ゴーティス使い俺、呪術の次元は禁止カードが多すぎる【改訂版】 作:月日は花客
おまけにパック20枚ついてるじゃないですかアレ。
結果としてお師匠0弟子7が出ました。
配布を含めるとお師匠1弟子8です。
こんなにもブラマジガールの顔を見たのは今後無い体験な気がしました。
「津美紀ちゃん、退院おめでとーっ!!」
「おめでとう」
「おっめでとー!!」
「ありがとうございます! まだ、通院は続けないとですけど……」
俺と伏黒くん、五条は伏黒家に集まっていた。
なんせ、長い間昏睡していたかつ、術をかけられていた津美紀ちゃんが遂に専用病院から退院となったのだ。
伏黒くんも、珍しく喜色を隠さない。
うんうん、良かったねぇ!
津美紀ちゃんは非術師かつ、術をかけられていた時間が特段長かったということで、目覚めた後もしばらく入院生活だったのだ。
衰えた筋肉や自律神経を整える必要もあったし、術の後遺症なんかも細かく検査する必要があったからな。
中に仕込まれていたものは俺がカードの力で潰したとはいえ、俺は反転術式や呪力に晒された負荷については専門外。
そこら辺はプロフェッショナルのその道の人に任せることしかできなかった。
伏黒くんは、俺が津美紀ちゃんを起こしたことにとても感謝してくれたけど……ちょちょいっと除外しただけだから、労力的にはそんななんだよな……。いたたまれない。
そんな津美紀ちゃんも、遂に日常生活を過ごせるようになったのだ。
今日はそのお祝いである。
「遊海さんが、恵のことをよく面倒見てくれたと聞いて……ありがとうございます」
「いやいやいや、俺はただ遊戯王教えただけだし。津美紀ちゃんが寝てる間も、何か苦労したわけではないよ」
「遊海さん……謙遜が過ぎますよ。俺は遊戯王のおかげで、ここまで生き延びれたようなものです」
「それこそ過言じゃね……?」
小学生からの付き合いとはいえ、なんとなく二人のお兄さん的な立場になれたのは二人が俺を受け入れてくれたからでもある。
複雑な家庭環境や半生を見ると、大人に対して不信感も強かっただろうしなー。
いや、昔の俺はよくあの状態の伏黒くんに遊戯王を勧められたもんだ。
我ながら決闘者に頭を支配されている。
「ちょっとー、僕が放置されてるんですが!!」
「五条さんも、恵のことを助けてくれたのはわかってますよ」
「……面倒を押し付けられた記憶の方が多いけどな」
「そこー! 僕が面倒を押し付けたことなんて、両の手が足りないくらいしか無いでしょうが!!」
「それがダメなんだよ」
なんだかんだ平和に話も弾む。
最近は呪霊の発生は比較的少なく、特級である俺が駆り出される機会は少なくなってきた。
マ、上層部にはぐちぐち言われたりしてるんだけどねー。カードゲームの術式で何が悪いんじゃ。嫌がらせでオジャマキング送りつけたろか。
最近の高専遊戯王事情は、皆ある程度デッキの練度も上がって、勝率が拮抗してるメンバーも多くなったということで、マスターデュエルのフェスイベントを現実でやってみたりしてる。
エイプリルフールイベの、強欲な壺や天使の施しがフルで入ったエクゾディア統一フェスはなかなかに盛り上がった。
どちらかのエクゾディアが揃うたびに、ソリッドビジョンでの大迫力のエグゾードフレイムが見れたからな。
あのイベント、実際のプレイヤーからの評判も良かったらしいしやりたいな。
あとは、それぞれの特殊召喚で分けてチームを作って、擬似トライアングルフェスとかやってみた。
いろんな召喚方法を使うデッキは、余りにも抜けたらしんどいカード以外は一つの召喚に縛ってもらったぜ。
融合は伏黒くんと夏油君がいるから、そこが圧倒しないか不安だったが、強化されたメルフィーかつ持ち前の天性のタクティクスを持つ三輪ちゃんの力で、エクシーズメンバーも結構対抗できてたな。
三輪ちゃん、何故あんなにも普段とデュエリストの状態で実力が離れてるのか問題は、京都校七不思議に入りそうな勢いらしい。
俺含めた野薔薇ちゃんや加茂くんのシンクロチームは、経由地点が結構不安定だから苦戦した。
加茂くんなんかは運ゲーがそもそもデッキコンセプトに入ってるから、余計に着地点が回してる本人にもわからなかったりする。
加茂君的には、花札でかなり重要な札である九月札……菊に盃のカードが無いのが不満らしい。
月見酒、花見酒とお手軽に高得点の役を揃えられるから、来たら楽しいだろうとのこと。
新規が来る来ないはかなりモチベ面でも重要だもんなぁ。
花札は似たような運ゲーテーマ《レイズムーン》が予告されてる分不穏だ。
でも14年? ぶりに新規が来る《方界》とかがあるから、待つことに意味はある……はず。
俺としては、やっぱゴーティスの新規は欲しいから気持ちはわかるし……。
海外テーマは特に新規が遠かったりするから、TCGの方にも頑張って欲しいところ。
そんなわけで押されていたシンクロチームだったが、そこに颯爽と現れたのは《天盃竜》を構えた硝子ちゃんだった。
彼女は口元にタバコ、片手にワンカップ、その腰にデッキケースと異様な風体だったが、さすが環境を席巻したテーマと言おうか、波いる他テーマたちから麻雀のごとく持ち点を奪っていったのである。
元々彼女にデッキを渡したのは俺だけども、まさかこんなに使いこなせるほど学んでいたとは知らなかった。
硝子ちゃんに遊戯王はあんま刺さんなかったと思っていたのだ。
圧倒的後攻パワーによってワンキルを決める姿は姉御としか言えなかったぜ……。
本人的には、日頃反転術式で激務を強いられている腹いせなのかもしれない。
さてさて閑話休題。
のんびりと思い出話に浸っていたところで、津美紀ちゃんが「自分もデッキが欲しい」と言い始めたのだ。
俺としては大歓迎だが、果たして彼女に今の殺伐とした高専ランクマに行かせる気には流石にならず、まずはテーマを決めてその練習を俺や伏黒くんが付き合うことになった。
五条は手加減が下手なので野次馬係だ。
「といっても、津美紀ちゃんがなんのデッキを選ぶかね?」
「順当にかわいいやつ選びそうだけど。メルフィーやウィッチクラフトは既に持ってかれてるしなぁ」
「遊海さんが組んだデッキですし、極端に回しにくいってものは無いと思うんですが……」
男衆が飲み物を片手に予想をしていると、津美紀ちゃんが「これにします!」とかわいらしくケースを掲げた。
ピンクの仮デッキケースが目に眩しい。
「お、どれ選んだんだー?」
「えっと……《ネムレリア》ってやつです!!」
「おっとまた厄いデッキを」
ネムレリアは眠る少女と、その夢の中の怪物をテーマにしたカテゴリである。
怪物自体もお菓子のようなコミカルな見た目なものの、長いこと昏睡状態になっていた津美紀ちゃんが使うとどうにも不穏である。
横を見れば、伏黒くんが苦い顔をしていた。
「まぁまぁ、初めて選んだデッキなんだし、そう不安になるなよー」
「よりにもよってそれか……」
「でも面白い動きできるし、ペンデュラムの特性をギミックに昇華した面白いテーマだとお兄さん思うよ」
本人曰くかわいかったかららしいが、これから練習に付き合う伏黒くんのハートにリアルダイレクトアタックが入りそうだ。哀れ。
「そういえば、ブルーアイズに新規来たのー?」
「アルティメットがトゥーンになった」
「なんて?」
「アルティメットがトゥーンになって全ピーピングしてくるようになった」
「なんて??」
みんなもピーピングされた時のために勝負パンツはいつでも履いておけよ。
手札より恥の方がコストは軽いからな!!