テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編    作:onekou

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どうもonekouでございます。

今回もちょいとはっちゃけてしまいました。
大丈夫かな、これ・・・。


追記:綺礼が綺麗になってました。申し訳ないです<(_ _)>
修正もありがとうございます。


『stage9:思いつきを数字で語れるものかよッ!』

 

 

 

「けしからん弟子も居たものよなぁ綺礼。時臣の部屋より数こそ少ないが逸品揃いと来た」

 

「アーチャー? 何をしている」

 

 言峰綺礼が父と師への報告を終え部屋に戻ると、ソファーに寝そべり自らが集めていたワインを飲むアーチャーがそこには居た。

 アーチャーは悪びれる様子も無く、言峰綺礼へニヤリと笑みを浮かべる。

 

「どうやら俺以外にも退屈を持て余している輩が居るようだからな、退屈ついでに来てやったのよ」

 

「退屈だと?」

 

「でなければ協会に保護されている身で何を出歩く理由がある」

 

「それは・・・・・・」

 

 アーチャーの言葉に、綺礼は続きを口に出来なかった。

 綺礼とてその理由は分かっていないのだ。

 有るのは訳の分からぬ期待と焦燥。

 得ることができるとも限らぬそれを求めて、気付けば出歩いていた。

 

 しかし、訳知り顔で笑みを浮かべるアーチャーにソレを伝える理由も綺礼には無い。

 

「・・・・・・しかしそれがどうした? それを聞くために私の酒を飲み散らかしていたのか?」

 

「ふん、この(おれ)に飲まれてむしろ喜んでいるであろうよ酒共もな」

 

 綺礼の言葉に傲岸不遜にそう言ってのけるアーチャー。

 だからといってそれに更に言い返したところで響かぬことは綺礼にも分かっていた。

 だから大人しく、綺礼は自身が少しも口を付けることなく中身を無くして転がる幾つもの瓶を静かに拾い集め始めた。

 

 そんな綺礼を見ながら、アーチャーは続けた。

 

「それで、何か見つけ出せそうなのか? 綺礼よ」

 

「・・・・・・私が、何を探すというのだ」

 

「探しているからこそ外に出たのであろう。今のお前は無くした玩具を探す子供のようだぞ」

 

「私が? 子供だと?」

 

 目を見開きアーチャーに聞き返す綺礼。

 

 人類最古の王であるギルガメッシュ(アーチャー)からすれば確かに、綺礼などひよっこと呼べるだろう。

 しかしアーチャーが評しているのはそういう意味ではないのは綺礼にも分かった。

 文字通りに、そういう風に見て取れると彼は言っているのだ。

 それが、綺礼には分からなかった。

 

 アーチャーはそんな綺礼を見て、高く笑い声を上げた。

 

「くく、ははははっ、これは傑作だ。まさか貴様気付いていなかったのか?」

 

 今の綺礼を見てそう笑うアーチャーを、綺礼は睨みつけた。

 しかしそれに動じるアーチャーではない。

 綺礼は、そのまま問いを投げかけた。

 

「何が言いたい」

 

「言ったではないか、今の貴様は見つからぬ物を探し続ける子供のようだと。うむ、実に良いぞ。時臣よりも幾分愉しめる」

 

「・・・・・・」

 

 嫌な嗤い方をするアーチャーから綺礼は目線を反らし、集めた瓶を部屋の隅へと置いた。

 しかしその内心は先程までの彼のものとは程遠く、嵐の海の様に荒立っていた。

 綺礼は反らした(・・・・)のだ。彼の言葉から。

 自身でも形に出来ない内心を、目の前の男が解剖していくのが不愉快であった。

 そして同時に、紐解かれて行かれる様で、答えへと辿り着きそうで、荷を下ろす感覚もまた有った。

 しかし総じて、未知への一歩を踏み出す不安感が彼を取り巻いていた。

 

「話を変えようか綺礼よ。貴様は聖杯に何を求めている? 時臣の様に根源への接続などとつまらぬ答えではあるまい?」

 

 アーチャーの言葉に、綺礼は思わず少しばかり考えた。

 そして気づけば、口にしていた。

 

「・・・・・・根源への接続は、魔術師固有のものだ。私には確かにその願望は無い。そしてそれ以前に、私には聖杯に望むものなど無い」

 

 口にした後に、綺礼はハッとする。

 自身は何故そんなことを言った? 

 唯無いのであれば、無いと口にすることをためらう必要は無い。

 しかし綺礼は今確かに、少しの逡巡の後、自らに言い聞かせるように言葉として出した。

 

 そんな綺礼を見て、アーチャーは尚も面白い物を見る目で笑みを浮かべる。

 

「それはおかしな話ではないか、綺礼よ。聖杯とは、求める者に応じて令呪を授けるはずだ。聖杯を得るに相応しい者を選び出すはずだ。ならば何故、貴様はその手に令呪を持つ?」

 

「それは・・・・・・、いや、私には我が師が聖杯を得るための助力を――――」

 

「それこそ在り得ぬよ綺礼」

 

「―――何?」

 

 綺礼の言葉を、アーチャーは遮った。

 そして続ける。

 

「お前自身が前に言ったではないか。『令呪がこの手に出たから参加することになった』とな。それでは逆となる。つまり、お前自身は自覚していないだけで何か聖杯を得るための願望があるということだ」

 

 その言葉に、綺礼は馬鹿馬鹿しいと返す。

 

「何を馬鹿なことを。私には理想も無ければ悲願も無い。求める物などありはしない」

 

 綺礼は感情を持たない訳ではない。

 実際に今、アーチャーに対して腹立たしい気持ちを持ってはいる。

 しかし、彼は満たされたことが無かった。

 喜びだけではない、哀しみすらも彼を埋め尽くすことは無かった。

 妻が死んでも、哀しみが支配することは無かった。

 愛していなかったわけではない。その筈だ。

 しかし実際に彼の心は、揺らぎはしても震えることは無かった。

 思えば、そこから彼の中には何か矛盾したものが垣間見え始めた。

 

 そしてそれが、綺礼にとって初めての苦悩、悩みと言ってもいいかもしれない。

 彼は教えられるままに生き、自らの信じる神の教えに沿って進んできた。

 だが、教えの通りであるならば綺礼にその様な悩みが産まれる筈はないのだ。

 綺礼の中にある空虚が、ある筈はないのだ。

 しかし実際、綺礼はその何かを埋める物を無意識にとはいえ探していた。

 

 直感的に、探し物の答えを持っていそうな相手は見つけた。

 衛宮切嗣、それがその名前だ。

 だが自分でも、綺礼は何故衛宮切嗣に何かを求めているのかは分からない。

 彼を見ていれば何かが分かるはずなのに、そもそも何を求めているのかが分からず苦悩する。

 

 そんな苦悩を、目の前のアーチャーは嗤っていた。

 

「理想も悲願も無いと来たか。ならば、あと求めうるのは愉悦だな」

 

「愉悦だと? ・・・・・・ありえない。在り得て良いはずがない。愉悦などという罪深い堕落は―――」

 

「何を言う。愉悦が堕落だと? 何故愉悦が罪に結びつく? 確かに悪行で得た愉悦は罪かもしれん。しかし人は善行においても喜びを得ることができる。貴様は何を恐れているのだ」

 

「私には・・・・・・、いや、私は恐れてはいない。ただ、私の中には愉悦も無い。お前の言う通り私は確かに何かを探している。しかし、それが未だ見つかっていないのだ」

 

 気づけば、綺礼はアーチャーにそう告げていた。

 口にしてから気付いたほどだ。

 今までに、これほど何かを求めたことがあっただろうか。

 そしてそれと同時に、今まで彼が培ってきた彼自身が、それを否定してもいる。

 ある意味それは人間らしい悩みだろう。

 更に言えば、アーチャーの言う通りに恐れてもいた。

 アーチャーに言われるまで気付きもしなかったが、確かにそれは、“恐れ”というものだろう。

 そしてやはり、それもまた認めたくない感情である。

 

「良い、良いぞ綺礼。その矛盾は実に面白い」

 

 ワインを煽りながら、アーチャーは続ける。

 

「綺礼、愉悦とは言うなれば魂の形だ。それを未だ持たぬというのは、言い換えれば未だ自らのありようを見つけることが出来ていないということだ」

 

「私は・・・・・・」

 

「そうさな、先ずは各陣営が聖杯に求める物を探るというのはどうだ? 元々貴様の任は各サーヴァントの間諜であろう? そのついでに探ってみよ」

 

「確かにアサシンを使えば可能ではあるが・・・・・・。しかしそれが何になる」

 

「そう急くなたわけ。先ずは、と言ったであろう? あのキャスターとバーサーカー等は更に面白いものが見えるかもしれん。あれこそ、矛盾の塊だ」

 

「キャスターとバーサーカー・・・・・・」

 

 綺礼の記憶の限りでは、どちらも英雄らしからぬ風体であった。

 特にバーサーカーなどは、初見では唯の幼子でしかない。

 その二人は、あの邂逅の場で第5次聖杯戦争を制した上で第4次聖杯戦争に参加しに来たと皆の前で言ってのけた。

 つまりは、一つの聖杯を得るだけでは飽き足らず、更なる願いを秘めてきたということに他ならない。

 強欲だと断ずることは可能だ。

 しかし、綺礼はアーチャーに言われたからというわけではないが興味が湧いてきたのを感じた。

 矛盾しながらも何かを追い求めるという姿に、何か自身の中で引っかかるものを感じたのだ。

 

「他にも居るであろうよ。他者を蹴落としてでも願いを叶えようとする輩ばかりだ。まぁ精々足掻け。そして我を楽しませろよ」

 

 ふと綺礼が見れば、アーチャーはそうとだけ言い残し霞と消えていた。

 アーチャーの居なくなったソファーを見ながら、綺礼はアーチャーが言っていた言葉を反芻する。

 

「矛盾、か・・・・・・」

 

 その言葉が、やけに心に残った。

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逆に考えるんだ。上げちゃっても良いやって」

 

「貴様は私を馬鹿にしているのか!!!」

 

 ショタランサーを抱きしめて離さないソラウ女史を見てケイネスせんせーがぐぬぬってたのでそう言ったのだが、怒髪天を突くといった様子になってしまった。

 しかし、ホールド気味にやばい目でランサーを抱きしめているソラウ女史と、主の婚約者を無理に引きはがせずに居るランサーを見ていると、つい言ってしまったのだ。

 

 ふむ、どうしたものか。

 

 確か、ケイネスせんせーはソラウ女史が初恋の相手で、更に言えばせんせー自身はそれを認めたくはないがやはり無意識に求めているのだっけか。

 まぁ俺も今の姿になる前は健全な青少年だったわけで、初恋のほろ苦さ的なサムシングは分からないでもない。

 だが同時に、こうも思う。

 初恋というのは実らないからこそ良いのだ。

 実際、自分が初恋をしたのだって小学校位だった気がする。

 小学校に教育実習か何かで来ていたお姉さんだったと思うが、むしろ叶っちゃってたらやばい物だろう。

 そして、行動力が無いからこそそれは儚く終わりを告げ、そしてまた前を向いた。

 まぁぶっちゃけ、偉そうなことを言ってはいるが、どんなに思っていても叶わないことだってあるという教訓をそこで得ると思うのだ。

 当然それが全てではないだろう。

 しかし、なまじっか行動力を持った状態で初恋なんぞをするとこじらせる場合があると思うのだ。

 というか目の前にそれ其の物な人が居るわけだ。

 

 ケイネスせんせーは正直言ってスペックが高い。

 魔術の腕前もさることながら、それらに関する知識などにもかなり明るかった筈だ。

 そしてそれを評価され、エリート街道まっしぐら。

 そういった背景があり、無意識にでも思っていた対象のソラウ女史と婚約出来、言い方は悪いが実力で全てを得ることが出来てしまった。

 だから余計にそれを簡単に奪われてしまうのが許せないし、文字通りのサーヴァントでしかない存在相手では沽券に関わるとでも思っているのだろう。

 

 うん、めんどくさい!

 

 とはいえ、だ。

 自分がランサーをショタ化した所為でソラウ女史が振りきれたのだから、それなりに埋め合わせはすべきだろう。

 ソラウ女史がランサーがショタ化したからといって我慢できなくなったこと自体は俺の所為ではないが、その一因はやはり俺にあるだろうしね。

 

「ソラウ女史、ランサーは任せた」

 

「分かったわ」

 

「ソラウ!?」

 

「ソラウ様!?」

 

 俺の言葉に、ソラウ女史は二つ返事で答えた。

 あまりにも当然とばかりに答えるので、俺も少々面食らってしまう。

 そしてそれにはケイネスせんせーとランサーも驚きの声を上げる。

 

「えっと、うん、任せた。代りにケイネスせんせーはちょっと連れて行かせてもらうよ」

 

「分かったわ。任せてちょうだい」

 

「お、おう」

 

「ソラウっ!!?」

 

「ソラウさまっ!?」

 

 うん、どっちにしろ駄目だったろこの陣営。

 とはいえ、だ。

 この状況をどうにかさえすれば、ケイネスせんせーをこちら側に引き込むこともできるかもしれない。

 なら、頑張りどころだろう。

 ランサーはケイネスせんせーに忠義を、ケイネスせんせーはソラウ女史に恋を、そしてソラウ女史はランサーに恋を。

 かなりめんどくさい三角関係だが、ランサー×ケイネスせんせー(順序に他意は無い)ではないのが唯一の救いか。

 とりあえず、切っ掛けはランサーの黒子だとしても、ソラウ女史の気持ちを変えるのは難しいだろう。

 なら、未だ自覚しきっていないケイネスせんせーをどうにかするのが上策の筈だ。

 ランサーの忠義は、まぁ、聖杯戦争自体からは脱落させちゃったし後でも大丈夫だろう。

 

「さて、それではケイネスせんせーや。あんたにはまだまだ世界が広がってるってところをお見せしよう!」

 

「待て、何をする!!」

 

 俺はそれだけ言って、ケイネスせんせーを抱えた。

 しかし勿論暴れるケイネスせんせー。

 なので顎にデコピンをして脳を揺らし、気絶させてみる。

 かなり手加減しながらだったが、何とか上手くいった。

 力加減間違えて爆散とかしなくてよかったよ。

 

 そんな風に内心で安堵をしていると、俺に声が掛かった。

 

「待てバーサーカー!! ケイネス殿をどうする気だ!!」

 

 ソラウ女史に膝の上で抱えられたままそう凄むランサー。

 なんてシュールな光景だろうか。

 しかしお蔭で全く怖くない。

 とはいえ、だ。

 第5次の時もそうだったが、あの形でも戦闘能力は未だ残存中だ。

 さっさと行ってしまおう。

 

「これはランサーにとっても悪い取引じゃない筈だよ。おせっかいかもだけど、この陣営の揉め事はきっと消えるはずだからさ」

 

 それだけ言って、俺はケイネスせんせーを抱えたままランサーたちに背を向けた。

 ケイネスせんせー割と身体が大きいから足を擦ってるけど、仕方ないよね。

 

「待て!! バーサーカー!! ケイネス殿を何処へ!!!!」

 

 入り口のドアにカードを当て、出る場所を弄る。

 そんな俺の背中に掛かる声。

 声の主はえらく高い声になったランサーの物。

 しかしチラリと見れば、やはりソラウ女史にホールドされているランサー。

 抱えているソラウ女史の表情のなんと幸せそうなことか。

 それだけでも、ここへ来た甲斐があるというものだ。

 

「行くなバーサーカー!! というかソラウ様何処を触っているのですか!! あなたの婚約者が攫われ・・・・・・いけませんソラウ様!! どうにかしろバーサーカー!!!!! そしてケイネス殿を何処へ!!!!!?」

 

 これ以上は邪魔しちゃいけないと思うので、目線をドアへと戻し潜った。

 

 

 

 

 

「待てぇ!! バーサーカアアアアアア!!!!!」

 

「ああ駄目よランサー激しすぎるわっ」

 

 

 

 

 

 

 オタッシャデ!

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

「で、ケイネスを連れて来たの?」

 

「うぃ」

 

 イリヤの目線の先には、気絶したケイネスが転がっていた。

 縛られもしていないが、幾ら優秀なケイネスとはいえサーヴァント二人を相手ではどうすることもできない。

 それが故の放置だが、イリヤにしてみればケイネス陣営に介入してくると言ってそのまま出て行ったと思えばこの現状なので、頭が痛い状態だ。

 

「それにしても、なんでここに連れて来たの?」

 

 まぁいつものことかと、イリヤが一通り諦めた後そう質問する。

 そんなイリヤの内心も知らず、コウジュは目を反らしながら答えた。

 

「最初はメイド喫茶に行こうと思ったんだけど、メイド喫茶もどうやらこの時代に無いみたいなんだよ」

 

「待って、ねぇ待って。なんでそもそもメイド喫茶という選択肢が出てくるの?」

 

「いや、ケイネスせんせーにソラウさん以外にも素敵な女性は沢山居るんだよって知ってもらおうと思って」

 

「・・・・・・はぁ」

 

 キョトンとした顔で言うコウジュに、イリヤは思わずため息をついた。

 破天荒ぶりは前からだが、何故そこでメイド喫茶に行こうとするのかが分からなかった。

 いやまぁイリヤにもコウジュがケイネスに女性と触れ合える場を提供したかったというのは分かったが、いつも結果ばかりを求めている故かその思考の道中が行方不明であった。

 

「それでまぁ、他にそういう場所があるかなって探したんだけど、この時代で女の人と触れ合える場ってキャバクラって出てきたんだ。でも俺にはハードル高すぎて無理。それで他にも調べたけど、どっちにしろ俺の見た目じゃねぇ・・・・・・」

 

 そうじゃない、とイリヤは言いたかったが、とりあえずコウジュなりに頑張ったことは分かった。

 それにイリヤ的にはお仕置きする口実もできるし、とりあえず今は放置することに決めた。

 

 そこでふとイリヤは気づいた。

 

「というより、あなた自身がケイネスを誘惑すれば良いじゃない」

 

「・・・・・・イリヤ大丈夫?」

 

剣よ(ゲーデン)

 

「タイムタイムタイム!!!! いやだって俺の見た目だよ!? 一部の変態はともかく、この俺に欲情する性癖をケイネスさん持ってないと思うよ!!?」

 

 コウジュが割と真面目にイリヤの心配をしたが、それに対してイリヤは静かに銀糸の剣を複数浮かべた。

 コウジュは慌てて言葉を繕うが、事実、ケイネスは幼女すきー(ロリコン)ではなかった。

 なのにイリヤは至極当然の様に言ったので、コウジュはイリヤに問い返したのだ。

 

 そんなコウジュにイリヤは、やれやれと言わんばかりに告げる。

 

「あなた、ランサーから魅了スキルを得ているでしょう? それでなくとも妲己・・・・・・ウカノの魅了も持っているでしょうに」

 

「・・・・・・おー」

 

「忘れてたの?」

 

「・・・・・・イイヤ」

 

「目を反らしてる時点で答えじゃない」

 

 イリヤの言葉に目を反らすコウジュ。

 その姿が全てを物語っていた。

 

「にしても、魅了か」

 

「ええ、それなら手っ取り早いじゃない」

 

「けどウカノの手前、魅了するのはなぁ」

 

 ウカノこと元妲己はその魅了の所為で多くの悲しみを背負うこととなった。

 何千年と過ぎた後の世で、復讐者となるほどに。

 それを知るが故に、人を魅了してしまうということに忌避感を持つコウジュ。

 魅了を持つことが悪だとは言わない。

 しかし悪用することは文字通りにいけないことだとコウジュは思っている。

 そんなコウジュに対し、イリヤは現実的に判断していた。

 別にこの先ずっと魅了する訳ではなく、とりあえずの手段として提案したのだ。

 解呪もコウジュ自身でいつでも可能だ。

 何よりも優先すべきは、ケイネスのランサーに対する確執だ。

 それさえどうにか出来れば、他意の無い主従関係を改めて構築出来るとイリヤは思った。

 

 その辺りをイリヤはコウジュに説明した。

 そしてコウジュはそれに、悩みつつも賛同した。

 

「まぁ、一時的なら・・・・・・セーフかな?」

 

「別に悪用するのではないわ。有効活用するだけよ」

 

「うーん、そうだよな。一時凌ぎだし」

 

「そうそう。だから構わずやってしまいなさいな」

 

 幾らかの葛藤は有ったものの、実行に移すことにしたコウジュ。

 それを内心でにやけながらイリヤは見るが、コウジュは気づかない。

 

 そんなコウジュは自身の目元を触りながら、揉みながら、うーんと唸り出す。

 そして暫くの後、何を思ったか空間からマジックを出して頬に点を描いた。

 

「どう?」

 

「駄目に決まってるでしょう?」

 

「デスヨネー」

 

 描いた点をゴシゴシとふき取り、今度は手に黒い泥を生み出してそれを頬へと当てた。

 そしてそれはしっかりと、黒子の体を成していた。

 

 それを見て、イリヤは思わず立ち上がった。

 

「どったのイリヤ」

 

「いえ、何でもないわ」

 

 そんなイリヤを見て、少しばかり嫌な予感がしたコウジュは問うた。

 しかし、イリヤはシレっと返す。

 まぁ気の所為かなと、コウジュは気にしないことにしようとしたが、引き続きイリヤは明らかにおかしな行動を取り始めた。

 

「そっか。って、何で俺の横に来たの」

 

「特に用は無いわ」

 

「・・・・・・抱き付くのは何で?」

 

「他意は無いわ」

 

「あの、当たってるんですけど」

 

「当ててるのよ」

 

「イリヤさん・・・・・・? 魅了掛かっちゃった・・・・・・?」

 

「気のせいよ。でもまぁ―――」

 

「でもまぁ?」

 

 

 

 

「――――少しばかり食べてもいいかしら?」

 

「ESCAAAAAAAAAAAAAAAPEEEEEEEE!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 




いかがだったでしょうか?

最初は割と真面目にやってたんですが、我慢できなくなりました☆
それでまぁ、あちこちで被害が出ているような気がしますが、些細なことです。
とりあえずはこれでランサー陣営攻略じゃないですね!

さて、前半では何やら麻婆とAUOの悪巧み。
原作でもあったシーンですが、ここは抜いてはいけないと思い入れました。
あと入れたい部分と言えば、やはり聖杯問答。
これに関してはコウジュ達の介入があってもライダーの気質的な部分ありきなので変わらない展開だろうと思い入れようと思います。

ではでは、今回はここまでですね。
また次回もよろしくお願いします!!



P.S.
FGOよ・・・、課金我慢するって言ったのになんでキングハサン来るんだよ!!!!
けど、なんとか、踏み止まれました・・・(血涙
いや欲しいですけど、来てほしいですけど、じいじの声聞きたいけど、これ以上は・・・くぅっ・・・。

そして噂ではエレシュキガルも来るかもとの事。
搾り取る気ですよこれ・・・。

と、とりあえずは、お月見イベ皆で頑張りましょう(死んだ目


P.S.2
一部で、コウジュに祝福されると運が吸い取られるなんてデマが出ていますが、キノセイデス。


P.S.3
最近ちょくちょくメッセで頂きますが、コウジュのアダルティックな絵を見かけてもキノセイデス。

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