「せ☆ん☆せ☆い☆! 今からお散歩しよっ♩」
【注釈】
・地の文のセリフ=聖園ミカのセリフ
・「」内のセリフ=先生のセリフ(台詞が二つ並んでいるのは、ゲーム内の台詞選択を意識)
・『』内のセリフ=桐藤ナギサのセリフ
・()内の文=先生の心のセリフや、先生視点による状況説明
・[]内の場所名=現在、物語の舞台となっている場所【あらすじ】
[トリニティ学園入り口付近]
あ!せ⭐︎ん⭐︎せ⭐︎い⭐︎!
待ってたよっ!
「やあ、ミカ。」
「学校、もう終わったんだね。」
うん。
今日の最後の授業、本来は体育やるはずだったんだけど、先生の体調が悪いみたいでなくなっちゃったんだ。
あっ、別にサボってるわけじゃないからね!
「うん、別に疑ってるわけじゃないよ。」
「ミカが頑張ってるのは、ちゃんと知ってるからね。」
え、あー……うん……
えへへっ。ありがと、先生。
「じゃあ、行こうか。」
うん!
それじゃ、お散歩にしゅっぱーつ♩
[トリニティ学園内]
うーん!いい天気だね✨
「本当に天気がいいね、今日は。」
うん……。
ふふっ……こうして先生とお散歩してると…
日頃の疲れとか、ぜーんぶふっ飛んじゃいそう♩
付き合ってくれて、ありがと。先生。
「…………。」
「ねぇ、ミカ」
?
「最近、学校はどう?」
「あれから特に悩みとか、問題はない?」
あ、あぁ……。そうだね……。
特に変わりはないし、大丈夫だよ。
あっ!いじめとか嫌がらせもされてないから!
これは本当だよ。だから、心配しなくても平気っ。
「そっか、良かった。」
「仲の良い友達とかはいるの?」
え、あー、それは……。
……いない、かな
あ、でも私って元々好きな人としか仲良くしないんだ。
好き嫌いも激しいし、仲が良いのはナギちゃんとセイアちゃんくらいなんだよね。
「二人だけなの?」
うん、そう。
まぁ、二人以外にも仲良くできそうな子はいたりしたんだけど……
私って、誰かと仲良くなると、ついその人にイタズラとかしたくなっちゃうんだよね
それで、たまにやり過ぎちゃって、相手してもらえなくなっちゃうーみたいな。
「ミカって、結構わがままだよね。」
うわぁ、それ本人の前で言っちゃう?
まぁ、でも間違ってないけどね。自覚はあるよ。
「そっか。でも、それがミカの良さなんじゃないかな。」
「何というか、ミカらしいって言うか…」
えっ……
あー、そうかな?
「うん。ミカらしくていいと思うよ。」
えへへ。そんな言い方されたのは初めてかも……
私らしい、か……うん、いいね。
ありがと、先生♩
あ、でもあんまり調子に乗らせない方がいいかも?
でないと、ついまたこの前みたいにイタズラしちゃうかもしれないし♩
「いや、それは……ご勘弁を。」
ふふっ。まぁ、しないように努力はするね。
「(努力は……ね。)」
「(……不安だ。)」
えへっ。
…あ、そういえば先生!
「どうしたの?」
あのさ。
前から思ってたんだけど、私って…まだ先生とちゃんとお茶したことなかったよね?
「たしかに……ミカとはまだお茶したことないね。」
うん。だから、せっかくだしさ……
今からお茶しに行かない?
学園内に、テラス付きのいいお店があるの♩
あっ、もちろん、時間に余裕があればの話だけど……
……どうかな?
「いいよ。まだ時間あるし。」
「ミカからのお誘いだしね。」
えっ…ホントに!?
やったぁ!
じゃ、早速……
(ミカが近づき、腕を絡ませてくる。)
行こっか♩
「あの…ミカさん……」
「近過ぎません……?」
えっ?いいじゃん!
「いや、一応先生と生徒だし、もうちょっと距離を……ね。」
あっ!たしかにそうだよね。
(ミカが腕をほどいて離れる。)
ごめんね、先生⭐︎
じゃっ、気を取り直して行こっか!
こっちだよ、先生!✨
(そそくさと歩き出すミカ)
「(……なんだったんだ?今の。)」
「(……まぁいいか。)」
(ミカの後を追ってお店へ移動)
[トリニティ学園内の喫茶店]
(ミカに案内されたのは、おしゃれなテラス席のあるいい感じの店だった。)
(今日みたいな天気のいい日には、本当にもってこいのお店だ。)
(ミカと一緒に店に入ってテラスへ移動し、席に着こうとした時、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。)
?『あら……ミカさんに……先生?』
桐藤ナギサ『お二人とも、ごきげんよう。奇遇ですね、こんな所で会うなんて。』
あっ!ナギちゃんじゃん。
「やぁ、ナギサ。」
あれ?ナギちゃんもお茶しに来たの?
『えぇ、まあ。』
へぇー、ナギちゃんが本館以外でお茶するなんて……結構レアだよね…。
『そうですね。今日はお天気が良かったので、気分転換に散歩がてら、こちらに立ち寄ったところです。先生とミカさんは?』
「私たちも似たような感じだよ。」
うん。今日は授業が早く終わったから、私から先生を誘ったんだ♩
『なるほど、そういうことでしたか。』
『……あの、先生。ミカさんがまた何かご迷惑をかけていないでしょうか。 』
わぁー、ナギちゃんってばひどいー。
迷惑なんてかけてないよっ。><
「うん、迷惑なことなんて一つもないから、大丈夫だよ。」
『そうですか。でしたら、良いのですが……』
『ミカさん、先生はお忙しい方ですから、あまり執拗なお誘いはダメですよ?』
うん!わかってるよっ。
『それに、こうして一緒にいる機会が多くなると、学園内で変な噂が立ってしまうかもしれません。それこそ、先生に大変なご迷惑がかかってしまいます。』
はいはい、わかってるよー
その辺もちゃんと気をつけてるから、大丈夫っ。
『はい。くれぐれも、お願いしますね……』
うん!
ナギちゃんってば、ホントに心配性だなぁ…
……あっ!そうだ。
よかったらさ、ナギちゃんも一緒にお茶しようよ!
『えっ……一緒に、ですか?』
うん!
あれ?もしかして…時間ない感じ?
『いえ、時間ならまだありますが……』
ならいいじゃん✨一緒にお茶しよっ。
『…ですけど、お二人の間に割って入るような形になってしまいますし……』
『それに、ミカさんとのお茶は…精神的に疲れてしまいますから 』
ねぇ…
ナギちゃん、さらっと私のこと傷つけてない……?
「せっかくだし、ナギサも一緒にどうかな。」
「もちろん、無理にとは言わないけど。」
あっ、ほらほら。
先生もそう言ってるよ?
先生からのお誘いを断るなんて、失礼なんじゃない?
『そうですね……先生にそうおっしゃって頂けるのなら……。』
『……では』
『ティータイム、私もご一緒させて頂きます✨』
やったぁ!三人で仲良くお茶会だね✨
(それから、三人で談笑しながらお茶会を楽しんだ。)
あははっ><
ナギちゃんってば、あの時さぁ…………
『いえ、あの時はミカさんが …………』
(そのうち、次の仕事の時間が迫ってきた。)
「そろそろ、お開きにしようか。」
あっ…本当だ。もうこんな時間だね。
『では…名残惜しいですが、ここでお開きですね。』
『非常に良いロケーションで、お二人とのお話も楽しく、大変充実したティータイムでした。』
うん!すごく楽しかったなぁ……
「それじゃあ、お会計してきちゃうね。」
『あっ。いえ、先生。それには及びません。』
『先生には、日頃ミカさんに良くして頂いていますし……』
『それに、ミカさんは最近あまり余裕がないようですので、ここは私が持ちましょう。』
「いやいや、ここは自分が持つよ。」
『いえ、ですが……』
「二人の仲の良い会話が聞けて、楽しかったし。」
「二人とも、私の大事な生徒だからね。」
えっ…
あはっ…… もう先生ったら。
『先生……。』
『…ありがとうございます。では、お言葉に甘えて✨』
(そこで、財布を出そうとスーツの懐を漁り……)
(懐を……漁り……)
「(……ない。)」
(…………。)
「(財布がないっ!?!?!?!?)」
(いくら探しても見つからない……!)
(どこかに落としたのか…?)
どうしたの…先生?
『……先生?』
(…………。)
「ごめん、財布が見つからなくて……」
「さっきのお散歩の最中に、どこかに落としたのかも……」
えっ!それは大変だぁ!
『それは非常事態ですね……。落とした場所に心当たりなどはございませんか…?』
えへへっ。
先生ってすごく頼りになるけど、案外ドジなところもあるんだね><✨
(ミカ……なぜか楽しそうだ……。)
(結構深刻な事態なんだけど……。)
『あの、先生!心当たりは……???』
「えっ?あぁ……えっと……。」
(さっきミカとのお散歩で通った場所を、思い出す限りナギサに教えた。)
『なるほど、分かりました。』
『では、トリニティ自警団や私の信頼のおける生徒に声を掛け、協力して捜索してもらいましょう。』
『ここは、正義実現委員会にも動いてもらいます。』
えっ……
いや、ナギちゃん…それはちょっとやり過ぎじゃない……?
「うん。何もそこまでしてもらう必要は……。」
『そっ、そうですか…… 』
『ですが、先生の大切な貴重品ですし……』
『先生のことと聞けば、彼女たちも全面的に協力してくれるに違いありません。』
「うーん……。」
『それに、これは小耳に挟んだ程度ですが……』
『先生の生徒の中には…その……』
『先生の家計の収支を完全に管理している、非常に厳しい生徒さんがいるという噂を聞いています……』
「(ユ……ユウカ………………。)」
(…………。)
「どうか、お願いしますっ!!!」
ええっ!?頼んじゃうの!?
(驚いたミカがその場で立ち上がる。)
(すると……)
ストンッ
(ミカの懐から何かが落ちた……)
あっ……
(…………。)
「私の財布だ!!」
『!?』
え、あー……
ごっ、ごめんね先生……
…またイタズラしちゃった⭐︎⭐︎⭐︎
「ミカ………」
えへへっ。
(また……やられた……)
(たとえイタズラだとしても……人の財布をくすねるのはよくない。いくら何でもやり過ぎだ……)
「(…ここは怒っていいところだよな。)」
(そう思い、ミカを叱ろうと口を開きかけた時……)
『…………』
『ミーーーカーーーさーーーんーーー! 』
あっ……
(横から、怒りに満ち満ちた声が……)
『あなた…………』
『なんてことをしてるんですか!!!! 』
い…いや……
べっ、別にここはナギちゃんがそんな怒るところじゃ……
『怒るところです!!! 』
ひぇっ……!
(恐る恐る、ナギサの顔をうかがった。)
「(……すごく怖い。)」
「(……すごい形相だ。)」
『だいたい、人の財布を盗むなんて……あなたは一体何を考えているんですか!』
『たとえイタズラだとしても、これは信用問題です! 』
「(ごもっともだ……)」
「(……でも、すごく怖い。)」
『ミカさん、あなたという人は……』
『今まで何度先生にご迷惑をかけてきたか、分かっているんですか!?』
ごっ、ごめんって…… ナギちゃん……
『いえ!』
『今回ばかりは……許しません!!!』
(すると、ナギサは隣の席のテーブルにあったロールケーキを鷲掴みし……)
(ミカの……小さな口に……)
んんっ!!
ナ、ナギちゃん……
お……お願いだから、私の口に食べ物を詰め込むの、もうやめてくれないかな……
私って、口がすごくちっちゃくてさぁ……
『あなたの口が小さいなんてことは、とうの昔から知っています!』
『さぁ、行きますよ! 』
うわぁ!!
(ナギサがミカの襟を掴み、ズルズルと引きずっていく……)
せんせぇ……
だーずーげぇーでぇーーーーー
『ミカさんには、今一度しっかりとしたお説教が必要です 』
『無論ですが、セイアさんも呼びますからね 』
ええっ!?セ…セイアちゃん……
やだー!><
セイアちゃんの小言は聞きたくないぃ!
あれすごいムカつくんだもん!!!!!
(二人が行ってしまったため、お会計と……隣の席の生徒のロールケーキ代を支払って店を後にした。)
(……ミカ、大丈夫だろうか。)
【END】