砂漠の妖精   作:某なにがし

17 / 17
砂とリゾートと楽園

 

今日は、ファントムによって破壊されたフェアリーテイルの修復をみんなで行っていた。

ナツは、無理して角材を担いで下敷きに・・・

グレイは、そんなナツを見て小馬鹿にしつつ、自分はナツを超える量の角材を運び、これまた下敷きに・・・・

それを見ていたエルザに怒られるといういつもの光景を見せてくれていた。

そして、ガアラこと俺は、万能な砂のおかげで特に疲れることなく角材を運び・組み立てを両立していた。

 

「お前たち!遊んでいる暇があるならさっさと運ばんか!

 ガアラを見てみろ!お前たちの倍は運んでいるではないか!」

 

「いや・・・ガアラのアレにはじいさん以外対抗できないだろ・・・・」

 

「・・・あい」

 

ナツとグレイの目の前には材料として運んできた角材のほとんどを移動させつつ、組み立て作業も行っているスーパー現場監督兼作業員のガアラ親方がいた。

それを見学している他のメンバーもいろんな話をしていた。

 

「この機会にマスターは改築するとか言って図面書いてたしな~」

 

「しかもパース(遠近法)とかヘタいんだよこれが・・・」

 

「何言っとるか パースなんてものは目の錯覚・・・

 芸術は自由でなくてはならん」

 

マカロフはいい感じにまとめてギルドメンバーに言う

 

「でもよ、マスター!図面がこんなフワッとした雑な絵じゃ完成する訳ねーだろ!」

 

図面を見ていた1人が意見を上げる

そこはガアラも思っていたので助け舟を出す

 

「心配ない 俺が砂でマスターの設計図のような形を形成すれば簡単だ

 それに、見たイメージも全員で共有できるから作業もはかどるだろう」

 

そういってガアラは作業を止めていないのに、同時作業で建物を砂で形成していく

しかも、建物内の内装まで細かく再現されていた。

 

「「「「おおおお~~~~~!!!!!」」」」

 

「うむ!さすがガアラじゃ!」

 

「マスターも他のみんなもアイディアがあれば言ってみてくれ」

 

すると、我先にとガアラに群がるギルドメンバーであった。

 

 

――――――翌日

 

ギルドの建築は終わってないが、ガアラの砂によりほぼ完成しているようなものなので、他の業務も復活されることにしたフェアリーテイルである。

 

「みんなー!今日から仕事の受注を再開するわよ!

 ガンガン仕事やろーね!」

 

「「「仕事、仕事――――!!!!」」」」

 

「なにあれぇ?いつもお酒飲んでだらけてたのに・・・」

 

「あはは!そうねぇ~やっぱりみんな生活があるからね」

 

ミラのズバッとした真実にルーシィは暗い表情をする

 

「世知辛い・・・

 そして、お尻が痛い」

 

「あら?もしかして星霊の鍵を落としちゃったのが関係してるのかしら?」

 

「はいぃ~ そりゃあもう怒られるのレベルは超えてましたね・・・・」

 

ルーシィがお尻を抑えていると声を掛けられる

 

「冷やしてやろうか?」

 

「さりげないセクハラよ それ」

 

「ルーシィ 赤いお尻みせて―」

 

「堂々としたセクハラよ それ!!!」

 

「もっとヒリヒリさせたらどんな顔すっかな?」

 

「おまえは鬼か!!!」

 

グレイ・ハッピー・ナツの順でルーシィにセクハラ発言をしていた。

 

「お前たち ルーシィをからかいすぎだ」

 

善人であり常識人のガアラの登場である。

ルーシィはすばやくガアラの後ろに回り、盾にしながら発言する

 

「ガアラ!セクハラの罪で、あの3人を砂で埋葬しちゃってちょうだい!」

 

「おまっ!ルーシィ、ガアラは卑怯だろ!」

 

「ガアラ!勝負だぁ!!!」

 

「あい ナツで勘弁してください」

 

「砂漠ハンド」(軽め)

 

ガアラは少し苦笑いしながら、冷静に突撃してくるナツだけ砂の手で拘束した。

 

「ムゴ―――!!!」

 

ガコォォォオオン!!!!

ボスッ!!!

 

「「!!!!!!!」」

 

「なんだ?」

 

突如、ルーシィ、ガアラ、ナツの方向にイスとテーブルが勢いよく転がってきた。

ナツに天罰かのようにぶつかりそうだったが、幸いにも砂で拘束されていたおかげで、無傷である。

 

「もういっぺん言ってみろ!!!」

 

「この際だ はっきり言ってやるよ

 弱ぇ奴はこのギルドに必要ねぇ」

 

発生源の方向を見ると、どうやらエルザとラクサスが言い争っているらしい。

しかも、ギルドのことが議題のようだ。

 

「貴様・・・・」

 

「ファントムごときになめられやがって・・

 恥ずかしくて外も歩けねーよ」

 

「そうか それはすまないことをしたな ラクサス」

 

「「「「!!!!!?????」」」」

 

いつの間にかラクサスとエルザの間にガアラが割って入っていた。

しかも、ラクサスに謝罪をしたので他のギルドメンバーは驚いている。

 

「ガアラか まったくテメェがいながら情けねぇもんだな

 フェアリーテイルの格も落ちたもんだ!あーははははっ!」

 

「・・・・・・・」

 

無言で視線を外さずにラクサスの話をガアラは聞き続ける。

他のガアラを慕っている者たちは怒りをあらわにしているが、ガアラが我慢しているのでじっと耐えている。

 

「おいおいガアラよぉ!黙ってるだけか?えぇおい」

 

「ラクサスぅぅぅ!!!」

 

「ナツ!」

 

「!」

 

ナツは我慢できずにガアラの代わりにラクサスに突っ込もうとして、ルーシィとエルザが反応する。

ラクサスも迎撃しようと雷を纏う・・・が、ガアラがその前に砂でナツを拘束する。

 

「ッンガ!?」

 

「言いたいことは終わったか ラクサス」

 

ピクッ「・・・なんだと」

 

「ギルドのメンツがお前にとって大事なのは理解した

 たしかに敗北の噂はギルドに多少の傷をつけるのも事実

 だが、そのエゴを他者にまで強要するのは容認できんな

 お前がメンツに重きを置くように、俺にとって重要なのはギルドのメンツではなく・・・・そこに集う仲間・・・繋がりだ

 それを断つというのであればいくらお前でも・・・・」

 

ガアラは言い切る前に魔力を放出し、プレッシャーを放つ。

 

「!?」

 

「ちょ・・ちょっと、なによこの悪寒・・・」

 

「あい ガアラの圧です!」

 

「なんでアンタは平気そうなのよ!?」

 

「それはガアラがこっちになるべく影響が出ないようにしてくれてるからだよ

 ほら・・あれ見てよ」

 

「?」

 

ハッピーが指を差したほうをルーシィも見る。

そこにはガアラと相対しているラクサスが大量の汗を流していた。

 

「!?」

 

「・・・・ちッ!!!

 だが、これだけは言っておく

 オレがギルドを継いだら弱ぇ奴らはすべて削除する

 歯向かう奴もすべてだ!

 ・・・ガアラそれが例えテメェでもな!」

 

言いたいことを言い切ったラクサスはマントを翻し、ギルドを出ていった。

 

「ふむ アイツはまだ思春期のようだな」

 

「あれが思春期な訳ないでしょ!!!」

 

ガアラのズレた感想にルーシィが突っ込んでこの一件は閉幕。

 

――――そのあとのあれこれ

ナツたちはガアラ以外のメンバーで仕事に行き、街を半壊にしてしまいマスターが絶叫。

ロキの正体が星霊であり、本当は【獅子宮のレオ】という存在であり、3年という長い月日を人間界で過ごしていたという。だが、ルーシィのおかげでまた星霊界に帰ることを許されたらしい。 めでたしめでたし

 

そしてルーシィがロキからお礼としてリゾートのチケットを受け取り、ナツ、グレイ、ルーシィ、エルザ、ハッピー、ガアラのチームで羽を休めに来ていた。

 

ガアラの目の前ではナツたちがビーチバレーに白熱している。

 

「こんな平和なひと時が続けばいいとつくづく思う」

 

『なにジジくさいこと言ってやがる オレ様は退屈でしょうがねーよ』

 

「ふっ まぁそういうな ギルドに帰ったら久々にS級を受けることも考えておく」

 

『おっ その言葉忘れんじゃねーぞ!』

 

「ああ」

 

守鶴との会話を終えるとナツたちの方の決着もついたようだ。

ちなみに荒れた砂浜はガアラが直しておくのはデフォルトです。

 

 

―――――夜

ホテルの地下にカジノがあるらしく、ナツやグレイ、ハッピーは我先にと突撃していき、ルーシィはエルザを探しに行った。

そして、俺は何をするか迷っていた。

 

「ナツはルーレット、グレイはジャックポットか・・・ん?あれは大海のジュビア

 グレイの奴、いつの間にか仲良くなったのか 意外だ」

 

そんなことに感心を向けていると・・・・

「俺になにか用でもあるのか?」

 

「!?」

 

「そんな怒気をもっていれば嫌でも気づく 何者だ」

 

振り向くとそこにはターバンを頭に巻き、眼帯をしてる大柄な男がいた。

 

「フェアリーテイルのガアラだな?」

 

「用件をさっさと言え」

 

「では、エルザ・スカーレットはどこにいる?」

 

「見ず知らずの輩に仲間の情報は言えんな」

 

「どこだ?」

 

どうやら意地でも聞きだす気のようだ。

争いは避けられそうにない。

 

「どうやら会話が出来んらしいな」

 

ピクン

 

「ん?もう見つかっただと?・・・そうか

 じゃあ・・・片づけていいんだな?・・・了解」

 

男がそう言うと周りが光一つない暗闇の空間になった。

 

「この魔法はいったい・・・」

 

「闇の系譜魔法 闇刹那」

 

ボスッ ボスボス

 

「!?」

 

「自信満々になっているところ申し訳ないが、俺にその手の攻撃は無意味だ」

 

「くっ!噂にたがわぬ実力のようだな」

 

「まったく見えんな 潜砂絵描(せんさかいびょう)」

 

視界は完全に潰されているため、砂の物体感知に切り替える。

 

「むっ?これは他でも襲撃されているのか?」

 

「ほう よく気が付いたな その通りだ

 今この建物内で、俺の仲間がお前たちフェアリーテイルに攻撃を仕掛けている

 すべてはエルザを取り返すために」

 

「取り返すだと?

 まるで、俺たちがエルザを奪ったかのような言いようだな」

 

「事実だろ?

 それにエルザはもう見つけてある お前にも用は無い じゃあな」

 

「(砂の感知にかからん どうやら完全に逃げたようだな)」

 

今はあの男よりもみんなのほうに行くべきだと考え、合流を目指しカジノ内を散策する。

 

「!? グレイ! 無事か!」

 

グレイがボロボロで倒れている姿を見つける。

 

「ん?これはフェイクか」

 

触った感じでわかったがこれはグレイの造形魔法で作ったダミーのようだ。

すると、どこからか声が聞こえる

 

「ああ、ガアラ

 突然、暗闇の襲撃を受けてな

 身代わりを作って様子見しようと思ったんだが・・・」

 

「敵にバレないようにジュビアが魔法でグレイ様をお守りしたのです」

 

「余計なことしやがって

 逃がしちまったじゃねぇーか!」

 

「ガーン」

 

「いやグレイ どちらにしろナツたちも襲撃されていたようだ

 人質を取られる可能性もあった、仕方がない」

 

「でもよ!」

 

「それにジュビアよ」

 

「はい?」

 

「グレイを守ってくれたこと感謝する」

 

ガアラはジュビアに頭を下げる。

ジュビアもいきなりであたふたする

 

「えっ!い、いや 私はグレイ様をただ守りたかっただけでお礼を言われることじゃ・・」

 

「そうだぜ ガアラ! こいつらが何したのか忘れたわけじゃねーだろ」

 

「だが、仲間を守ってくれた事実には礼を尽くすものだ」

 

「っけ お人よしだな」

 

グレイは若干ふてくされてしまい、ジュビアはなぜか顔を赤くしていた。

 

「グレイ ルーシィたちがどこにいるか分かるか?」

 

「いや、わかんねー だが、ナツはそこら辺にいたと思うんだが・・・」

 

ドオオォオオン!!!!

 

「「「!」」」

 

突然炎が上がった

 

「痛て――――!

 普通、鉛を口にぶち込むか!?下手すりゃ大ケガだぞ!」

 

「どうやら無事のようだな」

 

「滅竜魔導士の体はどうなってやがんだ 普通アウトだろ」

 

グレイはナツの頑丈さに呆れていた。

 

「だが、ナツが無事でよかった これならエルザを追える」

 

「あ!ガアラ――― グレイ――― ナツ―――

 って!?アンタはファントムの雨女!!!」

 

「ジュビアと申します」

 

どうやらルーシィも合流できたようだ。

だが、敵はどうやらハッピーまでも連れ去っていってしまったらしい。

そして、向かった先はルーシィが聞いた限りでは「楽園の塔」という名前らしい。

 

「では、エルザとハッピーを助けに向かうぞ」

 

「おうよ!」

 

「グレイ様が行くならジュビアも!」

 

「燃えてきたぞ!」

 

「エルザ待っててね!」

 

 

近場の港で船を借り、ナツの鼻を頼りにエルザを追う。

 

――――――――――とある広間

玉座にフードを被った男 その男に報告する長髪の男がいる。

 

「ジェラール様 エルザの捕獲に成功したとの知らせがあり、こちらに帰還しているようです しかし、なぜ今更あの裏切り者のエルザを?」

 

「ふふ この世界は面白くない」

 

「?はぁ・・」

 

「しかし、楽園の塔が完成した今、これ以上生かしておくと面倒なことになりかねない

 時は来たのだ オレの理想のために生贄となれ・・・・エルザ・スカーレット」

 

 

―――――――――――視点は戻り フェアリーテイル一行

ナツのおかげで無事に楽園の塔には辿りつけた。

 

「見張りが多いな 塔との距離も考えるとここで見つかるのは避けたい」

 

「気にすることはねぇ!正面突破だ」

 

「ちょっと!ナツ落ち着いて!エルザとハッピーが捕まってんのよ

 下手なことしたら危険がおよぶわ」

 

ちゃぽん

 

「ジュビアは水中から塔の抜け道を見つけました」

 

「マジか でかした」

 

「ほめられました あなたではなくジュビアが」

 

「はいはい」

 

ジュビアはルーシィになにか対抗意識を持っているようだ。

だが、協力している分には問題ないかとガアラは思考を切り替える。

 

「では、すまないが案内を頼む」

 

「水中を10分ほど進みますが、息は持ちますか?」

 

「なんともねぇーよ」

 

「だな」

 

「ムリに決まってんでしょ!」

 

「ではこの水球をかぶってください 酸素を閉じ込めてるので水中でも息ができます」

 

「では、それで頼む」

 

ちゃっぽん

 

―――――――――――塔内部

 

ざばぁ

 

「ふむ ここはどうやら地下のようだな」

 

「みたいね エルザとハッピーはどこに」

 

「なんだ貴様等は―――!!!!」

 

どうやら敵兵に見つかってしまったようだ。

 

「見つかった!?」

 

「ここまで来たらやるしかねぇだろ」

 

「はい!」

 

「何者か では名乗ろう

 

「「フェアリーテイルだ!!!」」「バカ野郎!!!」

 

ガアラとナツが開戦の攻撃を放つ。

ルーシィたちもそれぞれ魔法で応戦する。

 

ルーシィは星霊の力で

 

「開け!巨蟹宮の扉!キャンサー!!!」

 

「久しぶりエビ!」シャキン

 

ジュビアは水の魔法で

 

「ウォータースライサー!!!」

 

グレイは氷の造形魔法で

 

「アイスメイク ハンマー!!!」

 

 

敵兵を一掃すると不意に上へつながる扉が開く。

 

「どうやら誘われているようだな」

 

ガアラには敵の意図がまだ掴めていないため警戒するが、ナツは行く気満々である。

 

「んなもん関係ねぇー 行くぞ!」

 

じっとしてても状況は好転しないので誘いに乗り上に行く

 

「ここには敵はいないようだな」

 

「つーかよ ガアラ

 お前の砂でエルザとハッピーを探し出せねーのかよ?」

 

「そうしたいのは山々なんだが、なぜか広範囲に砂を放つと途中で魔力が失われてしまう

 原因は分からんが感知には期待するな」

 

ガアラの状態を聞いたグレイは、予想外の回答に心配する表情を見せる。

 

「それって魔力が消失してるってことか?体は大丈夫なのかよ?」

 

「ああ、今は特段何かあるということは無い

 ハッピーとエルザを探すぞ」

 

「わかった」

 

グレイは思考を切り替える。

ナツは炎で服を乾かしている・・・・乾燥機みたいで便利だな。

 

「いたぞ――!侵入者だ!!!」

 

「さすがに簡単にはいかんか」(サアァァァ)

 

ガアラが砂で迎撃しようとする―――――すると

 

――――ズバババババ シュン――――

 

「!エルザ!」

 

「よかった 無事だったのね!」

 

まさかのエルザの登場だった。どうやら自力で脱出したようだ。

これで残るはハッピーか。

 

「お・・お前たち!?なぜ、ここに!?」

 

エルザは俺たちが助けに来たことに驚いている。やはり、知られたくない過去がここにあるのか。

だが、そんなことはどうでもいいとばかりにナツが言う。

 

「なぜもクソもねぇ!

 なめられたまま引っ込んでたらフェアリーテイルの名折れだろうが!!

 あの四角野郎だけは許せねぇ!!!」

 

「・・・!」

 

「あ、あのジュビアはその!」

 

「帰れ ここはお前たちが来る場所ではない」

 

「エルザ 理由を教えてもらえるか?」

 

いきなり帰れで、はいそうですかはガアラもできるはずがないので、せめて話を聞かせてほしいと聞くがナツが割って入ってくる。

 

「ハッピーが捕まってんだ!

 このまま戻るわけにはいかね―――!!」

 

「なに?ハッピーが?

 まさか・・・ミリアーナか?」

 

「そいつはどこだ!」

 

ナツがエルザに詰め寄る。

 

「・・・さあな」

 

「よし!わかった」

 

「いや何が!」

 

「ハッピーが待ってるってことだ!!!

 ウオォォォォーーーー!」

 

「い・・行っちゃった」

 

「では、俺たちもハッピーを探すぞ」

 

「ダメだ (シャン) ガアラたちは帰ってくれ」

 

ガアラがエルザを抜かそうとすると目の前に剣が現れた。

 

「・・・・なぜだ」

 

「ミリアーナは愛猫家だからハッピーに危害を加える可能性は低い

 ナツとハッピーは私が責任をもって連れ帰る

 ・・・だからお前たちはこの塔から離れてくれ」

 

「ふむ・・・そうか わかった」

 

「ちょっ!ガアラ」

 

ルーシィはガアラの言葉に怒りの声を上げる

 

「エルザ、お前は今、自分勝手に俺たちに帰れと言っている

では、俺たちも勝手にお前を手伝うとしよう」

 

「なっ!?ふざけている場合か!

 ここは楽園の塔と呼ばれ、黒魔術を信仰する教団が死者を蘇らせる魔法を使用するために作られた場所なのだぞ!

 ここがどれほど恐ろしい場所かは働かされていた私が1番分かっている!だから帰れ!!!」

 

「エルザ・・・」

 

「・・・・・」

 

ルーシィはエルザの過去を聞いて悲痛な表情を浮かべる。グレイも黙っているが似たような感情なのだろう。

 

「・・・・ここがどれほど忌むべき場所かということは分かった

 危険だということも理解した だが、初めて会ったときに俺は言ったはずだ

 エルザよ 理由など関係ない・・・仲間が助けを求めるならどんなこと場所でも助けに行く それがこの紋章に刻んだ時に誓ったルールだ」

 

ガアラは自分の髪をかき上げ、フェアリーテイルの紋章が刻まれてるデコを見せる。

 

「そうだよエルザ!私たちを頼ってよね!」

 

「ああ、それにやられっぱなしじゃフェアリーテイルの名折れだかんな」

 

ルーシィもグレイもさっきとはうって変わって活力に満ちた表情を見せる。

これならば問題ないだろう。

 

「やはり、オレが待ちわびていた魔導士なだけはあるな」

 

「シモン!?・・・っショウ!?」

 

そこにはターバンを巻いた男シモンとショウと呼ばれる青年がいた。

どちらもおそらくエルザの昔の友人なのだろう。

 

「てめ・」

 

「待ってくださいグレイ様!あの襲撃であの方は人形だと知っていて攻撃していました」

 

「なんだと!?」

 

「暗闇を扱う者が見えないわけ無いのです

 ジュビアがここに来たのもその真意を確かめるためでもあったのです」

 

「さすがは元エレメント4」

 

そして、シモンという男が語りだす。

 

「そう オレは誰も殺す気はなかった

 ショウたちの目を欺くために人形は派手に攻撃した

 そっちの砂漠のガアラには何もできなかったがな」

 

「続きを話せ」

 

 

「ショウも他のみんなもジェラールに騙されているんだ

 機が熟すまでオレもフリを続けていた

 ・・・・俺は初めからエルザを信じている・・・8年ずっとな」

 

「・・・シモン」

 

エルザが涙を浮かべ、シモンと抱き合う。

だが、さすがに今は時間もあるか不明のため、ガアラが話を進める。

 

「そのジェラールというのが今回の黒幕か?」

 

「ああ、ジェラールは黒魔導士ゼレフを復活させるためにこの塔を完成させた

 そして、そのためには生贄が必要らしい」

 

「ってことは、まさか!?」

 

ルーシィはすぐに推測できたようだが、ガアラが先に言い放つ。

 

「なるほど エルザはその生贄ということか」

 

「ああ、だが、そんなことは絶対に阻止しなくてはいけない」

 

「たりめぇーだ!」

 

「・・・オレは待っていた 強大な魔導士が集う時を

 ジェラールと戦うんだ オレたちの力を合わせて」

 

―――もそもそもそ

天上や壁に多数の口が出現する

 

『ようこそ みなさん 楽園の塔へ』

 

「この声はジェラール」

 

シモンが声の正体を話す。

 

『オレはジェラール この塔の支配者だ

 お互いの駒は揃った そろそろ始めようじゃないか

 ・・・・楽園ゲームを」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

ベルが七つの大罪と戦っていたのは間違っているだろうか(作者:寝心地)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

ベル君がブリタニアに転移し魔神王との戦いを終えて帰って来た後から始まるオラリオでの話


総合評価:769/評価:7/完結:59話/更新日時:2026年03月17日(火) 02:00 小説情報

魔法科高校の異端魔術師(作者:もやしになりたい)(原作:魔法科高校の劣等生)

死の間際、佐藤雄馬は他人を庇って命を落とした。▼その死は、本来あるはずのないものだった。▼神の手違いにより、『魔法科高校の劣等生』の世界へ転生した雄馬は、英霊たちとの縁を与えられ、新たな人生を歩み始める。▼そこで彼が触れたのは、魔法が技術として完成された世界と、英霊たちが語る神秘としての魔術だった。▼想子によって情報体へ干渉する“魔法”。▼魔術回路と魔力によ…


総合評価:2037/評価:7.37/連載:37話/更新日時:2026年05月14日(木) 16:46 小説情報

悟飯「ボク、秀知院に通いたいな」(作者:親子孫)(原作:ドラゴンボール)

▼恋愛は戦。恋愛は好きになったほうが負け────そんなこと、田舎者の孫悟飯が知る由もなかった。▼学者になるために勉強を頑張っていたら、目をつけられた。▼気づけば、彼は生徒会の一員となっていた。▼


総合評価:2320/評価:8.66/連載:6話/更新日時:2026年03月10日(火) 00:25 小説情報

魔法って言うならもっとこう……あるだろう!?(作者:南亭骨帯)(原作:僕のヒーローアカデミア)

▼ この世の中の超常現象の九割以上が『誰かしらの個性だろ』で片付けられてしまう今日この頃。▼ ヒーローを目指す少年、森岸詠士(もりがんえいじ)が発現した個性の名は【魔法】──現代社会に喧嘩を売るような代物だった。▼「炎を操ったり風を吹かせたりもできねぇのに魔法使いなんざ名乗ってたまるかァ!?」▼ ……尚、攻撃魔法は一つもない模様。▼ ※注意!▼ 本作は他作品…


総合評価:11873/評価:8.31/連載:53話/更新日時:2026年05月15日(金) 12:00 小説情報

同情するならチャクラくれ(作者:あしたま)(原作:NARUTO)

▼ ▼貧弱チャクラの転生者は、金と情報と仲間をもって忍界を変える。▼目覚めた先は、死があふれる忍の世界。▼与えられた現実は、「致命的なチャクラ不足」という残酷なものだった。▼正面突破が不可能なのならば、仲間と金を集め、現代知識をフル活用して生き残る道を探る。▼「チャクラが足りないなら、効率を高めればいい」▼「金が足りないなら、新たな経済圏を構築すればいい」▼…


総合評価:20115/評価:8.88/連載:57話/更新日時:2026年05月13日(水) 00:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>