東方冒険録   作:らずべる

1 / 17
初投稿です。
文が破綻しているところなどがあります。ご了承ください。


第一章 博麗神社

卯月二十八日亥三時 博霊神社

 

 博麗霊夢は今まで聞いたことの無いような異変を紫から伝えられ、頭を抱えていた。

 なんでも何者かが結界を破壊して幻想郷に侵入、しかもそれどころか結界を修復していったらしい。

 結界を破壊するだけなら力があれば可能だろう。

 

 しかしそれは幻想郷での話。

 

 外の世界でそれができる者はほとんどいない。

 しかも紫の報告によるとそいつは少々雑ではあるが結界を修復しているらしい。藍が気づくのも遅れたほどだ。

 つまり、よほど強い妖怪、もしくは神の仕業ではないだろうか。

 霊夢は不安を抱きつつ、しかし妖怪ならば容赦なく叩き潰す気で、破壊された結界があるという妖怪の森に向かった。

 

 

卯月二十八日同時刻 妖怪の森

 

 日が沈んで夜になり、人間は闇を恐れて家にこもる様な時間帯に一人の少女が森を彷徨っていた。

 

「まったく、この森はどこまで歩いても外にでないわね。誰もいないし。」

 

 彼女がそう呟いた時、空の彼方から黒い塊がこちらに向かって飛んできた。

 

「あら?あの塊は……闇?ルーミアかしら。」

 

 女性がそう呟くとその塊は止まり、闇の中から黒服の少女が現れて、不思議そうに話しかけてきた。

 

「何で私の名前を知っているの?」

 

「昔、名前を聞いたことがあったのよ。」

 

 女性はそう言うと先に行こうとする。

 しかし黒服の少女、ルーミアは女性を引き留めた。

 

「ふ〜ん、私って有名なのね。

まぁ、いいや。あんた、人間だね。こんな夜遅くに出歩くと妖怪に食べられちゃうわよ。」

 

 そういうと彼女は女性に襲いかかろうとする。

 

 しかし、女性は逃げることなく話を続けた。

 

「そうね。だけど私、道に迷っちゃって、教えてくれないかしら?」

 

  彼女が右手を構えた次の瞬間、眩い光と共に決着はついていた。

 

 

卯月二十八日亥四時 妖怪の森

 

  霊夢は森の中で倒れているルーミアを見つけ仕方なく助けていた。

 

「ほら、なに倒れてるのよ。起きなさい。」

 

  霊夢はそう言うとルーミアの頬をべしべしと叩く。

 

「う〜ん」

 

  起き上がったルーミアはしばらくボーっとして動かない。どうやらかなり弱っているようだ。

 彼女の話によると食べようとしていた謎の女性が突然光を発したのだという。

  霊夢は光に気を払いながら、その女性が向かったという人里に向かった。

 

 

卯月二十八日同時刻 人里

 

 少女は森の中を歩き続けて人里に到着した。

 

「まったく、ルーミアを倒して道を聞こうとしたら気絶しちゃったんだもの。

里があって助かったわ。道も聞けそうね。」

 

  彼女がそう呟いていると、近くにいた男性に声をかけられた。

 

「おやお嬢ちゃん、こんな夜遅くに出歩いていたら妖怪に食われちまうぞ。家はどこだ?送ろうか?」

 

「大丈夫よ。道に迷っただけだから。

博霊神社はどちらかしら?」

 

「大丈夫なのか?まぁいい、博麗神社なら向こうだ」

 

「ありがとう」

 

  道を教えてもらっった後、少女は人里を後にした。

 

 

卯月二十九日子一時 人里

 

  霊夢が人里に着いたときにはもうそれらしきひとはおらず、一人の人間に友好的な妖怪がいるだけだった。

 

「逃げられたわね。」

 

  そう呟いた霊夢は妖怪から女性が博霊神社に向かったと聞いた。

 なぜ?なんのために神社に?

 彼女は疑問を抱えながら妖怪を倒して大急ぎで神社に帰った。

 

 

卯月二十九日子二時 博麗神社

 

 女性が博霊神社に到着した時、すでに到着していた霊夢は神社の中で様子を見ていた。

 女性は境内に入るとまっすぐに賽銭箱に向かい、十円を入れようとする。

 その瞬間、女性の後ろに霊夢が飛んできた。

 目を輝かせながら…

 

「圧力をかけないでくれませんか、霊夢さん。」

 

 彼女はそのまま賽銭箱にお金を入れると願い事をせずに振り返った。

 

「あれ?貴女何故私の名前を知っているのかしら?」

 

「何故って知っているからよ。」

 

「そう。私有名なのね。まあ、いいわ。貴女はなにが目的で幻想郷に来て、なにが目的で私に会おうとしたのかしら?そして貴女は何者?」

 

「私、ですか?私の名前は鈴風波音(すずかぜはのん)、ここに来た目的は観光、でいいのかしら?」

 

「観光?まあ、いつまでも立ち話するのも何だし、神社の中で詳しく話を聞かせてもらうわ。」

 

 霊夢はそういうと女性、波音を連れて神社の中に入っていった。

 

 

卯月二十九日子四時 博麗神社

 

「なるほど、つまり貴女は外の世界の妖怪の子孫で、貴女自身は人間…ね。

幻想郷には遊びに来た…」

 

 妖怪の子孫とはいえ人間、それも外の世界の。

 そんな存在が幻想郷に観光として遊びにこれるだけの力を持っているのは異常だ。

 以前迷い込んできた二人組でさえ自由に行き来することはできなかったはずだ。

 一体波音は何を企んでいるのだろうか。

 だが、彼女は観光に来たと言っている、今はそれを信じるしかないだろう。

 そこまで考えて、霊夢は波音の背負っている鞄に気がついた。

 

「その鞄にの中には一体なにが入っているのかしら?」

 

「これですか?お土産ですよ。どうぞ。」

 

 そう言うと波音は鞄の中からお茶を取り出し、霊夢に手渡した。

 

「お茶?宇治…聞いたことがないわね。外の世界のお茶なのかしら?」

 

「ええ、外の世界の有名なお茶よ。

この世界には遊びに来てるんだし、お近づきの印にね。」

 

 ……どうやら恐れる必要はなさそうだ。

 

「へぇ、ありがと。で、帰りはどうするの?」

 

「帰りですか?行きと同じように結界の一部を破壊して即座に修復して帰るわよ。

帰れるかどうかは知りませんけど。」

 

 波音は無邪気に笑うと立ち上がった。

 

「さて、今日は霊夢に会うこともできたし、そろそろ帰りましょうか。」

 

 霊夢は波音が他の奴等と同じく話を聞かないやつだと認識した。

 

「仕方ないわね。帰りは送りましょう。

結界を破壊されると紫が怒って飛んで来るから。」

 

「えぇ。ですから次に来るときは神社に出るようにしますよ。

幻想郷が壊れることを私も望みませんから。」

 

「できれば結界を壊さないで欲しいのだけど…」

 

「今度紫様に力の使い方でも教わろうかしら。」

 

 そう言って波音は結界を通り抜け、外の世界に帰って行った。

 

 

「不思議な子だったわね。多分またやってくるでしょうから、結界に常に見張りを立てとかなくちゃ。」

 

 そう呟いた霊夢はアリスの家に人形を貰いに向かった。

 

第二章 紅魔館 前編に続く




今回はここまでです。
最後まで読んで下さり有難うございました。

おまけ
オリキャラの波音について軽くまとめ
名前:鈴風波音(すずかぜはのん)
種族:人間
能力:不明

ほとんど分かってないね、うん。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告