空中で人影や炎、氷が飛び交い、そこかしこで衝撃が発生している
「タフだね!何度全力を叩き込んだことか!」
「まだ元気じゃないかオールマイト、無論、それ以外のヒーローもな」
しかし意外だな、これだけ攻撃を加えても誰一人として脱落していない、それどころか、傷が消えている・・・再生か
(主、ホークス等の飛行可能なヒーローに妨害され、時間がかかりましたが、準備が完了しました)
そうか、ご苦労だった、予定通りに一体化しろ
(理解・・・では)
「よく粘ったな、だが」ゴォッ!
万事が上に手を向け、風で雲を吹き飛ばす
「これで終いだ」
雲の消えた空には、泥花市跡地を覆う程の巨大な氷塊が浮かんでいた
「なっ!?」
「なんだあのバカデケェ氷は」
「いわゆる時間切れと言うやつだ、このままこれを落とせば日本だけでなく、地球全体が氷に包まれ、すべてが止まる」
「ならば落ちる前に溶かしてしまえばいいだけだ!」
「言うとおりだ!」
「「『プロミネンスバーン!!』」」
エンデヴァーと轟から炎が放出され、それに合わせて炎系の個性のヒーローの攻撃が氷塊に向かっていく
「ふむ、遠距離で溶かすのはいい手だ、だが」
氷塊と炎が衝突すると、一瞬氷塊が溶け、すぐにもとの大きさに戻ってしまう
「この氷塊の源は『不安の化物』だ、いくら溶かそうが無限に吹き出す不安が氷を貼り続ける」
「俺とショートの最高火力をいとも簡単に」
「予想しちゃいたが、落下が遅くなっただけじゃねぇか」
「怯むな、何もしねぇよっかましだろうがよ!」
「・・・ねえ強化、解析からなにか来た?」
「いや何もねぇ、つーか俺等に連絡できるほどリソース割けねぇだろ」
「・・・やってくる」
「は?ちょ、まて破滅!?」
破滅が足から波動を放ち、氷塊に向かっていく
「一気に破滅させれば、あれは無くなる」
『破滅超過 破滅の化身』
破滅の全身から紫色の波動が溢れ、氷塊に向かって広がっていく
波動が溢れる度、破滅の全身に細かい傷が付いていく
「消し飛べ」『破滅弾』
ズッ
紫色の波動が細かい弾幕となって氷塊を貫く
しかし、穴が空いた箇所からすぐに氷が張り、もとに戻っていく
「駄目か、当たった箇所から破滅が伝染するようにしてたはずなんだけど、概念ごと凍るようにでもされてるかな」
(・・・落下はエンデヴァーとか、ブラックハングとかが攻撃してるおかげで緩まってるけど、時間の問題)
「・・・よし」
『破滅解放 終の破滅』
波動の色が濃くなると同時に、破滅の全身についた傷が開き、細かに塵となっていく
「これが私の最終手段、理壊以外は知らない切り札」ビュンッ!
紫の軌跡が氷塊に向かっていき、氷塊の中に突っ込む
そのまま突き進み、氷塊の中心部で破滅が移動を止める
(・・・遺言とか必要だったかな)
「別にいっか・・・ばいばい」『破滅』
波動が広がり、氷塊を内から消滅させていく
消えた箇所から再び氷が張られようとしても、破滅から溢れ続ける波動によって元に戻らず、内側から崩壊していく
波動は広がり続け、氷塊が消滅すると共に、跡形もなく消え去った
「何?」
「あれ程の塊が一瞬で消えた?」
「あの反応、万事にとっても想定外だったのだろうが、何が」
「・・・なるほど、こうなったか」
(空想を逃がした時点では氷塊を落とすまでの時間は十分確保できていた、しかし、氷塊の落下を遅らせるのではなく、自らと引き換えに氷塊自体を消し飛ばすとは)
「元から『未来視』を過信していた訳では無いが、いつから狂っていた?」ピシッ
万事の目に亀裂が走る
「して、『時間切れ』か」バリッ!
亀裂が裂け、心が外へ飛び出た
「・・・万事」
「ふむ、今一度問おう、お前はどう考えている?」
(我と子触が分離した、それが指す意味は)
「ごめんね、やっぱりこのままの世界でいいよ」
心は万事を力強く見据えた