あらすじ:永遠亭を発見した。
葉月十三日戌三と半時 永遠亭前
波音がしばらく歩くとようやく永遠亭らしき建物が見えてきた。
「ここが永遠亭ね。
特に用事はないけど挨拶していきましょうか。」
そう言って波音が永遠亭に近づくと、いきなり波音の足元が崩れ落ちた。
「え?」
驚いたのもつかの間、波音は穴の底に落下していった。
葉月十三日亥一時 永遠亭
波音が目を覚ますとそこは和風な家の布団の上だった。
うさみみの子が波音を見下ろしている。
「あっ師匠!起きましたよ!」
「あら、ようやく起きたのね。
気分はどうかしら?」
「あ、永琳さんと…鈴仙さんでしたっけ。」
「え?私のこと知ってるの?」
「はい、本に書いてありましたから。」
「そうなんだ…あっそうだ!てゐ!出てきなさい!」
「はーい」
「あれあんたの落とし穴でしょ!永遠亭の目の前に掘らないの!今みたいに他の人が落ちるから!」
「えーと、特に怪我はしていないようだったからそのまま動いても平気よ。」
「え〜面白いからやだ」
「あ、ありがとうございます。」
「ちょっと!面白いからって他の人を巻き込まない!」
「べつにいいのよ、うちの兎が原因なんだから。こちらこそ迷惑かけてすみませんね。」
「やだウサー」
「いえ、大丈夫です。」
「待ちなさーい!」
「ちょっとごめんね、てゐ!鈴仙!静かに!」
「「はい…」」
「さて、兎達には後で灸を据えておくとして、貴女は何しに来たの?」
「ちょっと筍狩りのついでに挨拶していこうかと思っただけだったんですけど…」
「あら、そうだったの。折角と言っては何だけどここにもいくつかあるから持っていくといいわ。」
「ありがとうございます。それじゃ代わりと言っては難ですがこれ良かったらどうぞ。」
そう言うと波音は鞄の中から餅米(1kg)を取り出して渡した。
「あら、外の世界のお米ね、今度使ってみましょうかしら。」
「それではそろそろここら辺で…」
「あら、もう帰るの?」
「挨拶だけのつもりでしたから。」
「そう、それじゃ体に気を付けてね。」
そうして波音は永琳に見送られて永遠亭を後にした。
葉月十三日亥一と半時 永遠亭前
波音が永遠亭を出て歩いていると、いきなり弾幕が目の前に突き刺さった。
「うわっ!何?」
波音が上を見上げるとそこには和服の女性が誰かと喧嘩していた。
女性が声をかけている方を見ると、そこの竹藪の中から紅白の女性が出てきた。
「大丈夫か?」
「えぇ平気です。」
「おい!輝夜!弾幕打つときは回りを見てからにしろよ!」
「あら、ごめんなさいね。怪我はなさそうでよかった。
たしか貴女、てゐの落とし穴にはまってた人よね。」
「はい、さっき永琳さん達に挨拶してきました。」
「やれやれ、永遠亭は姫も兎も誰かを巻き込むのか。」
「どういう意味よ妹紅」
「喧嘩しないでください」
再び喧嘩モードに入りかけた輝夜と妹紅を波音が引き留めた。
「おっと、客人がいたんだっけな。私は竹林の外までこの子運んでくから続きはそのあとな!」
「仕方ないわね。待っていることにしましょうか。」
「送ってくれるんですか?」
「ああ、私はここを熟知しているからな。迷っているんだろ?」
「ええ、少し迷ってたので。ありがたいです。」
そうして波音は妹紅に竹林の外まで送ってもらい、博霊神社へ帰っていった。
葉月十三日子二時 博麗神社
波音が博麗神社に着くと、そこには霊夢と魔理紗、それに一人の女性とその従者らしき人がいた。
「あらお帰り波音。珍しいお客さんが来ているわよ。」
「初めまして、私幽々子様の剣術指南役をしている、魂魄妖夢と言うものです。」
「あなたが波音ちゃん?よろしくねぇ。」
「妖夢さんと幽々子さんですか。よろしくお願いします。」
「そんなにかしこまらなくてもいいのに〜」
「いきなり幽々子様が『筍の予感がする』って飛び出してきてしまったもので…」
「ええ、ありますけど。一緒に食べましょうか。」
「あら、いいの?それじゃお言葉に甘えて。」
「幽々子様、ダメって言われても食べるつもりでしたよね…」
「それじゃ、鍋もあるし筍で夜食にしましょうか。」
そう言って、霊夢達は神社の中に入っていった。
その後、幽々子達と筍を楽しんだ波音は満足すると外の世界に帰っていった。
「…妖夢!お腹が空いたわ!帰って何か食べるわよ!」
「まだ食べるんですか〜!?」
8月13日11:30PM 波音の家
「さて…と、これでいいかしらね。」
そう言うと波音は一冊のノートを閉じた。
表紙には『東方冒険録』と書かれている。
波音は鞄から腕時計を取り出して時間を見た。
「あら?腕時計が2時間進んでいるわね…
やっぱりこっちと幻想郷では2時間位時差があるのね。」
そう呟いて腕時計の針を合わせると、波音は部屋の電気を消し、眠りについた。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
ところで期間内UA?というものが200を突破していました!!
本当にありがとうございます!
ちなみに送ってもらえなかった場合波音は月の位置と時間から方角を求めて帰るつもりでした。
…幻想郷で通用するかは知りませんが。
それでは今度は別章で