ゲッターロボGODDESS   作:ノーボディ

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初投稿です。拙い部分はありますが、何卒よろしくお願いします。


第1話 レッドフードが行く

「お前にはゲッターロボに乗ってもらう」

 

「はっ?」

 

 中肉中背の白髪白鬚を生やした、皺でよれよれの白衣を羽織っている様子からして研究職についているであろう老人からの第一声は、特徴的な真紅の髪と赤い革ジャンを羽織った女、レッドフードを強く困惑させた。彼女はとある任務を遂行していたおり、ラプチャーから逃げ遅れた民間人を助けようとしたところで、彼らによって薬剤を打ち込まれ、気づいた時には四肢を拘束された上で見知らぬ部屋に閉じ込められていた。

 

「まだ意識がはっきりしないか。ではもう一度いう。お前には…」

 

「いや、聞こえてる聞こえてる。だから繰り返さなくていい」

 

 この老人は一体何が目的なのか。自分をここに拉致して、ロボットに乗れと命令するなど正気の沙汰ではない。さっきから頭部に装着された通信機で仲間と連絡を取ろうとするが、うまく通じない。自身が愛用している対物ライフル、ウルフスベインも取り上げられ、完全にお手上げ状態である。現状できることは会話を引き伸ばし、仲間たちが助けに来てくれることを待つしかないと結論づけ、老人との会話を行うことを決めた。とりあえず名前を聞こうとレッドフードは口を開いた。

 

「何事も最初は自己紹介が重要だろ。あたしは爺さんが何者か知らない。まずは名前を教えてくれないか?ちなみにあたしの名前はレッドフードって言うんだ」

 

 老人は暫し逡巡した後に、淡々と質問に答えた。

 

「儂の名前は早乙女。この研究所の責任者だ。お前のことは勿論知っている」

 

 どうやら此処は研究所の一室のようだ。ここでどんな研究が行われているか興味が沸いたが、この老人の言動からしてロクなことではないと聞くのをやめた。そして一番重要なことを問う。

 

「一番聞きたいことなんだけどさ。何であたしを拉致したんだ?」

 

 すると老人、早乙女博士は不敵な笑みを浮かべ、壁に備え付けられているモニターの電源を入れ、あるものの映像を見せた。それは全体的に赤をイメージさせるロボットであった。白色の四肢に黄色の短パンを履いているようなデザインであり、顔面部にある六角形型の口と目、そして尖った耳、何より特徴的な2本の角が目を引いた。

 

「これがお前が乗る儂等がラプチャーを殲滅するために作り上げたゲッターロボだ。質問はあるか?」

 

「質問しかねぇよ!!」

 

 食い気味に返答した。こいつは頭がイカれている。ロボットに乗せるなら他にいろいろいただろう。戦闘機のパイロットである軍人であったり、特に自分たちの部隊のリーダーは元エースパイロットであったはずである。なぜわざわざ自分を攫ったのか見当がつかない。というかコイツはたかだかロボットに乗せるためだけににあたしを誘拐したのか?人類が切羽詰まっている時に?

 

「あたしロボットを操縦するスキルとかないぜ。というかそういうのって普通軍人乗せないか?あたしら暇じゃないんだからさ。だから早くあたしを解放しろ。今も仲間が人類のために戦ってんだ!」

 

 可能な限り言葉を柔らかくし、語気を抑えて解放を要求する。さっきから心の中で怒りの炎が燃え上がっていた。すると博士はため息をついた。

 

「ゲッターロボは既存の兵器とは比べ物にならない出力を持つが、あまりの出力の高さにより、人間では扱えない。使えば体がバラバラになる。よって私たちはニケをゲッターロボに乗せることにした。しかし、量産型にとってもそれは同じことだったようでな。全く資材の無駄であったよ。そこでお前たちに目を付けた。今まで連戦連勝の成果を上げ、人類の希望たるゴッデス部隊に。お前たちであればゲッターロボを乗りこなせるだろうと、そしてラプチャー共を皆殺しにできるだろうとな」

 

 博士が不気味な笑みを浮かべながら答えた後、USBメモリを取り出した。

 

「技術の面は心配するな。このメモリの中にゲッターロボの操縦方法が入っている。こいつを頭に挿せ」

 

 要はゴッデス部隊であれば誰でも良かったようだ。

 

「なるほど大体分かった。そのロボに乗ってラプチャーを殲滅しろと。断るね。ニケを実験台にするような狂人の頼みなんて聞けるわけがねぇ。だから早く解放しろ!!今すぐに!!!」

 

 もう堪忍袋の緒が切れており、レッドフードは怒りのままに言葉を叩きつけた。博士は小さく息を吐いた。

 

「分かった。お前を解放しよう。これ以上の交渉は無意味なようだ」

 

 あっさり要求が通ったことにレッドフードは一瞬驚いた。しかしこの狂人の今までの言動からこれには裏があると考えた。

 

 案の定博士は、モニターの画面を切り替えとある映像を映し出した。それはベッドに拘束され、眠りにつくスノーホワイトの映像だった。

 

「お前を拘束した時に、異変に気がつき近づいてきたので、ついでに拘束させてもらった」

 

 レッドフードは怒りで頭が真っ白になり、博士の言葉を認識することができなかった。博士はレッドフードの逆鱗に触れたのだ。彼女は力をこめて拘束具を引きちぎり、博士の顔面に思いっきり拳を叩き込んだ。博士はそのまま壁に飛ばされ、その衝撃で少し罅が入った。頭に埋め込まれた制御用のナノマシンのせいで殺すまでには至らなかったが、かなりの重症は負っているだろう。そのまま博士に近づき、襟首を掴み叫んだ。

 

「スノーに何しやがった!!!このクソジジイ!!!」

 

 レッドフードの怒りが狭い部屋の中で木霊する。異変を察知し、武装した警備兵が部屋に入って、大人しくするよう警告するが、そんなものに意を介さず、彼女はただスノーホワイトを取り返し、この場所からどう脱出するかを考えていた。するとすぐ後ろから笑い声が聞こえてくる。

 

「素晴らしい、まさかここまでとは。儂の見立てに間違いはなかった。やはりお前たちはゲッターロボを駆るにふさわしい!!!」

 

 博士が狂気的な笑みを浮かべながら、喜んでいる。重症を負っているはずなのに、そんなものなどないと高笑いし続ける。

 

「狂ってやがる…」

 

 レッドフードは理解した。例えあたしたちがこの研究所から逃げたとしても、コイツはゴッデスを狙い続け、ゲッターロボに乗せようとすると。ここは諦めてコイツの要求に乗るしかないと自身を納得させた。

 

「スノーの解放、そして仲間の元に案内しろ。それが条件だ」

 

「いいだろう。こっちに来い、実物を拝ませてやる」

 

 博士は笑みを深め、レッドフードをゲッターロボの元に案内する。

 早乙女博士とレッドフードのファーストコンタクトはもっと最悪な形で始まり、最悪な形で終えた。

 

「言い忘れておったが、お前の仲間はたった今ラプチャーの大群と交戦中だ」

 

「それを早く言え、ジジイ!!!」

 

 コイツはいつか絶対殺すと殺意を抱いたのは心の中だけの秘密である。




原作の早乙女博士はこれが平常運転です。(特に新ゲ)
 
・ニケ
人類がラプチャーに対抗するために作り出した少女型ヒューマノイド、いわば兵器である。主に特化型と量産型に分けられる。特化型は適正がある少女の脳髄によって作られ、ラプチャーの攻撃をものともしない上に、彼らに有効打を与えうる武器を使うことができる。もちろん人間には使いこなせない。量産型は適正のない少女の脳髄によって作られ、小型ラプチャーを葬る程度の武器しか使えない、型落ち機である。両者とも脳にNIMPHというナノマシンを埋め込んでおり、ラプチャーとの戦いで集中力が切れない、恐怖を抱かなくなるという精神的な強化を受けることができるが、人間を傷つけないよう制御を受けており、人間の命令には絶対服従となる。ただし、抜け穴はある。
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