦時代の音響機材の再現機器』の現物、その中身まで知らなければ、まず気付くことは不可能だ。

 しかも、電気を使う機材の多くは内部に籠る熱を排出する”強制空冷(シロッコ)ファン”が内蔵されている。

 これを用いてナノマシン散布するのなら、専用の散布装置すら不要なのだ。

 もし、プラントで「疑える可能性」があるのなら、”ファントムペイン”が持ち込んだ機材が全て”()()()()”だということぐらいだが……それも酷という物だろう。

 何しろ、『西暦時代の楽器や音響機材の再現生産の本場は()()()だ。オーブ製でなければ存在しない楽器も機材もごまんとある。

 黒幕に居るのは”趣味人のイノベイド”共だが実際に生産・販売しているのはそのフロント企業、今回持ち込まれた楽器や機材も『金さえあれば誰でも入手できる市販品』ばかりだ。

 この状況でプラントの誰かが気づくのなら、それはもうリボンズさえも及ばぬオカルト能力の持ち主だろう。

 

(異常は突発的な睡眠のみ。薬物反応は出ないが睡眠ガス以外は考えにくいか……)

 

 そして眠らされていたのは、プラントの人間も地球から来たスタッフも同じだ。

 更に格納庫、第6ハンガーに設置されていた監視カメラなどのセンサー類は物理的には生きていたが肝心の全て記録データが、サルベージ不可能な状態で死んでいた。

 電子的破壊工作にも手抜かりがないのが大きな痛手だった。

 

『遺留品というものも発見できずです』

 

 当然、スティングたちは自分達が撤収作業員に紛れ込むために着てきた作業着さえ、強奪したモビルスーツに積んで持ち帰っていたのだ。

 その辺りの抜かりはない。

 

「これは”プリベンターズ”を名乗るPMCの工作員に入り込まれていたかな?」

 

『おそらくは』

 

 通信先の相手は、”アーモリーワン”の防衛司令官だったが、先ほどからしきりに汗をぬぐっている。

 

「とりあえず、今はアーモリーワンの危機は一旦は去ったと考えて良いのかもしれないな。君たちは”鼠狩り”を継続してくれたまえ」

 

 この余波で、ユーラシア連邦と東アジア共和国の諜報員や工作員、それに情報を流していた内部の裏切り者を検挙できたのは不幸中の幸いというか……棚から牡丹餅?

 不思議とオーブと大西洋連邦の検挙者はいなかったようだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「はわわわっ! ラクス様、その、一体どうなっているのでしょう!? 何がおこってるのでしょう!? お、音楽イベントは……」

 

 慌てふためくミーアにラクスは苦笑しながら、

 

 

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「落ち着きなさい、ミーアさん。こういう時こそ泰然自若とするものですよ?」

 

 さて、少しこの二人の「あの日あの時」を話そう。

 緊急警報放送が流れたのは、ちょうど2人が”親善音楽イベント”のメインステージで打ち合わせと確認作業をしていた時だった。

 その直後に、ザフトの誘導員に案内され、司令部に隣接した賓客用宿舎に案内された。

 無論、やんわりと「危険ですので外に出ないように」と釘を刺され、軽い軟禁状態となったのだ。

 そして、警報発令からそろそろ24時間が経過しようとしていた。

 

(とはいえ、そろそろ状況が知りたいですわ……)

 

 ぶっちゃけ缶詰状態にラクスはそろそろ飽きが来ていた。

 

(わたくしに何の情報も入らない事を考えると、”ターミナル”やオーブが起こした騒ぎという訳ではなさそうですわね?)

 

 なんてことを考えていると、来客を告げるサインが灯り……

 

「このような場所に閉じ込めたままにして申し訳ない。ラクス殿、ミーア君」

 

(ようやく来ましたわね~)

 

 そう、ドアの前には護衛を引き連れたデュランダルが立っていた。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

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「突然押しかけてしまうような形になってすまない」

 

 まず謝罪から入るデュランダルに、

 

 

【挿絵表示】

「いえいえ。お気になさらないでくださいませ。むしろそろそろ、発令されたままの警報の理由を教えていただけるかと待ちわびておりましたのよ?」

 

 ラクスは表情的にはにこやかに応対する。

 

「……お話しますが、正体不明の勢力、PMC”プリベンターズ”を僭称する者たちによる破壊工作が行われました。ラクス殿、”プリベンターズ”というPMCないし組織に聞き覚えはあるでしょうか?」

 

「わたくしの知る限り、オーブの周辺では聞き覚えの無い名前ですわ。基本、PMCでしたら国営の”カタロン”がありますし。傭兵団まで含めるなら今回、わたくしの護衛を引き受けて頂いた”サーペントテール”も時折、ミッションごとにスポット契約を結ぶようですが……敵対組織という意味でも、聞いたことのない名前ですわね」

 

 これは腹芸ではなく、本当にラクスにとって初耳となる組織名だった。

 

「なるほど……オーブですら実体どころか、名前すら把握してない組織ですか」

 

 深く考えるデュランダルだったが、

 

「それにしても”食い止める者(プリベンターズ)”とは、随分と外連(ケレン)味のあるお名前ですこと。ザフトの軍拡に対する釘刺しでしょうか? それはそれとして……オーブに関係する組織だとデュランダル様はお考えでしょうか?」

 

 そう問うラクスに、

 

「いえ。ただ、その”プリベンターズ”の首魁と思わしき男、”ネモ・ロアノーク”を名乗る人物が、”エンデュミオンの鷹”……大西洋連邦の大戦の英雄、”ムウ・ラ・フラガ”と同一人物である可能性が出てきたのです」

 

「まあっ! ムウさんが?」

 

「彼らから国際チャンネルで徴発じみた通信が入りましてね。それを見て、証言してくれたのは貴女もよく知っている”アスラン・ザラ”君なのですよ。彼は共にいた副長ポジションらしき女性、”ナディア・バジル”もかつて大西洋連邦旗艦”ドミニオン”に座乗していた”ナタル・バジルール”である可能性があるともね」

 

 ラクスは軽く驚きながらも、

 

「アスランが言うなら、そうである可能性は低くはないでしょう。少なくともムウさんとは一時的とはいえ”戦友”でしたし……大西洋連邦には問い合わせたのです?」

 

「ええ。無論」

 

 デュランダルは頷き、

 

「ですが『ムウ・ラ・フラガ、ナタル・バジルールの両名は既に正式に大西洋連邦軍を退役し、その後の所在は把握していない』との返答でしてね」

 

「なるほど……”そういう処理”になっているということですか」

 

 するとデュランダルはスッと目を細めて……

 

「ラクス殿、大西洋連邦の思惑とはなんなのでしょうね?」

 

「なぜ、それをわたくしに?」

 

 デュランダルは小さく笑い、

 

「いえ、ラクス殿が伴侶は、かの”オーブの獅子姫”ですので」

 

 するとラクスはクスッと笑い(目は笑って無かったが)、

 

 

【挿絵表示】

「伴侶と言って下さるのは嬉しいですが、カガリは”獅子姫”などと矮小なものではなく、()()()()()()()()ですわ。そのあたりはどうかお間違えの無いようお願いいたしますわ♪」

 

「それは失礼。では、カガリ・ユラ・アスハの伴侶としての忌憚のないご意見をお聞かせ願いたい」

 

 ラクスは迷うことなく、

 

「普通に”観測と確認”なのでは?」

 

「観測と確認? 何を? 何のために?」

 

 怪訝な表情をするデュランダルに、

 

「カナーバ前議長政権時代は、明確な融和路線……地球との共存共栄を指向しておりました。されどデュランダル様、貴方の政権になってから、旧ザラ派の恩赦と公職復帰、そして歩調を合わせるような新型機、”ニューミレニアム・シリーズ”と言ったかしら? 新型モビルスーツ群の開発を象徴とした急速な軍拡……これでは、『再び交戦の意思あり』と疑われても仕方ないのでは?」

 

 ドきっぱりとラクスは言い切った。後ろでミーアがあわあわしてるが、無論、気にした様子もない。

 

「お待ちください。ザラ派の釈放と名誉回復、公務復帰は慢性的人材不足に悩むプラントの言わば苦肉の策です。また、ニューミレニアム・シリーズとて旧式化しつつあるモビルスーツの言わばアップデート。ユニウス条約に規定されている保有定数に違反するような増産はしておりません」

 

「それは『プラントの言い分』ですわよね? それを信用しない地球在住者は多いのですよ。ナチュラル、コーディネイター問わずに」

 

「……コーディネイターも?」

 

 ラクスは思わず溜息を突きたくなるのを我慢しながら、

 

「パトリック・ザラは”ジェネシス”で地球上に住む全ての人類を滅ぼそうとしたのですよ? ナチュラル、コーディネイターを問わずに。いえ、厳密には”地球上の生物全て”ですわね? そしてデュランダル様、貴方はその”人類史上最大の悪行”の片棒を担いだザラ派を再び招き入れた……むしろ、これでどうして信用されると思うのです?」

 

「そ、それは……」

 

 言葉を詰まらせるデュランダルに、

 

「付け加えるのであれば、プラントは”全てのコーディネイターの代表者”みたいに振る舞っておいでですが、所詮は総人口1億にも届かぬ小国なのです。プラント居住のコーディネイター人口は5500万人以上6000万人弱ぐらいでしたわよね? そして、地球上のコーディネイター総人口は”エイプリルフール・クライシス”や戦争の被害を考えても計算上は最低でも4億人以上はいるのです。はっきり申し上げれば、『プラントこそがマイノリティー』なのです。そのようなマイノリティーが地球在住者を無視してコーディネイターの代表のような顔をして、地球を滅ぼそうとした……これで地球に住むコーディネイターが面白いと思うはずが無いですわよね?」

 

 原作より微妙にプラントのコーディネイターが少ないのは、原作と違いオーブの陥落が無かった事や、三大国家の一つ大西洋連邦が『新たに第一世代コーディネイターを産もうとしないなら存在を黙認する』というような原作とは正反対の穏健路線を取ったせいもある。

 カナーバ政権時代に『オーブへの移住を受け入れられなかったコーディネイターやハーフコーディネイターの受け入れ政策』を政治取引とからめて施行し多少の補いはついたが、それでもやはり原作には微妙に届かなかったようだ。

 

「では、ラクス殿は我々にどうしろと? どうすればよかったと?」

 

「好きにしたらいかがです?」

 

 ラクスの返答はにべもない。

 

「それを決めるのが、プラント最高評議会であり、議長の仕事なのでしょう? オーブ国籍を持ち、今や地球在住者コーディネイターの一人であるわたくしに聞くのはお門違いというものですわよ」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 しばしの沈黙……その時、デュランダルが何を考えたのかはわからないが、

 

「……失礼。話題を変えても?」

 

 旗色の悪さを感じてそう切り出すと、

 

「もちろんですわ」

 

 ラクスはにこやかに応じた。

 実は原作劇場版において、オルフェ・ラム・タオが最後の最後でラクスに放った罵倒、「なんと身勝手で冷たい女だ! バカどもが戦い続け、滅びようが一向にかまわない!」というのはこの世界線のラクスに関しては、ある意味、的を射ている。的を外しているのはその前の「劣った者たちに囲まれ崇拝されるのがそんなに心地良いか!」だ。

 ラクスは崇拝される側(例:ミーア)でもあるが、『カガリを絶対の上位者として崇拝する側』でもあるのだ。この言い方はどうかと思うが、性愛の有無だけで実はこの世界線のラクスとキラは、カガリに関する限りは『とても似た物同士』だ。

 そして、ラクスは”崇拝される自分”に然したる興味はなく、”崇拝する自分”がお気に入りなのは明白だ。

 

 更に『カガリさえいれば世界などにさして興味はなく、カガリとイチャイチャするのに世界が必要だから動くときがある』程度の認識だ。

 断言しよう。この世界線のラクス、絶対に原作オルフェとエンカウントしても嚙み合わない。

 むしろ会話が成立するかどうかさえ、まともに意思疎通ができるか怪しい。

 会話のキャッチボールどころか会話のドッヂボール、しかもラクスが『先ずは女の子になってから出直してきてくださいませ。話はそれからですわ』とかの精神的豪速球を一方的にオルフェにぶつけまくる印象がある。

 ”アコード”の精神感応? 果たして、そんな物が「アコードの能力が変な方向に開花しているっぽい」この世界線のラクスに利くのか?

 むしろ、差し出された一凛のバラへのカウンターで『めくるめく官能的で濃厚な百合の香り』を叩きつけられ、性経験が皆無っぽいオルフェが再起不能にされかねない。

 この世界線の「イングリットが頑張るその先にある」であろうオルフェで、どうにか耐えられるレベルではないだろうか?

 

「このような時に申し訳ないが、”親善音楽イベント”についてなのだが……」

 

「勿論、やりますわよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この世界線のラクス、強い(確信

まあ結局、『プラント側は(第6ハンガー昏倒事件の)からくりがわからなかった』というオチですw
そりゃあ、運び込まれた音響機材の内部の絶縁コーティング剤やら防さび塗料やらトランス充填剤が実はナノマシンの擬態で、それが内部熱放出の空冷ファンで散布されました~なんて気づいたら逆に怖いというw

そしてラクスェ……めっちゃぶっちゃけてますw
相手がプラント最高評議長だろうが遠慮も何もないという。

ラクス:「むしろ、プラント最高評議長ともあろう者が地球からプラントやザフトがどう思われているのか認識してない方が大問題じゃありませんか?(まあ、プラントの最高評議長なんて”あの父”やパトリック・ザラができる程度の役職ですものね……)」

そして、言いたいことだけ言ってバッサリ「好きにしたら?」と切ってゆくスタイルw
いやまあ実際、『カガリとの生活』に支障が出ない限り、本気でプラント等どうでもいいような感じが……

次回は、まあこの会談の続きになります。

次回もどうかよろしくお願いします。
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