生徒会長は長らく、学園の顔としてその象徴的役割を担い、生徒の代表として学内外に影響力を及ぼしてきた。
以下にその歩みの一端を、注釈を添えて資料として示す。
本資料は、生徒会長の変遷と学園運営の推移を概観するために作成したものである。
生徒会制度の発展過程を理解する一助として参照されたい。
今日の学園に暮らす生徒諸君には、先輩の血と汗の滲む学舎が、これから如何にあるべきか思いを馳せていただければ幸いである。
※なお、本資料は年度制とする。
昭和十九年二月吉日
生徒会書記 ケイウンアサヒ記
◇黎明期
初代/明治26-29 下総"孔雀"利春
2代/明治30-31 薩摩"王星"豊秋
特徴・課題
創設期。生徒会制度はまだ途上で、権威は創設者利春個人の人格と実績に依存している。この頃、学園の規模は現代の三割ほどであったと伝わる。2代目以降の上級生徒のみを対象とした制限選挙による会長選出は、昭和元年まで運用されることになる。
◇拡大期
3代/明治32-33 芙蓉
4代/明治34-35 雪椿
5代/明治36-37 紅葉葵
6代/明治38 立藤
特徴・課題
学園規模拡大に伴い、運営実務の基礎がつくられる。期制導入や任期明文化の始まりといった制度化の兆しは、特に六代目立藤先輩の時期から目立つようになる。教育制度の確立により入学生が急増し、より上位の学府へと進学する生徒が現れる。
◇第一改革期
7代/明治39-40 朝顔
8代/明治41 花桃
9代/明治42-43 里桜
特徴・課題
学園統治の形式を整えるための初期改革。慣習の制度化が行われ、立候補資格も明確化された。学内秩序の安定を基本方針としながらも、柔軟性のある運用が行われていた。任期は原則二年とされたが、運用上の例外はなお残存した。
◇文化流入期
10代/明治44-大正1 フルリールヴィオレ
11代/大正2-3 ラーウルス
特徴・課題
西洋レース文化や外国文化の流入により、生徒会も学園文化の調整役を担う。土地の取得が進み、学園の生活レベルが劇的に向上した時期にも重なる。制度的には形式が成熟しつつあるが、文化摩擦や価値観の衝突が課題として残された。
◇混迷期
12代/大正4 ルリヒナギク
13代/大正5 タンセイヨヒラ
14代/大正6 パープルフリージア
15代/大正7 パリスアップル
16代/大正8 ノウゼンハレン
17代/大正9 マツカサギク
18代/大正10 アングレーカム
特徴・課題
思想や価値観の多様化が制度を揺るがす。二年任期成立後でありながら辞任・再選挙が頻発。生徒会は期制(入学期による世代区分)など過去の権威付けに奔走し、実務との分離が進む。一部の文化部が生徒会に組み込まれる形で成立する。
◇再興期
19代/大正11-12 レッドガーベラ
20代/大正13-14 フランギパニー
特徴・課題
制度が成熟し、会長の権威が安定する。生徒会を主軸とする牽引型の文化発達が終わり、小規模な集団による興味の細分化がおこる。この頃に練習コースの近代化が行われた。
◇第二改革期
21代/大正15-昭和2 ポンシーノヴァ
22代/昭和3-4 リリウムフラーヴ
特徴・課題
選挙制度の見直しや透明性確保が中心。生徒間での公平性や民主性を確保するための改革期。同時に卒業生による外郭組織の収斂と体系化が完了する。現在まで続く生徒会の基礎が成立した時期。
◇疲労期
23代/昭和5-6 ヒゴロモソウ
24代/昭和7-8 アズールシラー
25代/昭和9-10 ナツスミレ
26代/昭和11-13 エレガンスダリア
27代/昭和14-15 ラベンダーポプリ
特徴・課題
制度疲労と生徒会の機能低下が顕在化。先例主義による書類政治と在籍年数の短さによる政策の断絶から、権威が形骸化する。昭和19年1月現在で存続している学生自治組織は、全てこの頃までに体系に組み込まれた。
◇現在
28代/昭和16-18 アザーレア
特徴・課題
複雑化した制度に適応するため、過去の権威を尊重しつつ、実務重視の運営へ転換。先例主義に則り26代目と同様に3年を務め抜いた。新たに生徒会名義による表彰を設けるなど、権威の維持と実務の整合を両立させることが、最大の課題となっている。
◇新たな時代へ
29代/昭和19- 選挙期間中(詳細未定)