テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編 作:onekou
一言だけ言いたいです。
私はうっかりじゃない!(集中線
「この貸しは高くつくぞ?」
アーチャーがカッコよくセリフを決める。めっちゃダンディだわ。
いいなぁ、かっこいいセリフがスゴイ似合う。
アーチャー語録には俺も憧れたもんだよ。
仮面ライダーのほうの天道語録も良いよね!
まぁさすがにリアルでは言わなかったけどさ。
かと言って、今の俺が言ったところでまったくと言っていいほど迫力がない。
なに可愛いこと言っちゃてんのこの子レベルである。
「良かったわアーチャー。死んだと思ったんだから」
凜がさっきまでのが嘘のように嬉しそうに笑っている。
そんな凛にアーチャーは少し呆れたような表情を向ける。
「凛、君は私のマスターだろう? だったら令呪の有無で気づいてくれ……」
「うっ……」
なるほど、これが遠坂家のお家芸『ウッカリ』か。
ってか、むしろ呪い…?
そんなことは置いといて、だ。
目の前のアーチャーをどうやって倒そうか。
1:おちょくる
2:逃走する
3:ネタにはしる
4:コマンド
5:SATUGAIせよ!
考えたのは俺だけど何この選択肢。
1は後々仲良くしたいのだから不可。もう遅いってツッコミは無しで。
2はもちろん不可。
3は保留。
4…俺にそんな機能はねぇ。ない…はずだ。
5はどっからきた!?
と、とりあえず3にしようか。
そろそろシリアスも脱出したい。
キリも良いし、ここらで終いにしようじゃないか。
「来い!! ツインドンパッ…じゃなかった…。ツインネギセイバー!!」
俺の両手に現れたのは、見た目は文字通り一対のネギ。
本来は緑の電子な歌姫が持っているものをコラボ武器として、PSPo2が双手剣として再現したものだ。ちなみに類似品として片手剣型、片手杖型なんてのもある。
ついつい太陽っぽい何かが使う武器の名前で言ってしまったが、まじでそのうちにでもドンパッチソードの概念加えてみようかな。
原作を考えたら、効果はギャグ補正が発動しいつの間にか勝ってる…とか?
なんか条件次第では出来そうな予感…。
検証はあとでするとして、手に取ったそれを慣らす為にも一度振る。
うん、馴染む。
見た目はどう考えてもネギなのにまるで刃が風を切るような音を出しているが、そういうものなんだから仕方ない。
「なん…だと…」
「おぅ?」
そんな俺を見て、アーチャーの顔が驚きに包まれる。
いや、よく見るとその視線は俺の手の方、ネギセイバーを見ている。
何に驚いてるんだ? ネギが出てきたこと?
試しに両手を上げてみる。
アーチャーの目線も上がる。
おぅ?
「何故それはネギなのに武器として、宝具として成り立っている……?」
あぁ、そっかアーチャーってその性質の関係で刀剣類の解析ができたっけ。
っていうか、これも宝具扱いなんだな…。
確かにPSPo2内では別コラボとして再現されてたアーチャーの持つ宝具、白黒双剣の干将・莫耶と同じ武器ランク扱いだったけどさ。
けどそうなると、俺が持つもっと低ランクの武器も一応宝具なのかな?
特に込められる概念も無いし、ゲーム脳で考えると壊れないくらいしか思いつかないけど。いや、まさかねぇ…?
そういえば、このネギって初期値で言えば干将・莫耶より強かったりするんだけど、現実となった今ではどうなんだろう?
ゲーム内でその効果の全てを再現してた訳でもないし、アーチャーが持つもの自体も純粋な宝具ではないから比べるのは可笑しいかねぇ?
とりあえず、話してるだけでは何も始まらないし始めようか!
「確かに見た目はネギだ。紛うことなきネギだ。けど!」
地を蹴り、アーチャーへと駆ける。
「っるあぁ!」
「む…」
右で袈裟掛けに斬り掛かるも、それに対してアーチャーは干将を寝かせて掲げ、刃を流される。
そのまま体を回し、左後ろ回し蹴り…を行うも足が短いから軽く後ろに下がり避けられる。
悔しいので左のネギを手首のスナップで投げるが俺に返すように弾かれた。
それを掴み、また距離を開ける。
「ちゃんと剣だろ? しかも……」
近くにあった電柱に一閃する。
ズパッと軽い音と共に電柱の斬った部分に線が入り、スライドするようにずれていき、倒れる。
「切れ味が良いという謎」
コラボ武器だからか干将・莫耶等も含めてだけど大人の事情からか高ランク武器ではなくそこそこの武器としてしか導入されてはいなかった。
だが、同ランクの中では割と使える上に、強化すれば、ゲーム中盤まで使おうと思えば使える程度には…いやまぁそんなマゾいことするのはほぼ居ないけど。
それでも、装備条件レベルが低めだったこともあり、大抵の人がお世話になったであろう武器だったりする。
「ありえん」
「ありえません」
「なんでさ」
「でたらめよ、色々と…」
「何してるのよコウジュ…」
なんか素で皆に、何なのこいつみたいな目で見られてる俺。
というか現実逃避をしたそうな感じ。
それに何でイリヤまで同じ目をしてるのさ。
「なんていうか、ごめんなさい…」
何故かイリヤが謝りだした。
「何でイリヤ謝ってんの!?」
「コウジュが悪いんでしょ!!何でネギなのよ!!」
今度は怒られた。解せぬ。
でも言われてばかりもあれだし、このネギの凄さを教えるとするか。
「こいつを馬鹿にしない方が良いぜ?
なんたって、とある歌姫が持っていたものが原典なんだが、歌いながらネギを振るというだけで何千、何万もの人がノックアウト(萌えた的な意味で)されたんだからな。
しかもそうする内にこのネギは技を内包するまでに昇華したものなんだ」
ニ○動なんて、その歌姫や、その親戚? 達に大半を占拠されてると言っても過言ではないはずだ。
MMDを含め、生前はよく聞いたものだ。
野生の変態技術者の方々の本気を見たときはよくわからず感動したものだ。
そういえばこっちの世界にもあるのかな?
今度探してみるか。
「ネギなのに、何故かすごいものに見えてきた……」
「あ、こんなのもあるぜ?」
一旦ツインネギセイバーを直し、再び両手にネギを出す。
「何も変わってないじゃない」
「全然違ーう!!
右手にあるのが片手剣のネギセイバー。別名、真打・ネギ雪。
そして左手にあるのがネギウォンド、片手杖だ。まったく違うじゃないか」
本来のPSPo2内での設定では、片手剣と片手杖を同時に持つことはできないが、ここは現実。
ゆえに可能になった方法で俺は今使っている。
ゲームじゃないから杖で殴る事も出来たりもする。
「「「一緒にしか見えない(ぞ)(ません)(わ)」」」」
ハモってまで言わなくてもいいじゃない(´・ω・`)
「私は解析できるおかげで分かるが、それの違いを肉眼で見分けるのは不可能ではないかね…?」
今現在敵であるアーチャーにフォローを入れられてしまった。
「もう良い、全員みっくみくにしてやんよ!!!」
この理不尽に耐え切れず、俺はネギを振りかぶって無理やり戦闘行動に戻ることにした。
再びアーチャーへと切り込む。
「くっ…!!」
とりあえず、1番近くて目に付いたアーチャーを襲撃する。
斬り下ろし、袈裟斬り、突き、あらゆる方向からの攻撃を、ただ闇雲に回転を意識しながら、流れるように繰り返す。
「こちらを忘れてもらっては困るぞバーサーカー!!」
アーチャーと斬り合っていたらセイバーも合流してきた。
2対1とか勘弁してください!
セイバーの斬り下ろしをその手を蹴ることで反らすが、俺の軸足へとすかさずアーチャーは斬り掛かる。
その位置取りはスカートの中身が見えてるんですが!? スパッツ履いてるけど恥ずかしいんだぞこっちは!!
仕方ないから軸足も無理やりに地を蹴ることで浮かし、アーチャーの刃を避ける。
だが、空中に浮いた状態にある俺は恰好の的だ。
再びセイバーの剣が俺を真っ二つにしようと迫る。アーチャーも対側の刃を体を捻ることで俺へと振り下ろし始めている。
きっつい!!
でもこのまま真っ二つにされるわけにも、ましてや一回殺したくらいじゃ意味が無いなんてのはまだバラすには早い。
だから、俺は片方を剣ではなく杖に変えた本当の理由を教えることにした。
アーチャーの方は剣の方のネギ雪を投げることで躱し、もう片方をセイバーへと向ける。
「グランツ!!」
「!!?」
ち、流石に直感Aは伊達じゃねぇか…。
セイバーの頭上に形成された光の矢が降り注ぐが、その前に大きく飛ぶことで避けられる。
彼女が居た場所には地面が抉られており、かなりの威力があったことが分かる。
それを見てセイバーは目を見開き驚いていた。
いや、これでも以前やらかしてるんで手加減してるんですよ?
そんな風にほっとしている俺の背後からアーチャーが近寄ろうとするが――
「ダム・グランツ!!」
アーチャーへ向けて直射型の光系統の砲撃を放つ。
砲撃と言ってもそれほどの威力も大きさも射程もないので、アーチャーには軽く避けられる。
丁度俺を挟むようにアーチャーとセイバーが居る状態だ。
「あいつ魔術も使えるわけ? しかも一工程であの威力って何!?」
遠くで凛が叫んでいる。
むしろ威力を落としてるなんて知ったら凜は発狂するんじゃなかろうか…。
しかし俺の今の
今さっきまで力任せの攻撃が多かったのに、中距離でも有用な技を見せた訳だから初見の全員は驚いている。
さっきの神槍に関しては、割と溜めが要るのがばれているんだろう。もしくはあの威力故に近くでは使えないと踏んだのだろう。
だがここに来てのあの技。想定が外れて驚かない方がおかしい。
うん、自分でも思うよ。
長距離、中距離、近距離と、その全ての距離で対応して見せる狂戦士。しかも狂化は別にあるみたいなことを臭わせていると来た。
何そのムリゲー…。
まぁ、持ってるネギ(に見えるもの)の所為でシリアス感も半減だろうけど…。
「本当に君はでたらめだな」
「あはは、自分でも思うよ」
確かにチートだ。能力だけで言えば、全サーヴァント以上に破格のスペックだろうさ。
でも中身が中身だし、色々と余計な感情が邪魔をしているせいでそのチートも宝の持ち腐れ状態なんだよね。
上手く使えばもっとスマートにこの聖杯戦争を終わらせられるんだろうけど、少なくとも今は無理なんだよ。
だから、聖杯戦争を無茶苦茶にするけど許してね☆
俺はネギ(片手杖)を掲げて宣言する。
「こいつは反則だぜ? メギバース!!!」
これは闇属性のフォトンアーツで、効果は一定時間自身のP.P.つまりはこの世界でいうところ魔力がなくなるまで(このチートボディには関係ないが)相手のHPを吸収することができる技だ。
しかも、これは範囲技。
つまり避けられない。
「何ッ!? ぐっ…コレは……」
「力が…!?」
「あんた達の生命力を吸収してるんだよ」
アーチャーとセイバーが膝を付く。
ちょっと卑怯な気もするけど、今日のところはこの位で終わっとかないとね。
あくまでこれは前哨戦。
士郎に聖杯戦争の理不尽さを知ってもらい、決意を一層固めて貰うための邂逅に過ぎないんだ。
ま、まぁ、違う理不尽さだとか、イリヤのストレス発散目的だとか、当初の目的とずれているような気もするが、大丈夫だろう。うん。
最低限の目的は果たしたし、そろそろ帰ろうかとテクニックを切ろうとしたら、バタバタバタと何かが倒れるような音が聞こえた。
はて?
目の前のアーチャーとセイバーはさすが英霊と言うべきか片膝着いてるだけだし…と思ったところでその更に向こうに目が行き、気づいた。
「衛宮…くん…大丈夫……?」
「ぐぅ…」
どうやら威力調整はしても範囲指定をミスっていたのかその向こうの士郎と凜まで効果範囲に入ってしまっていたようだ。
おかげで魔力量の少ない士郎が虫の息になってしまってる。
俺は慌ててメギバースを切り、ネギを仕舞った。
「なんで…私まで……」
え?
「イリヤさん!?」
なんでイリヤさんが倒れてるんでせうか!?
俺はすかさずイリヤのもとへ飛び、イリヤを抱き起した。
そんな俺の首もとを、イリヤはガッとつかんでシェイクしだした。
「な、なんで…私まで攻撃してるのよ!?」
けどすぐに、イリヤは力尽きて倒れてくる
「コ、コウジュ…退くわよ……後で覚えてなさい…」
そう言い残してイリヤは気絶してしまった。
おおぅ…、気を失う寸前にめっちゃ睨まれたんだけど…。
「えっと………やっちゃった?」
しまった…。
威力ばかり気にしていたが、フレンドリーファイア(同士討ち)というものを気にしていなかった。
ゲーム内でも暴走獣化した時くらいしか気にする必要なかったし、完全に意識の外だった!!!
うおおおおお!!! やばいどうしよう、俺のゲーム脳のバカ野郎!!
「ひょっとして君は凛以上のウッカリなのか?」
「それって…私に喧嘩うってない…?」
「私はあんなのに敗れたのか……」
ぬああああああああああ!!!!??
アーチャーにウッカリ認定された上に、セイバーにはあんなの呼ばわりされてしまった。
べ、別に悲しくなんかないからな!?
っていうか、そのウッカリ認定はやめてくれ!!
ホントにウッカリ属性が付きそうだから!!
「うぅ、きょ、今日のところはこれ位にしといてやる!! 月夜ばかりと思うなよ!!!!」
俺はイリヤを抱えて屋敷に向かってその場を飛び去った。
言っておくがこれは戦略的撤退だからな!!!!
いかがだったでしょうか?
完全勝利したコウジュUCとかタイトル悩んだのですが、それだと勝ち確定になるので我慢しましたw
でもどこかでネタとして使いたいです。
そういえば、PSPo2におけるP.A.に関してインフィニティから導入されたモノとの区別が若干怪しいので、間違ってたら教えていただけるとありがたいです。
なら最初からインフィニティ込みにすればよかったじゃんとお思いになるかもしれませんが、大人の事情というやつです。