テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編 作:onekou
また少し期間を頂いてしまいました。
今回は例の子と改めて出会うお話です。
日常回です。
「なぁ今更感はあるんだけどさ」
「何よカズマ。あ、まさか今更私の美貌に気付いて欲情しちゃった? 馬鹿ねー、でも遅いわ。いや早くても結果は同じだけれど、あなた程度に私が靡く訳が無いのだから諦めてね」
「・・・・・・」
「ツッコむことも無く目で死ねって言うの止めて!?」
ふと疑問に思ったことを聞こうとしただけなのに、何やら目の前で血迷ったことを言い出した駄女神が居たのでつい言葉にするのも億劫なくらいにただ死んでほしいと思ってしまったが、流石に冗談だったらしい。冗談だよな?
「・・・・・・はあ、俺はふと疑問に思ったことがあったから聞いてみただけだっての」
「溜息を吐くまでにやけに間を感じたのだけど、それで何が聞きたいの? この女神アクア様に掛かればどんな疑問もちょちょいのちょいよ」
これほどまでに不安のあるちょちょいのちょいも聞いたことがないな。
しかし今この場にはアクアしかおらず、そして知っていそうなのもこいつだけなので結局聞くしかない。
「コウジュはすぐに転生を勧めてくるわけだけど、なんで獣人への転生が固定なのかなって思って」
『大丈夫?
カエルぶった斬ってアクアを救出したはいいけどあまりの疲労に嘆くだけでもそんなことを言ってくるのだ。
キラキラした目で言って来るが当然答えはNOだ。
悲しげに拗ねるので少しばかり罪悪感が産まれる気がしないでもないが、そこで折れてしまったらカズマじゃなくてカズコになっちゃうので断固として拒否している。
そんな中でふと疑問に思ったのが先の質問についてだ。
『肉体・感覚強化』『戦闘補助』『自動回復』なんかは喉から手が出る程に欲しい能力だ。
しかし余計な部分として
まあそれに関してはコウジュ曰くの自身に近いカタチの方が加護を与えやすくなるからとのことだが、しかし『獣人化』というのが分からなかった。
別にコウジュを見ていても尻尾がある訳でもないし、ミニスカに多分スパッツ?だから隠れてるってこともなさそうだ。耳も特にイヌ耳やネコ耳をしている訳でもない。
唯一目の瞳孔だけが蛇やネコ科かと思う位に縦に鋭かったのは覚えているが、ほにゃっとした表情でその鋭さも鈍らレベルだ。ああ、あとは戦闘時の身のこなしは確かに人というよりは獣人とかって言われた方が納得できる。早すぎてほとんど見えてないけど。
「ぷふ、そういえばカズマさんてば最弱職の冒険者だもんね」
「おいなんだこの野郎いきなり喧嘩吹っ掛けてきやがって」
プークスクスとニヤニヤしながら笑ってくるアクアに男女平等をもっとうにしている俺はチョップでもかましてやろうと近づく。
しかしアクアはそれに気づいてすばしっこく逃げると、ドアの向こうへと逃げ込んだ。
ここはコウジュが借りている宿なわけだが、今は主不在の為ドアの向こうはただのトイレとなっている。
そこからしばらくすると恐る恐る顔を覗かせたアクアがこちらを見る。
「仕方ないから教えてあげるけど、あの子は普段から軽い認識阻害を自分に掛けているのよ」
「認識阻害? ってことは・・・・・・」
「そういうこと。あの子はケモ耳を普段は隠しているの。尻尾はどっか行ったとか言っていたから無いみたいだけど」
どこかに行く尻尾ってんだよというツッコミは今しても意味が無いだろうと予想が付くので置いておき、それにしてもあの女神さまってばケモ耳幼女だったのか。
ただでさえ属性てんこ盛りなのにまだ上乗せして来るとかあざとい。
とはいえそれはそれで納得できるのである。
例えば馬小屋生活について、臭いが無理だからとコウジュは宿を取った訳だけど、普通に女子的感覚で無理と言っているのかと思っていた。ぶっちゃけ俺も慣れるまできつかったし。ただしアクアは別。
けれどそれは獣人・・・獣神?だから嗅覚が鋭くてそもそも無理だったということなのだろう。
あと遠距離攻撃が苦手というのも、偏見かもしれないけど獣人とかって近寄って斬るとかぶん殴るってイメージが強い。やはりバーサーカーなのでは?
「まあ認識阻害って言っても本当に軽いものだから、ちょっとでも対魔力の素養があれば見破れる程度だけどね。ちなみに私には普通に見える」
「後半の情報今要ったか? 要らなかったよな?」
やはりチョップしてやろうと近づく。
だがそれが分かるとアクアは更に身を隠した。
「ちょ、ちょっとカズマさん私ってばちゃんと教えてあげたんだから離れなさいよ! コウジュが居ないから今ここはただのトイレなのよ!?」
「うるせぇそこでトイレの神様やってろ!」
「水ぅ! 私は水の神様ですぅ!! 誰が水洗便所の神様か!!」
「いやそこまでは言ってない」
と言っても実際此処でずっとこうしているのも意味が無い。というか疲れているので面倒だ。
俺は一つ嘆息して椅子に戻る。
ジャイアントトードを倒してからまだ数時間だ。
当然ながら身体的にも精神的にも疲れがドッと溜まっている。
今は戦闘後に風呂屋へ直行し、その流れで昼御飯を食べて宿屋に戻って休憩中というわけだ。
腹もいっぱいになり、疲れもあってかまだ日も出ているというのに眠気が襲い始めている。
ジャイアントトードの討伐に出発したのは午前中だったのだが、色々あり過ぎて気分的に今日はもうお仕事終了だ。
晩御飯はコウジュが手にしていた美味しそうな煮込みハンバーグというのが決まっているし、工事の日雇い仕事と同じ分をもう稼いだのだから晩御飯までゆっくりしても罰は当たらないだろう。
「ところでそのコウジュはどこに行ったんだ?」
昼ご飯を食べた後フラッと居なくなったのだ。
これは今に始まったことではないのだが、猫の様に突然出掛けてはその内に帰ってくる。
いやまあ俺が出掛けていない分よく見かけるというのもあったのかもしれないが、帰ってきたらいつも機嫌良さそうに鼻歌なんかを歌っているので前々から気にはなっていた。
なので、折角話題になっている訳だし聞いてみた。
「さあ? あの子ってばジッとしていられない性質だし、どこかで歌ったり踊ったりしてるんじゃないかしら?」
うん、やっぱりこいつに聞くのが間違いだったな。
◆◆◆
「んあ?」
急激な魔力の高まりを感じたのでそちらを向くと同時、先程感じた魔力は霧散するように消え去った。
そしてその代わりにローブを羽織り大きな帽子を被った女の子がそこに倒れていた。
「わ、我が覇道が・・・・・・」
色んな意味で大丈夫かこの子。
というか、もしかしなくてもさっきの急激な魔力の高まりはこの子が原因か?
けどここは町中も町中、ど真ん中だ。
そんな所で魔力量的に大魔法クラスのものをぶっ放すようなお馬鹿さんはいないだろう。
転生してすぐに貰った力の制御が上手くいかずビルのてっぺんをふっ飛ばしてしまった幼女がどこかには居るらしいが、そんなもの稀だと思うのだ。おいこっち見んな。
ゲフンゲフン、さておき倒れている子をそのままにも出来ず、俺は近寄った。
何故か周りの人達はその子に近寄るのを躊躇っていたのだが、何かあるにしても放置は心苦しい。
俺が近寄ると『ザワッ・・・ザワッ・・・』とざわつく。
何なの!?
「おーい、大丈夫かーい?」
不安な気持ちを持ちつつ、恐る恐る声を掛けた。
ピクリと少女の身体が動く。
良かった、意識もあるようだし見た感じ衰弱かな?
俺は近づき彼女の横へしゃがむ。
うん、違うわこれお腹空いてるんだ。
俺の耳が彼女のお腹から空腹を訴える音を感じ取った。いや俺でなくても聞こえるわなこれ。
まあともかく一安心、と顔を上げてどこか彼女を寝かせられる場所が無いかと探そうとした瞬間、ガバリと少女が身体を起こした。
俺と似たような紅い瞳と視線が交わり―――、
―――バチン!
「んなぁ!?」
「打ち取ったり・・・・・・ガクリ・・・」
何故か突然俺の胸を横からビンタして来た。
爆とまではいかないが巨ではあるので、横から
服の胸部分はゴム素材なようなそうでもないようなちょっと謎仕様な薄いインナーを剥き出しにしている状態なので、余計にジャストヒットしてしまった。
ぶっちゃけ地味に痛い。
何とかいう靭帯が引っ張られてか、そもそも結構な勢いで叩かれたので肉が引っ張られてか、思わず自分で抱えちまう位には痛かった。仕事して自動防御。
お蔭で思わず涙が出そうになる。
とうの下手人はというと何やらやり切った顔で再び地面へと倒れ込んでいった。
ガクリとか自分で口にしていたから寝たふりかと思いきや今度は意識も失ってしまったようだ。
何でこの子は俺の胸をビンタしたの? というか力を振り絞って叩かれないといけないの?
転生してかれこれ100年以上を体感で過ごしてきた身だが、今までで一番意味が分からない状況な気がする。
どうしようかこの状況、と思って改めて周りを見ると目を反らされた。
えぇ、自分で処理しろってことですかこの状況を・・・・・・。
仕方なく俺は立ち上がり、改めて少女へと近づきそのまま抱きかかえる。
身長的に少女の方が大きくはあるが人一人程度、ましてや少女程度抱えたところで重たくは無い。
「コウジュちゃん、こっち来な! 場所を貸してあげるよ!」
「ありがとうおばちゃん!」
見れば噴水の近くで宿屋をやっているおばちゃん――実際は年下なんだろうけど――が手を振りながらそう言ってくれたのですかさず返事をする。
ありがてぇ。
おばちゃんにはいつもお世話になっているが、今日も今日とてお世話になりそうだ。
・
・
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「先程は失礼しました」
奥の部屋にあるベッドから起き上がって来たらしき先の少女が、俺と目が合うなりそう言って来た。
「あー、まあ意識がもうろうとしていた結果って思っておくよ」
「そうして頂けると助かります。私としたことが・・・・・・」
そう言いながら目を伏せる少女。
魔女っ子然とした恰好をしていることからウィザード系の職業にでも着いているのだろう。
頭がすっぽり埋まってしまいそうなほどの黒い魔女帽子に、黒いローブ。首元までのおかっぱな黒髪は何処か懐かしさを感じさせ、利発そうな瞳は俺と似たような紅い瞳をしていた。ただし片目には眼帯を付けている。
ふむ、やっぱり今目の前にいる子があんなことをしでかしたとは到底思えないし、やはり空腹とかもあって意識が朦朧としていたのだろう。
何かしらの理由があったんだろうけど、普段のこの子なら理性で抑えられていたんだと思う。推測でしかないけど。
お腹が減るとどうしようもなくなるのはよく分かるし、忘れることにしようじゃないか。
そう思い作業に戻ろうとすると、少女は怪訝そうな目でこちらを見て来た。
チラッと見ると、じーっとこちらを見たままの少女。
何じゃらほい、と首を傾げると少女はゆっくりと口を開いた。
「あの、失礼ついでにお聞きしますが、何をなさっているので?」
「料理だけど」
そう、俺は今おばちゃんの宿屋にあるキッチンに立っていた。
そして話をしながらも手は止めず、手元の食材を調理していた。
「えっと、何のために?」
「そりゃ食べるためでしょうよ」
「その量を?」
「この量を」
うんまぁ言いたいことはよく分かる。
俺が今刻んでいるキャベツだけでも10人分は下らない量だ。
しかし仕方ないのだ。
実は、今の俺の身体は『創造』の機能が無いからか、前以上に燃費が悪くなっていたりする。
だから戦闘後は滅茶苦茶お腹が減る。
確かに身体の中のマナ的なエネルギーは自動回復するし、しかもこの世界の常識からしてもおかしい速度で回復する訳だが、今までの様に無から有が産まれる訳ではない。
特性上死ぬことはないが、今まで以上に空腹というバッドステータスは俺を蝕むのだ。
そんなわけでカズマたちと普通に食事を取った後に追加で食べに出るのも屡々あったりする。
というか今日がまさにそれだ。
いや別にこの大食いがバレるのが恥ずかしいとかじゃなく、ほんと前以上に大喰らいになってしまったため食事における時間が大幅に違ってくるのだ。流石に俺が食い終わるのを待ってもらうというのは申し訳なさすぎる。
勿論それだけのエンゲル係数を維持するには唯の討伐クエストだけでは足りないので、路上ライブ紛いの事をしているというわけだ。
「まさか噴水広場で歌を歌ってお供え物を貰っていたのも?」
「お供え言わないで? ただの御ひねりだからね?」
何だかその言い方だとお地蔵さまのようだ。
まあこれでも神をやっているわけだし 実際に貰ったこともある。
だけどアレは信者を増やそうとかそういうのじゃなくて単なる路上ライブ的なものだから。
「失礼、兎も角それらはあの場に居た人達から貰っていた品ですよね? そういった場合そのまま貨幣などを貰うのが一般的と聞きましたが、どうしてあなたの場合は食糧ばかりなのですか? あまりにも食料が多いので私もお供えと言ってしまったわけですし」
「あーそれは―――、」
そもそも最初は路上ライブみたいなのをやろうとして始めた訳ではなかった。
その時の俺は、この世界に来たことで食料を自分の手で地道に確保する必要が出てきたため、どうしたものかと噴水の淵に座りながら悩んでいたのだ。
しかし人々が生活する姿を見ていたらその内に何だか楽しくなってきたのだ。
行き交う人々、唯々楽し気に笑い遊ぶ子どもたち、自分の店の商品を道行く人々に宣伝する店員さん、今日は何処へ行こうかと相談する冒険者たち。
それはそれは幸せそうな光景だった。
気付けば、鼻歌を歌っていたらしい。
その内に指でリズムを取り始めた。
いつの間にやら歌詞が混ざり始めた。
そして一頻りすっきりしたところで歌を止めれば、俺の方を皆が見ていた。
じぃっと皆が見るものだから恥ずかしくなってその場を立ち去ろうとするとまさかの投げられてくる硬貨。
こういう時のお捻りって前に置いた箱とかに入れるもんだろうに何故か俺へとビシバシ当てて来るもんだから最初はイジメかと思ったぐらいだが周りの雰囲気的にどうやらそれは違ったらしく、アンコールの声が出始めた。
そこからは割とやけに近く、いつの間にかアイテムボックスの中の楽器やらを取り出し、本格的に演奏を始めたのがそもそもの始まりと言える。いつの間にか祭の様にそこら中で歌えや踊れやの騒ぎになったっけ。
その後はそう、偶にで良いからやってほしいと言われ、でも食費を稼がないといけないと言うとなら食べ物を用意するからやってほしいと言われ、気付けば聞きに来る人達がそれぞれ食べ物を持ってくるようになり、あまりの量にどこで料理しようか悩んでいたら宿屋のおばちゃんにうちを使いなと言われたのがついこの間の事だ。
「―――とまぁそんな感じだね」
俺が歌う様になった流れも含めて少女に説明すると、何故か少女は可愛そうな子を見るような目になった。
「つまり食べ物にほいほい釣られて歌うようになったと」
「確かにそうとも言えるけどチョロい子みたいな言い方しないでくれませんかねぇ!?」
あながち間違いじゃないから強く言い返せないけど食べ物貰ったからって誰にでも着いて行くわけじゃないからな!?
これはそう、ある種のビジネスなのだ。
俺は歌って、ついでにしれっとうすーく
完璧な流れだと思う。
あとその結果食材確保系のクエストの需要が高まったのには笑うしかないが。
そうこうする内にキャベツは刻み終わり、それを大皿に敷き詰めるように盛り付ける。
それを持って近くで火にかけていた鍋へと近づきその中で調理していたものを箸で取り出し乗せて行く。
うん、良い匂いだ。
そこまでしたところでふと視線を感じる。
「どうした?」
「・・・・・・いえ別に」
そう言いながら目を反らす少女だが、目の前で香ばしい匂いを放つそれへとチラチラ目線が引き寄せられている。
「ふむ」
皿をスッと少女の顔の前を通るように動かす。
するとゴクリと喉を鳴らす少女。
「ふむふむ」
少女の目の前で特製のソースを掛ける。
各種ソースや果物、トマトなどをじっくりと煮て作ってもらったソースだ。
それが熱々のソレの上に掛けられ、香ばしい匂いと熱によって沸き立つソースの香りとが絶妙にマッチして鼻孔をくすぐる。
俺はそこから一つ箸で摘まみ、ふぅふぅと息を吹きかけて十分に冷ましてから口の中へと放り込む。
舌で噛み千切ればサクリとした表面の次にじゅわリと肉汁を染み出させる柔らかい肉がそこにはあった。
部分的に絡まったソースは塩コショウで下味をつけたお肉によく合い、少し酸味を持ったソースが後味をスッキリさせてくれる。
口の中で味わうように噛めば、味は濃いのに後味は変に残らず、また次の一口を欲してしまう。
思わず白ごはんやビールが欲しくなるというものだ。
迷わず俺は近くに前もって置いてあった『しゅわしゅわ』という喉越しの良い飲み物を手に取り、ごくっごくっと喉の奥へと送り込む。
思わず全部一気に飲み切ってしまい、傾けていたジョッキを近くに置けばふぅと溜息のように大きな息を出してしまう。
「―――で、食べ物にほいほい釣られてなんだって?」
「私が悪かったのでその美味しそうなものを私に分けてください」
勝った! 第3部完!
とまぁ冗談はさておき、勿論独り占めする気は無かったので少女の分を切り分ける。
「これは何という料理なのですか?」
「これは豚カツだよ。豚肉を揚げた料理さ」
「ほう、豚カツ・・・・・・」
とりあえず調理場でそのまま二人して食べるのもアレなのでさっさと盛り付けを終わらせて食べる場所として用意してくれてある隣の部屋へと向かう。
その途中で貸してくれているおばさんにも渡して、少女と共に食事の席へと改めて着く。
そこであることに気付いた。
今更ではあるが俺はまだあることをしていなかったのである。
「そういえばまだ自己紹介してなかったね。俺の名前はコウジュ。しがない冒険者の一人さ」
「・・・・・・あっ!?」
うんごめん、席に着いた瞬間もう食べ始めるとは思わなかった。
少女はフォークで既に豚カツの一切れを口に運ぶ寸前だった。
少女は、手に持つフォークの先と俺を何度か交互に見て、苦渋の決断をするかのような表情をした後、静かに立ち上がった。
いやほんとごめん。
そんな少女は、先程の苦虫を潰したような表情を頭を振ることで吹き飛ばし、次の瞬間には不敵な笑みを浮かべた。
そしてバサリとマントを翻し(然程広くない室内なので壁に思いっきりぶつかっている)、ポーズを取りながら俺へとその紅い眼光を向けた。
「我が名はめぐみん!! アークウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法たる爆裂魔法を操りしものッ!!」
「お、おう」
色々まだわからんことだらけだけど、とりあえず分かったのはこの子厨二病だってことだった。
いかがだったでしょうか?
あまりネタにも走らず順当に出会った感じですね!
けれどまぁこれで漸くメインキャラの一人と出会うことが出来ました。
その真価は未だ発揮されていませんが(して良いかはさておき)、これだまた一つカズマパーティが楽しくなりますね!
それにしても初対面で胸ビンタされるコウジュ。
目を反らした人々はさてはて紅いのに近づきたかったからなのかそれ以外の理由なのか・・・。
さて、それでは皆様また次話にてお会いしましょう!!
ではでは!!
P.S.
この度の大雨の所為で広い範囲で大きな被害が出ています。
皆様の方は何ともありませんでしょうか?
私の方は近くの道が何本か使えなくなった程度で済んでいますが、twitter等での知人の中には生活を脅かされる目に遭っている方もいらっしゃるようです。
被害に遭われた皆様やその周囲の生活が早く復興されることを願うばかりです。