呪術×妖怪モノ。スケッチブックを添えて   作:久保サカナ

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大変お久しぶりです

作者も別作品にかまけていました。


市役所が聞かなきゃ教えてくれないのは人間も妖怪も同じ

 

 

◇◇◇side 夏油傑 ◇◇◇

 

 

そうして、僕と栗原さんと大庭さんは甚爾師匠とマオ君を会わせるべくマオ君の住んでいる家までやって来たのだった。

それにしても、何で急に妖怪絡みの話でマオ君の名前が出て来たんだ、マオ君はウォッチもつけていないし普通の人間のはずだぞ…?

マオ君が住んでいるのはそよかぜヒルズ一の豪邸にしてさくらニュータウン屈指の資産家である蔵岩家だ、前にマオ君は「親戚が子供に恵まれないお家と僕を養子縁組をしたんだ」って言ってたな…

 

 

門の前にはマオ君が立っていた、一応メールをしたけれど待たせちゃったかな。

 

 

「やぁ、待ってたよ。ささ、上がっちゃって」

「「「お邪魔します…」」」

「邪魔すんぜ」

「資産家の割に家が小さくない?」

 

 

立派な門をくぐり、錦鯉の泳ぐ池のある庭を横目に見ながら蔵岩家に入る僕たち、マオ君は長い廊下の奥にある僕の部屋よりも大きな自室に案内してくれた………畳と襖の家はおばあちゃんの家を思い出す。

 

 

テケテケ五条悟………本人曰く、「悟って呼んで」と言うので悟先生と呼ぶ事にした、はいきなり家の規模にケチを付け出した………いや、貴方の実家が大き過ぎるだけでしょ!!

 

 

「単刀直入に言うけど、僕は実は人間じゃなくて妖怪で今代のエンマ大王の親戚に当たるんだ」

「「ええっ!?そうなのかい!!」」

「知ってたわ」

「で?それが恵子を助けるのにどう関わるんだ?」

「その割に呪力ショボく無い?」

「焦らないでください、一から話しますから」

 

 

マオ君曰く、自分はミカド族の者であり今代のエンマ大王の叔父さんに当たる………らしいが、どうもエンマ大王の座に相応しい力が発現せず王位継承権は無いそうだ。

幸いにも、妖怪は見えるが子供には恵まれなかった蔵岩家と養子縁組して人間界で生きて行く道を選んだらしい。

蔵岩さん夫婦は厳格だが良い人で今が幸せとの事だ、良かったねマオ君。

 

 

甚爾師匠と悟先生は「あーなるほど」と頷いている、呪術界の家ではよくあるらしい。

 

 

ちなみにマオ君の術式は「予知夢」、だから僕たちが将来どうなるかも大体分かっていた様だ。

ただ、肝心の未来を見ても止めるための力が無い事で相当やきもきする人生…もとい妖生を送って来た模様。

 

 

「だからさ、傑くんや甚爾さんが自省して未来を変える決意してくれて嬉しいんだ、僕もイカカモネ政権じゃ甥っ子よりも先に処刑されちゃうしね」

「マオ君だからサラッと言うことじゃありませんって!?」

「目にハイライトが無いニャンよ!?」

「なんかごめんマオ君………」

「傑くんが将来、悪堕ちしなきゃ良いよ、それに僕も未来のために出来る事をするまでさ」

 

 

そう言うとマオ君は机の上にあった書類を甚爾師匠に差し出した、覗き込む僕たち、そこに書かれていたのは………

 

 

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とまぁ、そう言う旨のパンフレットと申請書一式がクリアファイルに挟まれていた。

マオ君が先日妖魔界の市役所に行った時に貰って来たそうだ、なんか映画の鎌倉物語でもこういうのあったな…

なるほど…えらくピンポイントなサービスだが………

 

 

「甚爾師匠と恵子さんのためにあるようなサービスじゃないですか、早速加入しましょうよ!!」

「いやね?伴侶や家族に先に旅立たれて駄目になる人間や家庭があまりにも多過ぎて妖魔界も困っているみたいだよ?」

「まぁ、そういう人間から呪霊が湧くわけだしね〜」

「甚爾師匠みたいな人間のためのセーフティネットだねぇ…」

「さっさと加入するダニ!」

「だけどよぉ…恵子が何て言うか………」

 

 

ビームガンを突き付けながら加入する様に促すT-USAピョンを跳ね除けつつ、甚爾師匠は何やら口篭っている。

恵子の合意も得ないと駄目だろ…とかゴニョゴニョ言ってるが、悟先生は「オッサンの感傷なんて天内や恵や津美紀の幸せに比べたらゴミじゃん!!さっさと入れよテロリスト!!!」と煽っているので止める。

 

 

「でもまぁ、人間ってどうせ死んだら妖怪になるのは確定なんでウィッスし、トージさんだってウォッチャーですしお似合い夫婦じゃないでウィッスか?」

「お前らさぁ!恵はまだ産まれてすらねぇんだぞ!?身重の恵子にこんなこと言えるワケねぇだろうが!!!」

 

 

そこで熱くなってた場が一気に冷える………そうだよ、まずは恵くん無事にが産まれてからじゃあないか………!!

静まる一同…甚爾師匠には怨みしかない悟先生とT-USAピョンも黙った。

 

 

「ごめんなさい師匠、デリカシーがありませんでした…」

「お前らは良いよ傑と渚と月夜、だがそっちのウサギもどきと上半身は今、殴らせろ」

「えー!嫌だよゴリラ!!」

 

 

とにかく、この件は文字通り持ち帰って考える事にした様だ。

ウィスパー曰く死んだら人間は妖怪になり、妖怪はそのうち新しい生を受けて人間になるという………更に大庭さんはそういう輪廻転生の仕組みを作った神様の様な存在がこの世界の極楽浄土にはいるというのだ。

 

 

「何ともスケールの大きい話だねぇ…」

 

 

そう呟いてしまう僕らであったが、やがてその神様と出会う事になるという事はこの時の僕らは知る由も無かったのである。

 

 

 





恵子さんは恵出産後に、この話を聞いて書類を申請する事を決意しました。

ケータが劇場版で妖怪になった時みたいに妖怪になって旦那と息子の面倒を見るために人間界に戻って来ます。

将来、虎杖と釘崎が伏黒の母ちゃんが妖怪なのに驚くかもしれません。


元ネタは鎌倉物語の劇場版です。


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