アシレーヌが家出した。
う〜むむむ…。
普段なら鬼の首・獲ったど〜〜〜!!
みたいな勢いでアシレーヌのお馬鹿をこき下ろせるんだけど、今回ばっかしは扱いがムズい。
いやほら、アシレーヌって一度死んだじゃん?
死んで生き返って若返ったらTSの呪いが解除されて胸部盛るペコ装甲で悶絶強化されたアシレーヌ(ロリ巨乳の姿)になったんだけど、その時に死んだ場所がダンジョンだったでしょ?
いやそれは割と普通にある事なんだけど、生き返らせたヤツがDMだったのが良くなかったらしくてな? 分類上、アシレーヌは俺の眷族とやらになってたんだわ。
ステータスも種族が『人間』から『眷属』に変化してたし、人間とは違って瘴気を吸って生きる体質に変わったらしくてな、それもあってダンジョン内生活を送ってた。
つまり人外。
(どうせならロリ巨乳サキュバスが良かったとかそんなフラチ&オチチな考えは無いです(です))
眷属ってのがどんなモノなのかは知らんけど、少なくとも人類じゃない→つまり、お外で呼吸出来ないって事だからさ、まさか家出するとは思ってなかったんだけど、現実は家出ナウなんよね。
この時点で不安。
『はぁ…あの娘、ちゃんとごはん食べてるのかしら?』みたいな? 家出されてしまったママさんの気分で既にアンニュイですやろ? 凄く落ち着かない。
だってアシレーヌだぜ?
一番乗りで奴隷から水死体にジョブチェンジしたアホの子筆頭株式会社だぜ?
な ん か や ら か す !!
どうにも心配だからGPS的なタブレット機能でアシレーヌの現在地を確認したら【異界セトナ】って言うダンジョンから見て北の方にある瘴気の溜まり場にいる事は判明したし、現在地を示す点も動いてるから問題なく生きてる事もわかった。
異界について調べてみたところ、簡単に言えば魔族に認識されてない魔界みたいな物で、俺達魔族が普通に呼吸する分には問題ない事はわかったんだけど【異界セトナ】って場所が良くない事も判明。
なんでも、流れ者の魔族が住み着いてブイブイ言わせてるらしい。
まずクリムゾン・スケルトン。
コイツは骨の内側、本来骨髄がある場所にスライム種が寄生してる昆虫みたいな生き物。
見た目は赤黒い骨で、種族レベルもそれなり。
何より問題なのが【異界セトナ】には食料が少なくて、それを補うためにスライムの消化吸収能力が役立っているのだが………だがしカシカシだがしかし…だよ、諸君ッ!!
そんな過酷な環境に血みどろでドロドロなアシレーヌ(ロリ巨乳)がポロンッと放り込まれたらどうなるかッ!?
色々な意味でR18画像になるに決まってんだろッ!! バカ野郎がッッッ!!
誰だよまったく血液とか言う栄養満点細菌万歳な液体をアシレーヌに塗りたくったアホは! 許さんぞッ!
し か も !!
そこにいるもう1種類の魔族がまた、良くない!
デザート・リザードマンつって、トカゲ人間な魔族なんだけど、尻尾があって顔が少し爬虫類寄りなだけでかなり人間要素が強いんだよ。
言うなれば、蛮族、部族、ウホウホウホホ。
そんな野蛮人の群れの中にアシレーヌがいて?
穏やかにお茶とかありえる? ありえない? アリエー○? 部屋干し洗濯洗剤にはいつもお世話になってます…じゃなくて! 絶対にやべぇって! アリ○ール…じゃなかった、アシレーヌ貞操の危機!
つーか、この2種類の魔族ってついこないだバーゲンセールしてた奴らやん。
かー! もぅ本当にしくった。
あん時にスカウトしとけば命令で縛れたのに…………ん? 待てよ? あの時のセールってまだあるよな?
ーーーん? あれ?
しかもあそこって【異界】なんだよな?
それならいっその事、最近習得したダンジョンタブレットの機能をポチポチすれば、もしかして………?
「ポンき〜??」
背中に乗ったコーちゃんにからかわれる。
『なに〜? やっぱり心配なんだ〜? へー?』みたいな空気を背中に感じる。
だが、しかし!!
「いや違うんだな〜コレがッ! コレはほら、アシレーヌが心配とかそんなんじゃなくて、新機能のテスト的な? やっぱ実際に使って理解した上での新階層創造こそが王道なわけであって、多少DPが削れたとしてもそれはもう必要経費な訳でーーー」
その後も言葉を尽くして階層創造訓練の必要性を語ったのだが「ポンぽん」の一言で切り捨てられてしまった…げせぬ。
◇
ーーーと。
そんな訳で新機能のテストが完了しました。
イェーイぱちぱちぱちぱちぱち!
予想外に出だしで躓いたけど最終的には文句なしの出来栄えになってコーちゃんも大満足。
具体的に何したかって言うと、3階と異界を合体させた感じだね。まぁ正確に言えば野放しになってた異界を俺のダンジョンに吸収したってのが正しいんだけど、合体のがわかりやすいからね。アクエリ○ンだね。
ほら、3階って皆さんご存知のラブホテルの湯シミ消えの湯がある場所でしょ? あそこの目玉は温泉の効能…と言うより、謎パワーでオーロラ色に光ってブクブクとジャグジーを発生させてくれる馬鹿デケー柱ーーーだったのですが、ちょうど確認した時に停電して真っ暗になってたんだ。
最近ちょっと光が弱くなってるな〜とは思ってたんだよ。たぶん電池式…だったのかな? 内蔵されてたエネルギーが切れかけてたのが、ここに来て完全に電源OFFになってた。
「こう言う時に限ってこんなアクシデントが押し寄せてくるのなんなの? 妖怪の仕業なの?? ちょー迷惑なんですけどッ!!」
なんてボヤきながら仕方なく3階までワープして現状確認したんだけどさ、ライトで照らした3階の状況。
それがまた酷くてね。
何がどうしてそうなったのかわからん。
くそデカい柱のど真ん中が馬鹿でかい鉄球でもぶつけられたのかってくらいベッコリ凹んで柱全体に亀裂が入ってさ、ところどころ崩れた柱の破片がアチコチに散乱してグッチャグチャ。
大量の瓦礫で温泉と床との境目もわからんくらいの大惨事になってた。
「よ〜う〜か〜い〜の〜〜〜♪」
なんで、こんな。
こんな時に限ってこんなクソ面倒クセェ作業が。
「ウンチッチ!!」
(# ゚Д゚)クソガーーー‼
それでもぉ腹を決めましたね。
最初は3階と4階、どっちを異界と繋げるかで悩んでたんだけど、瓦礫撤去の労働力をゲットしつつアシレーヌを保護出来るんなら一石二鳥。
異界を吸収する前に『
その時にもともとあった柱が上書きされたらしくてまたド派手に瓦礫が爆散したんだけど、俺は怪我しなかったからセーフと言う事にしておいた。
たぶん、おそらく、9割に1割足したくらいの確率で後片付けが大変な事になったんだけど、俺に悪意はなかったからセーフと言う事にしておきました。
…いーんだって!
どうせ新しく契約した魔族にはアシレーヌ強姦の容疑がかかってるんだぜ!? 疑わしきは罰せよ! それがこのダンジョンの法律です(嘘)。
そんな事を意識の片隅で考えてはいたんだけどね? 何気にデカい柱をアポートした影響かわからんのですが、メチャクチャ眠くなってさ。
眠気というか、意識飛ぶ系?
学校の校長先生の話が長すぎて倒れた感じ?
なんとなぁ〜〜〜く寿命の蝶々が息絶えるような雰囲気でパサリんちょ♡ とその場に倒れた記憶はあるのですよ。
…だから、別に寝起きにオーロラ色の揺らめく眩しさをまぶた越しに感じても(あん? あ〜〜〜〜はいはいはい、そっかあの瞬間寝落ちしたもんな)と思ったし、なんならまだ眠気も残ってたから二度寝に落ちる直前まで行ったんだけどさ。
ぽにん♡
…とね?
誰かが俺の胸を触るのよ。
………うん? と。
アレレ? なんで触られてるの?
およよん? と言うか俺の胸が『ぽにん♡』てしたよーーーあわ、あわわわわわ!?
メッチャ洗われてる!?
足を伸ばして温かい石の上に座らされてる感触ーーーつまり、ケツから伝わるお風呂場の感覚に驚き、薄めに開いた目には俺のと思われる小ぶりのオッパイ様が飛び込んできた。
胸部盛るペコ装甲?
いや馬鹿な、俺…男やぞ!?
あれ? でもおちんち○無かったしもしかして女だったのか? いやでも俺の記憶の中にある俺の胸は
目を開けたら起きてるのがバレそうで怖い。
寝込みを襲うならまだしも、寝込みを洗うとか意味わからなすぎて怖いからダンジョン側に意識を集中させて俺の周辺を俯瞰してみた。
「は?」
「!?」
「!?!?」
狸寝入りとか無理だわ。
「ェ…アノ」
「モシ…!?」
俺の左右には赤くて可愛らしいトカゲの尻尾がチャームポイントな全裸の女の子。
姉妹かな(観察)?
ショウサイハ カイジ サレマセン
姉妹だね(許された)!
ショウサイハ カイジ サレマセン
姉妹バーガーの間に俺が居て、許される…だと?
どうしたんだ世界!?
バグったのか世界!?
とりあえず逃げよう。
状況的に考えれば俺の方が被害者になるはずなんだけど、女子と言うか人間に理屈は通じない。
俺ほど清廉潔白なイキモノはこの世に存在しないのだがしかし! 万が一にもこんな美少女姉妹が悪意を持ち、結託して俺を貶めた場合世論を覆す事は不可能…故に、撤退であるッ!!
ーーー空間掌握ーーー
DMとしての機能を遺憾なく発揮して誤差1mmの範囲で正確に間合いを測り、立ち上がると同時に魔法を発動。
「正十フォーチュン!!」
ヒャッハー! 完璧だ!!
去り際に左右の手の甲で柔らかいご姉妹パイパイちゃんにご挨拶してやったぜッ!
犯罪行為だと?
これは事故です。
昔の偉い人も言っていたじゃないですか。
バレなきゃ犯罪じゃないんですよッ!! と。
とりあえず、何が起こったのか確かめなきゃ。
ドキドキするのは不安だからであって。
けっして、だんじて、不動の心で。
お姉妹wオッパイさわさわの犯罪行為に心のおちんち○がいたく喜んだわけではない事を、ここに記しておきます。
かしこ。
◆3年の世界◆
全ては3年前に集約されます。
温泉ダンジョンの発現から始まり、天なる水龍神ペリア・ナハルの施したる封印『ペリアの牙』…その破壊。
字亞羽の人民が当然の権利として生まれながらに享受する『水』のある日常。
喉が渇くより先に水が飲める。
毎日清潔な水で衣服を清められる。
作物を枯らさず、安定して育てられる。
大量の水があるからこそ常に工場が稼働する。
あらゆる日常は『水』の上に成り立ちます。
その日常を奪われ、離国へと流された無辜の民はそこで初めて本当の信仰に目覚めるのです。
偉大なるペリア。
慈悲深きペリア。
しかし、決して此方へは振り向いてくれない
その信仰を奪う事など不可能である。
それが、私の結論でした。
ーーーしかし。
3年前、新たなる神は異なる考えを持ち、動いた。
人魔共闘による牙の撃破。半強制的な踏み絵により、この地の信仰を完全に掌握した、その鬼謀。
私の騎士が言う通り、それが無計画の産物であったとしたなら、それこそ私には恐ろしい。
完璧な手順と完全な運命。
私は抗えぬ運命こそを恐れます。
あの日。
半神であり、故に半人であるアシレーヌはペリアの牙が第一柱『鼠』に追い詰められていました。
如何にアグナの権能を取り戻したとは言え、未熟な巫女である彼女が、まだ余力を持つペリアの牙に勝てる可能性は限りなく低かった。
それこそが、あの神の目論見。
異界をダンジョンへ吸収し『鼠』の根源となる
それだけならば、まだ良かった。
ーーーしかし。
あの神は人を、聖戦へと、巻き込んだ。
アシレーヌを。
半人を。
己の妹を。
己の友を。
己達の同胞を
まさか貴様らは見捨てるのか…と。
その問い掛けに、我らは魂を奮わせて応えた。
正しい道なのかは、今でも誰にもわからない。
しかしあの日。
古き信仰を撃ち砕いて手を伸ばした赤い命の煌めきの、その尊さは我らを今も導いています。
ペリアの牙崩壊を感知した字亞羽大国からの粛清と弾圧、その末に訪れた戦線布告。
しかし、予定された奇跡かのように北の地で起きた大規模な
我らが神はまだ目覚めない。
しかし我ら離国の民には、その魂魄の水底には深い確信がありました。
この神の目覚めが、世界を再び改変する。
その日はいつか。
きっと。
投稿が遅れて申し訳ない。
年明けからず〜っと体調が壊れてる(現在進行系)。
最近少し戻ってきたけど次の寒波を乗り切れる自信がないし、乗り越えたら乗り越えたで次は
…次の投稿予定は未定でよろしくお願いします。
m(_ _)m