東方冒険録   作:らずべる

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前回のあらすじ:波音が幻想郷にやって来た。


第二章 紅魔館 前編

皐月三日酉二時 博麗神社

 

霊夢は神社の縁側で霧雨魔理沙と一緒に沈み行く夕日を見ながらお茶にしていた。

 

「霊夢、このお茶どこのだ?今まで飲んだことがない気がするんだが。」

 

「これね、数週間前に起こった幻想侵入異変の時の犯人の…えっと、波…なんとかって子がお土産にくれたのよ。」

 

「あぁ、あの時の外の世界からのか。

ちょうど家で新種のきのこで実験していてな、会えなくて残念だったぜ。」

 

魔理沙がそう言った時神社の鳥居の所にいる防犯用の人形が騒ぎ出した。

 

「何事なんだぜ!?」

 

「噂をすれば、ね。」

 

霊夢と魔理沙が鳥居に向かうと、人形相手に戸惑っている波音がいた。

 

「あ、霊夢さんお久しぶりです。

それで、この人形どうにかしてくれませんか?」

 

「久しぶりね。さて結界を修復しなくちゃ。」

 

「この人形は…」

 

「私がいるところで頭を押せば止まるわよ。」

 

「あ、止まった。」

 

「こいつが外の世界のやつか、意外と普通なんだな。」

 

「あ、初めまして、魔理沙さん。」

 

「私の名前を!」

 

「外の世界の本で知ったんですよ。意外と幻想郷って有名なんですよ。

私は鈴風波音です。よろしく」

 

そう言って波音は鞄を漁ると、霊夢にお茶を、魔理沙に松茸を、ついでに人形にクッキーを渡した。

 

「おぉ!きのこだぜ!でも魔力はなさそうだな」

 

「今度のは静岡…?これも外の世界のお茶ね。」

 

そうして波音は霊夢達にこういった。

 

「あっ、そうだ霊夢さん、魔理沙さん、弾幕とスペルカードの使い方を教えてくれませんか?」

 

 

皐月三日子一時 博麗神社

 

結構ノリノリだった魔理沙にスペルカードなどについて学んだ波音は霧の湖の方角に向かうことにした。

 

「一体何しにそんなところに行くのよ?」

 

「私の先祖の妖怪について調べるために大図書館にいこうと思いまして。」

 

「ふ〜ん。吸血鬼に喰われないようにきをつけるんだぜ〜」

 

「あんたもついていきなさいね」

 

「え゛」

 

こうして波音は魔理沙と一緒に紅魔館に向かった。

 

 

皐月四日子二時 霧の湖 湖畔

 

波音をおいて先に飛んでいってしまった魔理沙を追いかけて進んでいくと、湖に出た。

 

「魔理沙さん…飛べないからゆっくり行くようにしっかり伝えたんだけどな…もう見えないよ。

まぁ湖の近くって言ってたしもう近いのかしらね。」

 

彼女がそう呟いていると向こうからルーミアが飛んできた。

 

「あっ、ルーミアだ。道でも教えてくれないかな?」

 

波音が手を降るとルーミアは波音に気付き、驚いて即座に逃げようとした。

 

「待って〜襲わなければ攻撃しないから〜」

 

波音そう言ってルーミアを引き留めると、鞄からステーキ肉を出し、ルーミアに渡した。

 

「はい、お土産。ところで紅魔館ってこっちであっているのかしら?」

 

「お肉だー♪紅魔館?そっちであってるよ〜それじゃいただきまーす♪」

 

それを聞くと波音はその場で肉を食べ始めたルーミアを後にして先に進んだ。

 

 

皐月四日子二と半時 霧の湖 湖畔

 

波音が湖畔を進んでいくと、突然湖の方から一匹の妖精が飛んできた。

 

「チルノかしら?」

波音がそう呟くと

 

「なんでわかったんだ!?

さてはあたいは里でも人気者なんだね。

やっぱあたいって天才ね!」

 

そう言って自己満足している妖精、チルノに対して波音は話しかけた。

 

「ねぇチルノちゃん。紅魔館ってこの近くかしら?」

 

「!そうだけどあたいに勝たないと教えてあげないよ!

さぁ覚悟だ〜!」

 

そう言ってチルノは波音に襲いかかる。

 

「もう教えてるわよね…まぁいいわ。少し弾幕ごっこで遊んで行きましょうか。」

 

そしてその数秒後、チルノが蒸発して決着が着いた。

 

 

皐月四日子三時 紅魔館 正門前

 

波音がしばらく歩くと、ようやく真っ赤な色の巨大な洋館、紅魔館に到着した。

 

「意外と遠いのね。飛べれば湖を越えていけたのだろうけど。」

 

そう言って波音が紅魔館を眺めていると少し不思議なことに気がついた。

紅魔館の正門、そこにはいるべきはずの門番、紅美鈴がいなかったのだ。

どうしたんだろうと思い波音が門に近づいた瞬間、彼女の目の前に一人のメイド、十六夜咲夜が突然現れた。

 

「あら、咲夜さんだ。門番が誰もいないと危ないわよ。」

 

「貴女なぜ私の名前を?

あぁ、もしかしてこの前の異変の時の波音とかいう子ね。」

 

「正解。それでここへは大図書館の本を読みに来たのだけど、入れてくれないかしら?あとこれはお土産。」

 

そう言って波音は鞄から砂時計を取り出すと咲夜に渡した。

 

「これは、紅茶用の一分時計ね。なかなかいいものじゃない。

そしてこの館のことなんだけど、今一匹ネズミが入っていてね、それを追い出してからザル門番を叱っているところなのよ。ちょっと待ってて下さいね。」

 

そう言うと咲夜は突然いなくなった。

その数分後、波音は残機を二つほど減らした美鈴に門を開けてもらい、館に入って行った。

 

第二章 紅魔館 後編に続く。

 




長くなりそうので前編と後編に分けます。
後編で能力が明かされるのであとがきで改めてキャラクター紹介しようと思っています。
最後まで読んで下さり有難うございました。
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