今回から空白の入れ方などを変えてみました。
前の方が見やすかったという意見が多ければ戻します、なければ今までのにも改行を多用してきます。
それでは本編の方へ、どうぞ
師走十四日巳一時 博麗神社
「はい、波音お茶入ったわよ」
霊夢が波音に湯呑みを差し出した。
「ありがとうございます」
湯呑みを受け取った波音は縁側に座った霊夢と一緒にお茶を飲んだ。
波音の周りにはいつものように菖蒲がふよふよと飛び回っている。
「それで、今日はどうするの?」ふと、霊夢が口を開いた。
「今日は人里を改めて訪れてみようと思います」
「そういえば波音、最初に来たとき以来人里には行ってなかったわね」
「はい、私のひいおばあちゃんの情報集めもしたいですし」
「れ〜む〜」聞き覚えのある声に霊夢と波音が顔を向けると萃香が歩いてくるのが見えた。
「お?波音もいるのか〜」
「あんた、何しに来たのよ」
「そうそう、ちょっと波音にあげたい物があって」
「私に、ですか?」
「はい、これ〜」
萃香はどこからか小さな石の付いたネックレスを取りだし、波音に差し出した。
「これね、霊力と妖力を蓄えられるの。
相当昔にもらったんだけど私達鬼にはほとんど不要だからずっと家に眠ってたんだ〜」
「ありがとうございます、萃香さん」
「どういたしまして〜」
「それじゃそろそろ行きましょうか」
そう言って波音が立ち上がると菖蒲がふよふよとついてきた。
「菖蒲も一緒にいく?」
波音がそう言うと菖蒲はうなずいて肩に掴まった。
「相変わらず、仲いいわね。とりあえず言っとくけど、人里では鞄に入れておきなさい。里の人たちに怪しまれるわ」
「わかりました」
「いってらっしゃ〜い」
霊夢と萃香に見送られて波音と菖蒲は博麗神社を出発した。
師走十四日巳二時 人間の里 大通り
「どれも美味しそうね…」
波音は大通りにある団子屋の前で立ち止まっていた。
菖蒲は鞄の中で頭だけを出している。
「このみたらし団子二つください。あ、お皿で」
波音は団子を買うと近くの椅子に腰掛けた。
そして早速一本目の団子を食べ始める。
「あれっ?蛮奇さん?」
団子をちょうど一本食べ終わったとこで波音が隣にいた少女に気付いて話しかけた。
「ふぇっ!?」
話しかけられた少女、蛮奇が驚いて持っていた団子を落としかけ、驚いた顔で波音の方を向く。
「どうして私の名前を!?」
「私が持ってる本に霊夢さんと弾幕ごっこしたことある人は大体載ってるんですよ、だから知ってるんです」
「へ、へぇ…貴女は…確か波音さん…よね?何処かの妖精が話してたわ」
「えぇ、今日はどこかへいくんですか?」
「…貴女は?」
「私は鈴奈庵…でしたっけ?そこに行こうかと。どこにあるのかはわからないんですけど…」
「あら、私は霧の湖に行く予定だから方角も一緒だし、途中まで連れてってあげてもいいわよ?」
「あ、お願いします」
「固くならなくていいわよ」
「わかったわ」
波音と蛮奇はしばらくの間団子を食べた後、会計を済ませて、再び大通りを歩き始めた。
師走十四日巳三時 人間の里 鈴奈庵
「ここが鈴奈庵よ」
「ありがとね。それと後でわかさぎ姫に会いにいこうと思ってるから伝えておいてくれない?」
「…誰のとこに行くかもわかってるのね…伝えておくわ」
「ありがと」
「またね」
そう言って蛮奇は波音と別れると道の先に進んで行った。
「いらっしゃいませ」
波音が店の中に入ると少女に声を掛けられた。
「こんにちは、ここに波を操る半人半妖について書かれた本とかないかしら?」
「波を操る半人半妖?うちにある本にはそう言うのはなかったと思いますけど…多分稗田家に行けばあると思いますよ?」
「稗田家ね…ところで稗田家って何処にあるの?」
「通りを曲がったとこにある大きな家だけど…里の人であそこを知らない人はいないと思うんだけど…?」
「私は外の世界から来た外来人ですから」
「へぇ、珍しいわね。とりあえず稗田家で阿求に会ってみれば貴女の知りたいことはわかるはずよ」
「ありがとうございます」
波音はそう言うと鈴奈庵を後にし、稗田家に向かって歩きだした。
師走十四日巳四時 人間の里 稗田家前
「ここかしら?」
そう呟いて波音が門の前に立つ。
「チャイムは無いし…あ、表札は合ってるね」
「あら?どうしたんですか?」
突然、少女が波音の後ろから声を掛けてきた。
声を掛けてきた少女は黄色の入った着物に花の髪飾りを着けている。
「あ、阿求さんですか?ちょっと調べたい物があるのですが…」
「求聞史紀を見に来たんですか?それならこちらへどうぞ」
そう言って阿求は波音を客間に招き入れる。
「ちょっと待っててください。取ってきますので。何の妖怪をお探しですか?」
「波を操る半人半妖って聞いてるんですけど…」
「波を操る半人半妖…確かあっちの方に載ってたわね。」
阿求はそう呟くと部屋の向こうに消え、暫くして一冊の本を持ってきた。
「先代が書いたものです。こちらにそのような妖怪の事が書いてありますが、こちらでしょうか?」
そう言って阿求がひとつの頁を開いて見せた。
『風波 霰
人間友好度:中
危険度:高
主な活動場所:旧都
能力:波を操る程度の能力
(主に寒波を操る)
最近幻想郷に現れた外界の半妖である。
大妖怪の娘であり、彼女自身も強い。
幻想郷に現れてすぐに旧都の方に行ってしまったため行方はわからない。
対処法:かなり情報の少ない妖怪であり、対処法は未だ知られていない。ただ、地底にいるようなので今のところ問題はないと思われる。』
「多分…この人で間違いないですね」
読みながら波音が呟いた。
「ありがとうございました」
「どういたしまして」
暫く霰のことについて読んだ後、波音は阿求と別れ、再び大通りを歩き始めた。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
私メール投稿の方法を取っているのですが、今回段落ごとに別のメールで作ってみました。ので、段落によって少し書き方等が違うことがあるかと思います。
ご指摘、ご感想等ありましたら宜しくお願いします。
それではその二でお会いしましょう。
(次はなるべく1ヶ月以内に投稿します、はい。)