ウマ娘〜想いを背負って繋いで〜   作:にゃんころもち(黒糖)

30 / 74
30話〜来日〜

 

 ジャパンカップを目前にした11月26日。

 海外から来た5人を迎え撃つ11人のウマ娘達は気合を入れ、最後の仕上げを行なっていた。

 

 その内の一人であるデルタブルースは、学園内の練習用コースを走っていた。

 

「今回も良い調子ですね」

 

 後輩であるハットトリックにタイムを測ってもらっていたデルタ。

 

「いつもありがとう。本当に助かっているよ」

 

 と言いつつ、後輩からタオルを受け取って汗を拭くデルタ。

 そんなハットトリックだが、菊花賞同日に行われたナリタブライアンメモリアルと11月13日に行われた清水ステークスにて見事1着を獲得。

 ここまで5戦4勝と調子が良い。

 ちなみに唯一負けた1敗であるラジオNIKKEI賞だが、その時に勝ったのはケイアイガード。

 先月行われた菊花賞でこそ16着だったが、9月に行われた神戸新聞杯にてキングカメハメハに続く形で2着を取ったウマ娘だった。

 

 そんなハットトリックだが得意な距離が1600m前後のマイルレースのため、クラシック三冠は狙わないと言っていた。

 その時は悔しいなー、狙いたかったなーと言っていたが、今はすでに気持ちを切り替えており、マイル路線で活躍してやるんだと気合十分。

 

 そんな彼女と同じチームにおり、先月の10日に行われた毎日王冠にて3着を取ったブルーイレヴンはというと……

 

 

 

「……チッ」

 

 休養に入っており、今はデルタのサポートに入っていた。

 そんな彼女の視線の先にいるのはデルタブルース。

 

(あいつ……)

 

 この前の菊花賞の様子を見た彼女は、デルタが不完全ながら領域に到達した事を理解していた。

 イレヴンも制御はできないが領域に到達した者。

 同じ領域にたどり着いた者の走りは見れば分かるのだ。

 

 だから思う。

 

(領域を使いこなせればもっと伸びる。それこそ)

 

 世界に通用するレベルに、と。

 だから

 

「おい」

 

「イレヴン先輩?」

 

「オレと、遊ぼうぜぇ」

 

 可愛い後輩を、鍛えてあげる事にしたのだった。

 そしてその結果は……

 

 

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

 

 コース脇の芝で大の字で横になるイレヴン。

 対するデルタは

 

「……ありがとう」

 

 ハットトリックから飲み物を受け取っていた。

 

「それにしても凄かったですね。最後の1本でまさか勝っちゃうなんて」

 

 と言うハットトリック。

 あの後デルタはイレヴンと5本走り、4本負けてしまった。

 が、最後の最後にイレヴンに本気で来いと言われ、不完全な領域を再発動。

 それに連れるようにイレヴンも領域を発動。

 領域同士の競り合いとなり、最後はデルタが勝利した。

 が

 

「いや……あれは先輩が失速しただけだ。私の実力じゃない」

 

 5本目。

 そして暴走に近い領域。

 それによる体力の急激な消耗。

 故に最後の最後で急に失速したイレヴン。

 

 だからもし、領域対決をイレヴンが全快の時にしていたら

 

(負けていたのは私だ……)

 

 だがそれと同時に

 

(あれが本物……)

 

 ダービーを見に行った際、目の前を駆け抜けたキングカメハメハが見せた領域。

 それに近い走り。

 

(あれをできるようになれば……)

 

 もっと高みを目指せるだろう。

 それこそ、シニアクラスの先輩ウマ娘ともやり合える走りを可能にするだろう。

 

「……もう少し粘ってみるか」

 

 菊花賞ウマ娘として、不甲斐無い姿を見せるわけにはいかないと気合を入れ直すのだった。

 

 

 

「……良し」

 

 同じ日。

 北海道でトレーニングをしていたコスモバルクは、自分の仕上がりに確かな手応えを感じていた。

 

 彼女は中央トレセン学園の生徒ではない。

 メインは北海道の門別トレセン学園。

 地方レースで走っているのだが彼女の場合、クラシック三冠皆勤賞である。

 結果は皐月賞2着、ダービー8着、菊花賞2着というもの。

 それでも実力はあり、百日草特別、ホープフルステークス、弥生賞、北海優駿、セントライト記念等で勝利。

 さらに百日草特別とセントライト記念ではレコードタイムを叩き出したり、掲示板外になったのも東京優駿の時の一度だけ。

 

 前回の菊花賞も惜しくもデルタブルースに負けたが、上がり3ハロンのタイムは出走したメンバーの中で1番速い35秒1を記録。

 次のジャパンカップではデルタブルースへのリベンジを目指している。

 

 それ以外にも、地方出身の自分が国際招待レースであるジャパンカップに勝つ事は、地方出身のウマ娘の希望に繋がるとも考えていた。

 

(オグリ先輩やイナリ先輩みたいに……)

 

 オグリは笠松、イナリは大井でデビューした後に中央に移籍。

 スーパークリークを加えて永世三強と呼ばれ、一時期注目を集めていた。

 

 そんな二人の活躍に彼女は、地方出身でも中央と十分に渡り合える。

 いつか自分もそうなりたい。

 そう思い、夢にした。

 

 そして夢を追いかけて、走り続けて。

 やっと、その夢が叶いそうになっている。

 GⅠレースのジャパンカップ出走。

 

 これに勝って中央GⅠ初制覇の報せを故郷に持ち帰りたい。

 

 そして、かつての自分がそうだったように。

 誰かの夢になってあげたい。

 それが中央を目指す夢でも、地元北海道でスターになるでも良い。

 誰かの夢を支える事に繋がるのであれば……

 

「今度こそ……勝つ」

 

 負けられない理由となる。

 

 

 

 そしてそれは……

 

(まぁ、良いタイムか)

 

 ハーツクライも同じだった。

 彼女のタイムを計る文三。

 手元のタイマーは悪くないタイムを表示している。

 が

 

(痩せたな……)

 

 ここ最近、何かに追い詰められるようにハードなトレーニングをしていたハーツ。

 その代償か、彼女は体重を落としていた。

 走るのに必要な筋肉まで落ちてしまえばレースどころではないと文三に食べるように勧められ、食べてはいるハーツ。

 だが、食べたからすぐ戻るというわけではない。

 

 結果ハーツは菊花賞の時と比べて、かなり体重を落としてしまっていた。

 それでも目に宿る闘志は凄まじいものがあった。

 ただそれは、世界レベルの相手に勝つ事でキングを超えてやるというもの。

 

「トレーナー……」

 

「ん?」

 

「坂路もう一本行く。タイム頼む」

 

「おう。だが今日はこれで上がれ。良いな?」

 

「……」

 

「良いな?」

 

「……分かった」

 

「良し。行って来い」

 

 文三がタイマーのボタンを押すと同時に、ハーツは走り出した。

 彼女だけに視える、キングの幻影の背中を追いかけて。

 

 

 

 その日の夕方。

 

「やっと来たー!」

 

 一人の男性が日本に到着。

 空港で入国手続きを済ませ、タクシーでホテルへと向かった。

 

(ニッポンのレース! しっかり見て勉強します!)

 

 彼はトレーナーを目指すため、フランスから来たのだ。

 

(ニッポンのウマ娘とワールドのウマ娘が走るジャパンカップ。しっかりとこの目に焼き付けます!)

 

 彼の来日が、ハーツの運命を変える。

 そうなるなんて、今は誰も知らないのだった。

 

 

 

 翌日。

 京都レース場にて京都ステークスが行われていた。

 出走しているのは10人。

 その中には文乃のチームのヴァーミリアン、文三のチームのローゼンクロイツ、諒太のチームのハヤテエンペライザの姿もあった。

 

 最終コーナーを6番手で駆け抜けたクロイツが猛然と駆け上がり、それをハヤテが追いかける。

 行かせるものかと食らいつくヴァーミリアン。

 

 その結果は……

 

(今回も負けた……)

 

 3着ハヤテエンペライザ。

 

(あと少しだったのに……)

 

 2着ヴァーミリアン。

 

「よっっっし!!」

 

 1着ローゼンクロイツ。

 勝ちタイムは2分4秒7。

 上がり3ハロンのタイムは33秒3と最速。

 ちなみにこの上がりのタイムはハヤテも同タイムを出しており、その結果が破れはしたもののヴァーミリアンに3/4バ身差まで迫っていた。

 

 負けはしたがハヤテは前走のデイリー杯ステークスで8着という結果だったので、諒太はこの3着という結果はかなり満足していた。

 

 文乃もヴァーミリアンの前走萩ステークスと同じ2着という事から、まだこれからだと考えていた。

 

 そして1着を取ったクロイツを迎える文三達。

 この後クロイツはウイニングライブをした後、東京へと速攻で向かう事になる。

 

 その理由は……

 

 

 

「今回も報道陣凄いなぁ……」

 

 周囲を見回してそう言うのは藤井泉助。

 彼がいるのはとあるホテルの会場。

 今日はここで翌日行われるジャパンカップの記者会見が行われるのだ。

 

 今はまだ会見時間前という事もあり、来ているウマ娘は用意された料理をそれぞれ楽しんでいる。

 

(にしても流石はジャパンカップ。今年の面子もすごいな……)

 

 と、室内にいるメンバーの顔を見てそう思う藤井。

 

 まずは海外勢。

 フランス代表のポリシーメイカーとリュヌドール。

 イギリス代表のフェニックスリーチとウォーサン。

 アイルランド代表のパワーズコート。

 今回海外から来た5人のウマ娘。

 

 青味を帯びた銀髪、右耳に床屋さんの回転するポールみたいに青白赤が螺旋状に描かれたリングタイプの耳飾りを着けてたウマ娘の名前はポリシーメイカー。

 勝負服である白いシャツの上にスカイブルーのジャケット、白いパンツとクールなイメージを与える。

 そんな彼女だが、ホテルが用意した日本食に目を輝かせており、ホテルのシェフにこれはどんな料理なのかと尋ねている。

 

 そんな彼女から離れた所でドリンクを飲んでいるのはリュヌドール。

 ブロンドの髪の前髪と左側頭部の一部に黒のメッシュを入れている。

 左耳に黒とゴールドの二重螺旋デザインの耳飾りを着けている。

 そんな彼女の勝負服だが、肩の出るデザインの黒のシャツ、黒のコルセット、右側丈が長いアシンメトリーの黒いスカート、右足がショートで左足はロングのブーツとなっている。

 またシャツの袖口は金糸で縫われている。

 

 イギリス代表のフェニックスリーチは燃えるように赤い髪。

 さらに前髪の一部が白く、ピョコンと上に跳ねてから下に垂れている。

 右耳には縁がメラメラと燃え盛る炎のようになった蹄鉄を逆さにし、先端に炎を模した飾りを付けた耳飾り。

 勝負服は紫のシャツの上にロングコート、シャツと同じく真っ赤なシャツに真っ赤なブーツ。

 ロングコートの裾はギザギザになっており、そのギザギザに合わせて水色の星が描かれている。

 そんな彼女はトレイに並ぶ一口サイズのケーキを見るや宝石みたいだと感激しており、食べるのがもったいないとなっている。

 

 そんなフェニックスリーチと同じくイギリス代表のウォーサン。

 薄いピンクブロンドの髪に右耳にはリボンを一度捻って作った輪っか場の耳飾りを着けている。

 彼女の勝負服はシンプルな物。

 真っ白なドレス、両手首に白いレザーブレス、ミュールタイプの靴を履いている。

 またドレスは斜めに赤いラインが引かれている。

 そんな彼女はリクエストを出していたカレーうどんを、勝負服のドレスに彼を飛ばす事なく堪能している。

 

 そして最後になったがアイルランド代表パワーズコート。

 赤みがかった茶髪。

 右耳には蘭の花弁を模したデザインの耳飾りを着けている。

 勝負服は紫のシャツに黄色のネクタイ、上は白だが裾に行くにつれて薄っすらと紫がかったコート、薄桃色のパンツ、黒のショートブーツとなっている。

 そんな彼女は藤井の所に来ると

 

「撮るか?」

 

 と一言。

 どうやら取材したいが声をかけられないと思ったようだ。

 

「えっ。じゃ、じゃあ……」

 

 と、せっかくならと写真を撮らせてもらう事にした藤井。

 2、3枚撮るとせっかくならと最後に藤井と肩を組んで撮影すると他の記者の元へと向かうパワーズ。

 そんな彼女を見送った藤井は、室内に目を戻す。

 

(増えて来たな……)

 

 今回の外国勢を迎え撃つ日本勢の姿も増え始めた。

 

 今年の菊花賞ウマ娘のデルタブルース。

 北海道から中央に挑戦し、クラシック三冠レース皆勤賞のコスモバルク。

 

 秋の天皇賞覇者のゼンノロブロイ。

 秋の天皇賞ではゼンノロブロイに敗れたが、その前の京都大賞典ではクビ差で勝ったナリタセンチュリー。

 

 前走エリザベス女王杯ではアドマイヤグルーヴとオースミハルカに敗北したが、上がり3ハロンで33秒4と二人より速い末脚を見せたエルノヴァ。

 

 昨年の京都大賞典後右脚に繋靱帯炎が発覚して療養に入り、前回の秋天で復帰するも16着と調子がまだ戻らないヒシミラクル。

 

 オールカマーにて勝利するも秋天は8着。

 GⅠタイトル獲得に燃えるトーセンダンディ。

 

 ダービーにてハーツに次ぐ3着。

 オールカマー4着、菊花賞11着と勝利に手が届かないレースが続く中、次こそはと気合十分のハイアーゲーム。

 

 産経大阪杯ではネオユニヴァースと競り合うも惜しくもアタマ差で敗北。

 以降勝ちに手が届かないが、その悔しさをバネに今度こそ勝利を掴まんとするマグナーテン。

 

 デビューして8戦2勝だが掲示板外になったのはたったの二度。

 虎視眈々と勝利を狙うのは菊花賞2着ウマ娘のホオキパウェーブ。

 

 そして

 

(来おった!)

 

 デビューして8戦3勝。

 掲示板外は2回。

 京都新聞杯以降勝てないレースが続く、ダービー2着ウマ娘のハーツクライが到着した。

 

(取材したいけど今日の雰囲気も怖いなぁ)

 

 と尻込みする藤井。

 そんな彼の前を通過するハーツ。

 

 そんな彼女に声をかけられない藤井だったが……

 

(ん?)

 

 ふと気づいた。

 それは、フランス代表のリュヌドール。

 ハーツを見るなり視線を逸らしたのだ。

 

(んんー?)

 

 だが何度かチラチラと視線を送っている。

 

(……あー。そういう事か)

 

 きっと彼女はハーツのファンなのだろうと思った藤井。

 やっと推しに会えたけどなんで話しかけて良いか分からない。

 だけど気になってしまう。

 そんな姿に見えたのだ。

 

 が、実際は

 

(キャーッ!? ホ、ホンモノ! ホンモノのハーツ様! カッコ良すぎ! イケメン! 一緒に走るの!? ムリムリムリムリムリーッ! 気になって絶対走れない! そうだ、私が前を走れば良いんだわ! そうだわ! えっ、でもそうしたらハーツ様が追いかけて来る……ムリムリムリ! 私今から出走登録取り消そうかしら……)

 

 と、トレーナーが聞いたらそれはやめてくれと言いそうな事を思う彼女は、ファンを通り超していた。

 

 そんな彼女だが

 

「あ、あの……」

 

 なんとかハーツに声をかけていた。

 

「なにか」

 

 用かと言おうとするハーツを遮り、リュヌドールが言う。

 

「写真! 撮ってくれませんか!」

 

「……は? えっ、写真って」

 

 早口気味に言ったリュヌドールに思わず後退るハーツ。

 そんなハーツに

 

「撮ってやれよ」

 

 と文三が言うやリュヌドールから携帯を受け取る。

 そしてそのまま

 

「ほれ並んだ並んだ。撮るぞー。はいチーズ」

 

「ちょっ、おい!」

 

 ハーツの準備を待たずにシャッターを切る文三。

 

「あらら。こりゃダメだ。こんなのオッケー出せねぇよ」

 

 と、わざとらしく言う文三。

 

「コイツ……はぁ、分かったよ。ほら」

 

 リュヌドールの肩に手を回して抱き寄せると

 

「さっさと撮れ」

 

「はいはいっと。はい、チーズ」

 

 表情もちゃんと作って1枚。

 その写真を確認したリュヌドールは文三とハーツに頭を下げ、自分のトレーナーの元へと戻って行った。

 

 こうして揃った出走メンバー。

 その後行われた会見では各々がレースに向けての意気込みを述べて終わった。

 

 

 

「んんーっ……帰るか」

 

 会見後、用意された部屋で勝負服から私服に着替えたハーツ。

 ちなみに私服は七分袖の白シャツ、その上に袖無しの黒のロングコート、黒のジーンズ、勝負服と同じデザインのショートブーツとなっている。

 

 そんな彼女はホテルのロビーで文三を待っていた。

 

(忘れ物って……ったく)

 

 着替え用に用意されて部屋に忘れ物が無いかのチェックを最後にするからと文三に言われたのだ。

 

(……まだ来ねぇか)

 

 と言いつつ、自販機で買った缶コーヒーを飲んで待つハーツ。

 そんな彼女の元へ

 

「ハーツクライさん!」

 

「んぁ? あぁ、さっきの」

 

 リュヌドールが話しかけて来た。

 

「何か用か?」

 

「あ、あの! 私、あなたのファンで!」

 

「そりゃどーも。ありがとうな。で、わざわざそれを言いに来たのか?」

 

 と返すハーツにリュヌドールは

 

「明日は負けません!」

 

 キッと力強い目でハーツを見て言う。

 

「私の出せる力を全部出して、勝ってみせます! では!」

 

 最後に一礼してリュヌドールは去った。

 

「……全力、ね」

 

 その背中を見送り、呟き、コーヒーを一口飲むハーツ。

 全力をぶつけたい相手。

 彼女にとってのそれは自分なのだろう、と。

 だが

 

(全力、ね……)

 

 彼女が追いかける背中は、もう追い付けない背中。

 今彼女が見る背中はそこにはいない幻影。

 走る度にはためく黄のマント。

 風にマントを靡かせるその姿。

 自信に満ち溢れたその背中。

 

 追い超したかった。

 背中を見せ付けてやりたかった。

 

 勝ちたかった。

 でもその相手はもういない。

 戦えない。

 走れない。

 競えない。

 

 もう……

 

(……あぁ、そうか)

 

 辿り着いた答え。

 いや、本当はもっと前から気付いていた答え。

 

(……オレは、アイツを)

 

 空になったコーヒーの缶を握る手に力が入り、わずかにへこむ。

 

(超えられない……)

 

 自分はもう、彼女を超える機会を失ったのだと。

 目を逸らし続けていた答えを見てしまった。

 だがそれは同時に、走る理由を失う事でもあった。




お読みくださり、ありがとうございます。

やっと。
やっとここまで来れた…
次回はジャパンカップ。
果たして勝つのは…

次回もお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。