知恵の国に咲く花   作:タスク・アスク

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お久しぶりです。
流石に、流石に一年停滞させるのは良くないと思っていた所、まさかのタイミングで虚空劫灰のプラーナというタイトル回収が来て創作意欲が復活しました。
サンキュースメール、ナイスプラーナ、最高だぜ原神

というわけで本編!!


(9)

旅人達が力を合わせて放浪者こと【散兵】の救出をしていた頃、“ロクでなし”ことサプナはフォンテーヌの海辺で旅人達の動向を千里眼で確認していた。

 

「さて、旅人達の方はなんとかなりそうだね」

「そうですか、なら加減は必要ないてすね?」

 

旅人達の活躍に喜ぶサプナと対峙する金髪の少女は、激情に任せて黄金の粒子を辺りに撒き散らせながら膨大な熱量を剣に込める。

 

「いや〜流石にそれを受けてたら私でもタダではすまない。なので手加減というものをだね……」

「なにを世迷い言を!!」

 

少女はサプナが言い終わるよりも速く風を推力にして斬りかかった。対するサプナは焦った顔で少女が持つ剣と同じ刀身(かたち)の剣を瞬時に取り出し受け止める。

 

「ちょちょちょ!?僕人間、君()!!力の差を考えて()()()()()!!?」

「嘘をつけぇ!!?」

「うぉぉぉぉ!?」

 

アルトリアは怒りに任せて元素(魔力)放出をサプナに放ち上空に吹き飛ばすと、刀身から溢れ出す光を熱線(ビーム)に変えてそのままサプナを真っ二つに切り裂く。

だが、切り裂いた筈のサプナの体が花となって消え、何事もなかったかのようにアルトリアの背後に現れた。

 

「貴方が人間?人間なら聖剣のビーム受けた時点で死んでるんですよ!!」

「いやー、嘘は言ってないよ?ほら、私って(ベース)は人間だし?」

「そうですね、三分の一は人間ですね。で、他の部分は?」

「魔神と夢魔に決まっているだろう?」

「ッ!!」

 

サプナの飄々とした態度に我慢の限界を迎えたアルトリアは腰に着けた聖剣に更に光を放出し、腰に着けた風の神の目で刀身に束ね、大振りに振り上げ極光を放とうとする。

だが、それを止めたのは予想外の人物だった。

 

「そこまでにしたまえ、アルトリア。これ以上の攻撃は看過できない」

「お父…ヌヴィレット様!?」

「おや、君が来るとは」

「サプナ殿、今日の所はスメールに帰ってもらえるだろうか?」

「ふふ、それは脅しかい?」

「そうだが?」

 

サプナとヌヴィレットから溢れ出る元素の衝突に緊張感が走り、それをアルトリアは固唾を呑む。このまま衝突するかと思われたがサプナが折れたことで終わりを告げた。

 

「…………いや、ここは私が帰ろう。どうやらまだスメールでやることもあるみたいだし」

「そうか、此方としても助かる。ここで貴殿と争うのは私個人としても避けたかったのでな」

「そうかい。では私はこれで」

 

サプナは杖で地面を突き、花の幕を展開する。アルトリアも何事もなく終わることに安堵のため息を─────そうそう」

「………まだ何か?」

 

花が顔を覆い隠す寸前、ニマニマした顔のサプナを見やり、アルトリアは嫌な予感を感じながらもため息を飲み込み、問い返した。そして彼は最後の最後にとんでもない爆弾(一言)を言い残す。

 

「フォンテーヌの予言は必ずくる。これは()()()()だよ」

「…………何?」

「ど、どういうことですサプナ!?」

「サポートは影ながらするので頑張りたまえ!!」

「話を聞けぇ!!!」

 

言いたい事を言えて満足したのかアルトリアの問いに答えず、サプナは花弁となって消え去った。

数秒の空白が空いたあと、空中に残された花弁を眺めながらヌヴィレットは考えが読めない顔のまま呟く。

 

「はぁ、やまり彼は苦手だな。アルトリア、私達も歌劇場に戻るぞ。まだやり残した裁判がある…………アルトリア?」

「…………………………………」

 

ヌヴィレットが呼びかけるがアルトリアは顔を下に向けて表情が見えない。だが、彼女の持つ聖剣は沈黙の時間と比例して光が束ねられていく。

 

「アルトリア?一体何を………!?」

「最後の最後にとんでもない爆弾発言を置いていくなクソ夢魔(ジジイ)っー!!!!」

 

アルトリアの怒りに震えながら放たれた光の咆哮(ビーム)が舞い散る花弁を消し飛ばし、フォンテーヌの海面に反響した。

 

──────────────────────

 

「いやー怖い怖い。どっちもアレで完全じゃないんだから完成したらまず負けるだろうね」

「…何があったかは後で聞くとして、私達が忙しくしていた時になんでいてくれなかったのかしら?」

「そうだぞ!なんでフォンテーヌにいたんだ!オイラ達と一緒にこいつ(放浪者)を助けても良かっただろ!」

「(うんうん)」

「君たち、私に対して当たりが強くないかい?」

「当然でしょう?」

 

サプナはスメールに帰ってきて早々ナヒーダ達によって床に正座させられていた。ちなみに新たに放浪者として生きることを決めた彼は、ナヒーダ達とは一歩距離を置いた場所でサプナを冷ややかな目で見ていた。

 

「それに、私達にも貴方がいなくなったあとに問題が起きたのよ」

「…ん?私が関与しなければならない程の案件かい?」

「いえ、貴方がいなくても解決はできそうだけど、近道をしたいから専門家に聞きたい。といったところね」

「サプナ、お前は夢に詳しいだろ?だったら夢を終わらせる方法を知らないか?」

 

旅人達はスメールで起きている夢を求める人々が続々と現れている事件をサプナに話した。

サプナは最初は怪訝な顔をしていたが事の面倒さに気付いた瞬間、一瞬真顔になり、その後にこやかに笑う。

 

「わかった、協力しよう。そもそも前提として夢にも種類がある。正夢、逆夢、吉夢、凶夢、予知夢、警告夢、願望夢、不安夢……数えだしたらきりが無い。そして、彼らはこの中の一つ『願望夢』を見たくて堪らないんだ」

「その『願望夢』って夢を見た人物の願望が反映された夢…ってことだよな?」

「その通りだパイモン。ただ、基本的に夢は誘導することはできても制御することは難しい。何故なら夢は無意識に見るものだからだ」

「ちなみに夢境を操作できるものは基本的に夢を操作できるわ。さて……サプナ、貴方の千里眼で何かわかったかしら?」

「残念ながら私の千里眼は時間が(現在)と定めた時しか見れない。そして夢は範囲外だ……千里眼ではね」

 

何かを考え込むように視線を下に向けながらサプナは杖を鳴らして草元素を編む。ナヒーダはその草元素を使って夢境の状況を映像として映し出した。

 

「現在、スメールの夢境は何者かが一部を占拠している。これは夢魔としての索敵を利用したから間違いないね」

「そうか!夢魔としての特性を利用すれば夢境も索敵できるのか!!」

「と、言っても私は内部に入れないけどね」

「え、なんでだよ?」

「確かにサプナは夢境に干渉し操ることもできるわ。でも、夢境の主が夢だと認識していた場合、途端に無力になっちゃうのよ」

「嘘だろ!?」

「残念ながら事実だ。そういう訳だから私はお留守してるよ」

 

爽やかな(胡散臭い)笑みで見送るサプナに旅人とパイモンは冷ややかな目を向けながらナヒーダと共に再び夢境に入っていった。

夢に旅立つそのを確認したサプナは夢境内部の目を向け、思わずため息を吐く。

 

「人間は愚かだ。ありもしないものを求めて神の視線を獲得する。そして、その視線の代価を知らないまま搾り取られる。だが……」

『人間は面白い、私達は非人間だが彼らの歩みを視ることを辞めてはいけない。僕らは観測者、見届ける事が使命なんだから』

 

かつて夢魔としての【力】を『鞘』と共に渡されたあの時、(マーリン)から語られた千里眼を持つ者の【役割】を思い返す。

 

「そうだね、異邦の(マーリン)。でもそれは私という個人の役割だ。今は草神クラクサナリデビの眷属『サプナ』として活動するよ」

 

サプナは千里眼を通してフォンテーヌの地下、荒れ狂う原始胎海の中を泳ぐ巨大な鯨が力を蓄える姿を目にする。

 

「全く、あんな獣をペットにするとは流石スカークの師匠というべきか。これはいよいよ僕が眷属として活動出来る間に本格的に動くしかないようだね。手始めに村正に連絡をいれないと───────ん、何か忘れているような…?」

 

 

 

 

 

「────マジか、僕を放ったらかしにしてどっか行ったぞ、あの魔術師」

 

会話が終わるまで沈黙していた放浪者は、サプナが千里眼で彼を視認するまで放置されることとなった。

────────────────────

 

「なぁナヒーダ、サプナってオマエにとってどんな存在なんだ?」

「あ、それは私も気になる」

「パイモン、それに旅人まで……期待させちゃっている所悪いのだけへれど答えるなら貴方達と同じ見解よ」

「それって……」

「えぇ、“ロクでなし”になるわ」

ナヒーダ()から見てもアイツはロクでなしなのか?」

「いえ、むしろ神からしたらアレほど詐欺師、ロクでなしと呼べる存在はいないと断言するでしょう」

「そこまでか!?」

 

ナヒーダは過去にサプナが()()()に起こした事件の数々を思い出……頭が痛くなってきたので頭を振って思い出さないようする。

 

「貴方達は今まで《風》《岩》《雷》の三人の神に会ったわよね?」

「おう!」

「彼等は全員魔神戦争、500年前のカーンルイアに立ち会った猛者よ。バアルゼブルはちょっと違うみたいだけど少なくともカーンルイアを見ている。だからサプナはカーンルイアの情報を得るために彼等とは一度接触したのよ」

「…結果は?」

「《風》には騙し合いで有耶無耶に、《岩》には詐欺の契約で代償を払いつつも目的を達し、《雷》には()()()()()()()()()()()()()()

「えぇ!?」

「他の神はどうなの?」

「《水》は目的が違った為おちょくり、《炎》はカーンルイアとは別の成果を得ることに成功した為助言を残し、《氷》は話にならなかったから嫌がらせをして帰ったわね」

「うわぁ…まともなのが炎神の時だけかよ」

 

ちなみに水神をおちょくった後、静かに怒る最高審判官と三日三晩の激戦になり、その時は流石のサプナも反省…することはなく新技開発して更におちょくる気満々だった。

ちなみに、流石に見かねたナヒーダが接触(なるべく)禁止にするなど、対策をとるようにしていたりする。

 

「昔よりはマシになったけど未だ懲りてなかったりするかからまだまだ要注意が必要ね。特に最近また活動し始めたみたいだし…」

「そうだったんだな……お、「夢の主」がいる夢境を見つけたぞ!!」

「行こう」

「えぇ!!」

 

ナヒーダの言葉と共に旅人達はサプナの導きを頼りに夢境の奥へと踏み込んだ。

 

────────────────────

その後、、、

 

「で、件の夢境の問題は解決したのかい?」

「もちろん。それで、フォンテーヌの出来事を報告してくれるかしら?」

「もちろん、まず予言についてだが────────(カクカクシカジカ)。とまぁ、こういう状態みたいだね」

「あら、そういうことだったのね。となるとこちらからの干渉は厳禁かしら」

「恐らく、そして僕も眷属として活動できる時間は残り僅かだから動き出すことにするよ」

「そう…ごめんなさいね。本来楽園の塔から出れない誓約を一度しか使えない特例を使って来てくれて」

「いいんだ、君をハッピーエンドにさせたかっただけだから」

 




とりあえずここまで。また創作意欲出てきたら投稿します、気長にお待ちください。
スメール、ナヒーダの伝説任務(1)はここでおしまい。次出すとしたらサプナの伝説任務になると思います。

感想、評価、誤字報告、よろしくお願いします。



最後に、虚空劫灰のプラーナのネタバレ兼感想
透明文字にしてます、ただの感想なので見なくても良いです。
花神関連の話は聞いてない(歓喜&驚愕)、アアルは想定外だって。伏線回収のオンパレードだー(発狂)。マーヴィカの話が出てきた瞬間「あ、神の心終わったー」って声出たわ
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