そうだ、温泉ダンジョンをパクろう!!   作:マキシマムとと

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 実は作者名を『天原狂信者』にするプランがあった。酔った勢いで投稿したから忘れてたけど。



2.理想と現実の湯

 

 今日も1日が始まる。

 ………残念ながら、始まってしまった。

 

 「うぉ〜〜〜〜ぃ!!」

 

 朝日を背に受けゴリラが吠える。

 なんで毎日吠えるのか謎なんだが。

 野生の………ほら、縄張りとか?

 そう言う主張なのか…?

 

 

 

 開通初日から危機的状況に陥ったアマノ温泉ダンジョン。あの日から改築に次ぐ改築、そして拡張に次ぐ拡張を重ねた結果、迷宮(笑)の構造は死ぬほどシンプルになっていた。

 

 ・まず入り口。

 ・そこから真っ直ぐ2mの太くて広い通路。

 ・そして温泉のある巨大な広間。

 ・増築して初期の5倍くらい広くなった温泉。

 ・広間の隅っこにDMの小屋。

 ・終わり。

 

 終わり、なのである。

 人権を訴えたのだが、DMは人間では無いので権利がないらしい。

 (´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)しくしくしく…。

 

 

 野蛮人に見つかっても良いことは無いので、俺はいつも通り小屋(犬小屋サイズの犬小屋)の地下に作った隠し部屋で体育座りを続行。

 フローリングの四畳間しかない空間が、ダンジョンマスターたるこのボクちゃん唯一のフリースペース。

 

 「ぃんよ〜し!! 始めんぞ野郎どもぉ!!」

 

 ゴリラ(本名トーマくん36歳男性(ゴリラ))の後ろから世紀末覇者軍団がゾロゾロと現れる。

 

 鍛え抜かれた筋肉。

 惜しげも無い裸体。

 フンドシっぽい布切れが唯一の衣服。

 そんな彼らがゾロゾロだ…。

 流石に寝起きだからか「ヒャッハー」とか叫ぶテンションじゃ無いのは小さな救い。

 

 これから昼まで、俺の楽園ーーー美女達がキャッキャウフフとお湯をかけあって戯れる桃源郷となるはずだったアマノ温泉ダンジョンーーーにはむさ苦しい男の汗と口臭が撒き散らされる。

 そして昼休みを挟んで午後からも………。

 

 最悪だ。

 

 このダンジョンは俺の家であり、俺そのものなんだぜ? 家の中で美女がラゾークになってくれるなら兎も角、なんでフンドシ裸族のオスがオスしてオッスオッスしながら労働する姿を眺めにゃならんのだッ!!

 しかもコイツら日を追うごとに増えてるんだよ。

 衛生環境を保ちつつ、DPを効率良く取り込むために呼び出すスライム種の増加ペースと変わらんレベルで増えてる。

 

 右見てもオス。

 左見ても胸筋。

 女の子は?

 僕の理想の尻トピア(ユートピア)は…どこ??

 

 「オラ! キリキリ働けェ!」

 

 「イエッサー!」

 

 「動きが悪いぞソコォ! 動けんヤツぁサッサと交代しろやこのボケカスゥー!!」

 

 「イエッサーッ!!」

 

 ウゼェ。

 マジで騒音公害。

 

 …ん?

 野郎どもが何をしてるのかって?

 温泉の搬出だよね。

 樽に詰めてダンジョンから外に持ち出してんの。

 枯れない温泉って事を確認してからは容赦なしでジャブジャブ汲んでる。

 一応ダンジョンに利益がでるように*1肉体労働で汲み上げてくれって言う俺の要望だけは通してくれているんだが、しかし。

 

 ………本音言うよ?

 

 「この、クソども!!」

 「金の亡者がッ!」

 「毎日毎日飽きもせずに!」

 「俺の女のための温泉を汚しやがって!!」

 「美女にTSして出直してこいやッ!」

 

 そりゃね?

 むつくけき…むくつけきだっけ?

 北斗の○に出てきそうな肉ダルマ達(総数は3桁単位だね、キモいから数えたくない)が朝から晩まで汗ビショビショになりながら温泉水を樽詰めして出荷してるんだもの、そりゃ儲かるよ?

 毎日開通直後のダンジョンとは思えないレベルのバカみたいな桁のDPがモリモリ入ってくる。

 それだけ見れば成功の部類に入るだろうさ。

 

 …けど。

 けどな!?

 違うねん!!

 

 俺は女の子の「ふぅ…いい湯ね」とか「やだ、汗かいちゃう…」みたいな「DM様に見られてるのよね、私…恥ずかしい///」的なアレやコレやを期待して夜も目ん玉ギンギラギンなのにさ、未だに女子の入ダン者数一名だよ!?

 唯一の女子たる鉄子(鉄仮面女の仮称)は顔どころかお肌すら見せてくれないし。

 

 もぅ、嫌だ…。

 助けて。

 助けてくれ。

 誰でもいいんだ。

 

 『神様』『仏様』

 『天原様ぁぁぁぁぁぁぁあ!!』

 

 「こんなダンジョンは……嫌だッ!!」

 

 

 

 ◆

 

 

 

 事の起こりは5日前。

 このダンジョンの命運を決定付けた冒険者(鉄子)からの命令だった。

 

 「悪くはない。ゴミカス風情の転生者にしては思い切ったダンジョンだと言えなくは無い」

 

 頭にスライム(コア)を巻きつけて止血中なのは俺。

 

 なんか「なんでこんなダンジョン作ったの?」て聞かれて、とりあえず寝たまま話すことでも無いなと思ったから地面に座り直して片膝だけ立てて、バチコーンッとウインクしながら「女の子のおぱ〜いが見たいからだよ☆」て答えたら何故かオモクソ剣で殴られた。

 

 「安心しろ、ミネウチだ…」

 

 とか言われたんだが、どこをどう見ても手に持ってるのは両刃のバスターソードだし、ミネなんて無いし。てかね? モロに皮膜食い破ってるんだけど?? つーか普通に頭蓋パーツがヒビ割れてるんだけど?

 

 俺はDMだから耐えられた。

 きっとDMじゃなかったら耐えられなかったと思う。

                   By.炭治郎。

 

 「ミネウチだよな? 復唱ォ!!」

 

 「デンチューでゴザル!!」

 

 殺されたくはないので全力で首を縦に振る。

 クラクラするけど死ぬよりマシ。

 俺の溢れ出す血液はダンジョンコアが美味しくいただきました。安心して下さい。

 

 「それで?」

 

 「…?」

 

 唐突な「それで」なのだが、当然イミフ。

 やべぇわ。

 

 俺、やべぇ女に目をつけられたかも知らん。

 高圧系上司がよくやるイビリだわコレ。

 わざと主語抜きにして部下を混乱させながら会話の主導権と立場の確立をしてくるゴリ押し会話術。

 俺の経験上、だいたいこんなやり口してくる輩はクソなんだよ。

 まぁ初手から暴力の脳ミソゴリラだか「殺すぞ」ヒャァァァァァァァァァァ!?

 

 マインドハックされた俺は泣きながら鉄子の質問に答えた。

 「それで?」と言うのは恐らく温泉ダンジョンの今後の経営方針についてだろう。

 女は現金だからな、もし違ってても食い付くはず!

 

 「か、階層ごとに効能の違う温泉を配置して人心を掌握します! どんな温泉になるか、現時点では4階までと20階だけ決まってます!!」

 

 …は?

 温泉の効能?

 人間なんかに教える訳がッフゥ!!

 

 「殺さないでッ…!!」

 

 2度目のミネウチで心がポキリ。

 首の骨までポキリしそうなんですが…?

 

 とりあえず、天原先生の原作通り、

 

 地下1階  【肌艶の湯】

 (地下では無いけど面倒だから地下とします)

 地下2階  【髪艶の湯】

 地下3階  【シミ消えの湯】

 地下4階  【若返りの湯(約3歳)】

 地下20階  【若返りの湯(約15歳)】

 

 このラインナップをお知らせした。

 

 本当にこの世界のダンジョンで予定通りの温泉が作れるかは不明なんだけどさ、とりあえず1階は出来たんだし、行けるっしょ!

 

 「1階の温泉、看板に書いてある文言に嘘偽りは無いんだな?」

 

 …ぬ?

 女子なら若返りの湯に食い付くと思ったのたが、なんでここで1階の効能確認?

 

 ………はッ!?

 そうか!!

 

 「入ればわかるって! 是非! 脱いで! もし怖いなら俺も一緒にっピーーーーーーッ!!!」

 

 3度目はアカン。

 流石に死ねる。

 

 ーーーえ?

 

 うつ伏せに倒れた俺の頭を踏むの?

 マジで? リアリィ?

 悪魔かよww

 

 「貴様は我の質問に答えるだけのゴミだ、わかるな?」

 

 ゴミクズがぁぁぁぁぁぁ!!

 テメェ覚えてろよ、いつか【DMだいちゅき♡の湯】を作って洗脳してやるからな…!!

 

 「看板の説明文は?」

 

 「本当でしゅ〜!! ホント、本当に本当! 天原先生に誓って本物の美容温泉でしゅ!!」

 

 「………もし、口にした場合、どうなる?」

 

 「へ? 飲む? 温泉を…? いや、う〜ん?」

 

 どうなんだろ?

 天原先生のアイデア任せに作っただけだし、そんなん俺が知るわけない。

 ないんだが、ちょ!

 俺の頭を押さえつける脚の圧力が、ぐ、増し…て。

 

 「だい! 大丈夫だ! です!! 身体を美しくするための温泉だから、飲んでも大丈夫!!」

 

 後々変な服作用とか出ても知らんけど、とりあえず今は俺の命が大切やろ!?

 

 「間違いないな?」

 

 「イエス! マム!!」

 

 それから少し間があって。

 なんか、ゾワッとする圧を背に感じて。

 

 

 

 「喜べ」

 

 奴が俺の、

 

 「今日から貴様は我の犬だ」

 

 ご主人様になった。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 そんなわけで、鉄子が俺のダンジョン拡張に協力してくれる事になったんだなぁ。

 鉄子の部下なのか違うのか、微妙な関係らしいトーマ(ゴリラ)くん率いる自称冒険者軍団()が温泉水をジャブジャブし始めたんだけど。

 

 …やっぱアレなのかな、鉄子。

 

 後々になって思ったんたけど【シミ消えの湯】とか何処かの階層に挟む予定の【傷跡消えの湯】を狙ってる可能性がデカイよな? あの仮面ってそういう事なんやろ?

 もしくは声は若くても実年齢はかなりイッテルイッテル〜! なオバサンだったり? 

 

 …あ! それか臭い!

 

 あの後【足臭消えの湯】の構想や【脇臭消えの湯】なんかもプレゼンしたからな。

 ヤツには強烈なワキガの疑いがありますゾイ!

 

 しかし、最低限このアマノ温泉の価値を理解できるメスゴリラが最初の挑戦者だった事だけは幸運に数えるべきなんだろう。

 

 

 

 今は雌伏の時。

 

 耐えて、耐えて。

 お座りと言われたら座り、待てと言われたら待ち、チンチンと言われたら全力でおチンチンする犬になる。

 

 そして、そしていつか必ず。

 俺が鉄子のご主人様になるのだ………!!

 

 

To Be Continued !!⇨

 

*1
ダンジョン内で負傷したり、発汗したりする体力の消耗、動揺したり恐怖したりする精神の摩耗、あと死亡した際に生じる肉体と魂の分離、といったダンジョン内部での生命の変動によりこの世界のダンジョンは活力を得る





 鉄「知っているか?」

 D「んへ? 何を?」

 鉄「初投稿から僅か10日で100万PVを達成した小説の2次創作をしておきながら、投稿初日に110UAしか稼げなかったクソ雑魚ナメクジなダンジョンマスターが存在するらしい」

 D「な、なんだってぇ!? 信じられない! あの天原先生の偉大なる初小説作品の(おそらく)ハーメル第一号作品だぜ!? どんなカスがやらかしたらそんな事になるんだよwww」

 鉄「………教えてやろうか」

 D「頼むよ助手くん!」

 鉄「ここに居る」

 D「うんうん………うん?」

 鉄「貴様だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 D「パギャーーーーー!!」



 ーーーー先生、小説の成功おめでとう御座います。ワタクシは草場の影からその覇道を応援して参ります。
 恐惶謹言(かしこ)
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