月渚の怪我により、ジュンが出てくる。しかし、相手の勢いは変わらない。
コーナーキックを麗華がはじく。そこを回収しなければならない。巴が走り、ボールへ追いかける。相手も当然ボールを取ろうとこっちへ来る。
巴は先に触る。しかし、同じように足を出してきた人の足が当たる。巴が倒れる。
巴「うぐっ!」
ピーーーー。
ファールだ。
つぼみ「ともっち大丈夫?」
巴「大丈夫です……」
ゆっくりと立ち上がり、前に進む巴。
絢香「白ギャル。私が蹴る」
つぼみ「う、うん」
そうして、絢香ボールを置く。前に蹴るつもりか。
紡久「まずいな……」
愛守香「かなり?」
紡久「ああ。相手は相当な前がかりになってきている。ハイプレスでボールを奪いに来るぞ」
絢香はボールを前に蹴らず、真紀へボールを繋げる。
しかし、相手が必死に真紀の元へ。
真紀「そんな……」
ボールを取られる。
カウンターだ。
そんなことが続いた。
相手のハイプレスに対して、ボールを繋げない。特に、桜、真紀のもとでボールを取られる。彼女たちは、チームの中でもボールをつなぐことが出来る。しかしそんな彼女たちでもボールを奪われるわけだ。
紡久「やっぱり、相手のインサイドハーフ二人のレベルが高いか……。桜、真紀を完全に抑えている……」
桜「私のところでボールを奪われる……」
真紀「どうすればいいのよ……」
紫苑「桜先輩も、相当うまいはず……」
紡久「ああ。真紀も鳥かごもしっかりとできていた。だが……相手とはあるところで明確な差がある」
ニコル「何よ?」
紡久「フィジカルだ」
みう「フィジカル……」
後ろから敵がものすごい勢いで飛んでくる。そこをかわすことが出来ない。背負うことも出来ない。桜と真紀の筋力では後ろからの圧に耐えきれず、ボールをうまくコントロール出来ず、そのまま取られてしまう。
相手がボールを持ち、そのままサイドへ蹴る。ジュンのところだ。
ジュン「またこっち?」
狙われているのだろう。月渚より足の速さはある。しかしボールが頭上を超え、それをうまくヘディング出来ない。
頭で当てようと飛ぶがその上を通り過ぎるのだ。
麗華「ジュン行くわ!」
麗華がサイドを抜けたフォワードにアプローチをかける。
ジュン「麗華が行ってきてくれてる。私も行って、ボールを━━━━」
紡久「ジュン! 麗華のポジションをうめろ!」
ジュン「え?」
ボールを持った相手は、右のアウトサイドへ戻る。もちろん麗華はついてくる。しかし、どうしても足を伸ばしても届かない場所はある。
ジュンが駆け寄る。二人で挟もうとする。しかし、二人の間にボールがゆく。
麗華「ぐっ」
ジュン「うわ」
その先には相手のサイドハーフが一人。鈴音が付いていく。しかし、カウンターを受けていたので、守備の準備が出来ておらず。ダッシュ開始の位置が違った。追いつくことは出来ない。相手に突破を許す。
逆サイドを気にして、絢香はあまりボールホルダーへプレッシャーに行けない。
巴「私が行きますわ!」
絢香「やめろ! お前はそのまま中にいろ!」
紡久「巴! 後ろを見ろ!」
巴「え?」
サイドハーフがエンドラインの方まで、ペナルティエリアの奥の方へドリブルをする。そしてクロス。
センターフォワードに絢香がマークする。そこにクロスが来る。止めようと走る。だが━━━━、スルー。
絢香「やばい……!」
その先にはフリーの敵が。誰も追いついていない。そのまま簡単にシュートを撃たれて━━━━!
あかね「はぁっ!」
止めた。横に飛んでくるボールに飛びつき、右手に当てたのだ。そのボールは右の方へ飛んていく。
そこに追いついた麗華がボールを持つ。
悠希「こっちだ!」
向こうのほうで悠希がボールを受けにきた。そこ目指して蹴る。
相手は必死にゴール前へ行っているので、後ろのスペースは大きい。大きく蹴ることなく、ゴロ(ボールが浮くことなく動く様子を指す)でパスを出す。
そこを受けターン。後ろからくる相手は、遅らせようと悠希と距離を取っていたが不十分。悠希の加速力に負けて後ろを取られる。
悠希(ここで一点取るぞ)
ナナニジの四点目、悠希の三点目を目指しひた走る。が、悠希は見ていた。ゴールキーパーが少し出ていることを。
悠希がロングシュート━━。
紡久「うお……」
かすか「あ……」
相手のゴールキーパーは、驚きながらも必死にゴールに戻る。
心彩「入った━━━━」
と、心彩が言ったものの、キーパーは手を伸ばし弾いた。ボールはバーの上のネットに乗る。ノーゴールだ。
「サンキュー」
「よく止めたーーーー!」
サンジュ側は喜ぶ。ゴールキーパーに駆け寄り、ハイタッチをし合う。