ダンジョンでプーサーになった転生者が女の子になった主人公と出会うのは間違っているのだろうか   作:カフェインましまし

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セーフ!!(アウト)


第7話 約束

 

 

───思えば、この時からだったんだろう。私の中の暗闇に一筋の光が差し掛かったのは。

 

◇◆◇

 

 

ことの経緯はロキ・ファミリアが遠征から帰還している時に起こった。ミノタウロスの集団が突如として散り散りに逃げ出してしまった。

 

今までそんなイレギュラーに会ったことがなかった為呆然と立ち尽くしてしまい、ことの重大さに気付いた時には何体かのミノタウロスは上層へと逃げてしまっていた。

 

レベル2程の強さを持つミノタウロスにレベル1の冒険者が遭遇してしまったらひとたまりもない。最悪な事ダンジョンの外に出てしまったら失態のレベルでは測り切れない大惨事が起きうる可能性があるのだ。

 

すぐさまロキ・ファミリアの団長、勇者(ブレイバー)ことフィン・ディムナは幹部達に逃げたミノタウロスの集団を討伐するようにと命令をだして対処。

 

中でもロキ・ファミリアの中で敏速が高いベートとアイズはすぐさま加速してダンジョン内を駆け巡る。

 

「クソッ!!どんだけ上がれば気が済むんだ!!」

 

ダンジョン内を疾走しながらベートはぼやき上へ上へと階段を上がっていく。

途中道が二手に分かれておりベートは右へ、アイズは左へ手分けして前へと進んで行く。

 

(心なしか、冒険者の数が少ない…?)

 

ここまでに来る道中遭遇する冒険者の人数がいつもより少ないなと感じていた。そんな事を考えていると…。

 

ブオオオオ!!

 

「っ!?」

 

アイズが進んでいる通路の奥からミノタウロスの雄叫びが聞こえてきた。

もしかしたら追い詰められている冒険者がいるかもしれない…そう思ったからすぐさま声が聞こえた方まで走っていく。

すると大広間のルームに逃したミノタウロスに今襲われる所の冒険者が見えてきた。

 

(マズイ…!)

 

すぐさま冒険者を助ける為一気に駆け寄ろうとした時、アイズの目には疑う様な光景が入ってきた。

 

「えっ…?」

 

急にピタっと身体が硬直しその場で立ち止まってしまった。何故ならば今襲われようとした冒険者がミノタウロスと戦っていた。それだけじゃない、あろう事かその冒険者はがむしゃらに戦っていなかった。大雑把だがちゃんと"技と駆け引き"を使ってミノタウロスを相手とっていたのだ。

 

(見た事ない…冒険者…)

 

ミノタウロスの推定レベルは2、レベル1の冒険者では相手にならない。ならレベル2以上の冒険者なのかと思えばあのような目立つ剣と出立(金髪高身)の青年の冒険者はオラリオで見たことも聞いたこともない。

だがそれよりもアイズは何よりも──。

 

「…すごい」

 

見とれてしまった。

怪物相手にたった1人で戦う姿が、自分がオラリオで色んな冒険者を見てきたがあれほど目が離れないのは初めてだった。まるで、幼き日に観た光景──

 

───そう、父の姿を。

 

ドゴォォォン!!

 

ハッと意識を戻すと何かが炸裂した怒号が響き渡り煙が舞い上がっていた。すると左から勢いよく何かが飛んでいき壁に激突する。音の正体は先程の青年だった。

 

「っ!!危ない…!」

 

アイズは剣を構え、急突進する。

すぐさま青年を助けないと、怪物に殺されちゃう…。

今にもトドメを刺そうとしているミノタウロスの振り上げた右腕を斬りあげる。

 

ズパッ!!

 

腕を斬られたミノタウロスがこっちに気付く前にバラバラに切り刻む。あっという間にミノタウロスは灰となり、残った魔石がコーンッと音を立てて地面に転がる。青年をみると口から血が出ているが身体は傷や折れてはいなそうだ。右手には折れた剣があった為あの一瞬で剣を盾にして身を守ったのだろう。

 

「あの…大丈夫…ですか?」

 

意識があるのか尋ねてみる。

 

「あ、あぁ…なんとか…助かった…」

 

これが、アイズ・ヴァレンシュタインの彼との初めての出会いだった。

 

 

◇◆◇

 

 

もはややられると思っていた瞬間、突如ミノタウロスが倒されて目の前にはあのアイズ・ヴァレンシュタインがそこにいた。原作のベルが運命の出会いを果たした場面を俺が体験したようだ。

 

「あの…立てますか?」

 

「あ、あぁ…平気だ…です」

 

とは言ったものの全身強打したせいか痛みが尋常じゃない。オマケに剣は折れて、背中の回復薬は割れて踏んだり蹴ったりだ。

 

「っ…こうしちゃ…いられない」

 

だがそんなことより俺は一刻も早くここから脱出しなければ…俺には帰る場所が、帰って会う人がいる。

折れた剣を杖代わりに身体を起こし、出口に向かう。幸いにも痛みはあるが歩けぬことは無さそうだ。

 

「えっと…あの…君…」

 

アルが進もうとするとアイズが左手を掴み尋ねてくる。

 

「すまない…俺には…帰る場所が…あるんだ…」

 

アルは一刻も早く帰らなければならない。意識がある内に帰らなければと思考がそれでいっぱいになっていた。

そう言って手を振り払い覚束ない足取りで来た道を歩く。

しかし、意識が朦朧してきたのか数歩歩いた所で転けそうになる。

 

「あっ…!」

 

アルが倒れそうな所アイズが素早くキャッチして受け止める。自分より一回り大きい男の人が密着してアイズは無意識に顔が火照ってしまう。

 

「危ない…ですよ」

 

「…俺…には…帰る…帰ら…ないと…」

 

アルはアイズに抱えられているのがわからないらしい。ただ目は虚で帰らないとと呟いていた。

アイズはこのままではまずいと思って考えた。

このまま彼を放って置けない。けどフィン達にまではかなりの距離があり、そこまでに彼が保つかどうかわからない。

どうすれば良いかアイズは考えた。心の中の小さいアイズは、うーんうーんと首を傾げながら考える。

考え抜いた結果アイズは…

 

「……あ、アミッドに見て貰えば…」

 

ここは4回層、自分の敏速ならすぐに地上に出てアミッドがいるディアンケヒト・ファミリアのホームに着くことができる。

そう思ったが吉日、アイズはアルを背負って脚に力を入れて一気に走り出した。レベル5の敏速を持ってして走ればすぐさま階段を駆け上って行く。

途中誰かが自分を呼んだ気がしたし、後ろから"ぐえっ"と押し潰した声が聞こえたような気がしたがアイズはそれよりも彼を助けないとと頭がいっぱいでそれどころではなかった。

 

 

◇◆◇

 

 

「うっ…うぅ…ここ、は?」

 

アルは身体の痛みで意識を取り戻し上半身を起こす。

目の間にはダンジョンの洞窟ではなく、真っ白な壁に天井、そしてほのかにアルコールのにおいがツンッと伝わってくる。

 

「俺は…確か…」

 

今起きたことを整理しようと先程までの事を考える。確か自分はあのミノタウロスに負けて…やられる所を…確か、アイズ・ヴァレンシュタインに助けられた所までは覚えていた。だがその後の記憶が朧気ではっきりしていなかった。

 

「俺は自力で脱出したのか…だがあの状態で歩けたかどうか…だとすると一体…」

 

そう考えていると、コンコンとドアを叩く音が聞こてきた。

 

「あ、はい。どうぞ」

 

アルは条件反射で受け応えるとガチャッとドアが開く。するとそこにいたのは──

 

「ア、アル!!」

 

「ベル!?」

 

現れたのはまさかのベルだった。

ベルはアルを見るなりすぐさま駆け寄って抱きついてきた。

 

「アルぅ…アルぅ…!!よかったよぉ…」

 

「ベル…身体の方は良いのか?」

 

するとベルはガバッと顔を上げてこちらを涙で赤くなっている目でこちらを睨んでいた。

 

「それはこっちのセリフだよ!!エイナさんが僕たちのホームに焦った顔で知らせに来たんだよ!!そしたらアルが…ダンジョンで危険な目にあったって…」

 

そう言ってベルはギュッとアルの服を握って再び胸の中へ顔を埋めた。

 

「…そうか…心配、かけてしまって…」

 

「アル君!!」

 

ベルの泣いてしまった事と心配かけてしまった事で心痛まれながらいると後からヘスティア様とアミッドが部屋に入ってきた。

 

「ヘスティア様…それにアミッド」

 

「ペンドラゴンさん、意識が戻られたようですね」

 

そう言ってアミッドはアルに事の経緯を話した。

ここディアンケヒト・ファミリアに傷だらけのアルを運んできたのは【剣姫】だったこと。そしてアルの容体は全身打撲強打で吐血もあり危なかったそうだ。

 

「それに、貴方が中々手を離さなかった剣ですが…」

 

そう言ってアミッドはアルに折れた剣を持ってきてくれた。ゼウスから貰った剣はみごとに真っ二つに折れ割れてしまっていた。

 

「こちらはお返ししますね。余程大切な剣だったのでしょうね、治療して安静になるまでずっと握ったままでしたから」

 

「そんなことが…何から何までありがとうございます」

 

そう彼女に一礼するとアミッドは治療はできてますが、今日1日は安静にするんですよと言って部屋を後にした。部屋の中は3人だけとなり気まずい沈黙が流れていた。

 

「さて、アル君。今日君がこんな事になってしまった事を僕に教えてくれないかい?」

 

ヘスティアは事の経緯を聞く為にアルに尋ねる。

 

「はい…とその前に、ベル。もう泣き止んでくれないかい?」

 

そうアルが未だにアルの胸の中で泣いているベルを落ち着かせる為に声をかける。しかしベルは…

 

「ひっく…ねぇアル…冒険者やめよう…」

 

「っ…ベル…」

 

ベルは悲痛とも言える想い()をアルに告げた。

 

「アルが冒険者になったのは…僕の病気を治す為でしょ…?ならもう辞めて…僕の為にアルが傷付いて、死んじゃうなんて…いやだよ」

 

それはベルがもうこれ以上アルが自分の為に犠牲になるのは見たくない、痛い思いをするのはやめてほしいと懇願であった。

 

「また故郷の田舎で暮らそうよ…もうこれ以上僕のせいでアルが痛い思いをするのは嫌だよ、見たくないよ!」

 

お願い…

そう言ってベルはアルをぎゅっと抱きついてしまった。ここまでベルが取り乱すのは初めてだ。だがその気持ちが痛い程わかってしまう。

 

「ベル…」

 

アルは優しくベルを両腕で包みこむと落ち着かれせるように背中をポンポンと優しくたたく。

 

「聞いてくれるかいベル。確かにこのまま僕が冒険者を辞める選択もある、でもそれを選んだら僕はきっと一生後悔する」

 

アルの後悔と言う言葉を聞き顔を上げる。彼女の綺麗な紅と灰色の瞳は涙のせいか、まだ濁ったままだ。

 

「僕はベルが病気を治して元気な姿で生きてくれるのが望みなんだ」

 

「でも!」

 

「あぁ、僕1人ではきっとこの先危険な目に遭うことがないとは言い切れない。──だからベル、僕が危ない時君が僕を助けてくれないか?」

 

「…!僕が」

 

アルが必要としてくれる。そう感じ取ったベルの瞳に輝きが見えてきた。

 

「でも…僕はすぐに体調が悪くなっちゃうし…今日だって…」

 

「でもベルの覚えた魔法でこれまで何度も助けられた。だからベル、僕には君が必要なんだ」

 

アルの真剣な眼差しがベルを見つめる。彼の透き通った翠色の目がベルは好きだった。その瞳に見られてそんなこと言われたら断れないじゃないか。

 

「…うん、わかった。僕がアルのピンチを救うよ。必ず」

 

そう言ったベルは泣きじゃくっていた顔に笑顔を咲かせてにこやかに浮かべる。

 

「あぁ、僕を頼むよ」

 

本来ならベルは安静にしなくちゃいけない。

だがあの笑顔が素敵な彼女の顔が悲しく泣きじゃくっているのを見てしまうと1人ホームに寂しく待っているのを想像してしまい、ダメだとは言えなかった。

 

「え〜おほんっ」

 

自分たちの隣からわざとらしい声が聞こえた。

振り向くとそこには待ちぼうけをしていた我らが主神ヘスティアの姿があった。

 

「うん、アル君が無事で良かったしそれで抱きしめちゃうのもわかる」

 

しかしっ!!

とヘスティアは目をカッと開けると両側のツインテールがぴーんと立つように荒ぶりながらプリプリしてた。

 

「ボクを置いてけぼりにして2人の世界に入り込むのはどうかと思うぞ!!ボクだってアル君の事が心配だったんだぞ!!」

 

もうっ!と腕を組みながらそっぽを向いている主神。

確かにヘスティアもベルと一緒にアルを心配して駆けつけてみればイチャコラ(2人だけの世界)が始まったのだ。ご立腹なのも当たり前だ。

 

「すまないヘスティア様。貴方にも心配をかけてしまって」

 

「ご、ごめんなさい神様!」

 

素直に謝る2人。

ヘスティアはその姿をみると天界で自分に迷惑をかけたと謝りに来たある2神を思い出してしまい、はぁ…とため息をついて元の穏やかな炉の神へと戻っていった。

 

「とにかくアル君が無事だったのが幸いだったね。…僕たち神はこの下界では君たち人間以下の存在になってしまう。だから君の無事を祈る事しかできないんだ」

 

ヘスティアは淡々と言葉を紡いでアルに話しかける。

 

「だからアル君、約束してほしい。もう無理はしないでほしい。お願いだからボクとベルくんを残していかないで欲しいんだ」

 

「ヘスティア様…」

 

彼女はそう言ってアルの手をそっと握った。

その言葉にベルも同じだとアルの反対の手を握る。

 

「…うん、わかった。約束しますよベル、ヘスティア様」

 

そう返事をして3人のファミリアに笑みが溢れていた。

 

 

◇◆◇

 

 

あの後アミッドはいなかったがディアンケヒトの眷属から退院できると報告があり荷物をまとめてホームに帰った。

 

因みにディアンケヒトの治療はオラリオでもバカ高いと評判なのだがとあるファミリアが費用を全額払って貰えるからとアミッドに伝言を受けていたらしくそのまま何事もなく帰宅する事ができた。

 

ホームに着く頃にはすっかり暗くなってしまって今日の稼ぎはあんな事(イレギュラー)があったせいで魔石を換金していなかった事もあり、ヘスティアがバイトで貰った賄いの大量にあるじゃが丸くんが夕飯となった。*1

 

夕飯を食べ終えたらヘスティアがステイタスを更新しようと声をかけてもらったので自分もあの戦いで少しでも上がっていれば御の字と思って了承。

 

その結果

 

アルトゥス・ペンドラゴン

Lv 1

ヘスティア・ファミリア

 

力  G289→F301

耐久 G246→F319

器用 H199→G204

敏捷 H185→H199

魔力 H165→H185

 

《魔法》

 

《スキル》

 

【魔力放出】

・精神力を消費し全ステータスを上昇させる

・使用する武器の威力、強度の強化

 

今回で合計125のステイタスの上昇、しかも耐久に至っては73も獲得していた。

まぁあれだけダメージを喰らえばそんだけ上がっているのも納得した。

だが自分の中では死ぬ思いをしてもこれだけしか上がらないと先はまだまだ長いと思い知らされた。

 

それはそれとして相変わらずスキルの空欄には消した後がありヘスティアに聞こうとしても結局はぐらかされてしまう。うーむ気になる。

 

と、まぁステイタスの更新が終わり寝ようかとソファー(寝床)に行こうとした時ベルに捕まり、"今日は一緒に寝るの"と言われ断ろうとしたらヘスティアも参戦してそのままベットで川の字で寝るハメになった。*2

おいまて、お前は仮にも処女神だろ、貞操はどうした貞操は。

 

そしてそのまま翌日。

朝食を済ませ、今日はベルもダンジョンに一緒に参加すると張り切っていたので体調に気を付けつつベルとダンジョンに。

しかしベルはホームの片付けをしてから向かうとの事で俺は昨日換金し忘れた魔石を換金して折れた剣の代わりを探す為先に出発しバベルの塔の武器屋で落ち合うことに。ヘスティアはバイトがあるのでお互いホームに出て解散した。

 

「しかし、ここで剣が折れたのは痛手だな」

 

ここオラリオでの武器を買うのは中々良い値段をしている為予想外の出費は家計に痛い。

特にあの剣はある意味ゼウスの形見*3だったのでベルが残念そうにしてたのはいたたまれなかった。

 

そうこう考え事をしていた時、進んでいるいつもの道の脇で何やら騒がしい物音が聞こえてきた。

 

キャッ‼︎ヤ、ヤメテクダサイ

 

オー‼︎ネーチャンコンナトコロデドーシタン⁇

 

アブナイカラオレタチガイエマデオクッテヤルヨー

 

こんな朝早くからこの様なトラブルが絶え間ないのはオラリオといえば日常茶飯事なんだろうがこれでも暗黒期よりは良くなったと言うがとてもじゃないがそうとは思わない。

 

しかも冒険者が一般市民に危害を加えるなんてものはなくならないみたいだそうだ。

 

(ここら辺は大丈夫そうだと思っていたが杞憂だったな)

 

少なくともベルにはこの道を1人で通らせない様に伝えなければ*4っと考え事をしている場合ではなかった。

 

「待ちたまえ」

 

「ん?」

 

「あぁ??なんだてめぇ?」

 

声のした路地裏に入ってみると絡んでいた輩はどうやら冒険者ではなく酔っ払いのおっさん2人組だったようだ。

 

「こんな薄暗い路地裏で女性を襲うとはいただけないな」

 

「んだとてめぇ!」

 

「いきなり来て何様のつもりだおい!」

 

酔っ払い共は矛先を自分に向けてきたようだ。

これで襲われていた女性から離れて距離を置く事ができた。

 

「カッコつけてんじゃねーぞオラッ!!」

 

ブンッ!!

 

1人が持っていた酒瓶でアルに殴りかかるが相手は冒険者ではなく恩恵(ファルナ)を持っていない一般人。それを意味するのは…

 

「よっと」

 

「おわっ!?」ガシャンッ!!

 

「ほいっと」

 

「うわっ!?」ドシャンッ!

 

力の差は歴然、アルはスッと避けると相手の手首を掴み払うように引っ張って払い落とす。

すると酔っ払い共は受け身を取れるはずもなくそのまま倒れて伸びてしまった。

 

「ふぅ、これで大人しくなったかな」

 

パチパチパチ‼︎

 

「すごいすごい!大人2人をあっという間に倒しちゃいましたね!」

 

すると奥から先程絡まれていた女性から拍手の声援をもらった。

 

「えっと、お怪我はありませっ…!?」

 

アルは声を掛けようと女性の方へ振り向いた瞬間───

 

その顔を、姿を、見てしまった(認識してしまった)

 

「はい、貴方のお陰でケガ1つないです!」

 

その女性を知っている───

 

薄鈍色の髪と瞳をした可愛らしい少女。

身につけている服装はライトグリーンのベースにした給仕服でとある酒場の従業員の服装だ。

 

(まさか…なんで…)

 

アルは彼女に出会ないようにわざわざ時間帯やその酒場の通りを通らないように迂回しながら通っていたはすだ。現に今日もその道とは全く違う道を使って移動してのにまさか出くわす(エンカウントする)とは夢にでも思わなかった。

 

(なんで、こいつが…ここに!?)

 

アルが今最も会いたくないここオラリオでも"危険()物、その名は───

 

「あ、申し遅れました。私そこの大通りの豊穣の女主人で給仕をしています───」

 

 

"シル・フローヴァ"と言います。

 

 

 

 

 

 

 

*1
なお大量にあったじゃが丸くんはアルがいろいろ料理したのでじゃが丸くんのみではなかったのは幸い

*2
勿論アルが真ん中で両側には白百合が添えられる。うらやましいなおい

*3
死んではいない。多分

*4
ベルには1人で出かける時は大通りの人気がある場所を通る様にと説明している




次回:魔王(女神)降⭐︎臨

デュエルスタンバイ!!
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