ワイ『ダンボールは万の事に使いけり』 ミヤコ『流石です師匠』 作:\コメット/
ヘイト管理は大事って前にオルガとFPS好きのトッモが言っていました。
後ろ手で縛られ、センとRABBIT小隊は元ポイントαである広場にて拘束された。
皆の服装の所々が若干焦げており、最後は激戦だったことを物語らせる。
「あーあ、まさか爆発オチなんて思わないよなー」
「センの立案した作戦は完璧だった。シャーレを出し抜いたんだから、それは事実だ...イレギュラーは、仕方ないだろ」
テロリストにしてやられたのは癪だが、負けは負けだ。素直に敗北を受け入れる他ない。
弾薬や装備は節約、追加戦力も打倒しあとは交渉を上手く進められるよう先生と話し合いをするだけだったが、結果はこの始末。
自慢のバリケードは火炎放射器により昇天、ドローンは機能不全、指揮系統を司るキャンプRABBITを打ち取られてからの崩壊は、早かった。
「クルナ...コワイ...ドリルコワイ、キヌガワコワイ...」
「ふえぇ...センさん、お気を確かにぃ...」
「師匠、もう彼女らはこの場にいません。安心してください」
捕えられてからトラウマに苛まれ放心状態のセンは、現在ミヤコの膝の上。自信もメンタルも天界へドナドナされる現状をどうにかするべく、兎二人が付きっきりでセラピーしている。
「余程堪えたんだろうな。負けるのに慣れてなさそうだし」
「何度も我が家を爆破されてる相手に最後持っていかれちゃあしょうがないか」
「...すまない、おまえたち。俺が外部からの襲撃を考慮して対策を練っていれば、負けることはなかったというのに」
意識が僅かに戻って初めて口に出したのは、四人への謝罪だった。
「師匠が謝ることではありません」
「そうだぞ。私たちがおまえに頼りすぎなところもあったから、お互い様だ。それに、ここまで上手く戦えて、常勝軍師に土をつけられた。もっと、胸を張ってもいいんじゃないか?」
「月雪...空井...」
「私、センさんのおかげで少しだけ自信が持てました。決して、無駄な戦いでは無かったと思います」
「ミユ嬢...」
「なぜにミユ嬢」
「師匠のお気に入りですから」
「まぁそもそもダンボールをバリケードにせず、素直に耐火性の壁を張っとけば無問題だったんだけどサ」
「ぐはぁ!?」
「せ、センさぁん!」
「なんで今トドメ刺した?」
「いやぁ、ここまで落ち込んでるコイツ見てるのも面白くって」
「師匠、師匠!しっかししてくださ...ぐっ!?急に頭痛が...!だ、ダンボールは...最強では、ない?」
「い、いかん!月雪の洗脳が解けかけている!」
「おいおまえ今洗脳って言ったな!?ミヤコ、戻ってこい!やっぱりコイツに師事したのは間違いだったんだ!」
「聞くなRABBIT1!凡人の戯言に耳を貸す必要はない!さぁ、言え!ダンボール最強!ダンボール最強!」
「だ、ダンボール...最強...!」
「誤魔化されるな!センのことをゴミのように扱っていたあの頃に戻ってこい!」
「ダンボール...は...そ...粗大ゴミ...!」
「燃えるゴミだろ」
「もう滅茶苦茶だ...」
「あっははははは!!」
洗脳解除の頭痛に苛まれるミヤコ、それを阻止するべくダンボール最強と連呼するセン、元の隊長へと戻そうとするサキ、子ペンギンが他のペンギンにピーチクパーチク言われるミームのような様を見てあたふたするミユ、泣きながら爆笑するモエ。
「私ら、こんな奴らに負けたんだ...」
敗北者の姿か?これが...というのが、周りで彼彼女らを見張るヴァルキューレ生徒の感想だった。
「あの堅い壁、ダンボールだってさ」
「弾丸相手なら一定の効果ありそうだし、今度上に進言してみるか」
のちに、ヴァルキューレでダンボールがブームになるのはまだまだ先の話。
「騒がしいな」
威厳ある声に、捕えられた五人以外の一同はピシリと姿勢を正す。
現れたのは金色の髪を靡かせる公安局局長、尾刃カンナ。
「よくもまぁ暴れてくれたな、RABBIT小隊」
「あ゛ぁ?私らに手も足も出なかった奴らのトップがよく言うじゃん」
「風倉ステイ。ガンを飛ばすな───お久しぶりですね、先輩」
「はぁ...やはり、おまえだったか高城」
なんだってこんなことを、と頭を抱える目つきの悪い彼女を前にしても、センの態度は変わらない。
偉そうに、拘束されているにも関わらず胸を張って、堂々と彼女を見上げている。
「師匠、公安局局長と知り合いだったのですか?」
「...おまえ、そういう趣味か?」
師匠呼びにギョッとして、若干引き気味にセンを見るカンナ。
「勝手に師と呼ばれているだけです。別にそういう思惑は一切無いので、誤解しないでください」
満更でもないだろうに、というサキの視線は無視するらしい。
「お二人は、先輩後輩の間柄...つまり、師匠はヴァルキューレに在学歴があると?」
「昔の話だ。あれは二年前...」
「そのくだりはこの前聞いた」
「ん?そういえばそうだったな。まぁ家を爆破され、仕事にやりがいも見出せなくなってな。退学願書を出すのと同時にホームレスになった」
「おまえが居なくなって、私は散々上から詰められた。せっかくの戦術予報士を失うとは、と」
戦術予報士。
あらゆる過去の戦闘、知識、地形データを用いて、作戦となる戦術を立案、並行して敵の分析をしながら自軍に勝利を導く役割を担う。
センは中等部の頃から周囲とは違うヘイローを持たない、且つ男性でありながらその天才的な頭脳を買われ、ヴァルキューレ中等部に在籍していたのだ。
(通りで。ここまで頭がキレるのも納得がいく)
当時はダンボールに狂っていない美少年だったのだろうと、横にいる彼を見て想像するサキ。
「文句ならその文句を言って来た奴らにどうぞ。俺が辞めた原因の大半はそいつらなので」
「...おまえの気持ちもわからなくはない」
「わからなくはない?あの時、わかろうとしなかったのはあなたですよ、尾刃先輩」
「...それは」
睨みを効かせるセンに、カンナはたじろぐ。
二年前、二人の間に何があったのだろうか。
(聞くのは...)
(めっちゃ気になるんだけど)
(私も...)
(無粋だろう、やめておけ)
アイコンタクトで済ますRABBIT小隊の面々。
「...それで、少しは頭は冷えたのか?」
「冷えた?とんでもない。冷えていたのは退学してからの二年間だ。寧ろ、最近になってようやく温まって来たところだよ」
「反省はしていないようだな」
「逆に聞こうか、する必要があるのか?」
一応の敬語すら外れ、センは動かせるのが口しか無いにも関わらず臨戦態勢だ。
その態度に呆れたのか、カンナも狂犬としての側面を顔に出す。
「あるに決まっている。こんな無駄に大きな騒ぎを起こして、今後の処遇がどうなるか分かっているな?」
「...待ってください。今、あなたは私たちの行いを無駄と言いましたか」
「聞こえていなかったのであればもう一回言ってやろう。おまえ達が率先して起こした行動は、全て無駄だったと」
「フンッ、私達に吠え面かかされた奴がよく言えたものだな」
「行程はどうあれ、全ては結果だ。そっちこそどうだ?演説であれだけ語っていながら、テロリストにやられた気分は」
「なにを...!そっちこそ、普段からてんやわんやで対策もできていないくせに!」
「動くな!」
「ぐぅ...!?」
拘束を気にせず立ち上がり、カンナに掴み掛かろうとするサキを、ヴァルキューレのメンバー達が押さえ込む。
「これで分かっただろう?少数が蜂起を起こしたところで何も得るものは無いと」
「そんなことはありません。この活動が成功していれば、SRTの復興に前進できていました。それに、勝利はせずとも我々の主張と戦いを見て、支援を考えてくださる方々も少なからず居るはず...」
「確かに、共感者はいただろう。だが、それまでだ。根本の部分から、おまえ達の革命に失敗は約束されていたんだ」
「どういう、ことですか」
「おまえ達RABBIT小隊以外のSRT特殊学園生徒のヴァルキューレへの編入手続きは、すでに完了している。この案件にどれだけの労力が割かれたか、当事者であるおまえ達も理解できていると思うが」
「...それもひっくるめて、私たちは現状を変えようと...」
「おまえ達は、だろう。他のSRT生徒のことを考えたことはないのか?」
「...?」
「いいか、よく聞け。RABBIT小隊以外のヴァルキューレの編入手続きが完了している。これはつまり、今回の件におまえ達以外は納得しているんだよ」
「───な」
反論を繰り返していたミヤコの口が止まる。
次いで、そんな、そんなはずは、と信じられないという風に俯いて首を横に振る少女に、カンナからの追撃が飛ぶ。
「子供のように駄々を捏ねていたのは貴様らだけだ。今までの中継を見ていた元SRTの生徒はこう思っているだろう、いい迷惑だと」
「違う...違います...だって、SRTは...」
「私情に左右されない正義の団体、か?それは貴様の勘違いだ。SRTは、連邦生徒会長専属の実働部隊...謂わば、ただの私兵だよ」
「ちがう...」
「命令を下す生徒会長がいなくなった今、輪を離れて勝手をする貴様らはただの危険な火薬庫だ。首輪を嵌めることを拒んだカルバノグ、RABBITを司る貴様らに相応しい呼び名だ」
「ちがう、ちがう...」
「どれだけ貴様が否定しようと世間の評価の大半、それも同郷の元SRTは先ほど言った通りの反応だろう。分かったか?これまでの行い全てがキヴォトスにとって不利益以外の何ものでもく、他にとっては有難迷惑であると」
反論も、否定も、ミヤコの口からは消え失せていた。
「う、うぅ...っ」
「ミヤコ...」
「ミヤコちゃん...」
額を地に付け、両腕を縛られているが故に拭えない涙がポロポロと流れ落ちる。
普段から気丈に振る舞う小隊長が、感情をこうも露わにするところを三人は初めて見た。
話は済んだと見做し、カンナは周囲へ指示を飛ばす。
「連れて行け。本部に着き次第、再度詳しい取調べの用意を」
「その前に、質問に答えてもらいたい」
声が、全員の時間を止めた。
カンナの、公安局の、サキの、ミユの、モエの───ミヤコの。
怒気を孕んだ少年の低音が、彼以外の全ての動きを制止させ、視線を自身へと向けさせる。
「こいつらが悪だと言うのなら、おまえ達は正義なのか。何かを変えたいと思うのは間違っているだろうか、出る杭を打つことは正義足り得るのか」
「...この学園都市においてどんな奴等が忌み嫌われるか知っているだろう。大勢とは違うことをする逸れ者、それらの粛清が我々の仕事だ。であれば、正義はこちらにあると言える」
「なんとも温い正義だ」
「───なに?」
「自分たちではできないことを、あたかもできるように語る。シャーレの介入が無ければ反撃もできなかったおまえ達が、イレギュラーが無ければこうしてこいつらを捕えることすらできなかったおまえ達が。そんな組織が掲げる正義が、温い以外の何になる?」
「...」
「いつだってそうだ。民衆は、大勢は、結果だけで物事を判断する。この状況を見ればRABBIT小隊が悪で、おまえ達は正義だ。いいか?官軍賊軍を決めるのは学園都市に住む住人なんだよ」
「何が言いたい?」
「上が言ったから従った。民衆が後々うるさいから粛清した。それがおまえ達だ。ただただ風に煽られ流される、実に滑稽な組織だ」
ククク、と正面のカンナを睨みつけたまま嘲笑い、センはゆっくりと立ち上がる。
その動きを止める者は、いない。
「だが、こいつらは違う!」
そうして、彼はRABBIT小隊の四人を見た。
「こいつらは上が決めた決定に抗った!その道が苦難であることを分かっていながらだ!上に媚び諂うおまえ達とは違って、自分の信念に従い、行動を起こし、戦った!」
エリートとしての誇りを持ったバカ真面目なポイントマンを知っている。
欲に塗れようともチームのために奮闘した異端児ともいえるオペレーターを知っている。
殻を破り他者のために動いた臆病で繊細な狙撃手を知っている。
表情を作るのが下手で、常に隊員を気にかけ、正義を追求する小隊長を、知っている。
彼女らを侮辱する行為を、率いた頭目は許さない。
「世界を変えるのはいつだって少数派だ。変革が実現できなければ異端として裁かれる。そのリスクを承知でこいつらは動いた」
「...それが輪を乱すと何故わからない」
「おまえこそ何もわかっていない」
「なにが」
「元SRTがしたのは納得ではない。単なる妥協だ。そうしなければ非難を受ける、面倒ごとを抱え込む、それが嫌で仕方なくヴァルキューレに編入を決めた。本当は当の本人達も分かってるんだよ。このままじゃいけないと、誰かが動かなくてはいけなかったと」
そこで、率先して動いたのがRABBIT小隊だったのだ。
「こいつらは勇者だ。何かを変えようと懸命に前を向き、歩を進めた英雄だ。そんな奴らを異端として扱うことを、俺は絶対に許さない」
彼の言葉を聞いているうちに、サキとミユは泣いていた。
ミヤコも、先ほどとは違う意味合いを持つ涙を流していた。
モエは、泣かないまでも瞳を潤ませ彼の声に耳を傾けていた。
「皆と意見が違って何が悪い。世界を変えて何が悪い。間違っているのは世界の方だ。こいつらは何も、間違っていない!」
世界は変わる、変えられる。
その一歩手前に立ったことのあるセンは、それを知っている。
「...言いたいことはそれだけか」
「逆に聞こう。これだけ言ってまだ分からないか?」
険悪で、重たい沈黙が訪れる。
両者一歩も引かずに互いの目を睨みつけ、目を逸らすことは愚か、瞬きすらせず相対する。
「おまたせして申し訳ない、カンナ。少々話が長引いてしまってね」
そんな雰囲気になったところで、第三者が割って入る。
シャーレの先生だ。
「えーっと」
彼は場の雰囲気を察すると、
「もしかして、取り込み中だった?」
だったらごめん、と控えめに両手を合わせて頭を下げる。
「いえ、今終わったところです。温泉開発部のゲヘナ風紀委員会への引き渡し、感謝します先生」
「お礼ならヒナに。仕事を中断してここに駆けつけてくれたからね」
魔王を見て半ば錯乱状態のカスミとその傘下たちを車に収監し終え、去り際に『来月の当番を一つ増やしてちょうだい』と言い残していった白いモフモフの彼女には、今後とも先生は頭が上がりそうにない。
「カスミ達、大丈夫かな...ヒナにはお手柔らかにって頼んだけど」
「先生、それは甘過ぎます。あれらはテロリストで...」
「でも、私の生徒だ。どうにかしてあげたいんだよ、みんなを───この子達も含めて」
センがした時と同じように、視線を合わせるべくミヤコ達と同じ目線になるよう先生は膝をつけ屈む。
「改めまして。君たちがRABBIT小隊...SRT特殊学園の生徒だね。先ほどは本当に見事な連携と作戦だった」
「...勝者の余裕か。おまえと話すことなんて、一つもない。それに、その賞賛はうちのヘッドへのものだ」
泣き腫らした目のまま、サキは先生にそう吐き捨てる。
「いいや、あれは私の敗北であり、君達全員の勝利だ。事実として受け止めるし、君達もそう思って欲しい」
「世辞なんていらなーい。私らが欲しいのは、閉校の取り消しだけだし」
「...生徒の悩みを解決し、信頼を得ている大人。超法規的捜査権を持つ、シャーレの先生」
ユラリと、ミヤコは震える足で地面に立つ。
泣いて充血した瞳で、反対に見下ろす形になった彼女は、
「私たちは、あなたのような大人が嫌いです」
そう、言い放った。
それを聞いた先生はというと、
「うーん、元気だ」
全然気にしていない様子。
「これからどうするの?」
「五人をヴァルキューレに輸送します。そこで取調べを行い、後に然るべき処分を下す予定です。...と言っても、今回は連邦生徒会も関わりましたので、防衛室長が処遇については決めることになるかと」
「そっか。その取調べ、私も聴取できるかな」
「ご希望ですか?なら、私どもの車でお送りましょう」
「ありがとう」
微笑む青年の笑顔は、とても眩しい。魔性とも言えるだろう。
これでどんな生徒も骨抜きにしてきたのかと推測しつつ、彼が去ってしまう前にセンは接触を試みる。
「先生、一つお願いが」
「おい、勝手に動くなと...」
「何かな」
「できれば、耳打ちで」
「うん」
カンナを手で制し、先生は自身の耳をセンの口元へ寄せる。
「───」
「...それが、君の願いなんだね」
「どうか頼みます」
「───うん、わかった」
「ありがとうございます」
「でもね、センくん」
正しき大人は、視線を少年と合わせたのを確認してから、言う。
「君も、私が救いたいと思う生徒の一人だ。それだけは、覚えていて欲しい」
「...はい」
話を終えたのを皮切りに、五人は輸送車へと連れて行かれる。
扉が閉められ、ヴァルキューレへと走り出し車の背中が見えなくなったところで、カンナは大きくため息を吐いた。
「はぁ...」
「お疲れ様」
「あぁ、すみません先生。みっともないところを」
「気にしないで。そっちの心労もわかるよ」
「...いえ、仕事についてはよくあることです。ただ、やはり涙は慣れないと思いまして」
尋問のスペシャリスト、狂犬の名を聞いたことはあるだろうか。
彼女、尾刃カンナがその人であり、今までに数え切れないほどの犯罪者の口から真実や動機を吐かせてきた。
そんな冷徹な彼女にも、人の心も情もある。ミヤコの涙は、流石に堪えたようだ。
「ああでもしないと、彼女は道を曲げないでしょう。その場合、大多数から非難を受けるのは明白だ。だから、無理にでも矯正させる必要があったんです」
能力は申し分無し。
今回のような問題を起こしたとはいえ、本来の目的であるヴァルキューレへの編入条件については概ねクリアと見ていいだろう。
「どこの所属にもなれない無法者、彼女達をそうさせたくなかった。たとえ、納得のいかない学園という檻の中に閉じ込めようとも、それだけは...」
「カンナなりに考えがあったんだね」
「間違いなく嫌われたでしょうがね」
自嘲気味に笑う彼女の歯は、鋭い。
「もしかすると、あいつ...高城は気づいていたかもしれません。一部を除いて、察しの良さについてはキヴォトス一ですから。それを踏まえてのバッシングだと思います」
あいつは真っ直ぐで、いい奴ですから。
『先輩、息抜きにチェスなんてどうですか?』
『勝った方が奢りなら、いいぞ』
『それだと俺が奢ることになるじゃないですか』
『だからだ。少しは負けるこっちの身にもなってみろ』
二年前の他愛無い会話を思い出しつつ、カンナは寂しげに笑みを溢した。
********************
「それで、どうでしょうか。この機会に私の下につくというのは」
「...」
暗い取調室にて、少年と少女は向き合っていた。
取調記録:977-R-5
担当者:キヴォトス連邦生徒会防衛室長
3年 不知火カヤ
容疑者:無職 高城セン
一番嫌いな大人、ではない模様。
そして戦術予報士はガンダムOOの職業ですね。
書き直してよかったです、でないとここまで仕上げることはできなかった。皆様に感謝を。
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