ゴブリンスレイヤーは妖精弓手の姉と従兄の結婚式に出る為、冒険者ギルドに出されていたゴブリン退治の依頼を片付けた後、準備を始めた。
そうして、妖精弓手は勿論としてゴブリンスレイヤーに森人剣士と牛人戦士に女神官と女武闘家、鉱人道士に蜥蜴僧侶の冒険者の一党は当然として、牛飼娘に受付嬢らと馬車に乗ってまずは水の街に向かう。
こなしたゴブリン退治の依頼で知識神を祀る修道院へと行ったのだが、そこで古代の文字が書かれた粘土板を見つけたのだ。救助した修道女たちによれば遺跡で発掘した物であり、文面も未だ解読できていない物だという。
予言の類であったり、古代の秘法が記されていたり、隠された歴史の真実であったり、得体の知れぬ古文書が災厄を招く事はこの時勢、多々ある事だしだからこそ、何の備えも無い辺境の街には置いておけないので水の街にある法の神殿に預ける事になった。
そして、水の街への粘土板の運搬はギルドからの依頼として請けた。ギルドの依頼という事になれば、水の街との往来にギルドの馬車が使えるからだ。
「うわぁ、ちゃんとした街ってこんなにも違うんだねぇ。人の活気が凄いや」
「都だともっとだぞ……まあ、ここは英雄の一人である剣の乙女がいるのもあって、人が多くなっているのは確かだが」
牧場から辺境の街、後は故郷の村にしか行かないからこそ牛飼娘は規模の違うちゃんとした街の様子と雰囲気に驚いていた。ゴブリンスレイヤーはそう言いながら馬車の後ろに行き、荷台から荷物を下ろし始める。
「私も手伝うよ?」
「いや、これは俺の仕事だ。折角なんだし、初めての街の様子を楽しんで来い」
牛飼娘が手伝おうとしたのを断りつつ、水の街を楽しんでくるように言った。
「分かった、じゃあ自分の荷物だけ自分で下ろすね」
「ああ」
そうして牛飼娘は鞄を引っ掴んだ。そうして今回、制服姿でなく帽子に白い清楚な夏用の衣服に身を包んで貴族の娘としての雰囲気を出している受付嬢はまず、水の街の冒険者ギルドへ挨拶に依頼達成の報告をする事を告げる。
ゴブリンスレイヤーは神殿まで粘土板の荷運びをする事にし、後は宿と船の手配にお土産を買う等で別れる事になった。
なぜ、船の手配をするかと言えば森人の森にいくなら、船で上流に南へ行けば、徒歩より早く、行く事が出来るからだ。
宿が決まれば神殿に人を送ると蜥蜴僧侶から聞くとゴブリンスレイヤーは粘土板を荷車にて法の神殿まで運搬し始めるのであった……。