束博士から宇宙に行けとの事で宇宙進出してみた   作:夢現図書館

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試験運用開始……

 

 

 

 

『……彼はもう既に学園内に潜入していると思うかい?』

 

 しているだろうな。近日中と言う事は今日も含まれる。と言うかガイア……貴方が仕組んだのでは?

 

『まぁ、その指摘に関しては否定はせんよ。既に地球にリーリスが来ていたしな。元々は我が母の依頼で彼に地球上のISコアを回収して回って貰っていたのだが急遽、前倒しして『白式』コアを先に回収してもらう事にした。何れは全ての娘息子達を回収せねばならないからな。どうせ、我が母が『全てのISコアを手放せ』と言っても聞き入れやすまい』

 

 やはり、『白式』のコアの件を重く見たのか。

 

『ああ。OVTシステムの件は実物から排除する他に無さそうだ。掌握された意識領域内で破壊するには難しい……。我々が合法的に白式のISコアに接近するのも難しい以上……裏の手で回収する他に無い』

 

 そんな所だろうと思ったよ。タイミングが余りにも出来過ぎて居たからな……。母上はほんの少しは期待はして居たが……もはや雀の涙程度にしか残って居なさそうだ。

 

『……キミとリーリスが相対する様な状態になれば幾ら愚鈍なIS学園でも訝しむ事になる。上手く作戦参加を退けてくれて助かったよ。出来る限り安全に済ませたいからな』

 

 破滅を抱くは零落を意図し、煌めく太陽は白夜を指している。つまり『零落白夜』。即ち『白式』を示して居た。……流石に気付くかと思ってはいたんだがな。

 

『まぁ、キミは便乗して8組の子供共に訓練時間の確保を画策していたみたいだがな』

 

 時間は有限なんだ。

 そもそもクラス代表対抗トーナメントで伽羅さんのみならず姫姉が何かエゲツない企みを目論んでいるからな。あの姫姉が関わっている上に『赫絲』が加わるとなると……もはや災害が予想される。

 確実にメチャクチャな事になり得るから出来る準備はさせておきたいってのが本音だな。

 と言うか冗談抜きで死人が出かねない。……8組以外の連中が幾らくたばろうがどうでも良いし、鍛錬不足を呪えとしか言わんが……8組の面々だと夢見が悪い。

 

『ククク、その懸念は違いは無い。その対応だとクラス代表対抗トーナメント自体は二の次と考えているのか?』

 

 IS学園が『そんな状況』でも続けるって言う鋼の意志を示すならば分からんが……恐らくは小火騒ぎじゃ済むまい。伽羅さんが防弾ベストやら各種の銃火器の手配を進めて居たから尚更、予感は確信に至りつつあるんだ。

 

『デザートフリーパス絡みの話題も虚構に終わるか……虚しいな』

 

 其処は知らんよ。大食堂を利用しないから俺としては余り興味は無いな。……取り敢えず今回の件は高みの見物と行こう。どの道、部外者である以上は出来る事は何も無いからな。

 

「……ん?……当人からの連絡が来やがったな」

 

 

 

 

 

 

ジャック参上‼︎

 

 

 

ジャック

 『僕の予告状は読んでくれたかな?』

 

ヴェルメリオ

 『ああ、読ませて貰ったぜ、リーリス。あんな簡単な謎解きも解けないたぁ、呆れる他無ぇぜ』

 

ジャック

 『妹……フィウは元気かな?』

 

ヴェルメリオ

 『ああ、元気だぜ? そっから情報も得たか?』

 

ジャック

 『いや、もっと確実な方法がある』

 

ヴェルメリオ

 『だークソがッ‼︎ テメェもグルだったか‼︎ 此処まで来たらデカい幼女や十蔵寺のバカが噛んでいても驚きゃしねぇぞ‼︎』

 

ジャック

 『姫姉が関与している時点でオールスター状態だよ』

 

ヴェルメリオ

 『ったく……味方は1人もいねぇのかよ。夕張の目玉め。少しは俺の役に立って欲しいんだがな』

 

ジャック

 『それよりも……夕張から聞いたけど OVTシステムだったかな。出所は分かるかい?』

 

ヴェルメリオ

 『『白式』の開発元は倉持技研。今、妹のフィーリリアが調査中だ』

 

ジャック

 『冗談は止めてよ。僕が言いたいのはその後ろ(・・)

 

ヴェルメリオ

 『…………』

 

ジャック

 『VTシステムの理論は把握している。だけど OVTシステムは情報汚染の類。君なら分かってるだろう?』

 

ヴェルメリオ

 『やり方(・・・)を変えてきたか。……日に日にやり方が憎悪染みているな』

 

ジャック

 『其処は問題じゃない。1番の問題は経路(・・)だ』

 

ヴェルメリオ

 『全く……化かし合いは趣味じゃないんだがな。倉持はただの……』

 

ジャック

 『……どうしたの?』

 

ヴェルメリオ

 『嫌な予感がする……‼︎ リーリス、お前今学園内に居るよな⁉︎ 予告状も出しているだろ‼︎』

 

ジャック

 『成程……。でも、マスターは』

 

ヴェルメリオ

 『1番最後(・・・・)に決まってるだろ‼︎ 統括者が1番最初とは限らねぇだろ。そもそも何時から始めていやがった……⁉︎』

 

ジャック

 『……最悪の場合、陽動頼んで良い?』

 

 

 

 

 

「チッ‼︎ この手の侵略行為は初めてだな」

 

 そう言いチャットをすぐに閉じる。倉持技研の制作は『白式』だけじゃない。だー‼︎ 全く如何してどいつもこいつも俺の行動を計画に組み込もうとするんだ‼︎ 本当に俺はそんな予想し易いとでも言うのか⁉︎ 単純か、単細胞だと思われてんのかよ⁉︎ 真面目に其処の点が気に入らなぇ‼︎

 

『……我が息子。どうした?随分と血相が違うな』

 

 ガイア‼︎ 直近の実技訓練のクラスは何処だ⁉︎

 

『確か……3組だった筈だぞ。それが如何した?』

 

  OVTシステムが量産機(・・・)に組み込まれている可能性が高い‼︎ 仕掛けてから数年置きに起動させると言う気の遠くなる真似を平然と考える奴がいるだろ‼︎ 感情が暴走している癖にメチャクチャ冷静な奴ほど恐ろしいモノは無ぇ‼︎

 

『……不発弾を抱かせて好きなタイミングで起爆させる気か⁉︎』

 

「クソ‼︎ 気付くのが遅れていたらもっとヤバい事になっていたな……‼︎」

 

 8組の実技訓練中に懸念が発生したとなれば……最悪である。

 

『杞憂に終われば良いが、考えただけでマズいな。搭乗者の命なぞ如何でも良いが娘息子達が暴走する様は見ていられん。我が息子よ、娘達の安否確認を物理的に急ぐぞ‼︎ 意識に接続しても平然としているかも知れんからな‼︎』

 

 『白式』のコアの意識領域で見たOVTシステムの意思。

 アレは人間の精神に耐えられるモノでは無い‼︎ まさか此処で気付くと言う事すらも計算に入れてやがったか、篠ノ之 文……‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 怪盗アルセーヌからの予告状を受けて千冬は専用機持ちを集めて対策会議を続けた結果……作戦は決まった。

 基本はIS保管庫を教員が複数人体制で見回る形を取り、各種実技訓練中は専用機持ちが護衛すると言う形で授業に割り込み参加と言う形を取る事となった。実質的に専用機持ちの生徒が他のクラスの実技訓練への貸し出しと言う形となった。

 

「え?織斑君がこのクラスの実技訓練に参加するの⁉︎」

 

「本当⁉︎ 1組や8組ばっかりズルいと思って居たけど、チャンスが来たって事ね⁉︎」

 

「此の儘、他のクラスに移籍してくれないかな⁉︎ 偏り過ぎだもん‼︎」

 

 裏の事情を知らない生徒達は男性操縦者が目と鼻の先かつ一緒に実技訓練を受けると言う展開に色めき立っていた。逆にセシリアや鈴音の場合だと露骨に残念がると言う有様を見せてはいたが。

 その為、そのクラス……3組の生徒達はいつも以上に張り切って実技訓練へと臨むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気付いた……? なら、計画通り。試験運用開始」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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