暇つぶしで書きました。
ちょっとダークギャザリングと遊戯王まざってますが、クロスオーバーというわけじゃないです。

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 年末も近いというのに緊急招集されるウマ娘のトレーナーたち。

その中で期待の新星と言われる超大型新人だけは、後に呼び出される。

しんしんと雪が降りしきる中、厚手の服を着込んで下着に貼り付けたカイロの

ほんのりとした温かみに感謝しながら道中を行く。

 たった一人寒波に苛まれたこの日に理事長室へ出向く用言われた彼は、

その日、だいぶご愁傷さまな事を言われてしまう。

 

「……」

 

 幼気な理事長様が言うには、外部圧力といろんな調整が被ってありとあらゆるイベントが目白押しらしい。

それをウマ娘と協力して完遂してほしいとのこと。

その内容とは。

 

 新人のトレーナーはまず……

 

 トゥインクルシリーズ、ウマ娘一人を勧誘しURAの得意レースで最優秀を取ること。

 アオハル杯、ウマ娘15人を勧誘し全ライバルチームに勝利すること。

 トゥインクルスタークライマックス、安定した強いウマ娘を一人育て上げ最優秀賞を取ること。

 グランドライブ、レースの傍らライブの本来の意義を復活させること。

 グランドマスターズ、グロウアップレース・WBC・SWBCで最優秀を取り続けること。

 プロジェクトL'arc、専用のウマ娘を勧誘し凱旋門賞を勝つこと。

 U.A.Fウマ娘アスレチックフェスティバル、専用のウマ娘を勧誘し全競技を最優秀で取ること。

 大飽(?)食祭、畑で野菜を作り料理の熟練度を上げ、食の祭典で大満足させよ。

 走れ!メカウマ娘、天災が理想とするメカウマ娘を作り上げ、共に可能性を広げること。

 

 

 新進気鋭のトレーナーは、まもなく発狂した。

なにせやることが多すぎるのだ。最低でも24人のウマ娘を勧誘しなければならない。

本来ならアオハル杯は、学内行事ともあってチームに入れなくてもいいらしい。

しかし圧倒的なトレーナー不足。最近になって、ようやく新人トレーナーの専属が禁止されるようになったのだ。

専属になってしまうと、離職率が上がるともっぱらの噂。今ではチーフトレーナーの下につくことで、潜在的な共依存にならなくなるのだとか。

─────ならば自身も最初の方は、誰かの下で修行をさせてほしかったものだ。

こうして首席をとると、早速独立しやっていかなければならなくなる。

まったく、机の上と実習とでは、継続した実務と雲泥の差があるというのに。

 と、彼は思う。自身に降りかかる期待の重さを気にせず、与えられたチームルームへ向かう。

彼専用にあてがわれたそれは、一気に現実へ意識を引き戻すものだ。

ありとあらゆるものが最新設備。デバイスやロッカー、ウマ娘たちの休憩所としての機能もばっちり備えてある。

与えられた部屋の規模に、顔を引きつらせながら部屋の電気と空調をつけ、デスクへと座る。

 

 パイプ椅子でなくなかなか上質なもので、品質に驚きながらPCを立ち上げトレーナーNoをPINへ打ち込む。

PCに収められたデータを見て、これからすることの膨大さに頭痛がしかけた。

あらゆるイベント関係者の連絡先やレースの関係者への連絡先等、色々ある。

計画書や出走提出書、始末書、コースやプール使用の許可書や予約書のエクセルやPDFの量が、およそ1ギガあるようだ。

 更に、全校生徒のウマ娘の情報もある。明らかな贔屓、いや個人情報の暴力だ。

個人では扱ってはならないものもあり、彼はすでに死にそうになっていた。

 

 これを、自分だけで回すのかと。

まずは来年の4月までにウマ娘を勧誘し、トゥインクルシリーズを始められるようにしなければならない。

 アオハル杯もトゥインクルシリーズ等に出走するウマ娘たちに負担を強いることはできない。

よって、こちらも追加で15人追加。

 グランドライブはサポートウマ娘を呼び込んで、手伝ってもらおう。

 アスレチックや大飽……豊食祭は、同じウマ娘がやればいい。

 グランドマスターズはそもそも電子上の存在で、戦う場所が違う。

こちらも専属のウマ娘が必要だ。

 メカ娘はアオハル杯に出走するウマ娘が、ひましているときに作ってくれれば良い。

 L'arcは別のウマ娘に任せ、クライマックスはトゥインクルシリーズを走る子に任せればいいだろう。

 

 そのように対策を練るが、後日トレーナーは各イベントに最低一人のウマ娘が時間を拘束されるので兼任は不可能と聞く。

サポートウマ娘とアオハル杯出走メンバーの重複は不可で、トゥインクルシリーズとL'arcのウマ娘がクライマックスに出走するのは不可能という。

またクライマックスシリーズに出てくるのは、アオハル杯の子たちでサポートウマ娘はグランドライブのメインウマ娘や豊食祭の裏方にもまわるので、重複は許されなかった。

 

 その事実に、彼はさぼりの理由として神社に通うことになる。

このような地獄からして、現実逃避の意味合いがつよいがアオハル・クライマックスに出走するチームウマ娘のメンタルケアの面倒さを見抜き、若干鬱になってしにたくなってきていた。

そもそも首席合格するなんて思っても見なかった彼は、合格後チーフトレーナーの下サブトレーナーとして見聞を高めようと考えていた。

 しかし現実はどうだ。あのロマンとウマ娘だけに目を向けて、トレーナーの労働環境に気づいていないちびっこに顎でこき使われている。

そのちびっこは人事権をも持つ理事長であったりするが、それはそれとして気に食わない。

だが新入社員にとって上司に逆らうのはもってのほか。

連続残業をしたとしても、社会につぶされるのが落ちだろう。

 

「まぢむり。死ぬ」

 

 入社して一週間。ようやく情報の整理や誰を狙うべきなのか、ちゃんと確認ができた。

今年は中々豊作で、サポートウマ娘としての勧誘も必須だ。

悠々自適に暮らしているウマ娘をうまく引き寄せられればと思う。

 最初に向かうのは、チームに入っていない独立して動くウマ娘だ。

色々いるがこの1月において、メイクデビューを控えている子が調整を始める時期。で、少しでも接点を作るために、新人ではなく理事長から信頼されているというところを全面に売り出していく。

 

「ほほう、このボクを御しきれるというのであれば、G3に勝たしてほしいね」

 

 そのウマ娘は言いすがってくるトレーナーたちを追い返し、そういって拒絶している。

あくまでも自分の力でのし上がろうとしているのだろう。

確かに彼女は自分の力でものし上がれると思うが、残念ながら最近は彼女のような

力を持つ子でも影に隠れてしまうんだ。

 彼女の名前はテイエムオペラオー。ホープフルステークスに出走し、ラストスパートで捻挫。

差しから一気に7人をごぼう抜きしたその加速力は、目を見張る物があったが足が耐えきれず足首の捻挫という結末で終えた。。

結果はビリ。メイクデビューからOP級まで連勝していたが、ニューエイジであるアイネスフウジンに逃げ切られてしまった。

 

 そして次のクラシック戦線は、最低でも重賞に入着しなければならない。

しかし彼女の捻挫は来月に治るというもの。間に合わないだろう。

 

 ピンチはチャンスだ。ここしかない。

彼は意を決して彼女をスカウトする。

そこから彼女に徹底した管理を行うのと同時に、違う子のスカウトを開始する。

今回の無茶振りを担当ウマ娘に話すことはなく、ただチームとして活動するとまわされてくる資金が多くなりトレーニングできる機械も豪勢になるということで、

多数のウマ娘を勧誘することを伝えている。

 

 今回のテイエムオペラオーは、管理型ウマ娘。今度は自由型を狙おうと思う。

そう思って外出していると、なにやら喧騒が聞こえたようだ。

ああ、その子なら彼が入社する三週間前にニュースで聞いたことがある世間的に有名なウマ娘だ。

その子はフューチュリティステークスに2着になった、追い込みが得意なウマ娘だ。彼女は確か早熟を見込まれて、入学そうそうにスカウトされ走ったが見事に骨折。来年、まあ今年のことではあるが、ティアラ路線への出走は絶望視されている。

 どうしたもんかと思案しているが、その子は去年担当していたウマ娘と同じように勝手にチームを抜けたようだ。

そうそう、担当していた子はキャリアアップといって、別のG1を取りまくっているチームへ移籍した。

彼はそのことについて何も思っておらず、今は理事長の無理難題をどうにか捌くことに思考をさいている。

 

 とにかく彼はチームをやめたウマ娘、スイープトウショウを勧誘ししばらく休息を取るように伝える。

 

 

 そこから4月まで、誰も勧誘できずサポートウマ娘も勧誘すらできなかった。

だがテイエムオペラオーやスイープトウショウの怪我を治し、ティアラとクラシックに挑戦できるように調整することができた。

なお4月から例のイベントが開催されることが公表されて、3年後やばいよ!ということが知れ渡ってしまう。

 結果、本来出走しないであろうウマ娘が、予定変更してまでG1レースへ突っ込んできた。

世間にも期待の目と有望視をされ、強引に突っ込まれるウマ娘たちに同情の目を向ける。

 

「く、クク、ハハハ! ボクの、ボクのオペラオーのショーを楽しんでいただけたかな!?」

 

 テイエムオペラオーは、再度脚を破壊するような差しの猛攻を見せる。

 

「どう、私の魔法! 前とは全然違うんだからね!」

 

 スイープトウショウは、全体的に早いレース展開に差しで間に合わせる。

 

 そうキラキラしている二人だが、当のトレーナー本人は学園で模擬レースや選抜レースに臨むウマ娘を勧誘しまくってた。

 まずはハルウララ。負けまくっているのに、楽しいといって憚らなかったその精神力の高さに惹かれた。

 次にマチカネフクキタル。ビリというよりも、その圧倒的な個を見て面白そうだと思い勧誘した。

 マチカネタンホイザ。周囲の話を聞くに、腹痛・吐血・鼻血・光熱等あまりの病弱さに驚愕し、印象に残ったため地獄へ引きずり込んだ。

 アグネスタキオン。足が折れても良いと言っているので、折れたらサポートウマ娘としてサポートに回ってもらう約束をした。

 アグネスデジタル。芝とダートを走れるのを見て、あ、壊れるなと思い保護。熱量がすごかったので、しばらくサポートへ回ってもらう。

 キングヘイロー。なんか調子に乗ってたので、一緒に地獄についてきてもらう。

 

 勧誘できたのは、6人。合計8人で最初は走ることになる。

なお訳あってメイクデビューできなかった子もいたので、その子は未勝利ウマ娘として走ってもらうことになる。 

 さて、全員が顔合わせすることになったのは、皐月賞と桜花賞が終わって二週間。この間に各人員の日程を合わすことに奔走していた。

あとは全員にこの地獄についてこられるかという決意を聞くだけだが、

これに関してだいぶ彼のストレスになっている。

なぜなら、突然G1を2つとった入社二年目の大型新人と吹聴されてしまったからだ。つまり期待が重い。

故に白髪が混じってきているし、全員集合の期日に吐血している。

 

 顔色が悪いが、無臭のファンデーションを薄く塗り血色が悪いところをごまかした。

 

 チームルームに集まった面々に、管理型と自由型のトレーニングを課すので

それぞれ選択すること等、色々書かれた用紙を配りボールペンで書かせた。

やはり口頭よりも紙面のほうがだいぶ楽だった。

また紙面の内容は教えられず、レース内容もライバルとなる者も増えるということで個別面談になる。内容はトレーナーの口から言えないが、ウマ娘同士でわかちあうのは良いという判断だ。

 

「トレーナー君、ちょっといいかい?」

 

 日本優駿が行われている時、アグネスタキオンがマチカネタンホイザを連れてトレーナーがいる校舎屋上へやってきた。なんでもタキオンはタンホイザから、トレーナーが過労で倒れそうだ、なんとかできないかと相談を受けたという。

そこで胃薬とかいう過敏なものよりも、日々のストレスを軽減するほうにかじを切るべきと返答する。

ストレスの軽減。それは……タキオンがタンホイザの背中を押して、トレーナーに抱きつかせる。

 ハグというものは精神状態を落ち着かせるのに、一番効果的である。

なにせ、自分で自分を抱くセルフハグでも、かなり効果覿面なのだ。

それを前からタンホイザ、後ろからタキオンが行う。

 

「あ、あああの、トレーナーさん! 抱き返すと、もっとストレスが減りますよ!

さ、さあ、さあどうぞ! もっとぎゅってしてください!」

 

 これは治療であると赤面しつつも、安堵を覚えているトレーナーは少し心が安らいだ。

距離感というものを男性トレーナー間で、逐一お互いに牽制かつ確認をしているが数多の激務に気にする余地がない。仄かな甘い香りに気を和らげている。

 今まで化粧でなんとか誤魔化してきているものの、昼食の少なさややつれている感じが前面に出てきて、隠しているつもりが隠しきれていないという致命的な態度をウマ娘の一部が感じ取ってしまっている。

だからいち早く他者の不調を感じ取れるウマ娘が、気を遣ってやってきた。

彼は大人として恥じた。が、彼女たちの優しさに、少々甘えることにしたようだ。

 

「くく、トレーナー君。ウマ娘は人に好かれるように、常時フェロモンが出ている。そのフェロモンはウマ娘には同族意識、人には警戒を解き若年の異性には

性愛を抱かせるという研究結果が出ている。安心して抱かれると良い」

 

 それを聞いても欲などストレスと栄養不足で消し飛んでいるため、

トレーナーはどこ吹く風だ。それから彼は夕方、屋上でタンホイザとタキオンを呼んで抱き合う仲になる。なお、トレーナーにその気は全く無かったが、当の本人は

その気がなかったわけでもないようで。

 

「さて、タンホイザ君」

「ひゃい!?」

「毎日抱かれて約3ヶ月。激務で精神をすり減らし弱っている首席でG1を複数とっている、世間で言うスパダリでファンデーション臭いトレーナーの心埋める唯一のウマ娘として、毎日夜な夜な抱かれた感想をノートに書き綴っているようだが、

勘違いせずにトレーニングを積んでいるかな?」

「ちゃ、ちゃんとつんでるよオッ!?」

 

 時は夏。先週アオハル杯にメインで戦うメンバー以外に走ってもらったが、だいぶキツイことに気づく彼。そこで夏に実家へ帰らずトレセン学園でトレーニングを積んでいるウマ娘へ、声を次々かけることにする。しかし効果はあまりなく、アストンマーチャンが入るだけにとどまった。

 

「まーちゃんを救うと貴方は言いました。救っていただけますか?」

 

 なお激務が増えてしまったようだ。

そうして真夏のある日、神社でお参りをする。現実逃避のお参りだ。

誰か代わってほしい、成り代わってほしい。一時的でもいいから、長期休暇がほしい。

惰眠を貪りたいと。願う。いや、叶ってしまった。

 

 彼はデスクワーク中に意識が落ちる。そして次に目を覚ました時、参道が見えた。

自分の服装が、雰囲気が、自身が代わってしまった。

突然のことに驚愕してしまう。またお参りに来る人の中に、ウマ娘が全くいない。

脳裏に訴えかけてくる謎の声にも気づかず、何故か知っているテレビの場所へ走っていき世間を知る。

 この世界に、ウマ娘はいない。それを理解するのと同時に、脳裏に響く声にも注力できた。

その声と自身の意識の方向性が合致する。

戸惑う彼だが、今回の成り代わりは二ヶ月しか持たない。

君のかけた自由時間はそれぐらいの期間を消耗しているので、羽根を伸ばしなさいということ。

ウマ娘たちの情報は脳にある情報を参照するので、今まで通り振る舞えるので

そちらも神主として頑張ってほしいと言われる。

 

 知らないのにわかってしまう知識に、一々驚きつつ参拝者に怪訝な顔をされる。

これに曖昧に微笑みかけるしか対処法がないが、ふと考える。

この知識にある”妖怪バスターズ”とはなんぞやと。

半月に一回、この寺に妖怪を捕獲しに来る悪ガキがいるので、自分に協力してくれる悪魔・八百万の神・天使・堕天使・妖怪・幽霊を駆使し撃退せよとのこと。

 なにしろ、この寺……周囲の神社がすべて落雷で消失したため、足のない老人が少子高齢化で跡継ぎがなく仕方なしに寺へ奉納した。

その結果、寺はユダヤ教・イスラム教・神道・仏教・キリスト教・ヒンドゥー教・密教・道教・法華経・天理教・古代宗教・ジャイナ教・儒教・陰陽道・カムイ信仰・アペイロン教・クトゥルフ神話等、なんか聖遺物も含めいろんなものが配置されている。

 更に、地元の八尺様とかくねくねとかそういう怪奇現象も、すべて封印してここにあるという。

また本人の血筋は、色々融通してもらってお見合いの末に、この血筋が必須でなくなるとやばいということをこんこんと教え、霊感がないひとにも霊体験や霊障等を体験して承諾してもらって、全国津々浦々と広がり何かあっても再封印できるようになっている。

 

 あれ、これ、ウマ娘たちのトレーニングやイベント管理以上にきついんじゃね?

と思ったのもつかの間、エジプト神話のアテムとメソポタミア神話のアヌ・

ギリシャ神話のアイテールが喧嘩し始めたのだ。

そこで寺兼神社兼封印の地を五行で縛っているので、火の対抗である水、木の対抗である金の妖怪や強力な霊・スサノオやネプトゥーヌスらに再封印をお願いした。

 このように五行に含まれる対抗馬を出して、喧嘩したり脱走しようとする輩を再教育するのが我らのしごとらしい。

なお、なんでスサノオやアマテラスがいるのかというと、分霊だとか。

わざわざ伊勢神宮ややんごとなき方々、まつろわぬ人々にお願いをして貰っているという。

更に更にこの寺を中心に、寺や神社で五芒星・六芒星を描き三点の大黒柱を立てて、結界や封印を強固にしているのだとか。

 

 また意識が代わったとなると、この機会を逃さぬよう暴れ出すので頑張って抑えてくれという。

なるほど、そうなのかと片手間で事務処理をする。

知識にある通り、首席で通ったトレーナーはその頭を効率よく動かし、暴動を一瞬にして終わらせていく。

対応する神々を覚え、五行とともに宗教的結界を張るのだ。

 

 そうこうしつつ半月が経過すると、雰囲気がおどろおどろしい少女が鳥居の先に現れる。

大きな注連縄の神々の通り道の更に真ん中を堂々と歩いてくる。

 

 礼儀を知らぬ愚か者はいないらしいので、これが件のバスターズなのだろう。

 

「おい、神主。ワレがここのクズ共を貰い受けに来た」

 

 少女は何者か……いや、悪霊に精神を乗っ取られ抱いている人形に押し込まれているな。

そいつは目を閉じつつ、敵意を向けてくる。

なるほど、自身の強化と言ったわけだ。糞坊主ネットワークなる電子上のクソ集団が、世に憚っていると先日電話があったがそういうわけか。

この悪霊もそうらしい。

人形に閉じ込められている精神であり元人格に、他の霊魂が話しかけ情報をくれた。

 さて、まじで3751年の歴史があるこの龍脈直上の場所を乗っ取らせるわけには行かない。彼はすぐに少女を霊とともにしめ縄で縛り付け、物理的に外へ出す。

そして悪霊を取り出し、神に蒸発させてもらって元人格を体になじませた。

 

 しかし、問題が発生する。

それは栄養失調だ。この悪霊、飯を食わず霊が持つ憎悪の力だけで、肉体を維持していたらしい。

すぐに龍脈直上の寺で飯を食わせ、しばらくしてから同じネットワークにある

警察署に引き取ってもらった。

 

 なお、話が分かる神々が言うには、アレはバスターズではないという。

 

 バスターズは遊びの範疇で神の分霊で遊ぶという、少子高齢化の波にのった

トレーディングカードゲームのことらしい。

どういうことなのと思うと、再び鳥居の外に凄まじい神威を感じた。

 

 何事かと出向くと、圧倒的な生命力と神秘を身にまとった少年と少女がいたのだ。

 

「おい、神主。また勝負しようぜ!」

「あ、あたし、かわいいアマテラスちゃんがほしいの!」

 

 まだ小さいと思っちゃいけない、神木と神域で清められた日緋色金で作られた

ディバインボードなるものを腕に装着し、ギャラルホルンを宣告する。

それは負けたほうが神を渡すという金銭で紙面上の分霊ではなく、

まじもんの移譲。

封印文様が描かれた金剛石や白金に、それを移し自分のものとする。

 

 なお、憎しみよる物理現象で楽しむ行為の場合、ラグナロクを宣告することもあるという。

ラグナロクを宣告すると、周囲に神々の霊障や超常現象が襲いかかり戦闘域半径10キロを、生命が芽吹かない死の土地にしたという歴史がほんの二ヶ月前にあったのだ。ちなみにそのやばい事件は、日本国内で発生したものである。

 地母神を回収するために戦ったが、負けそうになってやけになり

物理的に奪おうとしてラグナロクを宣告。

 その瞬間封印デッキが、一気に開放され周囲を巻き込み蒸発したという。

山奥だから森林や一部インフラの蒸発で助かったが、標高1500M級が130Mに均された事を聞いて当時の彼は血の気が引いたようだ。

 

「俺が先行な! 【死せる行進、エインヘリヤル】召喚! 呪術カード、封印カードをおいてターンエンド。さあ、お前のターンだ!」

 

 さて彼に言われたその時の事を思い出す。

ディバインバトルになったとき、色々変形したり出てくるけど動揺するなよ、と。

何が始まるんだ?

 

 鳥居が変化し、フィールドを勝手に作り変え周囲が特殊な龍脈による、

エネルギー領域に変化。常にコストを無視して召喚でき、即時攻撃ができる。

 

 いわゆる、ぶっこわれフィールドが発動する。

 

【10の封印、3751年の刻印、真の領域】:相手が攻撃してきた場合すべての戦闘行動を停止させる。

フィールドを龍脈や神々のエネルギーで神域化し、自身の神々を無制限に場に呼べる。

この場での強制的な移譲は、ルール違反により対象を魂魄化し無間地獄へ送る。

なお、このルールは、この場にいるすべての存在の記憶領域に刻まれる。

 

 彼は失禁しそうになるが、最初から【怪異の怨霊】で呪術カードを無効化し

攻撃力を500上昇させる。

【日の出のスカラベ】を呼び出し、封印カードの発動率を下げた。

【暗闇を照らす月、空亡】を呼び出し、同系統の攻撃を吸収するようにする。

 

「そうくると思ったぜ!【陰陽道の廃れ】! 歴史的事実により、五行をこの戦闘中無効化だ! って、あれ? カードが破壊された?」

 

 絶賛この地域は、五行で実施されているので1対ほぼ無限は対抗不可。

結果、破壊になってしまうようだ。

 

「まあいいや、【都市:エバッバル】をフィールド魔法として発動!

原初5都市のいずれかが発動している間、メソポタミア神話のかみがみを無条件で

召喚する。しかし、その場合攻撃をその場で行えないが、攻撃性の特殊効果でなければ発動できる! いでよ、【シッパルの都市守護神、シャマニュ】!

特殊効果、【白い家】により、日の出がつくカードを無効化し日のつく神々の攻撃を一度だけ無効化する!

また、【死せる行進、エインヘリヤル】と特殊効果【共闘】を発動する!

二枚の【死せる行進、エインヘリヤル】を二枚特殊召喚。彼ら三枚を生贄に捧げ、

いでよ北欧にて怒りと裁きの体現【狂気と激昂を一身に抱くもの、オーディン】!」

 

 さて、このディバインバトルというか妖怪バスターズとか色々言われているが、

持っているカードの系統で名前が変わるだけで、あまり中身が変わらない。

それとこのバトルは自身が持っているカードの総量と神位があるほど、

1ターン中に召喚できる神威が一定まで増える。

 1ターンに5貰えるなら、3使う【死せる行進、エインヘリヤル】を一枚召喚できる。で、のこりの2を呪術カードと封印カードで使う。

次のターンに再度5貰い、特殊召喚で1.5*2を使い召喚する。

残りは2。今までの神威幅が10。

次に【死せる行進、エインヘリヤル】を生贄に捧げ、同じ神話として召喚コストが各種半分に。

実質二倍になり総計18。オーディンは主神クラスなので、神威幅20必要だが

同じ神話枠なので特殊召喚になり神威幅を無効化。

のこった神威2と生贄によって発生した18で、攻撃力一万、防御八千が出現する。

 

 なお、特殊召喚なので所持している特殊効果は使えない。

通常召喚の場合、4ターン待ち、あらゆる神威増加のフィールド魔法や特殊効果・

生贄等で20を抽出し、特殊効果を即効で使用。

開幕攻撃することで、相手の場を荒らすことができる。

 なお、五行に縛られているこの地において、オーディンは風ということもあり木の属性。

よって天の神系統に封殺される。

 

 このあと空亡がシャマニュとともに反転し、空亡が日となってオーディンを封殺。【斜陽の黙示録】で、空亡に食らうはずだったシャマニュの攻撃は相克され、

最終的に【神々の審判】で神威をお互いに0にされた後、0になったプレイヤーを【奈落】へ突き落とした。

 

「兄ちゃん強すぎ! でも、その分俺が強くなったってことだよな!

また来るかんな!」

 

 勝者がいないので引き分けという結果になり、少年と少女は帰っていった。

なお、少年は神成(カンナ)、少女を在月(アヅキ)という。

そして彼の職務が二ヶ月に迫ったある日、回覧板で衝撃のことを知る。

三年後、【ゴーストバスターズ】の大会があるらしい。

更に身内の裏で暗躍する方々によると、世界征服を企む宗教的にやばいのが

乗り込んでくることも確認した。

 つまり、どっちの世界においても、やべえというのがわかってしまう。

なお身体を借りてる本人が出場することになっていて、その間は別の地方にいる寺社関係者5千人体制で管理してくれるという。

いかにこの身体の持ち主が凄まじいかが、外野の反応でわかってしまうのだった。

 

 

 

 なお、この血族。100年に一度を25年に一度更新してくる祝福され呪われている

ものすごいやつらであったりする。

 

 


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