束博士から宇宙に行けとの事で宇宙進出してみた 作:夢現図書館
ヴェルメリオ
『誰だ、こんな朝っぱらに呼び出したのは?』
フライシュッツ
『あー、弟く〜ん♪』
フライシュッツ
『お姉ちゃんからは逃げられないゾ♪』
ヴェルメリオ
『コア・ネットワークを掌握してまで召喚するのは勘弁してくれないか?姫姉』
フライシュッツ
『怖がらない怖がらない♪ 弟くんは怖がりだなぁ〜♪』
ヴェルメリオ
『何この機能⁉︎ こんな機能初耳なんですが⁉︎』
フライシュッツ
『ふふふ。言ったでしょう?お姉ちゃんから逃げられない!』
ヴェルメリオ
『脳髄を鷲掴みにされている気分だ……いや、マジで』
ギルガメッシュ
『おー、揃ってんな〜。ログ見たが何だ?ワカナが姉貴に対してビビり散らしてんのか?』
ヴェルメリオ
『帰れ、失せろ、退れ、消えろ、くたばれ、死ね‼︎』
ギルガメッシュ
『いつかは死ぬが今じゃねぇなあ?やりテェ事が山程あんでね?』
フライシュッツ
『ふふふ。弟くんもレーキュ君も仲が良いな〜♪』
ヴェルメリオ
『このやり取りで仲良しに映るとはとても思えねぇ……』
フライシュッツ
『それで連絡したのは弟くんにお礼を言う為だよ。ウィキ姫ちゃんの『赫絲』の件。確かに受け取ったよ〜♪ コレで人体実験が進められるよ〜。お礼に今度、お姉ちゃんと実験室で楽しい事をしよう〜♪』
ヴェルメリオ
『姫姉はいい加減に『報酬=人体実験』と言う方程式が致命的な間違いである事を自覚して頂きたい』
ギルガメッシュ
『私からもお礼は言わせて貰おうか。あのおチビを怒らせちまったから、メッチャ避けられていたからな。コレでより効率的な人体実験が出来るからな‼︎』
ヴェルメリオ
『テメェからは素直にお礼なんて言われて堪るか。明日には槍でも振ってくんのかよ……』
ギルガメッシュ
『アホか。槍よりも軍事衛星が降って来る方が現実味あんだろ。何くだらん事を妄想してんだ、テメェは』
フライシュッツ
『それよりも聞いたよ〜。夕張ちゃんが地球人の検体を確保したんだってね。良いなぁ、お姉ちゃんも欲しいなぁ』
ヴェルメリオ
『ノーコメントで』
ギルガメッシュ
『ほー、そりゃ初耳じゃねぇか?じゃあ、実験する前に奪っちまえば良いな。そいつらも私に実験に貢献する方が良いと言う筈だ』
フライシュッツ
『む。流石にレーキュ君には渡せないなぁ。死体なら譲るけど♪』
ヴェルメリオ
『争奪戦なら勝手にやっててくれ。……どうして見た目が天使みてぇなのに中身は悪魔なんだ……いや、本質は一緒だから同類なのか⁉︎』
ギルガメッシュ
『おい、どうした?思考能力に異常を来してんなら頭痛薬でも送ってやろーか?6%の確率でどっかの内臓が熔解するけど』
ヴェルメリオ
『要るかッ‼︎ そんな安全性皆無の薬物‼︎ 後、俺で薬物投与実験を試みようとすんじゃねぇ‼︎』
ギルガメッシュ
『テメェなら何が起こっても大丈夫だろ』
フライシュッツ
『大丈夫大丈夫♪ もし何かあったらお姉ちゃん達がちゃんと研究……じゃなくて、実験……違う違う、直してあげるから♪』
ヴェルメリオ
『言い直せて無いし、言い直したとしても字が違う‼︎ ナニをする気なんだ⁉︎』
フライシュッツ
『勿論、治療兼実験兼研究兼改造だよ♪ それからもう少しで防腐処理技術の実現に漕ぎ着けそうなんだよ。その時の実験台第一号は弟くんが良いな〜♪』
ヴェルメリオ
『字面が恐怖しか感じない‼︎』
フライシュッツ
『成功したら……皆にも施術しようと思うんだ♪そうしたら……うふふ、人体実験し放題♪』
ヴェルメリオ
『……誰でも良いから姫姉を止めてくれ。世界が地獄に変わる』
ギルガメッシュ
『無理じゃね?誰も姫姉に勝ち目無ぇし……』
「さて、皆。『特別試験』お疲れ様〜」
5月1日。
『特別試験』を終え無事に正気を保った上で生存した8組の生徒達へと向けて伽羅が薄ら笑みを浮かべながらそう告げる。
若菜達を除く23名の内、3名が不合格となりIS学園、いいや地球上から存在を抹消された。不合格者は夕張との裏取引により人体実験のモルモットとして引き渡された。
よって、残るは20名。それは伽羅が教育を行う上での最大人数である。理由は単純、IS学園にある量産機の数が20機だからである。
伽羅から見てIS学園は過大規模校に見えていた。理由は簡単であり実技訓練で行うにあたりISが20機しか存在しないのに対して生徒数は数倍はある。とても、全員に対して同等の教育を行う事は不可能。出来たとしても最低限程度の教育内容にしか届かない。
ならば如何するべきか?答えは簡単だ。
更に篩に掛けて絞り込む事だ。1クラスが30人であるのならば、最大数が20人になれば良い。そうすれば順番待ちせずとも全員が搭乗し訓練に臨む事が出来る。
「……3日間。良く頑張ったわ……常人だと耐え切れない試験。でも、貴方達は無事に耐え切ったから今月から本格的にISによる実技訓練を行なって行く事になる」
「「「…………」」」
「そろそろ理解は及んでいるでしょうけど、ISは宇宙活動を目的としているけれど非常時に対応する為に兵装を搭載しているわ。故に面白半分な扱いをすると怪我では済まなくなる。
それだけじゃない、貴方達の隣に居る者を殺す事にもなるわ。拙いのならば兎も角、幼稚な思考回路では持たせられない事を
ISは存在其の物が凶器へと転ずる存在である。速度を出せば自動車以上の速度を有しもし激突すれば人体なぞ砕け散ろう。
拡張領域、パワーアシストを有しており重量のある兵装を気楽に取り回せる。携行可能な重武装を複数持ち替えて運用可能な戦闘能力は正しく脅威的な存在と言える。
だからこそ、伽羅も地球上におけるISの認識に対して納得は出来ない。故に篩を掛けた結果、生存した20名を本気で『IS操縦者』として養成する。本気で取り組むと宣言した以上、手は抜かない。
「さてと、『特別試験』の話は終了よ。次の予定の話に映るわ。5月の大きな行事としてクラス代表対抗トーナメントが行われる。
各クラスのクラス代表がトーナメント形式で試合を行い優勝を争うと言う内容。8組では黒糖さんが8組の代表として出場する事になるわ」
黒板にトーナメント表が表示される。初戦は1組と当たるようである。
「優勝したクラスには半年間のデザートフリーパスが与えられる。けれど、私が言いたい事は分かるかしら?」
「……
学者然とした少女であった。綿菓子のようなふわふわした髪質の半色の髪を摩りながら、その少女は伽羅に質問した。
「ええ、その通りよ。鶴喰さん。行事の字面だけ見れば『クラス代表だけが頑張っている』のに対して他の者達は恩恵だけ与っている。1人1人、特徴は異なる。故に『出来る事はある』」
「……つまり、クラス代表以外にも出来る事がある、と仰りたい訳ですね」
燐芽がそう続けた。トーナメントに出場し戦闘を行うのはクラス代表だが、他のクラスメイトがそれまでに出来る事はある筈だ。
「……篠崎さん。一手、御教授願えませんかね?」
其処でクラス代表である久里が若菜にアドバイスを求めた。彼女は若菜から直接、『伽羅の理念』を聞いている。伽羅の理念の『真逆』の行為をすると言うのは極めて危険だ。
ただ、未だに自分達は右も左も分からない以上、教授を願うのは間違ってはいない筈だ。
「そうだな。俺が黒糖と全く同じ条件下である事を仮定するならば、俺が実技訓練に注視している間にフィウやシノアに他のクラスの敵情視察や、クラス代表の訓練内容の偵察。俗に言う専用機持ちならば戦術や性能の調査等を頼むな。
特に1組は男性操縦者は他のクラスからも野郎目当てに生徒が湧いて来る以上、情報を探り易い」
若菜は分かりやすく『自分ならばこうする』と久里に説明した。自分が訓練して自力を伸ばしている間に知人(クラスメイト)に対戦相手となる人物の情報収集や、クラス内情を偵察する事を提示した。
若菜がそう提示したと言う事は『コレが前提だ』と暗に8組の生徒達に告げている。もう8組の生徒達はそれ位は悟れるようになってきた。
あの言い方から『行動力が無い奴は放逐される』だけだ、と。
「……成程。天瓦先生。
若菜のやり方を加味した上で学者然の少女。鶴喰 永世は伽羅に対してそう質問した。
「何処まで……と言えば?」
伽羅は分かった上で例題を求めた。
「他のクラス代表を秘密裏にトーナメント当日までに出場出来ないレベルの再起不能か行動不能に追い込む。或いは暗殺等の殺害による物理的排除」
斜め上かつぶっ飛んだ提案であった。対戦者が消えれば自ずと勝者が決まる。そう言う如何にも常識を疑う物騒な考えであった。
『うわぁ。伽羅が選別したクラスだから、可能性は考えられたが……マジでいやがったよ。同類が』
脳内でガイアがドン引きしているが、1人や2人。そんな思考回路を持つ奴が現れても不思議じゃ無いだろう。