テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編 作:onekou
やはり少し遅くなってしまいました。
嘘だ、ありえない、そんなことがあっていいはずがないっ!
そんな言葉が、切嗣の頭の中で浮き出ては消え、動揺を表に出さないようにするもその腕は震えていた。
彼が今居るのは、サーヴァントたちが集う場所より少しばかり離れた物陰だ。
そこでワルサーWA2000(狙撃銃)を構え、スコープ越しに場の成り行きを見ていた。
勿論、隙有らば敵対している陣営のマスターを排除し、勝つための一手を打つことも厭わない。
ただそうはいかない現状であった。
切嗣がこの場に到着した際、協力者である久宇舞弥と共にサーヴァント達から距離を取った上でその場を見ることができる位置へとそれぞれ移動していた。
そして同時に、ランサーのマスターであるケイネス・エルメロイ・アーチボルトを発見するに至っていた。
しかし、そこより少し離れたクレーン上にアサシンを発見したのだ。
様子を見る限り、アサシンもまたサーヴァント達の動向を探るためにこの場に居るようだ。
だがそれは本来
何故なら、アサシンは既に死んでいる
それは聖杯戦争を運営する聖堂教会から全陣営に告げられている。
とはいえ、それ自体には不審な部分もあったため切嗣は懐疑的に思っていた。
問題は、自身が行動を起こした場合、即座に切嗣自身が排除される可能性がある事。
直接戦闘能力が低いと言われるアサシンといえど、英霊は英霊。それなりに戦闘に長けている切嗣といえど、英雄という“人外”の存在に抵抗しうるべくも無い。
故に今の切嗣は動けない。
動く訳にはいかない。
そう、
本音を言えば、すぐさま現場へと向かいたかった。
似通った部分はあれど、同じではない。自身の娘と似ているだけの存在だと割り切りたかった。
冷静な部分では行くわけにはいかないと、
だが・・・・・・だが、だ。
自らの知る娘よりも随分と大人びているとはいえ、細かな癖や母を呼ぶその声色に、娘の姿が見えてしまうのだ。
愛する訳にはいかなかった筈の愛娘を、切り捨てるべきだったその情愛を、アインツベルンに置き去りにしたはずの想いを、今この場に感じてしまっている。
得るつもりの無かった親としての自分が、あそこに居るのは“娘”なのだと言ってくるのだ。
しかもその娘は
それは、ありえない筈なのだ。
それは、決して在り得てはいけない筈なのだ。
それは、自身が
何故なら、第5次聖杯戦争だけではない。あらゆる闘争を無くすことを目的に、衛宮切嗣と言う男は聖杯戦争に辿り着いたのだから。
その為に、小を見捨て、妻を切り捨て、愛する者を犠牲にして切嗣はここに立っている。
もし仮に、イリヤを名乗る女性が本物だとしたら、今から積み重ねるはずだった犠牲の意味はなんだ?
そんな虚無感が、切嗣を襲っていた。
『―――うかしましたか? 応答を。切嗣?』
「・・・・・・っ。いや、何でも無い。監視を続けてくれ」
『しかし・・・・・・いえ、了解しました』
無線機からの声で我に返った切嗣は、取り繕う様に無線機の向こう・・・・・・舞弥へと言葉を返した。
いつもとは違う切嗣の様子に舞弥も訝しむが、切嗣の部品でしかない自分には必要の無いものと切って捨て監視に戻った。
切嗣は思考を再構築する。
前提が間違っていた、そう考える。
そもそも、どの時点を現在にするかなど個々人の、それこそ過去現在未来においてすべての人間のその時点でしかない。
そして、切嗣にとっての現在は“今”だ。
ならば、あそこに居るイリヤが本物だったとしてもあくまでも
そしてそれは、想定していた動きをそのまました場合の果てのイリヤだとも考えられる。
ある意味、これは好都合な展開だとも考えられた。
失敗することが分かっているのならば、違った方法を模索すれば良い。
聖杯を得る上での道筋を変えるだけ、ただそれだけの事なのだから。
その為に、情報が必要だ。
それに、幻惑を得意とするキャスターと言う可能性もある。
ここまでの全てがその術中。
対サーヴァント戦を想定するのならば、在り得ない話ではない。
人という枠を超えた化け物、それこそが英霊なのだから。
重ねて言えば、陣地作成を得意とするキャスターがこうまで矢面に立つのは必ず裏があると切嗣には思えてならない。
バーサーカーもそうだが、サーヴァントの中でも異色、それが切嗣の2体のサーヴァントに対する評価だった。
切嗣は改めて、スコープ越しに状況を確認する。
ともあれ最優先事項は情報収集。
現場に居るサーヴァントは6体。
ランサー、セイバー、ライダー、アーチャー、そしてキャスターとバーサーカー。
アサシンもまた離れた場所とは言えこの場に居るのだから、実質的には全てのサーヴァントが揃っていることになる。
異例の事態と言えるだろう。
初期の段階で全サーヴァントの集結。
バーサーカーを始めその他のサーヴァントが戯れに宝具を放つだけでこの倉庫街は吹き飛ぶ可能性がある。
一触即発とまではいかなくとも、不機嫌を露わにするアーチャーは宝具らしきものを展開しているし、割って入ったキャスターも余裕の表情を見せている所からその程度は防ぐか避けるかは可能なのだろうと判断出来た。
気になるのはキャスターのすぐ後ろで佇むバーサーカー。
人の到達点の一つである筈の英霊に選ばれた異色どころか異形のサーヴァント。
ソレは現れた時とは違い、異様な静けさでその場に居る。
切嗣は、そんなバーサーカーからスコープをずらして視点を変えようとして――――、
―――――ゾクリ――――――
「っ!?」
慌ててスコープを戻し、サイト越しにバーサーカーを見る。
ニヤリと、獣が笑っていた。
◆◆◆
ケリィ見つけて思わずニヤッとしたらビビッて隠れられたでござる。解せぬ。
今の俺って黒くないしサイズはそこまで大きくないし、マイルドなケモだと思うんだけどなぁ。
はっ、まさか!? この俺の溢れ出る大物感がプレッシャーを産み出していたのだろうか!?
・・・・・・ハイ、チョウシニノリマシタ。
さておき、事態は思わぬ膠着状態へと陥った。
まぁサーヴァント勢揃いですしね。
しかも英霊に見えないケモがバーサーカーとして居るのだから動きづらいのは仕方ない。まぁそれが自分な訳だけど。
しかしこの状態こそが俺の求めたものだ。
その為のケモ状態。
ただ、理性無きバーサーカーとしてここに居る以上は話すのがイリヤ任せになっちゃうんだけどさ。
「キャスターと言えば穴倉に籠るのが常套だと聞き及んでいたが、まさか真っ向から出てくるとはのぅ」
「あら、おかしいかしら」
「いいや、余としては好ましく感じるとも」
「世に名高い征服王からお褒めの言葉を頂けるとは光栄の至りね。けど、私はそもそも正規の魔術師ではないから陣地作成は苦手なのよ」
「ほほう、その様な
感心する様な目をこちらへと向けるライダー。
外には出さないまでも、些か照れてしまうではないか。
しかし、そんな気持ちに水を差す輩が居た。
俺はそちらの方へと顔を向ける。
そいつは未だ街灯の上に佇んでおり、その表情を憎しみに染めていた。
それがどれほどのものかは分からないが、ただ分かるのはソレが俺に向けられたモノであるということ。
そんな目を向ける存在、それはアーチャー。
第4次聖杯戦争に置いて弓兵の名を冠した人類最古の王、ギルガメッシュ。
第5次聖杯戦争では完全な敵同士ではあったが、この時点では何も関係性は無いはず。
だが、その目は俺を今にも屠らんとしている。
そのギルガメッシュが、俺の方へと鋭い視線を向けながら口を開いた。
「何を戯れている雑種共、それが獣だと? 何を戯けたことを。ソレがそのような
ギルガメッシュの言葉に、その場に居る全ての者が頭を捻る。
というか何を言ってるんだこいつはといった目をしている。
だが、そのギルガメッシュの言葉は的を射ている。
あぁくそったれ、そこまで見れるのかこの金ぴかは。
折角の小細工が台無しではないか。
そんな俺の内心での焦りも知らず、ギルガメッシュにライダーが疑問を口にした。
「では何だと言うのだ金ぴかよ。多少でかいが獣以外の何者でもない姿ではないか」
「ふん、物の真価も見れぬ瞳で王を語っていたのか。片腹痛いわ」
ライダーの言葉をすげなく叩っ斬るギルガメッシュ。
ライダーは困ったやつだと言わんばかりに首を横に振るが、他の皆も似た心境なのだろう、苦笑するばかりだ。
勿論、ギルガメッシュにはそんなことは関係ない。
唯我独尊たるあいつには他者の感情などどうでも良いのだ。
だから、俺の心情もお構いなしに、この金ぴかは告げやがった。
「ソレが人の行き付く英霊であるものか。ソレは神そのものではないか。俺の嫌いな気配を隠しきれるわけも無かろうが」
「神・・・だと・・・?」
「ああ、人を隠れ蓑にしているようだが紛れもなく神の気配よ。その在り方は人と混ざっているのではなく、人間の皮を被った腹立たしい神だ」
あーあ、ネタバレしやがりましたよこのAUOってば。
だけど、それも仕方ないだろうか。
確かこの金ぴかは原作の所々でも転生者なのではって位にメタなことを突然言う奴だった。
詳しくは覚えてないが、そういうスキルが在ったはずだ。
微妙に違う気もするが、金ぴかの見立ては確かに合っている。
今の俺は人に落ちた神というべき状態だろう。
神たる権能を別の事に使っている以上、俺のゴッドパワー的な物も見え辛いと思ったんだけどなぁ。
それにしても、第5次の方では俺に対してここまでの反応をギルガメッシュは見せなかった。
だけど今こうして敵意を見せるということは、まだ見習いだったあの時とは違い、今の俺は完全に英雄王ギルガメッシュの敵として認識されている訳だ。
半神であるギルガメッシュの神性は本来A+。
だがそれはBへと低下している。
その理由は神への敵意が故。
それほどの敵意を持つ真相は未だはっきりとは語られていなかったはずだが、自身のスキルを歪める程の何かが在ったということだろう。
そしてそれが今、俺へと向けられている。
「どうするのよコウジュ。いきなりバレちゃったのだけれど?」
『まぁ仕方ねぇさね。元々小細工の一つでしかなかったし』
イリヤが呆れたように俺へとそう言うので、俺も仕方なく言葉を返す。
まさかこんなに早くばれるとは。
本来なら理性の無い獣のように暴れて隙を作ろうと思ったのに。
「犬がしゃべった!?」
『おおかみだ!!』
俺が話したのを見てテンプレートなことを口にしたのはライダーの陰に隠れているウェイバーだ。
俺も思わずテンプレで返したけど、狼どころか狐も猫も、最近では龍も混ざっちゃったんだよな。
ああでも、金ぴかの言葉も言い得て妙か。
そんな存在が人のふりしてるんだから。
けど、これでも“ヒト”であることを止めたつもりはない。
『ったくもう、予定が台無しじゃないか。やっぱりあんたとは相性が悪いな」
言いながら、俺は姿を元の姿へと戻した。
幼女状態を“元の”というのは未だに違和感があるがそれは諦めたことだ。
というか男だった時よりも幼女であった時間の方がもう長いんだから仕方ない。
そして改めて、俺は名乗った。
「やぁやぁ皆さんご機嫌麗しゅう。ネタバレされちゃったから名乗るよ。名はコウジュスフィール・フォン・アインツベルン、この度もバーサーカーの位を拝命したよ」
「大きい犬が幼女になった!?」
「そこ黙れ!!」
◆◆◆
「あなたが良い案があるなんて言った時点で薄々こうなる気はしていたけれど、幾らなんでも早すぎじゃないかしら」
「その原因はあそこの金ぴかなんだから俺の所為じゃないですし。けどまぁやることは変わらないさ」
軽い口調でそう言うキャスターとバーサーカー。
しかしその他の面々はそれどころでは無かった。
獣と侮っていた訳ではない。
しかし、バーサーカーが獣の姿を解いた瞬間、他のサーヴァントは一気に気を引き締めた。
それは直感スキルにも似た、経験から来る警鐘であった。
恐怖や畏れと言ったものでは無い。
ただ純粋に、まともに相対するべきではないと何かが告げていた。
そしてそれは正しい。
先程までのコウジュは理性無き獣を演じていた。そうであろうとして居た。
しかし今のコウジュは、サーヴァントとしてここに居る。
それは唯の言葉遊びの様な物だ。
しかしコウジュの能力上それは大きな違いがある。
つまり、今ここに居るのはサーヴァントで
第5次聖杯戦争時の様な貰い物の力だと思いつつ抗った時とは違うのだ。
あの時のコウジュは、理想も力もあるが自覚が足りなかった。
貰い物の力だけど出来ることがある筈だ、そんな思いで無理矢理力任せに突き進んだ。
そしてその時は勝つことが目標では無かった。
だけど今回は違う。
勝つことを目的に、コウジュはここに居る。
それをサーヴァント達は感じたのだ。
「今度は話せるバーサーカーと来たか。これは中々面白くなってきたわい」
「なぁにが面白いでやがりますか!! さっきの犬状態の方がまだ勝てそうだったじゃないか!! 理性ある狂戦士とか意味分からないし!!!」
コウジュの今の姿にライダーはむしろ面白いと笑みを浮かべて言う。
マスターであるウェイバーは逆に、冷静に先程の様な獣に成れる存在が歴とした意志を持つ存在であることに危機感を見出しライダーへと募る。
しかしライダーはそれがどうしたと、先程ランサーやセイバーにしたようにバーサーカーにも声を掛けた。
「何を言う。言葉が通じるのならば勧誘が出来る。というわけでどうだ。余の配下にならぬか? そちらのキャスターもどうだ? 先程も言ったが真っ向勝負を行うキャスターなど実に好ましい」
その言葉に、イリヤとコウジュは一度互いを見る。
だがそれはどうするかを確認したものではない。
ただ、先程二人がした遣り取りを互いに思い出し、思わず顔を見合わせただけだ。
そもそも、二人の想いは既に固まっている。
「悪いのだけれど、私たちは私たちの想いがあってこの時代まで来たの。だから道は譲れないわ」
「そう言うことだ。騙すやり方でやったのは悪いとは思うけど、譲れない思いがあるんだ」
イリヤとコウジュはそう二人してライダーに告げる。
その瞳は既に戦士としてのそれだ。
ライダーはそんな二人を見て、またしても勧誘成らずと少し残念に思う。
しかし同時に、それほどまでの決意を瞳に宿し何をするのかと俄然興味が湧いたライダー。
ライダーは改めて声を掛けようと口を開く――――が、それを再びアーチャーが遮った。
「茶番はそこまでだ雑種共。この
そう言いながら、アーチャーは自身の背後に黄金の揺らめきをいくつも生み出した。
それはアーチャーの宝具、
空間に産まれた黄金の揺らめきは、そこから次第に幾つもの武具を生じさせた。
ただ、それはそこらの武器ではない。
その一つ一つが必殺の宝具。
その全てが、伝説に聞く魔剣や聖剣、槍に斧にとその種類は多岐にわたるが、その全てが伝説を持つ程の
そして、それらは全てコウジュとイリヤに向けられていた。
だが、それが向けられている二人に焦りは無い。
それもその筈で、元々ここへは敵対するためにやってきたのだ。
予定していた状況と多少違えど、英雄たちを打倒するのは変わらない。
「妙に静かにしてると思ったら、やっぱりやる訳か」
「でもどうするの? あなたが狂化されていないことはバレたし、予定を変更する?」
「いいや、予定通りイリヤに任せる。俺はあっちを」
「分かったわ、マスター」
「よろしくだ、マスター」
アーチャーを前に、二人はそう静かに言葉を交わした。
「王を前にその余裕、不遜であるぞ雑種共!!!!」
そんな二人を見て、アーチャーはすぐさま数十に及ぶ宝具を放った。
真名解放されずとも、その射出された宝具たちはそれ其の物が敵を屠る脅威である。
それらは矢の如く、イリヤ達へと飛んでいく。
しかし―――、
「
響く轟音。
イリヤとコウジュが居た場所には幾つもの宝具が突き刺さり地面を砕いて巻き上げてしまった。
辺りには土ぼこりが舞い上がり、様子は伺えない。
それに焦ったアイリスフィールはセイバーに救援を要請しようと声を掛けようとしたところで、声が上がった。
「っ痛・・・・・・。さすがに
「でもまぁ、今のイリヤでも問題が無いってのはわかった訳だ。第一関門クリアだな」
そんな声が、土煙の中から聞こえてきた。
そして次の瞬間に、土煙は突如巻き起こった風によって吹き飛ばされる。
そこには、銀糸の様な物で編んだ剣をいくつも自身の周りに浮かべたイリヤと、扇を手にしたコウジュ。
状況から見て土煙を巻き上げたのはコウジュと思われるが、それよりも皆が気にしたのはイリヤの方であった。
確かにアーチャーが撃ち出した宝具の群れはその全てが必殺の威力を誇っていた。
とはいえ名のある英雄ならば、その幾つかを弾くことは出来よう。
しかし、二人に向かって撃ちだされた数は、アーチャーの憎悪を表すかのように数十に及ぶ。
であるのに、二人は無傷であった。
しかも、イリヤを前衛に、コウジュは後ろに居た。
キャスターが三騎士の内の一騎であるアーチャーの攻撃を無傷で凌いだのだ。
アーチャーも全力ではないだろう。
だが、自身の陣地でもないというのに、キャスターはその全てを防いで見せたのだ。
「魔術師風情が我が宝物を防いだ、だと・・・・・・?」
「だから言ったでしょう? 私は魔術師としては未熟なの。あえて言うならば魔術使い。キャスターの適性もあるという、ただそれだけの事よ」
多少疲弊しているとはいえ、王の財宝を受け切ったイリヤを睨みつけながら言うアーチャー。
そのアーチャーに、イリヤは余裕を見せつけるかのように笑みを浮かべる。
それを見てアーチャーはさらに表情を苛立たせる。
そんな二人を残し、コウジュは歩き始める。
その行き先はランサーたちが居る方向。
成り行きを見守っていたランサーにセイバー、そしてライダー達。
彼らはキャスター一人をアーチャーの前に残してやってきたコウジュを訝しむ。
「良いのかバーサーカー。主を一人残して」
「ああ大丈夫大丈夫。
含むようなその言い方に疑問を持つ皆だが思い当たる節も無く、すぐさま流した。
それよりも気になるのは、その上で何故こちらへ来たのかということ。
「それで、何用か?」
「ふふん、聖杯戦争なんだからやることは一つだろう」
ランサーの問いに、コウジュはそう言いながら構えた。
そしてボソリとコウジュが何かを言うと、何も持っていなかった筈の手の中に両端に片刃の刃が付いた変わった形状の武器が生まれた。
「それが貴様の宝具か、バーサーカー」
「そうでもある、ってところか」
言いながら、コウジュは後ろ手にその武器を構える。
それを見て、ランサーを始め皆が武器に手を掛けた。
いや、セイバーだけがどうするかとアイリスフィールへと目線をやっている。
しかしアイリスフィールは現状に着いて行けていないのか、セイバーの視線には気付けず、アーチャーと相対しているイリヤの方へと目線を向けていた。
しかしコウジュはそんなことはお構いなしに、戦気を皆へとぶつける。
「悪いけど、ちょっとばかし実験に付き合ってもらうよ」
いかがだったでしょうか?
とはいえ、今回は戦闘前の問答的な部分なので、別になくても良いかなと思ったのですが、次回の戦闘への布石として入れたかったので長くは成りましたが書かせて頂きました。
それで、何故そんなものをいれるかというと、コウジュは別に良いんですが、今回イリヤはキャスターとして召喚されています。そしてゲート編ではその戦闘シーンをあまり書けていなかったので、今回ちゃんと入れようと思ったんです。
まぁ、その前段階で長引いてしまったので、次回に持ち越しですが…。
さておき、ケモ状態が速攻でばれたコウジュ。
しかも神嫌いで有名な金ぴかに神だとばれてしまいました。
これは第5次の様にはいかなそうです。
ひょっとするとスーパーウルク人モードが出てきてもおかしくは無い状態です。
とりあえず、この倉庫街編は次回で終わり。
そこからはドンドン話を進めていきたいところですね。
青髭さん居ないし、色々端折れるはず!
そんなわけで、今回は中身薄目でしたが、また次回よろしくお願いします。
ではでは!!
P.S.
FGOの新サーヴァントが色々凄いですね!
ガチャに来たギルガメキャスの宝具もすごかったですが、エルキドゥさんのCVが画伯さんであることに驚き、宝具のかっこよさに驚き、HP回復がパナイことに驚きと驚きの連続でした。
あと、ロリデューサちゃん可愛すぎませんか?
そんなに強くない? 槍が飽和気味?
んなの関係ないです。可愛いだけでも十分招きたいんです!!
けど来てくれませんでした・・・orz
あと、お手伝いに来てくれた上位サーヴァントさん達もまた凄かったですね。
宝具だけなら某動画サイトで見れますが、とりあえずガチャに来るのが待ち遠しいです。そのままでは無さそうな性能でしたが…。
とりあえず、今後の展開も楽しみですね!!
P.S.2
感想の返信また遅れています申し訳ないです。
この年末年始は特に忙しくなりそうで、感想どころか更新もズレそうで悲しい・・・。
また折を見て少しずつ返したいと思います。
P.S.3
どこだったか、ランサーをどう間違ったのかランナーにしてるところを発見し、一人で自爆笑いしてました。
多分もう無いはず・・・。