テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編 作:onekou
にじファン時代にも同じようなことを書いた気がしますが。
猛虎落地勢もとい、平身低頭覇をおこないます。
やらかしちゃいましたからねw
「俺の…部屋……?」
目を覚ました俺の視界に映ったのは、見慣れた自室の屋根だった。
どうやら俺は布団の上に寝かされているようで、掛け布団を除け、体を起こす。
「うあ、なんだこれ・・・」
身体がやけに重い。
布団を除けて体を起こすという、ただそれだけのことがとてつもなく億劫だ。
なんとか身体を起こし、現状を理解するために回らない頭で考えだす。
入ってくる光から考えて、少なくとも夜は明けているのだろう。
しかし、いくら考えても記憶が飛んでいてよくわからない。
「昨日…、俺はあれから…どうなったんだ…?」
コウジュがネギを出した辺りからの記憶があやふやだ。
何か魔術を使って…そこから……、そこからどうなったんだっけ?
駄目だ思い出せない。
「どこかが痛い訳じゃないけど…ホントにダルいな…」
このまま寝ていても答えが出るわけではないので、居間に行くため立ち上がる。
病み上がりのような脱力感が付き纏うが、どうも身体が栄養を欲しているようなので何か口にしないと辛い。
なんだか今日は居間がやけに遠く感じる…。
「おはよう、衛宮くん。もうお昼だけど」
「ああ、おはよう…って遠坂!? なんでここに!?」
なんとか居間に到着し障子扉を開けて中に入ると、何故か先客がいた。
その先客はまぁ遠坂な訳だが、自分の家かの様に湯呑でお茶を飲みつつ寛いでいる。
と言うかほんとなんでここに居るのだろう?
「あのねぇ…あなた昨日の自分がどんな状態だったか覚えてないの? 一人で帰ることができる状態じゃなかったのよあなた達」
どんな状態って…、いやどんな状態だったんだ?
少し考えるが、首をかしげるしかない。というか考えても仕方ないから俺はここに来たんだった。
そんな俺を見抜いたのか遠坂は溜息一つ、説明してくれた。
「簡単に言えば、生命力だけが極端に引っこ抜かれた状態だったのよ。ギリギリまでね」
生命力が?
良くわからないが、その所為で気怠いのか。多少合点がいった。
しかしそうなると遠坂はどうだったんだろうか?
「遠坂は…、大丈夫だったのか?」
「倒れはしたけど衛宮君ほどじゃないわ。あなたは素人のへっぽこでしょ? 魔術耐性がほとんど無いから極端にダメージがあったのよ」
「へ、へっぽこ!? というか話し方が……」
「っ!! …こっちが素なのよ! 悪い!?」
「悪くは無いと思うぞ…? うん」
何故か怒られた。何でさ…。
とりあえず俺の中で遠坂像が崩れたのは確かだけど、学校では見られない遠坂を見ることができて得した気分だ。
「コホン、そんなわけで私はあなたを治療するためにここに来たってわけよ。……実際には治療は必要なかったけどね。何故か勝手に治ってたし……」
後半の声が小さくて聞こえなかったんだが、何だったんだ?
さておき、遠坂は無事だったわけだ。それならよかった。
いや、待て。
遠坂が俺の家に当たり前のように居ることに驚きすぎて気づけていなかったが、この場にはセイバーが居ない。
そういえばさっきあなた達って言ってたような…。
「それであの後どうなったんだ!? セイバーは!?」
治ったと思っていたランサーから受けた槍傷、それが治っていないことは戦いの中で気づくことができた。
コウジュの攻撃を何度か防いだ後、胸の辺りを押さえているのが見えたんだ。
コウジュ自体はアーチャーの攻撃に気を取られたのか気づいてない様だったが、実は危ない状態だったんじゃないか?
駆け寄ろうとしたら遠坂に止められて、そうこうする内にネギが出てきて気を失ったようで……。
まったく、俺は一体何をしてるんだ…。正義の味方になると誓ったはずなのに…。
いや、ともかく今はセイバーだ。
セイバーが強いのは分かったけど、女の子に守ってもらうどころか怪我人の後ろに居るだけなんてのは駄目だ。
なんとかしないと。
「落ち着きなさい。セイバーは無事よ。ただ、昨日のことで大分消耗はしてるみたいだけどね」
「消耗?」
セイバーも無事なのか。よかった…。
しかし消耗?
ひょっとしてさっき教えてくれた、俺が生命力を抜かれていたってのに関係するのか?
「バーサーカーが最後に使った魔術は生命力を吸収するというものだったみたいだけど、アーチャーやセイバーは英霊、つまり現界を維持しているのは魔力だから生命力の代わりとして魔力が間接的に吸収されたみたいなのよ。だから、あなたからの魔力供給を得られないセイバーはほほとんど回復していないわけ。
はあ、なんでこんなのがクラス中最強と言われるセイバーのサーヴァントを召喚しちゃうんだか…。私なら回復なんてすぐなのに……」
「ぐ…、確かに俺は回復とかの魔術は全然だけどそこまで言わなくてもいいじゃないか」
「…ごめんなさい。言い過ぎたわ。私も動揺してるみたい。昨日のバーサーカーは規格外すぎた」
「そうか? バーサーカーなんてクラスが似合わない女の子に見えたけど…。まあ、英霊なだけあって強かったのは確かだけどな」
ネギ使ってたけど…。
でも不思議なことに、確かにあれはネギだったはずなのに、何故だかあれが刀剣の類いだと理解できた。
コウジュがルゥカと呼んでいたあの禍々しい武器と似たような雰囲気を確かに持っていた。
あの時アーチャーがあれを見て、宝具と、そう確かに言っていたはずだ。
宝具って確か、あのランサーの槍や、セイバーの見えない剣とかもそうなんだよな?
遠坂が昨日、宝具とはその英雄の代名詞だと言ってた。セイバーがランサーの槍の真名を聞いて正体を見破ったように。
となると、アレを宝具として使うコウジュって何なのだろう?
くそ、真剣に考えたいのに思考がネギに侵食されてイマイチ脳が蕩けそうだ。
宝具って一体何なんだ…。
「はぁ…。あのね衛宮君」
「お、おう」
考え込んでしまっていた俺を見て、再びため息をつきながら遠坂が口を開いた。
「よく考えてみなさい。昨日のあの子が使ってた攻撃手段」
攻撃手段?
えっと、確か―――。
最初は、両端に湾曲した刃がついた妙に生物の骨格を思わせる武器でセイバーと接近戦をやってたっけ?
それから次は…ああそうだ。槍だ。紅い炎でできた槍。カードから1工程…でいいのか? ともかく宣言だけであれだけの威力があるのにはビックリした。
その次が、ネギか…。
何故ネギ。でも剣。しかしどうあってもネギ。
それが宝具…。
で、次もネギ。
魔術の媒体みたいに使ってたし別のネギとか言ってけど…、やっぱりあれもネギだったよな?
でも使ってた魔術は半端がないものだったな。
光を落とす方はクレーターが出来てたし、レーザーみたいなのは後ろの壁を簡単に貫通していた。
次のやつはあまり覚えてないけど結構離れてたのに一気に何かが抜けたのは覚えてる。
「どう思い出した? だったらわかるはずよ。あの子は、バーサーカーは弱点が見つからない。近距離もケガをしてるとはいえ、セイバーとほぼ互角。遠距離からの不意討ちの攻撃もまったく気にも止めず障壁みたいなのでレジスト。そして、一工程であの威力を持った反撃の炎槍、光を落とすのも、撃つのも、生命力を吸収するのもそうね。
しかも特にひどいのがラストの魔術!!
生命力を吸収って何よ!? 吸収ってことは、こっちがダメージを受ける一方で相手は回復するのよ!? 出鱈目にも程があるわよ!!」
話してる内に怒りのボルテージが上がったのか、肩で息をしながら捲し立てる遠坂。
確かに改めて言われてみると出鱈目だと俺も思う。
でも俺はその前に町でコウジュを見ているからかイマイチ真剣に彼女を敵として認識できていないんだよな。
「ふぅ…ごめんなさい。あなたに文句を言っても仕方ないわよね」
落ち着きを取り戻して、目の前のお茶を飲む遠坂。
その姿はかなり哀愁を漂わせている。
「いや、俺に言うことで楽になったんなら良いけど」
「そう、ありがとう」
「ああ」
間が、間が辛い。
何とか励ましてあげたいが何を話せばいいんだ。
同級生がマドンナで魔術師で敵だけどなんか親切でまったく訳が分からない。
ああでも、いま目の前に居る遠坂の方が自然って感じがして俺は好きだな。
うん、こっちの方が良い。
何を言えばいいか考えている内に頭の中で脱線していると、遠坂がコトンと湯呑を置きこちらを向く。
少しビクッとしてしまったが気付かれてないよな…?
「ところで、衛宮君はこれからどうするつもり?」
「これから?」
「えぇ、聖杯戦争にどうかかわっていくつもりなのかってことよ」
「俺は、10年前の大火災みたいになるようなら防ぎたい…。ただそれだけだ。聖杯なんてものに興味は無い」
あの地獄のような大火災がまた起きるかもしれない。そんなことは到底許されない。許しちゃいけない。
救われたい者も、救いたい者も、ただ燃えて朽ちていった。
俺はただ運が良かった。たまたま爺さんに見つけて貰えたから助かった。
だから、これは俺の義務だ。
「そう言うと思ったわ。言っておくけどあなたその内セイバーに殺されるわよ?
聖杯戦争で召喚される英霊たちにも叶えたい願いがあって聖杯を必要としてる、だから私たちマスターに従ってくれるのよ。あのセイバーだって例外ではないわ」
「セイバーにも、叶えたい願いが……」
セイバーの願いか。
死んでからもなお叶えたい事って一体何なのだろうか?
昨日の衝撃的な出会いからそれなりの時間が経っているけど、未だにセイバーとはゆっくりと話が出来ていない。
セイバーが回復したら、少し話をしてみないとな。
「あともう一つ聞きたいことがあるのよ。昨日のバーサーカーとの戦闘時にあなたセイバーが危なくなった時飛び込もうとしたわよね?」
「あ、あぁ。それがいったい…」
「言っておくけど、前代未聞よ? マスターがサーヴァントをかばおうとするなんて…」
「けど、あんな殺し合いを黙ってみてるなんて…!」
「衛宮君、あなたがやられた時点でセイバーも消えるっていうことを分かってる?」
「それは…」
「それで、どうするの? 殺し合いは認められない?」
「あぁ、おれはやっぱり殺し合いは認められない」
「そう」
遠坂が突然席を立った。帰るのか、戸へと向かう。
呆れさせてしまっただろうか?
しかし、開ける前に立ち止まりこちらへと振り返った。
「最後に忠告、英霊たちを現界させているのは魔力ってさっき言ったわよね? だから英霊たちは魔力があればある程本来の力を発揮できるの。マスターによってはそのためにサーヴァントに無差別に人を襲わせる奴もいるわ」
「なんでそんな…!!?」
「魔術師じゃ無くても、人の魂は力を内包してるから喰わせるのよ、英霊にね。
だから、殺し合いが認められないなんて悠長な事を言ってると無関係な人が死んでいく可能性だってあるし、相手は強くなっていく一方よ。
大災害は止めたい、けど、殺し合いは認められない。どう動くにしてもその矛盾を早くどうにかしないと真っ先に殺されるわよ…」
そう言い残して、今度こそ遠坂は帰っていった。
分かってる。
確かに矛盾しているんだろう。
大火災みたいなことを起こしたくないから、聖杯戦争に参加する。けど、殺し合いは認められない。
でも俺は誰にも傷ついてほしくない。死んでほしくないんだ。
あの時、俺が救われた時、救った側の爺さんが何よりも救われた顔をしていた。
俺はあの姿に憧れた。そして爺さんに誓ったんだ。
だから俺は、あんな理不尽な事を起こそうというやつがいるなら、絶対に許してはおけない。
止めてみせる。
◆◆◆
「……ハッ!?」
おっと、寝てたみたいだ。
いやはや、倒れてしまったイリヤ(俺が原因だけど)をすぐさま屋敷へと連れ、ベッドに寝かせた後にレスタ(回復系光法撃)を使って回復させた。
回復をしたとはいえ気を失ったままだったので、俺は自室に戻り正座待機した。
いやだって、女の子の部屋に、しかもその主は意識が無いのに居座るってのは罪悪感あるし。
あ、正座待機してたのはせめてもの誠意を現すためだ。寝ちゃったけどさ…。
「ふわぁ~、正座しながら寝るとか俺も案外器用になったみたいだな…」
正座のまま寝たからか、身体のあちこちが痛い。
肩も凝っているのか重たいのでぐるぐると回す。
その肩へポンと何かが置かれた。
ギギギと、俺は後ろへ振り向く。
そこには、白い鬼が居た。
「私も驚いたわ。色んな意味で」
とても良い笑顔で白い鬼、もといイリヤはそう言った。
や、やべぇ、鳥肌が止まらねぇ。
そして動けない。
足が痺れてとかじゃなく、蛇に睨まれた蛙のような意味でだ。
「イ、イリヤさん…? 目覚めてたのでせうか? というかいつからそこに…?」
「目覚めたのはついさっきよ。そして私がこうなった原因はどこで何をしているのかと見に来たのよ。ノックをしても返事がないから中を覗いたんだけど、正座をして反省をしていると思ったのに寝ていて少しびっくりしたわ」
「ご、ごめんなさいっ!!!」
頭を地に着けるように土下座をする。
「まったくどういうつもりなのかしら? いえ、寝ていたことは良いわ。そんなことより昨日のことよ…」
顔を上げてイリヤを見る。
イリヤの口は笑みの形を取ってはいるが、変わらず目が笑っていない。
へへ、震えが止まらねぇ…。
アインツベルンの城ですら半袖でも過ごせたのに、氷点下程度無視出来るこのボディなのに、震えが! 止まらない!
「マイマスター…? 目が笑ってないですよー…?」
何とかこの空気を払拭しようとお道化てみせるが、イリヤの笑みが深くなるだけだった。
あ、オワタ…。
「そう? おかしいわね、あなたへの罰を考えていてとても気分は高揚しているのに…」
ど、どSだ!!
どSがここにいる!!
「まずは何で昨日の魔術が私にまで影響があったのかを聞きましょうか…」
「えっと、昨日のは…」
「昨日のは?」
「ごめんなさいテンションが上がって術の制御に失敗しました!!」
再び土下座をして自分の非を認める。
誤魔化しなんてした日にはどうなるか分かったものじゃない。
「そう…」
や、やばい…。
部屋の中が氷点下なだけじゃ無くブリザードまで幻視できる。
どんな罰を下されるんだろう。
とりあえず分かっているのは、ただではすまないことだ。
俺、無事に明日を迎えられたら、あのたい焼き屋さん行くんだ…。
「さて、何がいいかしら? あ、そうだわ」
どうやら決まったようだ。
あれ、おかしいな。イリヤの背中やら頭やらに小悪魔的な羽とか尻尾が見えてる。
何されるんだろ俺。
「コウジュ、あなたの罰は『女らしくすること』よ」
「はは、何を言われるかと思えばそんなこと…って、なんだとぉ!!? 女らしく!?
イリヤは俺に死ねと!!?」
そう訴えかけた瞬間、ニヤァッと口が大きく三日月のようになる。
「くすくす、そんなに嫌なんだぁ…」
こ、怖いんですけど。
そうか、これがよくテンプレ的な言い方をされる笑みとは本来威嚇するためのものというやつか!
というかこの幼女、ほんと幼女がしちゃいけない笑みを浮かべてるんですが!?
「仕方がないわね。手伝ってあげるわ」
突然部屋に魔力が満ちる。
同時にイリヤの全身に薄く刻印のようなものが浮かび上がる。令呪だ。
「イリヤさん!?」
「あなた言ったわよね。あなたの作戦では私は最低限のマスター権限さえあれば良いから、何かあったら遠慮なく令呪を使えって」
「うぃ、言いましたっす。はい。でもこんなことに使うためでは!!」
「そう? いけないわんこに躾をするのってとっても大事だと思うのよ」
「待て。早まるんじゃない。まだ慌てる時間じゃない! そうだ、話をしよう。そうすればイリヤなら分かってくれるはず―――」
「バーサーカー! 令呪のもとに命じるわ!
私が許可するまで『女の子らしく』しなさい!!」
「ぐ…!?」
ドクンと、ラインを通して何かが流れてきた。
それは強制的に俺を圧迫する。
俺の中で何かがずれて、切り替わる。
熱を感じさせたそれは徐々に治まっていき、やがて落ち着いた。
「やっと収まったのですよ……って、え!?」
く、口調が!?
「な、何なのですかこの口調は!? というかイリヤは吹き出してないでどうにかしてほしいのですよ!?」
本当にこの口調は何なのですか!?
令呪のせいなのか考えまで変化しているのですよ!?
というかまるでひぐらしの梨花ちゃまの口調なのですよ!!?
いやにぱー☆とかしませんけども!!
「クスクス、えらく変わったわね。とても似合ってるわよ?
うん、とっても有意義な使い方だわ」
「確かに作戦上、令呪の一つや二つ使っても…ってちょっと待ってください!!
有意義!? これ有意義なのですか!!?」
「えぇ、とぉーっても有意義よ」
満面の笑顔で返された。
「つ…」
「つ?」
「月夜ばかりと思うなよーなのですよ!!! このおにちくー!!!」
窓を開けて城を飛び出す。
こんな家(城)に居られるか! 私は出て行かせてもらうのですよー!!!
「何かあったら念話するわね。あとディナーまでには帰ってくるように」
後ろでイリヤの声がかすかに聞こえた。
けど止まらずに、私は城を後にした。
グレてやるのですよー!!!!
いかがだったでしょうか?
電可愛いよ電! ゲフンゲフン…じゃなくてですね、『!すでのな』を入れたかったけど入れる場所が見つからなかった。残念です。
ああでもどこかでコウジュの本気を見るのです! は使いたいですね。
あ、艦これネタばかりで申し訳ないです<(_ _)>
P.S.
この間、PSO2でいつものごとく服チェンジをしたら、久々にまともな格好してるのを見たってフレンドに言われました。
解せぬ(´・ω・`)