15光年のガイア   作:ナカイユウ

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第十二話 弱音

 「ガイア~?入るよ~」

 

 自分の部屋に戻ってから体感的に30分ほどの時間が経ったころ、“1人になりたい”と言ってリビングを出たおれのことを心配したのか、ノック代わりに一声をかけたイブがこの部屋へと入ってきた。

 

 「おれのことは心配しなくても大丈夫だよ。いつか()()()()()が来るっていうのは覚悟してたし」

 「え?あたしはガイアのこと()()()()()なんて一言も言ってないけど?」

 「・・・・・・」

 「も~、嘘は良くないぞ弟よ」

 

 親父から本当の子供ではないことを明かされたおれを慰めにきたんだろうとは思っていたから、心配させまいとどうにか余裕ぶって見せるも、思い切り自分から墓穴を掘ってしまい一瞬で見え透いた強がりはバレてしまった。そもそも自分の部屋へ逃げるように戻った時点で察せられてしまうのは当たり前だが、そこまで考える余裕なんてなかった。

 

 「じゃあ嘘をついた罰ってことで、あたしとハグしよっか」

 「・・・え?」

 

 そんな心のすっかりやられたおれを見かねて笑いながら優しく叱ったイブは、どういうわけかいきなり()()()()()()と言い出しておれの前で手を広げ始めた。

 

 「ハグしよう。罰ゲームってことでいいから」

 「だから何で?」

 「保育園通ってたときはよくやってたじゃん」

 「あれはまだおれらが小っちゃかったから」

 「もうすぐ中学生になるからって、しちゃいけない理由はないと思うんだけど」

 「・・・別にするなとは言ってない」

 

 そして何を言い出すのかと思ったら、部屋に入るやいきなりハグをしようと言い出した。あまりにも脈略が無さすぎて、親父に現実を告げられたショックが一瞬だけ完全に吹き飛んだことは今でも覚えている。

 

 「それにさ、言いたいこと言えないまま明日の朝まで1人で閉じこもるくらいなら()()とハグするほうが百倍マシじゃない?」

 

 だが目の前にいる弟が()()()()()()()()ことを知っても昨日までと何一つ変わらずに笑顔を見せる普段通りのイブが目の前にいるだけで、1人になりたくて部屋に戻ったはずのおれの心はいつの間にか安堵に似た感情に襲われていた。

 

 「さあ、ほら」

 「・・・別に朝まで閉じこもるわけじゃないし」

 

 

 

 部屋に入るや思いっきり飛び込んで来いと言いたげに両手を広げニコリと笑うイブへ、気が付くとおれは戸惑いながらも勉強机のイスから立ち上がり、イブと何年かぶりのハグをしていた_

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ガイア、入っていい?」

 

 五反田監督の新作で主演に抜擢されたことを盛大に祝われた3人での団欒が終わり、風呂に入り部屋着へ着替えて歯を磨き自分の部屋へと上がりイヤホンを付けて音楽を聴きながらタブレットで授業の予習をするいつもの日常に戻りつつあったところに、部屋の扉の外からイブの声が聞こえてきた。

 

 「いいよ」

 

 スマホのアプリを閉じてイヤホンを外しその声に答えると、おれの後に風呂に入った部屋着姿のイブが微かに香るシャンプーの匂いを連れて部屋へと入る。

 

 「ちゃんとパジャマまで持ってきてるし」

 「当然でしょ。今日は泊まりだから」

 「つか、そんなの着てたっけ?」

 「パパのとこに行ってから新しく買った」

 「あーそういう」

 

 おれが寝ているベッドの上に勝手に座り、親父の住んでいるマンションで暮らし始めてから買ったという猫耳のフードが付いた灰色のパジャマを着て明るく笑う姉。あくまでおれにはそういうふうにしか見えないのだが、身内というフィルターを外すと母上譲りのクールビューティーをこれでもかと引き継いだ美少女がイメージとは正反対な可愛い身なりでこっちを見る姿は、ただそこにいるだけで写真集の中にある1枚が撮れてしまうほどに綺麗だ。

 

 身内であることを踏まえても密かに芸能界から狙われてしまうのも頷けてしまうほど、イブは母上の美しさをなぞるように可愛くなっている。

 

 「あ、ごめん。もしかして勉強中だった?」

 「大丈夫。ちょうど終わったとこ」

 「そっか」

 

 ボスからスカウト関係の話をさり気なく聞いたことを思い出しているなんて知らないイブは、ハッと気づく素振りで勉強机の上に置いているつけっぱなしのタブレットに目をやる。こっちは弟だから何も思わないのだが、家の中にいるときのイブを知らない奴らからすればどのように映るのだろうか。イブと一緒に暮らしていることをクラスメイトから羨ましがられたこともあったが、もしかしておれが見ている光景に5割増しほどのフィルターでもかかるのだろうか。とりあえず、イブが美少女だということはおれも思ってはいるが。

 

 「しっかし全然変わってないよねガイアの部屋」

 「1,2ヶ月じゃ変わんないって」

 「何だかさっきガイアが言ってた“実家に帰った”みたいってやつ、今ならちょっと分かるかも」

 「そりゃイブはマジな意味で実家に帰ってるからな」

 「あははっ、確かに」

 

 無論こんなことを考えたところで仕方のないことだし、羨ましがられたところでざまあみろという感情も全く起きないが。

 

 「・・・もしかしておれと話したいから部屋に来た感じ?」

 「え?何で?」

 

 大して中身がない話の中でタイミングを図り、おれはベッドに座るイブへ聞く。イブがおれの部屋に来るときは決まって話したいことがあるとき。それはずっと前から知っていた。

 

 「ダンス部に入ったことで、()()()()()言えるようなこととか?」

 

 だから今ここにいる理由も、弟であり家族であるおれには分かっているつもりだ。

 

 「はぁ・・・もうさ、何でこういうときに限って当てちゃうかなぁ」

 

 頭の中で真っ先に浮かんだものを後ろのベッドに向けると、イブはわざとらしく溜息を吐きながら苦笑いで白状して、徐に猫耳のついたフードを被る。やはり図星だったようだが、心なしかそのリアクションはいつもよりも大人しい。

 

 「当たり前じゃん。家族だから」

 

 フードを被り灰色の猫と化したイブを見て不覚にも少しだけ可愛いと内心で思いながら、母上に続いて図星を突かれて若干拗ね気味の()に優しい追い打ちをかける。

 

 「・・・まあ、血が繋がってないおれが言うのもアレだけど」

 「言った傍から自爆してるし」

 

 そして自分で口にした言葉に気が付いて、おれもまた盛大に自爆する。案の定、いま着ている部屋着にはイブのように顔を隠すフードなんてついていない。さり気なく言ってしまったが、本当にどの口が言うって話だ。

 

 「初めて聞いたかも。ガイアからそういう言葉出てくるの」

 

 つい自分らしくないことを口にしてしまったおれをまじまじと見ながら、猫耳のフードを被るイブはどこか嬉しそうな顔を浮かべる。

 

 「ねえ、ちょっとここに座ってくれない?」

 

 そして何かを閃いたかのような表情を一瞬だけ浮かべ、布団の上に添え置く右手の人差し指で布団を2回トントンと叩いて座るように促す。

 

 「分かったよ」

 

 当然イブがこっちの部屋に来た理由を当てているおれは、姉の我儘に()()()()になって一言で応じる。

 

 「・・・・・・」

 

 部屋に入ってからずっと気になるのは、役者の勘がイブの様子がいつもと違うことを本能に伝え続けていること_

 

 「・・・あたし。さっきママに嘘ついちゃったんだよね」

 

 おれが隣に座ってから少しの沈黙が流れたあと、喉の奥から絞り出すかのようにイブが呟く。

 

 「やっぱりダンス部のこと?」

 「うん」

 

 イブが言う嘘はもちろん、母上の前で明かしたダンス部に入った理由だ。

 

 「ホントは思い切って堂々と言うつもりだったんだけどさ・・・いざ言おうとしたら怖くなっちゃって、結局言えなかった」

 「親父には?」

 「まだパパにもちゃんとは言えてない。というより、はっきりとした理由が見つからないって感じかな」

 

 母上を前に本当のことを言えずに()()()()()という五文字で誤魔化した自分を、伏し目がちに斜め下を向いてイブは自嘲気味に笑う。今日学校へ行く前に伝えたという親父にも、入部理由はまだちゃんと説明できてないと言う。

 

 「ガイアにも変に心配するって思ってアイドルになるのは99.9%あり得ないって言い切ったけど・・・本気であり得ないって思ってるのか自分でも分からないんだよね・・・もちろん公務員になりたいって夢のほうがまだ全然強いままだけど、ふと思っちゃうんだよ。あたしもパパやママみたいに舞台に立って色んな人を()()にしたいとか、パパとママと同じ世界に飛び込んだガイアともっと()()()()()にいたいとか・・・もちろんガイアが“どんな選択をしても味方だから”って言ってくれたことはめちゃくちゃ嬉しかったよ」

 「・・・そっか」

 

 その流れのまま、イブは伏し目の顔を上げて隣に座るおれを見て、昨日の昼休みに明かしたアイドルになりたいという夢が99.9%あり得ないという言葉の裏側を打ち明ける。おれに言ってくれた時点でもっと確率があるだろうなっていうのは、ある程度覚悟していた。

 

 「あたしがダンス部に入ろうと思ったのは、99.9%あり得ない()()()()()がただの思い上がりか心の底から願ってることなのか確かめたいから・・・・・・って、正々堂々とパパとママに言えたらいいんだけど、どこまで自分が本気なのかも分かってない」

 

 顔を向けて真っ直ぐ目を見て控えめに笑うその顔に、嘘は1つもない。これがイブがダンス部に入部した本当の理由。予感は頭の片隅に浮かんでいたが、いざ本人の口から出てくるとどうリアクションをすればいいのか分からなくなる。

 

 「何ていうか、自分が本当は何をしたいのか分かんない・・・って感じ」

 

 それは12年も一緒に姉弟をやってきた中で1度も弱っているところを見たことがなかったイブが初めて見せる、()()だった。

 

 「・・・初めて見るわ。イブが弱音を吐いてんの」

 

 今まで見たことのなかったイブの表情を前に何秒か慰めの言葉を考えた挙句、真っ先に浮かんだのがこの一言。おおよそ慰めなんかにならない本音を言い終えた瞬間、間違えたかもしれないという不安が電流のように全身を走って通り過ぎる。

 

 「ふっ、そうでしょ。あたしも初めてなんだ、こういう気持ちになるの」

 

 そんな不安を斜め上へと吹き飛ばすように、イブはどこか誇らしげに微笑みながら弱音を吐いたことを素直に認める。

 

 「公務員になるっていう将来の夢は捨てたくない。でもそれ以外の夢に挑戦しないで後悔もしたくない。かと言っていざオーディションとか受けても本気でアイドルになりたい人が隣にいたらどうせ譲っちゃうと思うし、そもそも第一志望じゃない夢を目指そうとすること自体が失礼なんじゃないかって・・・あぁでもやっぱりやらずに後悔もしたくないなぁって思うことの繰り返し・・・パパにもママにも何て言って伝えたらいいか全然分かんなくてさ・・・こんなこと言っちゃうのは生意気かもだけど、今のあたしって女優を続けるかやめるかで迷ってたときのママと()()なんだと思う」

 

 かつての母上と同じでどっちの自分を信じていいか分からないと、隣に座るおれの目を見て言葉を紡ぐ。親父と同じ色を受け継いだ瞳は母上に心の内を読まれたときの強がりはなく、正直な心の内を見せている。

 

 「“運命が変えられないんだったら今を大事にすれば絶対いい方向に運命は進む”みたいなこと言った本人がこんなこと言うのってさ、笑っちゃうよね」

 

 おれの知っているイブは、普段は姉というより妹みたいな振る舞いでおれや母上のことをクスっと笑わせて、だけれど撮影があまり上手くいかなかったり稽古(レッスン)で厳しいことを言われて帰ってきたときとかに落ち込み気味のまま家に帰るとすぐに察して慰めてくれて、おれが親父から向き合わないといけない現実を突き付けられて部屋に籠ったときも、最後まで気丈に弱った顔ひとつすら見せないで家族として接してくれた。おれにとってイブは、そんな母上譲りのユーモアと並大抵のことではへこたれない心を持った超人(スーパーマン)だった。

 

 「はぁ・・・だからあたしたち中1に運命の話は難しすぎるって」

 

 でもそれは、与えられ続ける幸せに甘え続けていたおれが見えているところだけが全てだと勝手に決めつけていただけだった。おれなんかとは違うと思い込んでいた本当のイブは、おれと同じように身体の外に出せない悩みを抱えながら平気な顔をして今日という日を生きていた。

 

 

 

 「本人がアイドルになるにしろならないにしろ、()として一番近いところで彼女を応援し支えてあげなさい。君にとってイブちゃんが家族だと言うのであればな」_

 

 

 

 「ってごめん。なんか思ってた以上に気まずくなっちゃったからしりとりで気分転換しよう」

 「何でそうなる?」

 「ルイ14世」

 「イブ、しりとりよりも聞きたいことがあるんだけど」

 「どら」

 「いやマジなやつ」

 

 ボスから言われた助言が頭の中で浮かんで消えていく中で、思いのほか気まずくなってしまったこの部屋の空気を入れ替えるべく始まった気分転換のしりとりを強引に終わらせる。

 

 「イブってさ、おれにだけはちゃんと話してくれるんだな?」

 

 初めて心の内で思い続けていたことを明かしたイブへ、今度はおれのほうから顔を向けて問う。

 

 「ガイアだってそうじゃん。()()の話、どうせママには話してないでしょ?」

 「あぁ・・・確かに」

 

 そして母上のように心情を察して図星を突いたつもりが、逆に突かれてしまった。

 

 「()()()()()()だよ」

 

 返り討ちに遭い分かりやすくタジタジになったおれを見つめる表情が、嬉しそうに笑っている。言いたかった心の内を吐き出せたのか、それともまたしても墓穴を掘ったおれの様子が可愛くて仕方ないのか、いつもの明るさを取り戻し始めている。

 

 「これ以外にあたしたちが言うことある?」

 

 悪戯に笑ってみせて、イブは逆に理由を問う。そうだ。母上と親父には言えなくておれたちだったら互いに話せるのに、深い事情も理由もない。上原家の中で誰よりも一緒にいる時間が長いから、誰よりも互いのことがよく分かる。たったそれだけのことだ。

 

 「・・・ないな」

 

 でも()()()()があるから、血は繋がっていなくても生まれたときから姉弟で生きてきた時間があるから、おれとイブはこうやって弱音を全部吐き出すことが出来る。いずれはこの弱くて醜いところも全部、母上や親父にも吐き出せるようになれたら誰にも文句を言われない本当の家族になれるのかもしれないが、そこまでの度胸は少なくともおれはまだ持ち合わせていない。

 

 と言っておきながら、今日あったばかりの星野さんにも自分のことを包み隠さず話していたな、おれ_

 

 「そうだガイア」

 

 ふとおれが今日のオーディションのことを思い浮かべていると、イブはベッドから立ち上がり目の前を塞いで両手を広げる。

 

 「・・・()()やんの?」

 「うん。ていうか覚えてるんだ?」

 

 猫耳のフードを取り目の前に立ちハグを待つイブが、分かりやすく嬉しさを顔に出して無邪気そうに軽く笑う。これと似たようなやり取りはつい2ヶ月前にもやっているから、一瞬でデジャブが流れて思い出した。

 

 「忘れるわけないよ」

 

 2ヶ月前のときと同じように立ち上がり手を広げると、イブはおれの身体に優しく抱きついた。

 

 

 

 

 

 

 「もしいつか、ガイアの本当のお父さんとお母さんが目の前に現れる日が来ても・・・・・・あたしはずっとガイアの()()()()()だよ」_

 

 

 

 

 

 

 「本当のこと言ってくれてありがとう。イブ」

 

 2ヶ月前、親父から血縁関係の真実を言われたときに同じくハグをせがむイブへ飛び込んだときとは逆で、僅かに背の高いイブを迎えておれが最初に言葉をかける。

 

 「あたし決めた。先ずは将来のこととかパパとママのことは深く考えないで純粋にダンスを楽しんで打ち込んでみる。やっぱり今を大事にしないと未来がどんどん暗くなっちゃうから」

 

 ハグをしたまま、耳元でイブは強がりではない自分なりの決意を呟く。まだ微かに香るシャンプーの匂いが、頬にさらりと当たる少し緑がかった綺麗な黒髪から伝う。何ていうか、やっぱりイブは大人っぽくなった。身長差は物心がついたときからほとんど変わらないはずなのに、本当に大人っぽくなった。

 

 「・・・おれもずっと自分のことで悩み続けてるけど、イブと母上のこと見てたら四の五の言わず突き進んでみようって思ったよ」

 

 ここ1,2ヶ月で会って話す回数が減るうちに今まで外に出て来なかった繊細な部分が姿を見せるようになり子供から大人に近づき始めているイブに感化されたのか、気が付くとおれも同じように母上にも話せていない弱い部分もひっくるめての決意を言葉にして伝えていた。

 

 「だから五反田監督の映画を・・・その()()()にする」

 

 ()()というにはまだ準備も覚悟も不足しているのは否めないだろうが、母上を正真正銘の国民的女優にした映画を撮った監督の作品に主演として出る。これを昨日まで逃げ続けていた現実に向き合う()()()にすると、おれは心に決めた。

 

 「頑張ろうね。ガイア」

 「うん。イブもな」

 

 

 

 「このまま何もしないでひたすら死に向かって生き続けるか・・・それとも、どうして自分がこの世界に生まれたのかを考えて君にしかできない()()を果たすために今より苦しむことになっても救うべき人を救うか・・・君には運命(みらい)を選ぶ権利がある」_

 

 

 

 「そういやダンス部って結構ハードだと思うけど大丈夫?」

 「心配なさんな弟よ。これでもあたしはダンスの授業でMVPを獲った実績があるのだ」

 「あーなんか小5ぐらいのときにめっちゃ自慢してた気がするそれ」

 「だからダンスはどうにかなるでしょ」

 「さっきまでのシリアスはどこ行った?」

 「それよりハグしてて思ったんだけどちょっと身長伸びたんじゃない?」

 「伸びたのはイブも一緒じゃね?」

 「この前の身体測定ってどれくらいだった?」

 「156」

 「あたし160ジャスト」

 「結局差はあんま変わってないっていう」

 「言われてみれば」

 

 こうして初めて見せた弱音を受け止めたおれは、ハグをやめてからも1時間ほどイブと一緒にいつもの大して中身がない話で姉弟水入らずな時間を満喫した。

 

 

 

 「・・・・・・」

 

 

 

 ちなみにこのとき母上が扉の向こう側でおれとイブのやり取りを暫くの間盗み聞きしていたのだが、そのことをおれが知るのはまだまだ先の話である。




ブラコンとシスコンを書いたつもりが激重カップルみたいになってしまった。

というわけで明確な区切りは定めていませんが、ここまでが第一章って感じです。
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