同じく、変態の次郎坊 作:イチャパラで優勝していくわね
そして、現場は変わりまして、こちら…マダラvs柱間(…と、愉快な歴代火影と五影と暁達)。
「ぐ、う…うおおっ!!?オ、オレに…封印術を…っ!お、おのれ……やはり、貴様か……扉間ァ!!!!」
「冥土の土産に覚えておけ……貴様が何度蘇ろうと、木ノ葉の芽吹きは止められんのだ」
「ククッ、クククハハハハハハハッ!見事だ!!やはり、オレの最期の相手は、貴様ら千手よ…!―――…は、柱間ァ…!た、楽しかったぞ…貴様との、戦いはっ!!!!」
「……さらばだ。オレの友…マダラ!!」
柱間が全力で一対一の戦いに集中できて、しかも様々に効果的な援護が入った結果、柱間はマダラに勝利。
マダラは、最後には扉間の封印術で魂を封じられたのだった。
そしてオビト。
彼の、たった1人の最終決戦も凄まじいものであった。
「オビト…!もう投降しろ!これ以上戦ったって、お前達の無限月読は成就しやしない!リンだって…こんな戦いを見たら悲しむぞ!!」
「黙れカカシ!もうこの世界にリンはいない!悲しむリンも、怒るリンも…いやしない!お前こそ何故分からない!何故理解しない!無限月読の世界でなら、オレ達の理想のリンとずっといられるんだぞ!!」
「そんな嘘っぱちの世界で、てめーだけの都合の良い人と過ごすなんて…そんなの間違ってるってばよ!!」
「そうよ…!そんなのは、現実に立ち向かえない、現実を変える勇気の無いバカのする事だわ!」
「幻術世界に逃げ込んでも…現実は何一つ改善しない…!無限月読の世界なら、確かに理想の生涯を送れるかもしれない。しかし…その先にあるのは、血も残せず可能性も明日へ繋げられず、ただ緩慢に滅ぶ死の世界だ!辛い現実から逃げるのではなく…何故自分の手で革命を起こしてまで変えようとしない!貴様は、うちはの恥晒しだ!!」
大蛇丸を出し抜けなかった経験からか、なんだかサスケがちょっと斜め上のレボリューション・サスケになっていて、何かちょっと雰囲気が変わっていた。思わぬ副次効果である。
オビトは、こんな感じで主役勢にボコボコにされまくっていた。主に身も心もボロボロだ。
論破されまくり、自分の心の弱さを指摘されまくり、カカシの神威で神威を相殺され、新・三竦みのナルト達に殴られ蹴られ、シカマル達の援護によって反撃を封じられ、ただただ気力と意地で立ち上がって、そしてまた言葉と拳の暴力に叩きのめされていた。
(そんなの…とっくに…………わかってんだよ…っ)
分かっているからこそ、ある意味でオビトは何度も立ち上がっては何度も打ちのめされていた。
かつての、希望に満ち強い意志に溢れていた自分の面影を感じさせるナルトに、そして親友のカカシに、オビトは何度だって罰して欲しかった。
何もかもが、とっくに引き返せない段階にいるのを知っているからこそ、オビトは破滅したかったのだ。
無限月読が不可能となったのなら尚更だった。
そして、オビトの心がもはや折れかけているのが、友であるカカシと、敵意を感知するナルトにはよく分かっていたし、この戦いがもはやオビトの心を折る戦いとなっているのも理解していた。
ほぼ不死身であるオビトを完全に止めるには、オビトが望むままに彼を無惨に打ちのめし続けるのだ。ある意味で、そういう悲壮な決意をカカシもナルトも固めていた。
どこもかしこも、月の眼計画勢力はこんな状況であった。
潜み、機を伺っている黒ゼツは、それでも尚〝母の復活〟まであと一歩となっている現計画を捨てきれない。
(やるしかない!僕が、大蛇丸か自来也に寄生して、そしてどっちかに輪廻転生の術を使わせるんだ!そうすれば、マダラを完全な姿で復活させられる!そうすれば……一発逆転だァ!!!)
そう思った瞬間である。
――シュンッ
と、結界内にいた人々が消えた。
「エッ!?キ、消エタ…!?」
いや違う。
すぐに黒ゼツは理解した。
結界内にいた忍全員が、ナルトとグータッチしたミナトの瞬身の術によって結界外へと出ていたのだ。
中に残されたのは、尾獣達の魂とチャクラを引き抜かれ、瀕死でピクピクと痙攣する
結界外から、大蛇丸がウフフとニヤニヤ笑って黒ゼツを見下ろしている。
「ゼツ…あなたの正体は、私の調査によって判明しているのよ」
「ナ、何ダト…!?」
「オビトとマダラを操り、様々な歴史に介入した黒い影……その正体は、月に封じられているカグヤの駒」
「…!!!?馬鹿ナ…!全テノ証拠ハ確実ニ消シテキタ…ッ。気付ケル筈ガナイ!」
「私の部下には高精度の予言をする子がいてね……あらかじめドコが改竄されたのかが分かれば、歴史書や碑文を照らし合わせていけば真実を予測するのは可能よ。もっとも…あなたがやってきた事のように、とんでもない根気が必要だけどね」
「グゥ…ク、クソ!ダガ、コンナ事デ、オレヲ閉ジ込メタツモリカ!スグニ地面カラ………ッ!?コ、コレハ……地面ヲ、ト、通レナイ!!?地中ニマデ、結界ガ!!!!!???」
「アハハハハハ!そうよ、ようやく気付いたの?あなたは、私によってそこにおびき寄せられたのよ?この結界から逃さぬ為に…!」
大蛇丸が勝ち誇ったように高らかに笑った。まさに悪人そのものの素敵な笑顔であった。
ここでようやく我らの主人公、次郎坊の見せ場到来である。
実に悪そうな師匠譲りの大笑いをしながら、大蛇丸の代わりに説明しだした。
「ぐははははは…!オレ達は結界術のエリートだって言っただろう!上空も地面も結界で覆い尽くせるよう変形させるのもお手の物だ!そしてェ……!今のままでは、ただ四赤陽陣を張るだけしかできないが―――」
結界を張る音隠れ衆に、次郎坊は目で合図する。
「全員、状態2だ!!いくぞ!!」
「へっ!大人になってから、ようやく久々の状態2ぜよ!!」
「ククク…!懐かしすぎてやり方忘れてねーかよォ?右近!?いくぜェ!!」「たりめーだろ、やるぞ左近!」
「はん…ウチの状態2を拝みながら、あの世へいきやがれ!ドブくせー黒ヘドロヤローが!」
メキメキバリバリバリと、次郎坊が…多由也が…鬼童丸が…左近が、状態2大人verへと変身する。
次郎坊は、豊かな脂肪が、膨張した筋肉に飲み込まれてしまう程の筋骨隆々となり、髪は獅子のように伸び、肩や額に浮き出ていたイボも角のようになっていた。マッシブな褐色肌にチャクラのスパークをまとって、まるで某龍球バトル漫画の超野菜人3のような出で立ちである。
多由也は仲間への突っ込みで最近も使っていたが、本格的な殺意を抱いての状態2はやはり久々である。角を生やし、体格は主に上背方面に伸びやや筋肉質となり、生えてきた細い尻尾が鞭のようにしなる。グラマラスだった体はさらに女を主張し、綱手にも匹敵する艶姿であり、その姿は次郎坊曰く「サキュバス…!」との事。これは豆知識であるが、状態2のサキュバス多由也は、見た目だけサキュバスであり次郎坊との夜の戦いでは連戦連敗の雑魚である。
鬼童丸は八つ目になり、腕が伸びて多関節という異形の姿。多腕の手の平には、デイダラのような掌の口がぱっくり開いて、それぞれの口から糸を吐き出す怪物だ。
左近は鎧のような皮膚に身を包み、右近の首も生やし、四つ腕四つ足のその姿は双頭の鬼武者が如く。
まさに4人の魔人であった。
そして彼らは、なんと結界を張りつつ内側へとズズズ…と歩き始めたのだ。
つまり結界を押していた。
状態2へとなった彼らは、四赤陽陣を張ったまま動ける程の結界術の腕前を誇るのだ。それほどまでに成長していた。
「ナッ、ナッ、何ィィィ~~~~~!?結界ヲ張ッタママ、ウ、動クダッテ!!!?」
これは結界業界の常識を覆す行為であり、大変な無法行為である。
結界さんサイドから怒りの凸電抗議が殺到してもおかしくない無法な行いであった。
「おお…今回の戦はオレも驚かされてばかりぞ…!まさか四赤陽陣を維持したまま、狭めていくとは!」
「あいつら…変身してからチャクラが10倍以上に跳ね上がったな…。大蛇丸め…あれ程の数の影クラスを側近に従えているとはの。…あの結界の強度…もはや黒ゼツとやらに打つ手はあるまい」
忍界大戦最盛期を知る柱間、扉間でさえ眉をひそめるやりたい放題の無法っぷりで、この師匠にしてこの弟子達あり…といったところである。やりたい放題の、エンジョイ師弟軍団…それが音隠れ衆なのだ。
結界が、地面の中から遥か上空にまで四赤陽陣で覆い隠していた。黒ゼツにはもはや逃げ場はなかった。
こんな状況で逃げ場を作れるのは、神威を使えるオビトだけだが、彼は絶賛心バキバキに折れまくりで、もう立つことさえ出来ない無気力人間となっていた。死んだ魚のような眼のまま、カカシに担がれていた。
「オ、オビトーー!!オビト!!オビトォォ!!!!オレを助けろ!!オビ――っ、アアアアッ!アアアアアアア!!!ウ、嘘だ…!嘘だ嘘だ嘘だ!オレがっ、このオレが!1000年の計画の成就を眼の前にして!!!こんな最後だなんて、そんなの嘘だあああーーーー!!!!」
「おやおや?黒ゼツさんよォ……すっかり口調が変わってるぜ?素が出ちゃうほどもう発狂モードか?クククク!」
おらおらハッケヨイハッケヨイとばかりに、次郎坊は実に似合うお相撲さんスタイルで結界を押していく。
次郎坊、多由也、鬼童丸、左近が押し続ける結界は、いつの間にか10畳1間ぐらいちっちゃくなってきた。
黒ゼツはずっと泣き喚くように叫んでいる。
「お母さん!!母さァーーーーん!!!!母さん!母さん母さん母さん母さん母さん母さん!」
もはや母を呼ぶ事を繰り返すだけの黒い物体と化していた。
結界を押し続ける4人。
四赤陽陣は、50cm四方の立方体にまで圧縮された。
「母さん母さん母さん母さん母さ――――ムギュウウウウウ…」
黒ゼツも立方体に姿を変形させられ、そして結界に触れた表皮からジュジュジュジュと焼けて消失し始めている。
どんどん小さくなっていく。
圧縮されていく。
「「「「っらぁ!」」」」
―――パンッ
弾ける音がして、そして4人の手がハイタッチのように合わさった。
結界は圧縮されて内部空間にあった全てのモノはすり潰され消滅。
結界も消えた。
4人は、そのままウェーイとか言って本当のハイタッチへと移行していた。
結界内に転がっていた外道魔像も、結界にすり潰されて消滅していた。
「…勝ったわね」
大蛇丸が腕を組み、このレジェンドバトルフィールドを思う存分掻き回してやれた事に大満足の笑みを浮かべていた。
実際、大蛇丸の一人勝ちのような結果であり、勝利の大きな切っ掛けとなった自来也、穢土転生歴代火影、音の七人衆、暁残党はどれも大蛇丸が起点となる戦力である。
忍連合の大勝利で戦争は終わった。
~~~~~エピローグ~~~~~
歴史書に刻まれた大決戦から10年以上が経った。
木ノ葉の里は大きく発展していた。
戦争に割く金、時間、労力を、純粋な国力増強に注げたがゆえである。
各国も似たようなもので、それぞれが安定を取り戻し、そして発展してくことができた。
ナルトは7代目火影として就任し、もうじき行われる五影会談の準備に忙しい。
ヒナタと結婚し、悪戯盛りの長男ジルトに、優しい長女のヒマワリ、そしてその下に弟1人と末妹1人にも恵まれて、多忙を極めているが幸せそうだ。
エロ仙人に影響されて、どうやら子作りに励んだらしい。
ネジが死んでいないので、長男の名前についてはボルトという名は思いつかなったようで、自来也のジから一字貰ってジルトという名になったそうな。
サスケは、無限月読が起きなかった為に、それの解除という功績を得ることは出来なかった。…だが、第四次忍界大戦での功績は大きかったし、6代目となったカカシや、当代火影のナルトの尽力もあって罪を一等減じられて死罪は回避。
木ノ葉の里を追放されて、それを追うサクラと共に放浪の新婚旅行をしていたとのこと。
だが、今も木ノ葉のナルトとは繋がっており、頻繁に手紙のやり取りはしているし、旅のさなかに生まれた子…サラダと共にサクラは帰郷して子育てに奮闘しているし、サスケも定期的に木ノ葉に報告に帰ってきている。…つまりあまり本来の運命とは変わっていない。
子沢山になりつつあるナルトに対抗するつもりか、はたまた うちは一族復興の志を燃え上がらせたのか、サスケ夫妻も最近は夜の営みに力を注いでいるらしい。サスケが帰郷する度、サクラの腹が大きくなり…現在、子は5人で2男3女構成。ナルトに勝ち誇っている。
みたらしアンコは呪印が消えていないので、呪印がカロリーを消費してくれて今も痩せている。
カブトは、後述する大蛇丸の無罪放免理由と同じ理由により、現在木ノ葉に戻って普通に生活している。孤児院を経営している。
次郎坊の暗躍により、最近はみたらしアンコとイイ感じとのこと。
猿飛アスマと紅先生は、式を挙げていない内縁関係にあったが、情勢が安定したのを機に正式に結婚した。
結婚生活は順調で、娘ミライの他に第二子が生まれている。
シカマルはテマリと結婚。
シカダイは変わらず。妹が出来た。
チョウジはカルイと結婚。
ここも変わらず。
イノも――以下略。
以下、本来の運命と大きく変わった者だけを抜粋する。
まず、生き残った暁残党の3名だが、第四次忍界大戦での忍連合への貢献によって減刑。死罪を免れて保護観察処分を継続する事で今も無事に活動していた。
まずは、小南。
まさかの結婚成立で、お相手はこれまたまさかのイルカ先生だ。
弥彦と長門の事を今も心に引きずる孤独な美女だったが、姉弟子としてナルトと何度も交流を重ねるうちにイルカとも接点が出来た。
そして、歳も比較的近く、イルカの優しく誠実な人柄に少しずつ心の傷を癒やされていき、自来也とナルトが裏で活動しまくった甲斐もあり、とうとう恋人同士に。
きっと浄土の弥彦も長門も、安堵しつつ拍手してくれているだろう。
雨隠れの里に有力な忍がいなくなってしまったために、小南が里長に就任したので、イルカ先生も雨隠れに引っ越してしまったのだけがナルトとしては少し寂しいところだが、今も毎月必ず手紙がやって来る程に付き合いは濃い。
子供は現在2人いる。
次に飛段と角都。
まず角都だが、彼は初代火影暗殺を実行しようとした経歴、そして金さえ払えば実直で誠実という気質から、音隠れにて大蛇丸直属の暗殺者となっている。とはいっても殆ど名目上の事。
大蛇丸の指令が無い時はフラフラと旅をしており、ビンゴブックに載っている賞金首を仕留めて、その賞金の3割を音隠れに送金する事で、音隠れのバックアップを受けられるシステムが作られて、角都は気ままに賞金稼ぎをしているようだ。あまり暁の時と変わっていないという事かもしれない。
それに加え、安定した月給と、そして大蛇丸の指令を達成する度にボーナスを要求してくるが、報・連・相はしっかりしていて大蛇丸には素直であるらしい。
最近、次郎坊と一緒に水遁・
そして飛段。
彼はなんとなんと、意外や意外…。結婚した。
お相手は、先代水影こと照美メイ。
飛段は見た目は普通にイケメンなので、照美メイの好みにドハマりであった故に彼女が猛アタックを敢行し、それに応えた結果だ。
飛段は図太い性格なので、相手が水影の地位にいようが萎縮することもなく、それがまたメイの好みにハマった。第四次忍界大戦の手柄により、一応はS級犯罪者では無くなって恩赦も出てはいるが、この結婚に際しては霧隠れでも一悶着あったようだ。
そんな騒動を起こしてまで結婚したはいいが、飛段の方はメイを美女とは思っても、好きだとかの恋愛感情はあまり無い…とそう主張している。彼が思ったのは、「お?これって…この女の地位と権力を利用すれば…ジャシン様の教えを広めやすくなんじゃねーの!?オレって頭いーかもな!」という事であったとかなんとか。
だがしかし結婚すればこちらのものと言うが如く、照美メイは夫の
飛段の問題在りな人格の矯正に日夜忙しく、旦那が凶悪っぷりを発揮して暴走しそうな際には、飛段の不死身を利用して生きたまま溶かすお仕置きなどをして頑張っているらしい。溶けても再生するイイ男…なのでまさにこの点でも照美メイの好みドンピシャである。
何だかんだで上手くいっているらしく、最近3人目が生まれた。飛段は毎夜やつれている。
ちなみにジャシン教はその名称を〝真ジャシン教〟へと変え、大蛇丸の真の不老不死を宣伝しまくった次郎坊の工作によって、本部そのものの教義と信仰が徐々に『大蛇丸の教え(という名目。実際は自来也と次郎坊の、エロスへのこだわりと、スケベな事は健康長寿に繋がるぞ!という主張と理屈)』にすり替わりつつある。経典は〝女体真理問答本〟。
最近、真ジャシン教の実態調査に、6代目火影が動き出しているという。
次にオビトである。
稀代の大罪人となったオビトだが、柱間細胞と完全適合出来てしまった彼は、処刑も不可能であった。
そんな彼を封印術で永遠に封印するか、それとも幻術を掛けてあらゆる苦痛を1000年分経験させるか、など…どのような刑を執行するかで五影会議は紛糾した。
会議の結果、自来也の輪廻眼によって、〝疑似イザナミ〟が執行されることとなる。
これは月読によって、オビトに〝リンが目の前で戦死する〟光景を見せ続け、そして山中いのいち率いる尋問班の精神干渉も加え、その死を受け止めて復讐心を捨て去り、これまで通りに木ノ葉に尽くし、そして悲惨な現実を少しでも減らす…そういう思考に行き着かせる刑であった。
ハッキリ言って、人の心を壊し尽くす倫理の欠片もない外道の所業であり、屍鬼封尽などで永遠に封じてしまう方がまだ人道的な処遇だろう。
しかし、どれだけ事情があろうとも、同情の余地があろうとも、オビトがしでかした数々の出来事は情状酌量の余地はない。少なくとも五影会議はそう判断したのだ。
刑は執行され、一年以上に渡って〝疑似イザナミ〟の刑は執行され続けた。
最終的に、尋問班によって、オビトは半廃人である事と、壊れた精神のピースをゆっくりと直す中で、リンの死と向き合っているという事実、木ノ葉への愛情を確認した事で刑は終了となった。
今は、綱手によって柱間細胞の性能を抑え込まれつつ、6代目火影に付き添われ、日々、心のリハビリを行って少しずつ認識力を回復しているという。
お次は三忍だ。
まず自来也と綱手だが、自来也は綱手が火影を退いた後に、6代目就任を打診されたが以前と同じくやはり拒否。その後、悠々自適となった2人はとうとう結婚した。
結婚スピーチには、穢土転生されたヒルゼンが選ばれ(依代は確保しておいた白ゼツクローン)、大蛇丸は綱手に殴られた後、自来也によって仙法・五右衛門の刑に処され
この件について、綱手には「私と自来也の許可が無いかぎり、死者の魂を弄ぶような事はしないと約束したはずだ!」と詰め寄られるも、「あら、私が約束したのは輪廻転生を勝手に使わないという事だけよ?穢土転生までは約定に無かったはずだけど」とシレッと言ってのけた。
無論、この結婚式の後、約定に〝穢土転生も勝手に乱用しない事!〟という約束を組み込まれたのは当然だ。
まァ、それらは置いておいて…ヒルゼンもいる中で、この慶事は滞りなく進んでいったのだった。
「自来也、綱手…本当に、本当に…おめでとう。既に冥界におるワシが、こんな喜ばしい出来事に顔を出すのは、本来不謹慎ですらある気がするがのう。まァ、ここは大蛇丸のバカモンに感謝するとしようかの」
「エ、エロ仙人…綱手のばあちゃん…!本当に、本当におべでどう゛だっでばよ゛っ!うううっ、ぐずっ、ずびーーーっ、と、父ーちゃんもあの世でぜってー喜んでるぜ!!」
「綱手様…!綱手様が…とうとう人妻に…!う、うう…おめでとうございます!ぐすっ、ぐすっ、ぅぅぅ…っ、っ!ずびーーーっ、きっと、叔父上も草葉の陰から大泣きしてよ゛ろ゛ごン゛でま゛ずよ゛っ!ねっ、トントン!」「ぷぎー!」
「師匠…キレイ……。本当に嬉しそう!」
「自来也先生…弥彦と長門に代わり、お祝い申し上げます。…どうかお幸せに」
「自来也、綱手…色々あったけど結婚おめでとう」
「…なぜオレが、ウスラトンカチとサクラの師匠の結婚式に出席しなきゃいけないんだ?」
「それはもう、あなたの師匠である私が参列しているからでしょう?ほら、サスケ君…しっかり挨拶なさい。今日はそのために木ノ葉に里帰りしてきたんでしょう?」
「ううう…自来也様……おめでとうございます…!あなたの忍道の弟子がミナトとナルトなら…エロ道を継ぐのがオレ……!いわばオレは、そこの小南さんとナルト達の弟弟子!あなたのエロ道…これからは綱手様に炸裂するんですね…!オレも…あなたから受け継いだエロ道を炸裂させます…マイワイフ多由也に!ともにエロ道を極め守りましょうぞ、お師さん!!」
「黙れよエロゲスヤロー!!皆が集まる宴席で恥ずかしいこと言ってンじゃねーぞ!!?」
結婚式では小南が紙の花束を新郎新婦に捧げ、ナルトとシズネと次郎坊が大泣きしていた。のだが、ちょっと間が空いて感情の大波が収まったナルトが、「…オレってば、あの変態のデブと兄弟弟子なのか…?」と神妙な面持ちで悩み、その足で姉弟子・小南の元へ行って相談する姿があり、小南に「先生が…その…ちょっとエッチな人なのは、確かだから…」と遠い目で返答されたとのこと。
それは置いておいて。
ダンという恋人がいたが、生前はプラトニックな関係であったらしく、そのダンをずっと引きずっていたし心のどこかにはずっと自来也もいた綱手。
女好きのドスケベで、長年の旅で色々な色街に繰り出したりもしたが、ずっと綱手一途で他の女とその気になれなかった自来也。
2人は、これまでの意地っ張りや擦れ違いでふいにしてきたお互いの慕情を、今回の結婚で爆発させた。
中年を過ぎての新婚ラブラブ生活はそれはもう酷いお惚気の術であり、大蛇丸もちょっと苦笑いだったというが、「これは好都合ね…」と〝ミツキ計画〟を始動。
その計画の全容はまた後で説明するのでここは割愛する。
肉体的に全盛期を取り戻していた2人は、この10年以上で子供をぱかすか生みまくり、現在、綱手は第11子を妊娠中。3人目の子は、どこか大蛇丸に似ていてちょっとした物議を醸したが、大蛇丸は正直に「今の自分は、外道の術の傀儡体なの。その子、私の本体の転生体よ」と、とんでもない事実を暴露して大騒動があった。
だからといって二人の子であるのも事実であり、殺したり捨てたり施設送りも有り得ぬ対応で、自来也と綱手は、
「ま、まァ…今は無垢な赤子なわけだしのォ。…ど、どうする?綱手」
「…この感情…どう言語化したものか……私にも良く分からん…!まったく…!本当にあいつは…何をしているんだ…理解に苦しむ!………だが…………あいつの生い立ちを考えれば……ひょっとしたら、これがあいつの望みだったのかもしれんがな…」
「親の愛、か。………むぅ…………。まっ、しかし、こうなっちまえば、あの性格悪い大蛇丸もカワイイ赤子よのォ!しかも、このワシと、綱手…お前の血を引いた赤子となったわけだしのォ…あの捻くれ根性を、ワシらの手で一から真人間に育て直してやるってーのも、面白いかもしれんのォ!な!綱手よォ!」
「…ふっ、まぁそう考えるのもありか。お前が良いと言うなら、それで構わんさ。この子も…私達の子に変わりはない」
と、かなり文句を言いつつ、赤子大蛇丸を他の我が子と同様に育てる決意をした。変態的行為を受け入れてやる二人は、何だかんだで大蛇丸の最大の理解者なのかもしれない。しかし、綱手はこの子におっぱいをあげる時、最初はちょっと抵抗感があったと後に述懐する。
この3人目の子は、自来也と綱手は〝オロチ〟と名付けたが、2歳になると己から〝ミツキ〟と名乗り始め、「大蛇丸とは別の人生を歩み始めたケジメであり、今は父さんと母さんの元で…自分を見つめ直せた」と言い出して、これまた自来也と綱手は複雑な気分だったとかなんとか。
丸くなったと言っても、やはり変態蛇はどこまでいっても変態であり陰謀家であり、常に何もかもを斜め上を激走する蛇野郎なのだ。さすがは次郎坊の師である。
そんなこんなはあったが、結局のところ自来也と綱手は幸せ大家族を築いた。
「いつ会っても綱手のばーちゃんの腹がでけーってばよ…!エロ仙人、ちょっとはエロを自重しろォ!?」とはナルトの言であり、「え!?また妊娠!もーーーっ、分かりました!私がお産に駆けつけます!」とはシズネの反応であり、「オレも負けてられんぞ!!」と張り切るのは次郎坊。
なんだかんだで、ナルトも大蛇丸も、そして木ノ葉の里の皆も実に嬉しそうであり、特にあの三忍の子にして千手柱間の直系の血が急増したのに木ノ葉はホクホクであった。
この結婚生活の中で、自来也はイチャイチャタクティクスの続編、イチャイチャカルテット(自来也と綱手モデルの主人公達に加え、次郎坊と多由也モデルのキャラを加えたダブル主人公)を執筆しやはり大ヒット。今までの
今も大人気シリーズとしてイチャパラシリーズは健在で、発売日には長蛇の列ができ、その先頭はいつだって6代目火影であったという目撃情報が多数寄せられた。
そして大蛇丸。
彼は、罪もデカいが功績もデカすぎた。
そして不老不死を確立し輪廻眼まで得てしまっているから、木ノ葉も他の国も大蛇丸を断罪するわけにもいかず(敵対して暴れられたら、今度こそ忍界が終わる…と皆思っている)、結局彼の罪は有耶無耶に葬られることとなる。
だが、都合の良い事に凄まじい力を得ながらも、大蛇丸はどこか温厚になっており、自来也・綱手夫妻や、次郎坊・多由也夫妻の子供から弟子を何名かとり、熱心に指導している。また、最近はファッションがちょっと変わり、〝黒い棒〟のピアスを体の各所に施している。
彼が里長を務める音隠れも、大蛇丸が評価されると共に発展し、今では侮れぬ国力を持っているようで、木ノ葉の重要な同盟国となっている。
さて、ここでド変態な〝ミツキ計画〟の仔細だが、つまりはこうだ。
大蛇丸細胞を通じ、自来也と綱手の精子と卵子になんかこうちょこちょこっとチャクラで干渉して、さらに大蛇丸は不屍転生と輪廻転生をアレンジし、掛け合わせたかのような転生忍術を発動したのだ。
また、その術の発動にあたって、
「カブト、君麻呂、次郎坊。私はこれから、この肉体ごとチャクラと魂に還元し、転生する事にしたわ」
未だに大蛇丸と強い繋がりを持ち、信頼の置ける腹心中の腹心達を呼び集めてそう告げた。
「それは…なんとも思い切った術を開発しましたね、大蛇丸様」
すっかり大蛇丸と似た雰囲気となっていたカブトが、メガネを指で持ち上げながら言うと、君麻呂も次郎坊もカブトと視線を交えて一瞬呆気にとられていたようだった。
「最近、大蛇丸様が開発してた術って、それだったんですか。手伝った時、物質をチャクラ化させる術式を組み込めって言ってたのは、そういう事だったのですね」
「ふふ…そうよ、次郎坊。自分自身を、新たな一個の生命として穢土に再転生させる術…」
「ははぁ~~…なるほど。つまり、人生やり直し機ですか」
次郎坊の脳裏に、未来から来た青狸ロボの姿が浮かんでいた。
「機ではなく術と言って欲しいけど…まァ、言い得て妙ね。そう。人生をやり直す…そういう発想に近いかもしれない。しかし、ただ0からやり直すだけじゃないわ。この術の素晴らしいところは、今の自分の肉体すらチャクラの粒子へと変換して魂に練り込み、その魂を転生の流れに乗せてしまう…という点。今まで培った記憶、経験…それらを引き継げるし、肉体とチャクラ量にも生前の性能をある程度含有できるの。しかも、転生先も自分で選べてしまうわ」
フフフ、と大蛇丸が自慢するかのように言うと、3人の腹心はそれぞれがそれぞれの反応で感心していた。君麻呂など、「なんと高度な術だ…!」と感動していた。
そしてただ一方的に崇拝するだけではないカブトと次郎坊は、何となく察し始めていた。
「………なるほど…では、こういう事ですね?例えば…何としても殺したいが、とんでもなく強い忍がいるとする。そんな時、ターゲットの忍の子供に転生すれば、…まさか己の子に暗殺者が転生しているとは思わぬから、いつでも寝首をかける。…或いは、強大な権力を持つ者の子に転生すれば…大きな戦や、大規模な革命など起こさずとも権力の継承を狙える…と」
迂遠だが、柱間のような怪物を殺したり、その後継者の座を乗っ取ろうというなら確実性が高まる恐ろしい術だ…とカブトは思った。
それに、自分の知識、経験、肉体の強さ、チャクラ量を引き継いでいけるなら、不屍転生などと違って、成長期の年少時代を繰り返し過ごせるのだから、実質、永遠に成長できるという事だ。
なるほど、大蛇丸様もまた一歩、神の領域に近づいた。
カブトはそう感心しきりだった。
しかし次郎坊は違った。
カブトとはまた違う意味で察しており、そしてこれが一番真実に近かったりする。変態は変態を知るのだ。
「あっ、この変態師匠…性癖爆発させるな?」という、変態師弟同士の半ば確信に近いものを感じていた。
次郎坊の賢者的思考回路が目まぐるしく電気信号を放ち、ニューロンが活発になる。閃きが囁いてくる。
ここ最近の大蛇丸の言動から、次郎坊はニュータイプ的に勘づいたのだ。
「…大蛇丸様、ひょっとして―――」
「ククク…言葉に出さなくていいわ、次郎坊。あなたの予想が当たっているかどうか…それは今後、あなたの目で確かめてごらんなさい」
うわ、絶対こいつやらかすぞ。
次郎坊は確信した。
「そういうわけで、私は姿を消すわ。…この音隠れの長は、表向きは、意志の無い私のクローン体を、新たに生まれる私が外道の術で操作していくから…表向きには私の失踪は悟られないでしょう。それでも、外道傀儡の術に何らかの支障がでないとも限らないからね…実質、里長は今後は君麻呂がやりなさい。そして、カブトは木ノ葉の孤児院をやりつつも、君麻呂を支えてあげてちょうだい。次郎坊も、木ノ葉で親善大使をしながらでいいから、君麻呂の助けになってやりなさい。いいわね?」
そう言われて、君麻呂は光栄に思うと同時に寂しさをありありと浮かべて悲嘆を訴えた。
「大蛇丸様は新たな存在として再誕してしまうという事…ですよね?もう……大蛇丸様には、会えないのですか?」
「フフフフ…大丈夫よ、君麻呂。私の魂と人格の連続性は保たれる。新たに生まれ直す私は…新たな私であると同時に、今までの私。大蛇丸は大蛇丸よ…永遠にね。機が熟したら、私の方からあなた達にコンタクトを取る。その時を待ちなさい」
「!…分かりました。その時を……ご帰還をお待ちしております、大蛇丸様」
こんなことがあったわけである。
大蛇丸的には、「1人ぐらいいいでしょ?この子は三忍の愛の結晶ね♡」という事らしく、その赤ん坊は、自来也と綱手に抱っこされつつ、見えぬ角度で怪しくほくそ笑んでいたとかなんとか。
今も、ミツキとなった大蛇丸は自来也と綱手の子という立場を満喫しきっていた。
ジルトとも友達になって、一緒にゲームをしたりしており、どっからどう見ても人生最高にエンジョイしている少年であった。
最後に、音の七人衆である。
君麻呂、鬼童丸、左近、重吾。彼らは全員、音隠れの重鎮として里で面白おかしく生きている。もちろん、水月、香燐もその輪の中にいる。
特に君麻呂は、表向きには傀儡大蛇丸がいるとはいえ、音隠れの副頭目ポジションとなっていて、研究や教育に熱中している大蛇丸に代わって里の運営を頑張っているようだ。だが…かつて敬愛する大蛇丸に「つまらない」と言われた事を気にして、今も時折、大蛇丸や仲間達に全く似つかわしくないキャラ違いの冗談を飛ばし、非常に寒々しい空気をもたらすらしい。
ちなみに、ナルト達の
そして次郎坊と多由也だが…。
「うおおおっ!多由也、多由也っ、愛しているぞー!」
「あンっ!ああっ、ぅあ!こ、この…っ、デカチンデブヤローぉ…、ぅあン!き、キモい、んだよっ、あぁん!いつまでも…ウ、ウチに、盛りやがってっ…!はっ、っ、あ、ン……っ、ウチに、何回…赤ちゃん生ませるんだよ…っ♡」
木ノ葉に引っ越して、こんな調子で、自来也夫妻に負けぬくらいにベビーラッシュを築いており、木ノ葉のアカデミーに子供を送り込みまくっている。子供の数は現在、千手夫妻と並んでいる。
これも親善大使として、木ノ葉との友好的外交活動と諜報活動の一貫だという、大蛇丸から与えられた建前はあるらしい。
「む…!?なにィ!?次郎坊のやつ…また多由也ちゃんを妊娠させただと!?やりおるのォ…さすがワシのエロ道の後継者!負けてられんのォ綱手!!今からするぞ!ここで!」
「な!?ば、馬鹿者!!あんな若者と張り合うジジイとババアがどこに…――!?あ、ちょ、ちょっと…!やめんか…!ンっ、あっ、あぁぁ!?こんな昼間、から…ぁ、ァ、ンんん…!この歳で、また妊娠なんて…恥ずかしい、だろ…!ほんとに、やめ―――あぁあああっ♡」
次郎坊さん家と千手さん家はお盛んだそうです。
尊敬する自来也夫妻とどちらが子供を多く生めるかで競っているとの噂もあったがきっと本当だろう。
次郎坊もまた、さすがは大蛇丸の弟子……望んでいた願望全てを叶えて、愛する女と共に平和な里で思う存分イチャイチャパラダイスしているわけであった。変態は勝ち組になったわけである。
「僕に兄妹と友が増えて何よりだ」
大蛇丸特性精力剤を、次郎坊さん家と千手さん家に届けるミツキ少年の姿も頻繁に目撃されている。どうやら裏で、やがて来るであろう大問題に対する備えをしているらしく、この両家子作り計画もその一環との噂が…?
優秀な忍達が多く生き残り、そして血を後世に繋ぐ。
将来、どのような災いが来ようとも…きっと未来の英雄たちが何とかしてくれるだろう。
それにいざとなれば、超チート蛇野郎もいるのだ。
忍界は、これから先も小揺るぎもしないに違いない。
というか後々、優秀な次世代組が大量に生まれていたので、後世の問題はその子らが軒並み解決する事となる。
これも全部、次郎坊が変態としてドスケベに目覚めた結果であり、エロ道が各人に感染していったせいであった。
その結果…次郎坊と多由也が、そして自来也と綱手が、イチャパラしまくる事となり、生き残ってイチャパラする奴が増えたのである。世はまさにベビーラッシュ…大子作り時代の到来だ!
「イチャパラが世界を救うって事かしら…ふふふ、スケベ心も馬鹿にできないわね」
どこかで大蛇丸の顔をしたミツキ少年が、そう言いながら笑っていた。
おわり