透き通った世界に鏡を通して   作:紙吹雪

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未だに9章の余韻から抜け出せていません。
なのにブルアカ5周年記念はもうすぐ側まで近付いています。

単刀直入に言うわ。どうすりゃ俺っちの貯蓄だけでも(ry



周年記念ガチャはリオとヒマリとトキとアリスの別衣装、更にはケイが来るそうですね。
あのそれはつまり引かざるを得ないんですけどあの。

…愛しい娘。
そのガチャ、結構効いたぞ。
ここ(財布)が、ちょっとズキンとしたんだ。




★★★ セミナー書記

 

「……それで、これはどう言う状況なのかもう一度聞いてもいいかな?」

 

 子供はこめかみを抑えたい状況なのを、他の生徒の手前我慢していた。

 ただでさえ忙しい状況なのにこれ以上面倒事を増やさないで欲しい、と。

 表情が笑顔のままなのに、雄弁に語っているように感じさせる。

 

 そんな姿を見た生徒は恐る恐るといったようで返答する。

 

「その、ミレニアムの債権が何者かの手で大量に発行されていて……」

「最新式の厳重なセキュリティがあった筈なのに、どうしてこんな事に!?」

「嘘でしょ、たしかカイザーコーポレーションでもウチの学園の機密情報は盗めなかったのに……」

 

「……犯人はアイツかな」

 

 はあぁぁぁ、と。

 大きな溜め息を吐いて子供は書類の山を見据えた。

 二、三日は徹夜しなければ片付きはしないだろう物量。

 今席を外している姉を呼んでもそれはきっと変わらないだろうね。

 

 これは言うまでもない事なんだけど、セミナーの仕事は書類と格闘するだけじゃないんだ。

 問題が起こったらそれに対処できるよう生徒を動かしたりとかだね。

 最近は連邦生徒会が失踪した影響で数え上げるのも億劫になりそうな程問題があるんだ。

 だからか手の足りない事もあるみたい。

 

 セミナーの生徒が言った通り、セキュリティは最新鋭の物なんだ。

 とある難題に取り組む研究者達の集まりから始まったミレニアムサイエンススクール。

 新興とは言えキヴォトスを代表する三つの学園である影響力は大きい。

 しかも、技術に関しては他の学園よりも抜きん出ている。

 

 そんなミレニアムのセキュリティを容易に突破した犯人。

 幸いながら、それが誰なのかは想像に難くない。

 そんな事ができる相手は、子供の知る中では一人しか居なかったから。

 

「……私は横領の件を担当するから、貴方達は普段通りの仕事をお願い」

 

 メモ帳を開いて手に取り、テキパキと指示を出して行く。

 書記を担当しているだけあって記憶には事欠かないようにしてあるんだね。

 そのメモ帳にはどんなに細かい事でも書き込まれていたから。

 

「分かりました、ミドリさん!」

「此方も頑張りますのでお願いします!」

 

 他のセミナー役員の言葉を受け止めつつ、子供は犯人であろう人物に思いを馳せた。

 でも、湧き上がる感情を顔に出さないようにしつつだけど。

 子供が抱いているそれを面に見せてしまうと周囲が萎縮しちゃうからだね。

 

 だから、こんな時にも子供はにっこりと笑うんだ。

 姉のように癇癪を起こしたりするのは恥ずかしいと思っているから。

 セミナーを取り纏める者の一人として駄目な姿は見せられないから。

 

 理由は色々あるけれど、一番は仕事に支障が出ないようにする為。

 あまり感情的になり過ぎると効率が落ちるのは困るからね。

 だから自分を律する為にも笑みを絶やさないのを心掛けているんだ。

 

「……ひえっ」

「お、おい馬鹿、デカい声を出すな!」

「そっちこそ……!」

 

 最近では笑っている時こそ本当に怒っているのがバレつつあるみたい。

 子供もそれを分かっているけど……

 寧ろ、それを都合良く利用しているね。

 

 急かされた気分になった生徒達も背筋が伸びて、しっかり仕事に取り掛かっている。

 別に悪い影響がある訳ではないんだ。

 まあ……ストレスは溜まるかもしれないけれど。

 

「そうだ。増えた仕事を処理するのが大変なのは分かりますけど……やらなければならない事なのは、分かっていますね?」

「は、はい!」

「もも勿論です!」

 

 ほら、こんな風にね。

 

 

 

 後日。

 C&Cの活躍もあって、無事に勝手に学園のお金を持ち出した犯人は捕まった。

 とある豪華客船に乗り込んで逃亡を図ったようだけれど……逃げられなくてホッと一息を吐いた。

 

「さて。申開きを聞きましょうか、コユキ」

「あ、あわわわ……その、えっと、つい魔が差して!」

「……ふふ、そうですか」

「ひっ!?」

 

 身動きを封じられて子供の前に放り出された生徒は怯えた声を上げた。

 この場には他には誰も居ない。

 逃れる方法は無いかとその生徒は辺りを回すけれど……

 やがて、表情が完全に真っ青になったんだ。

 

「さて、と。メモ帳にまた新しくコユキの罪が書き込まれたよ。これで何回目だと思う?」

「わ、分かりません……」

「では……分かるまで私と″お話″をしましょうか。会話の内容は全てメモに書き込みますからね」

 

 部屋の扉が閉じられると同時に、また少し子供の笑みが深くなった。

 どんなに些細な事も記録している相手からは決して言い逃れする事はできない。

 それ故に……子供は周囲からひっそりと恐れられているんだ。

 

 






ノアのポジションにいるミドリ。
受け継いだ要素は怒ると怖い事くらいでした。
流石にノアの記憶力は真似できません。
中指は決して忘れない……ノアは仕返し帳簿の擬人化だった?


多分未来の私はデカグラマトン編の新しい話をやり込むので更新は滞る予定です。
因みにですが、本作ではデカグラマトン編の話を思い切って丸々オリジナルの話にしようと思っています。
でも、アイン達やヒマリは登場予定なのでご安心ください。

リンバスとブルアカのプレイ経験はありますか?

  • リンバスだけプレイしている
  • ブルアカだけプレイしている
  • 両方プレイしている
  • 両方プレイしたことがない
  • プロムンの過去作はプレイしたことがある
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