女性恐怖症の提督   作:針葉樹

11 / 12
間違えてifの方に投稿してましたほんとすみません。


誤解と対話

ま、まさか提督が……提督が気絶した女性を縛り上げる趣味があったなんて!

しかも服装から見るに自衛隊所属の方……部下の女性に無理やりそんなことをしているとか………羨ましい!

私も提督にそういうことしてほしい!もっと私を求めてほしいし、そういうのは私だけにしてほしい!それなのに、それなのにそんな女なんかに……

 

「大淀さん、誤解です」

 

「何がでしょうか?提督?」

 

羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい

 

「落ち着いてください、話をしましょう」

 

「提督、私は落ち着いてますよ?」

 

提督には私だけを見てもらわなくちゃ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

最悪だ。

よりにもよって一番見られたくない相手に見られてしまった。これが金剛やほかの子なら、まだ話し合いの余地があるだろうが、大淀はまずい。

俺の見立てでは大淀は平常でない。狂っており、精神性も以上だ。そしてその狂ったであろう原因はわからないが、俺に対し何かしらの感情を持っている。つまり対話は不可能に近い。それにあの目………下手なことをしたら、殺されるッ!

クソッ、大淀はさっきのやつ(離島棲姫)とは違って艦娘だ!俺が武力で制圧しようものなら俺に対する評価が下がりかねないッ!

かといってこのまま放っておくと俺やこいつ(離島棲姫)を殺しかねないッ!

とんでもねぇボスだ。こちらから手は出せない、話は通じない、でも誤解は解かなくちゃならないなんてな……もうやだ金剛助けて。

 

「まず最初に、彼女は深海棲艦です」

 

「なるほど、深海棲艦を捕まえて自衛官の服を着させて、縛り上げてたのしんでいたと?」

 

「違います」

 

深海棲艦であることを普通に聞き流している……どう考えても話を聞いていない。

クソッ、何とかならないのかッ!

考えろ上原、今までこういう状況には幾度となく遭遇してきたじゃないかッ!

 

「睡眠薬でも飲ませて意識を奪い、縄で縛って動けなくする、そんな趣味があったんですね」

 

「違います。襲われたので気絶させただけです」

 

「で、気絶させて縄で縛りあげて、後であんなことやこんなことをしようとしていたと?」

 

「ですから違いますって」

 

今大淀は何らかのようで執務室を訪ねた。

入室時、『第一艦隊から』と言っていたため、大規模作戦絡みであるのは確定。

つまり俺のすべきことは、何とかして話の方向性を大規模作戦に関するものにするということだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

今日は大規模作戦の日だ。

けれど僕たち白露型は待機組。

練度を考えると本来なら出撃組に組み込まれると思ってたんだけど、まさか待機組だとは思わなかった。

正直言って、ここでただ仲間を待っているというのは落ち着かない。

提督がいるからきっと今回もうまくいく、そんな気はしてる。それでも時間が経てば経つほどほど不安というのは増えるようで、最初はみんなで談笑していたが次第に口数も減り、部屋の中はすっかり暗いものになってしまっている。

そんな暗くなっている状況を察したのか、白露が『そろそろ三時だし、おやつでも食べようよ』と言ってくれた。

みんなその案に賛成で、僕たちは甘味処に行こうと廊下を歩いていた。

 

「今日は何を食べようかしら」

 

「僕はいつも通り最中にしようかな」

 

「あたしが一番最初に頼むんだから!先に頼んじゃだめだよ」

 

「あたしは……海風姉に任せようかな」

 

「ンだぁ山風、また人に任せるンのか。それならこの江風が選んでやっても……」

 

「江風黙って」

 

「ンだと?この江風が選ぶのは嫌ってか?」

 

「うん」

 

「な、なンだとぉ~!」

 

「ふふっ、まぁまぁ江風落ち着いて」

 

「あたいらはどうする?どうせなら全員違うの頼んで分け合おうぜ」

 

「じゃあわたしはクリームあんみつにしようかな」

 

「春雨は春雨アイスにしようかな」

 

「そんなアイスあったか?」

 

先程まで暗い空気だったが、白露のおかげでみんな明るくなってくれた。

そんな中、突然夕立が何かに気付いたような反応をしていた。

 

「夕立、どうかしたのかい?」

 

「なんか知らないにおいがするっぽい!」

 

「え、ちょっと夕立!?」

 

夕立はそれだけ言うと走り出してしまい、慌てて追いかける。

 

「ごめん白露先行ってて!」

 

夕立は艦娘寮を出て食堂の方へ走っていき、そのままついていくと執務室の前についた。

そしてノックもなしに執務室の扉を開け、中に入る。

時雨も夕立の後を追い、そのまま執務室に入る。

 

「夕立!提督は作戦の指揮を執ってるんだから邪魔しちゃ………え?」

 

執務室に入った時雨の前にあったのは、白い肌、赤い目を持った自衛官の服を着た深海棲艦らしき人物?が拘束されている様子と、その奥で提督を押し倒している大淀の姿だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

少し前、執務室にて

 

「落ち着いてください、話し合いましょう。我々は話し合えるはずです」

 

「だから私は落ち着いてますって、提督♡」

 

「であれば少しづつ距離を詰めてくるのはやめていただきたいのですが!」

 

まずい、このままだと始末されるッ!

どうする上原!考えろ上原!

状況を整理すると俺は今深海棲艦を捕縛しており、それを見た大淀にガン詰めされている。

大淀は対話が不可能な状態であり、いわゆる暴走状態にある。

つまり穏便な手段での解決は不可能であり、武力を用いてどうにかする方法を考えねばならないッ!

しかし仮にその姿がほかの艦娘に見られようものなら、俺は変態のレッテルを張られ、今後この鎮守府で俺の安息の地はなくなるだろうッ!

 

上原は後退し、大淀との距離を保とうとするが、ここは執務室、さほど広いわけではない。

そのため壁にぶつかるのは必然だった。

 

クッ、これ以上後ろには下がれない。やはりここは組み伏せて気絶させるしかないか……

ん?窓の外に見えるあれは……夕立か!

走っているということはおそらく深海棲艦の気配を感じ取ったのだろう。犬は嗅覚が優れているしな。

そうか、それであれば問題ない。

 

「提督♡もう逃げられませんね」

 

「えぇ……そうですね。ちなみに何をされるおつもりで?」

 

「やだなぁ提督。言わせたいんですかぁ♡」

 

いやこっわ!言えないようなことをするって何!?刺殺して死体遺棄とかか!?

命を危機を感じるッ!頼む夕立早急に来てくれ!

俺の命が尽きる前にッ!

 

大淀は上原を壁へと追いやると、さらに距離を詰め、上原を押し倒した。

 

「えへへ……ていとくぅ♡」

 

その瞬間上原の体内を名状し難き恐怖心と嫌悪感が全身を駆け回る。

吐き気、眩暈は当たり前、その上で脳内では本能(この場から逃げたいという思い)理性(このまま夕立を待ちたいという思い)が対立しており、脳内は過剰ともいえる感情で完全に混乱していた。

 

この場から早急に離れねば!

だが、ここで耐えれば夕立が来てこの場を切り抜けることができるッ!

それでもこの状況であと十数秒持つとか自殺行為だッ!

やめろ、来るな、来るんじゃねぇ!俺のそばに近寄るなああーッ!

頭痛がする……吐き気もだ……

今すぐ大淀を何とかすべきだ!

何をするだァーッ!

 

上原の脳内は様々な考えが同時に流れ、冷静に物事を考えることができず、今すべきことはいくつも浮かぶが、それをするという判断ができないほど上原の脳は混乱していた。

このままだとあと十数秒以内に上原の脳はパンクし、気絶あるいはあふれ続ける嫌悪感と恐怖心に支配されて精神的死を遂げるかもしれない。

しかし天は上原を見放さなかったようで、突如として執務室の扉が開け放たれる。

 

「提督、大丈夫っぽい!?」

 

扉を開けたのは上原が待っていた夕立だった。

 

「ゆう…だち………たす……け………」

 

夕立を見た上原は、最後の力を振り絞りそう発した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「提督、大丈夫かい?」

 

夕立が大淀を上原から引きはがしたあと、時雨は倒れている上原に向かって駆け寄りそう聞いた。

 

「えぇ……かろうじてですが。助けてくださりありがとうございます」

 

どうやら提督は無事なようで、胸をなでおろす。

 

「大淀、観念するっぽい!」

 

「て、提督は私のだぞッ!」

 

「違うっぽいッ!」

 

「うぐぁ………」

 

向こうで大淀がキャラ崩壊しているし、よくわからない変な女性?というか人?がいるし、どういうことなんだい。

 

「大淀はそのまま拘束しておいてください」

 

「わかったっぽい!」

 

「こ、この大淀がッ!」

 

「それと時雨さん、よろしければ少々手伝っていただきたいのですがよろしいですか?」

 

「それは……かまわないよ。でも、その前に何があったのか教えてほしいな」

 

「時間がないので手短に言うと、敵が鎮守府に侵入していたので拘束したら、大淀に襲われました」

 

一瞬、何を言っているのか分からなかった。

敵が侵入していた……?私たちが鎮守府で待機している間に?

鎮守府に待機しておきながら、敵が提督の元に行くまで気づくことができなかった?

鎮守府にいたのに提督を守ることができなかった……?

まずい、ということは提督に「鎮守府にいるのに敵に気付かぬ無能め」と思われているに違いない!

こ、怖い、提督にそう思われて、見捨てられるのが……怖い!

いやだ。いやだいやだいやだいやだいやだいやだ!

見捨てないで、僕を見捨てないで提督!

 

時雨の心の中に、黒い靄のような感情が渦巻く。

『提督に見捨てられる』そう思うだけで全身に鳥肌が立つ。

今まで時雨は『提督に従えば何とかなる』といえるほど、依存ともいえる信頼を提督に寄せていた。

その依存ともいえる信頼は宗教の信仰に近いものかもしれない。

しかし時雨は比較的冷静に物事を考えれるほど精神が発達しており、少しの間同様さえしたが、何とか持ち直し、今は提督のお願いを果たすことが優先だと結論付けた。

 

「な……………るほどね。わかったよ。それで僕は何をすればいいのかな」

 

「とりあえず、私の部屋の隣が空室だったはずです。そこの清掃をお願いします」

 

「わかったよ」

 

「あ、あと夕立さん」

 

「提督さん何かあるっぽい?」

 

「大淀を艦娘軽巡寮の寮長に引き渡してください。その際にこの手紙を手渡してほしいです」

 

「わかったっぽい!」

 

「!?ま、まさかその手紙は………」

 

「しっかりと反省してくださいね」

 

提督は今までに見たことないような笑顔で、大淀を執務室から追い出した。

 

「ところで提督、この深海棲艦はこのままここに置いといていいのかい?」

 

「はい、拘束済みですので」

 

「わかったよ。じゃあ僕も仕事を果たしに行ってくるね」

 

時雨はそういい、部屋を後にした。




ここ最近の投稿を考えると、2週間は早いと思うんですよ。
ちなみに、本来なら先週の木曜には投稿できるはずだったんですよ。
ちょっと予想外のことが起きただけで………

次回も本編になると思う。作者が本編書くのに飽きなければ。

どうでもいい話
以下、大規模作戦の編成

航空水上打撃艦隊
伊勢、日向、最上、三隈、漣、曙

水雷戦隊
川内、那珂、皐月、長月、文月、水無月

洲崎に待機させてた水上打撃艦隊
金剛、比叡、古鷹、加古、暁、響

第四艦隊(空母機動部隊)
赤城、加賀、飛龍、蒼龍、霞、朝潮

あと、登場させようかと思ったけど没になった潜水艦隊がありました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。