普段とは違い、今朝はよく目が覚めた。
「今日はなんでか目覚めがいいな」
僕はいつもより早めに、朝食を食べたり身支度を済ませた。
ドアを開けて、玄関を後にした。
そうして何事も無く、1日がすぎていく。
「よし、今日も学校終わり...」
守部くんに助けて貰ったらしいから、この前のお礼を言いに行こう。
「お〜い、守部くんこの前ありがとう!」
「ええよ、気にする事はねぇって!それよりも、話聞きたいから一緒に帰らん?」
「うん!いいよ、僕もそうしようかと思ってたし。」
歩いていると、3人の女子に囲まれている、小学生の男の子を見つけた。
「お前、比良坂の弟やろ?お前も見たんか、ガメラ?」
3人の女子は守部くんが寄ってきたのを知ると、そそくさと去っていった。
「僕は見てない、松戸のおばさんの所に逃げてたから。」
「比良坂は見た言うとったで?」
「お姉ちゃんは...盲腸の手術したばっかりで、あの時東京にいて...それでママが付き添ってて、あの朝は...」
小学生ぐらいの男の子はどうやら、守部くんによると綾奈さんの弟らしい、そんな弟くんに話を聞いていると。綾奈さんがやってきた。
「悟!余計なこと言わないの」
どうやら守部は、地雷を踏んだらしい。
「人のうちの事なんてどうでもいいでしょ?」
悟君の手を引き早歩きで帰る綾奈さんに、守部くんが詰め寄りこう言った。
「なぁ、もし、ガメラがおらんかったら、今頃みんなギャオスに食われとったかもしれんしな、世界中レギオンの巣になっとったかもしれんのやで、ガメラって人間の味方なんとちゃう?」
それに対して、綾奈さんは顔を顰めている。
「あんたもガメラに家を潰されて、大切な人を踏み潰されてみなさいよ。」
そう言われた守部くんは、唖然と立ち尽くし、何も言うことができていなかった。
「守部くん、反応から見るに詰め寄るのはまずかったんじゃないかな?」
「そうやな...」
帰り際も守部くんは、どこか寂しそうな、罪悪感に駆られているような顔をしていた。
最初は話しながら帰ろうと思っていたが、横から見ていた僕は、そんな気持ちになれなかった。
私はあの後、早歩きで守部くんと壱輝君から離れて、家に帰った。
去り際に見た、壱輝君の顔は辛そうで、どこか私と似たようなものを感じた。
「もしかして、壱輝君の親もガメラに殺されたのかも...」
私はどこか嬉しいような、悲しいような、複雑な気持ちになっていた......そして、過去の過ちをもう一度、繰り返そうとしている。