「いいか、ロット」
幼い頃不意に出会ったあのヒトは俺にこう言った
「ハジケろ、そしたら主人公である俺様の次には人生楽しくなるだろうぜ!!」
ネギをかき鳴らしながら
ー
「という事が昔あってさー」
あれから随分と時がたち俺はオークニーの王なり妻を娶っていた
とても綺麗で儚いまるで星のような人でついあのヒトを思い出した
「……離婚します」
「え!?何で!?」
結婚早々離婚の危機に直面した
「いきなり何でさ!おやびんとに似てるって思ったのがそんなに駄目だった!?」
「屈辱です末代まで呪います」
俺のせいで子孫がえらい目にあうかも知れなくなった
昔話で盛り上がろうとしただけなのになんて事だ
「アレと私を同列扱わないで、アレは泉の妖精ではありますが根本的に妖精とは似て非なるモノです」
「あ、やっぱり会った事あるんだ」
「ええ……忌々し記憶です」
そういう彼女の顔は少しなんというか疲れているけどその中に懐かしさと楽しさが混じって見えた
あ、コラ、叩かないでって
「俺もおやびんと出会って人生ハジケられたから分かるよ、うん」
「そういうコトではありません!!」
あ!ちょ!脛は!脛を蹴るのは止めて!誰かー!レフェリー呼んでー!
ー
「って事が母さんとあってなー」
「ではその脛の傷は」
「今、怪我した」
長男であるガウェインをこねくり回し次男のアグラヴェインと談笑して三男のガヘリスを背中におぶって中庭で過ごしていた
それはとても大変でとても喜ばしい事があるからで
「お父様!ガウェイン!アヴィ!ガヘリス!産まれたって!」
慌てた様子で中庭に長女のバー・ヴァンシーが大声で知らずに来た
そう家の奥さんは五度目の出産を迎えていたのだ
その後はガウェインが我先と分娩室に入って出産の手伝いをしてくれてた婆さん達に怒られたりアグラヴェインが産まれてきた赤ん坊におっかなびっくりとした様子で抱っこしたり
国中が祝い雰囲気でとても穏やかで楽しい時を過ごした
「なーガレス、オークニーは良いところだろー?……俺の、俺たちの所に来てくれてありがとうな」
「……ロット」
「父さんとおやびんに負けない位のハジケリストになろうな!!」
「その娘から手を離しなさい馬鹿亭主!!」
ー
春の穏やかな時が過ぎて夏の楽しい時が過ぎて秋の朗らかな時間が終わろうとしていた
冬が来る
そう冬が来てしまう
アーサー王、俺の大事な人の弟……いや、妹……やっぱり弟で
彼がこのブリテンを統治するためには……
彼らが望む物語には……
「……おやびん、俺はハジケられたかな?息子達に道を示せたかな?娘達に幸せを送ってやれたかな?彼女が笑って過ごせたかな?」
分からない
分からねぇよ
モルガン、俺はお前に泣いて欲しくねぇのにさ……
ー
「って事があったのでマーリンは見つけ次第ぶっ殺すつもりです!!」
「召喚と同時に物騒な台詞だー!?」
アルトリアはいいのかって?いいんだよ!嫁さんの妹やぞ!!
俺がルールじゃ!!!
キング・オブ・ハジケリストはアルプスの泉から生まれる妖精だから妖精國に絡むというスレを見て思いついた
誰か連載してくれてもいいんだよ?