「私が話を聞いた後、転校生...いいや、壱輝君は倒れちゃったの...ホント...ホントにごめんなさい...私のせいで...」
「いや、いいんだ...綾奈さん、貴方は悪くないよ。」
「いや...謝るだけじゃ、申し訳ないから、今日一晩は任せて」
そうして、今日の夜は、綾奈さんがほとんどの家事をやってくれた。
「それじゃ...私、帰るね」
「うん、何から何までありがとね」
「いや、いいの...それじゃ、また明日」
何十分か歩いて家に着いた。
靴を脱いで、部屋へと向かっていると、弟がやってきた。
「お姉ちゃん、おかえり、どこ行ってたの?」
「ちょっと友達のところにね、こんなとこに居ないで、早くお風呂入って、寝なさい。」
「はーい」
「おう、帰ってたか、おかえり」
「どうやった?クラスメイトは大丈夫やったか?」
「うん、意識もしっかりしてて、返事とかも出来てたから、大丈夫だと思う。」
「ん...そか...ってどこ行くんや?」
「じゃ...私、もう寝るから、おやすみ」
私は布団に倒れ込み、枕に顔を埋めた。
「はぁ...これから私、壱輝君と、どう関わっていけばいいんだろ...」
「関わりすぎたら、迷惑だろうしなぁ...」
「迷惑かけたくないし、あまり関わらないようにしよう...」
考え込んでいると、睡魔が私を襲い、眠ってしまった。
「ん...もう朝か、いつまでたっても、慣れへんな、この辛さは...」
階段をおりてリビングに行き、冷蔵庫を開ける
「!」
朝ご飯、作り置きしておくから、あっためて食べてね
by綾奈
僕は作り置きしてあった、朝ごはんを電子レンジで温めて食べた。
「ん...美味しい」
朝ご飯を食べ、身支度をし、家を出た。
学校に向かって歩いていると、こっちに歩み寄ってきた人がいた。
「転校生、大丈夫やったか?」
「あ...あの、一体あなたは?」
「ああ、俺は守部 龍成 よろしくな、転校生の名前なんて言うんや? 」
「僕の名前は柳星 壱輝 よろしく、守部さん」
「いや、敬語なんかせんくてええで、俺は気にせえへんから。」
「いや、守部さんが気にしなくても、僕が気にするよ、ん〜...敬語が嫌なら...くんはどう?守部くん?」
「お...おう、それでええで」
まさか、比良坂と同じ呼び方してくるとは、思ってもみーひんかったわ...
ふと、腕につけている腕時計を見る
「守部くん、早く行こう!時間やばいかも!」
守部君も腕につけている腕時計を見る
「ほんまや!?急ぐぞ!」
僕と守部くんは猛ダッシュで学校まで走り、何とか、時間になる前に席に着くことが出来た。
数時間後、学校が終わり、皆 部活をしたり、家に帰ったりしている。
守部くんと一緒に帰ろうと思い、教室を見回す、だが、守部はいない。
「あれ?どこいったんだ?」
正面玄関に行き、靴を履いて、学校を出る。
「もう、帰ったのかな?せっかく初めて会ったんだから、話でもしながら、一緒に帰ろうかと思ってたのに。」
外で、探していると、森の方へと入っていく守部くんを見つけた。
「おーい!守部くーん!」
大きい声で、守部くんの名前を呼ぶが、聞こえていないのか、本人はこっちを向かない。
「聞こえてないのかな?、う〜ん...せっかくだし、僕もあそこに行ってみるか。」
そうして、僕は森の方へと走り出した。
「はぁ...はぁ...随分と奥だな...」
周りを見渡す限り、すべて緑で埋めつくされている。
後ろを見ても、ほぼ土と草と木だけだ、それ以外何も無い。
「ん?誰かいる」
「兄ちゃん!誰か来たよ!」
自分と同じぐらいの女の子がそう言った。
「ん?誰や...って、転校生やないか!なんでこんなとこに?」
守部くんに詳しいことを聞こうとした、その時、女子3人組に話しかけられる。
「あんたが転校生?、どうやら、東京から来たらしいな、精々、私らの機嫌を損ねんようにな、損ねると、ああなるで、」
メッセージのように、洞窟の方に向かって頭を振ると、
「てめぇらッ!!」
僕は嫌な予感がして、洞窟の方に猛ダッシュした。
「壱輝!ちょっと待て!その洞窟は!」
守部くんが何か言っていたが、聞こえなかった、僕はひたすら、洞窟の奥へ奥へと、進んで行った。
洞窟を進んでいると、同じく、奥へと進んでいる、綾奈を見つけた。
「壱輝君?どうしてここに?」
「綾奈さんこそ、どうしてここに」
綾奈さんに、なぜこの洞窟に入っているのか、理由を聞いた。
「なるほど...あの3人はいじめっ子で、ここの奥にある、石を持ってこいと。」
「そう...あいつらは、私の弟にまで手を出してるの、もう、弟に傷ついて欲しくないの...」
綾奈さんは辛そうな顔でそう言った。
「じゃあ、僕も手伝います。」
「いいわよ、このぐらい、1人で出来るし。」
「せっかく、ここまで来たんですから、手伝わせてくださいよ。」
「もう...わかったわよ」
僕と綾奈さんは石を探して、奥へ奥へと進んでいる、数分歩いていると、洞窟の奥に着いた。
僕は周辺を見回して、石らしきものを探してみた、すると、あまり砂を被っていない、地面に埋まっているであろう石らしきものを見つけた。
「綾奈さん、あれじゃないですか?」
僕も綾奈さんも、石をもっとよく見るために屈んでいる。
砂を被っていたので、綺麗にするために払った。
そうしていると、何がか頭にフラッシュバックした。
思い出した、僕の両親はガメラに殺されたんだ...ガメラに...そう、ガメラに...
「「......」」
僕と綾奈さんは、一瞬、驚いた顔をしてから、石に触れた...すると...石が光だし!砂がひいていった。
「「!?」」
僕と綾奈さんは何かを感じ、上を見上げた。
僕と綾奈さんは2人がかりで、石を運んだ。
「あいつらは?」
「どこに行ったの?守部くん?」
「逃げた...それより、それ!」
「なんでこんな重いかな?...」
「2人がかりでも、十分重かったよ。」
守部くんがハンカチを出すが、綾奈さんはハンカチを持っていたようで、自分ので拭いていた。
「壱輝君も私の使う?」
と、ハンカチを貸してくれた。
「これ、2人で?」
「あんたには関係ない事よ。」
と、綾奈さんが言っている。
「あるんや!」
ドォンッ!パラパラパラ... 、洞窟の奥で音がした。
「なにか来る、こいつを戻さんと、みゆきー!そこで待っとれよ!。」
こくりと、守部くんにみゆきと呼ばれた、女の子が頷く。
僕達は3人がかりで、石を戻すことになった。
守部くんは柳星張と自分の家についての、関係について話してくれた。
「うちは、先祖代々、柳星張の眠りを守ってきた、これは動かしたら、あかんもんなんや...」
「そんなの、ただの言い伝えでしょ?」
綾奈がそう言っている。
「イテッ...」
石が落ちて、裏返る...
「これは...絵?」
絵を見ていると、守部くんが違う方向を向いている、綾奈もそちらを見ているので、僕も見てみると...
「比良坂...壱輝...戻ろう...、この事は誰にも言うなよ...」
守部くんがそう言うと、僕と綾奈さんは、静かにこくりと頷いた。
外に出ると、あまり時間は経っておらず、まだ日は昇っていて、明るかった。