テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編    作:onekou

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どうもonekouでございます。

今回は繋ぎ的なお話です。

あ、後ろに意味深とかつけちゃだめです。


『stage14:幼女逃走中』

 

 

 

 どうもコウジュなのです。

 令呪のせいで女の子を強制されているコウジュなのですよ。

 

 

 くっ、自分ではいつもどおり話しているつもりなのに勝手に変換されてしまうのです…。

 これはもう、令呪という名の通り呪いなのですよ。

 

 

 一応、自分で解除できないか試してみたのですが、分かったのは今の私では解除は不可能ということなのですよ。

 

 もちろん城を出てすぐ、森の中で解除をしようと状態異常回復のフォトンアーツやアイテムを使ったのです。

 けど…、けどすぐに呪い状態に戻ってしまうのですよ。

 

 令呪はマスターが自身のサーヴァントの主である証であると同時に、たった3度だけ可能な絶対命令権。

 だからと言って、見習いとはいえ神様なチートパワーが令呪に負けるだなんて思えなかったので、次は能力の方を使うことにしたのですよ。

 結果は同じように一瞬解除できてもすぐに呪い状態へ戻ってしまうのです……。

 

 そこでふと思い出したのは携帯電話(アカシックレコード)、ついつい色々と癪に障るので使うのを控えていたのですが、今となってはそんな甘いことは言ってられません。

 

 取り出して、使用方法を思い出す。

 今回はヘルプを見るわけではないから、補足として言っていた“力を流し込む”というものを試す。

 

「とりあえず…入れるのですよ…」

 

 力の使い方はそれなりに練習したから割と容易なのです。

 サブカルチャーの知識があるからイメージがしやすいというのもそれなりにあるでしょう。

 

「むむむ…」

 

 画面を見るとアンテナが立ったのです。

 しかし次はどうすれば?

 

「あ、ネット検索みたいなのはできるのですかね?」

 

 

 ピコピコとあちこち調べているとどうやら普通の携帯のようにネット接続できるようで、それがアカシックレコードにつながっているようなのです。

 操作してそのページを呼び出す。

 そこに表示されていたのは――。

 

「Goog〇e検索…だと…、なのです」

 

 ちょっとしたネタにも“なのです”が付くとかこの自動変換優秀過ぎなのですよ。

 正直邪魔くさいのです。

 これでは梨香ちゃまやら某駆逐艦ちゃんとキャラ被るじゃないですか。

 この口調は可愛い子がやるから良いのであって、中身男の私がやってもキモイだけなのですよ。

 

 はやく戻らないと(使命感

 

「と、とりあえず検索項目は私の状態…で、でるのでしょうか? ってうわ、まじで出たのです…。

 何々、『現在令呪によりお仕置き中。令呪の効果によりコウジュ自体に少女らしくあれという意識誘導が行われており、コウジュ自身が自身に令呪からの命をかけている状態のため解呪しても、自分で呪ってしまっている。また、コウジュ本人が令呪とはサーヴァントへの絶対命令権というイメージを持っていることも強制力を持たせている要因である。現状能力は暴発に近い状態であるため、解呪を成功させるには自身の能力を現在より展開させるか、マスター本人に再度令呪を使ってもらう必要がある。つまりドMですね』

 って、ドMじゃないのですよ!?」

 

 なんでGoog〇e先生に馬鹿にされているのですか!?

 本家本元とは違うのでしょうけど、何故にドM扱いされねばならんのですか!?

 

 バシっ!!と、また地面に携帯を叩き付ける。

 しかし、地面を抉るだけで携帯は無駄に新品同様の光沢を変わらずに見せている。

 相変わらず腹立たしい。

 

 ふぅふぅと肩で息をしているのを落ち着かせ、携帯を拾いにいく。

 

 腹立たしいのですが、現状が分かったのは確かなのです。

 捨てたいのは山々なのですが、さすがにそうもいかないですからね。

 

 大人しく、仕様がなく、携帯を仕舞ってこれからのことについて考える。

 

 それにしてもまさか解呪できないのが自分の所為だとは…。

 『幻想を現実に変える程度の能力』は自分の心の在り様で効果が影響される能力。

 だから、私の心が少女であるようにと意識誘導されてしまっているから解呪は不可能ということなのですか。

 しかも私はこの能力を扱いきれていないのです。

 つまり心のどこかで不可能であると思っているのです。

 

「ははは…、レベルアップするまではこのままというわけなのですか…」

 

 当然イリヤに解呪してもらうという選択肢はない。

 これは女の意地なのです! 

 

 ……ちゃうのです、男の意地なのです!!

 

 ぬぉぉぉぉぉ!! いい加減にしやがれなのですこの呪い!!!

 

 ともかく、レベルアップしてこの補正を解呪するのです。

 私の敵は私自身。

 少年マンガにありきたりな展開ですが、それもまた一つの真理。

 

 負けないのですよ!

 

 

 そう心の中で誓った瞬間クゥ…、と音が鳴る。

 音源は自身のお腹なのです。

 

 決意をしたは良いですが、気持ちに一区切りついたからかお腹が空いてしまいました。

 昨日から何も食べてないから余計なのですよ。

 

 とりあえず町に行って何か食べましょうか。

 

 もう慣れたもので、樹の上を飛び跳ねながら街へと至る。

 商店街へとたどり着いた私はとぼとぼと歩く。

 

 ぬ? 何やらまた視線が…。

 

 あ!! 服が初期のコスプレ系のままなのを忘れていたのですよ!!

 コラ! 写メを撮るななのですよ!! 呟くんじゃない!!

 これはコスプレではありません!!

 

 急いで、路地裏へと走る。

 恥ずかしいですが、ここで着替えるしかないのですよね…。 

 キョロキョロと周囲を見回し、人が居ないことを確認。

 

 今です!

 

 アイテムボックスからリズに貰った上下を瞬時に取り出し、上へ投げる。

 すぐさま手を自らの服に手を掛け、脱ぎ捨てる。ただし、この服は複雑だ。

 まずは帽子を外し収納。

 そして服。

 まずは胸元の留め金を外し、両袖を外す。

 インナーシャツも脱ぎ去り、下着はまだあるとはいえ冷えた外気に肌が触れブルリと震えてしまうが躊躇している暇は無い。

 腰ひもをほどき、スカートの留め金を外し脱ぎ去る。そのまま流れるようにスパッツも脱いでしまう。シュバルツシルト領域? 知ったことではない。

 そこでタイミングよく落ちてきたセーターを被るように着て、ジーンズにも両足を通しホックを留め、チャックを上げる。

 最後に脱ぎ散らかしたものを回収し、アイテムボックスへ。同時に周囲の再度警戒。人気は無し。

 

 この間実に3秒! 無駄にチート性能を持つこの身体の勝利なのです。

 

 ふぅ、ゲームにある服というのは実際にあるとほんと不必要に複雑なのですよ。

 見目の問題であるのは分かっているのですが、服というものの命題を考えさせるのです。いや面倒なので考えませんけどね。

 

 ともかく着替え終了。

 これで街中を歩いても不振に思われはしないでしょう。

 

「はぁ、今日は厄日なのですよ…」

 

 えらく入り組んだ路地裏を歩く。

 疲れた精神を、仄暗い路地の気配が余計に陰鬱にさせる。

 こんな所はさっさと離れるべきなのですよ。

 テクテクと、歩いていくが次第に冷や汗が出てくる。

 あれ、こんな道を通ったですかね?

 自分では大通りに出ようと思っているのですが、どんどん奥に行っているような…。

 

 はっ、これも少女補正のせいなのですか!?(※違います)

 

「そ、それにしても…今日はどこに泊まりましょうか…。出てきた手前、帰るのもなんですし…むぅ?」

 

 違うことを考えることで迷っていることを誤魔化そうとしていると、視界の端に突然明るい色の何かが移る。

 そちらへ目をやると、隅にあるゴミ山の中にマネキンみたいなのがある。その服が明るい色の為かこの暗い路地で目についたようですね。

 いや、あれって……人!?

 

「だ、大丈夫なのですか!?」

 

「……」

 

 慌てて近寄り、倒れている女性を抱きかかえて声を掛けるも反応はない。

 脈…はあるですね。

 呼吸も、浅くはあるがしているようです。

 しかし開かれた目には力が無く、何かを吸い出されたような……。

 

「返事が無いただのしかばn…ってネタをしている場合じゃないのですよ!!」

 

 えっと、こういう時は何をすれば!?

 人工呼吸!? 心臓マッサージ!?

 いやいやいや、どちらも必要ないですね。

 

 そこでふと気付いた。

 

「あ、あれ、この服って穂群原学園の…。というかこの人どこかで見たような……」

 

 はて、誰でしょう…?

 原作キャラ?

 

 

「って、だから早く治療しないと!! えっとえっと、レスタ!! レジェネ!!」

 

 とりあえず回復+状態異常回復を使ってみる。

 これなら、死んでない限りは大丈夫なはず!

 

「う…あ……。私…一体……?」

 

 よかった起きたみたいなのですよ!!

 しかし、未だ活力というべきものが弱い。

 まるで、私がメギバースによって力を抜かれた士郎達の状態をもっとひどくしたように……。

 

 ああ、なるほど。サーヴァントですか。

 

 心の中で何か黒いものが芽生えるが、そんなことを気にしている場合ではない。

 目の前には今尚弱々しい彼女が居るのです。

 

「大丈夫なのですか? ここは路地裏なのです、あなたはここに倒れていたのですよ」

 

「倒れ…は! あいつらは!? 慎二と紫の、うぐ…」

 

 改めて声を掛けるが、何かに怯えるように私に抱き付きながら周囲を警戒する彼女。

 しかし、今回復した分だけでは何かが足りないのか、すぐに頭を押さえてふらつく。

 

「急に立ってはだめなのですよ。体力は回復できても精神的な疲れはまだ残っているはずなのです」

 

「回復? いや、それより君は…?」

 

「私ですか、私は通りすがりのかめん…じゃなくて、あー、魔法使いなのですよ」

 

「魔法使い…?」

 

 少し訝しんだような眼でこちらを見てくるのですよ。

 ついつい、怯えた彼女をどうにかしたいという思いと、あとはまぁ様式美としてネタを言いそうになったのですが修正します。

 その後に出たのが魔法使いという単語もあれですけど、あながち間違いではないですし良いですよね?

 

「ハハ…。今更魔法使いが出ても、おかしくは無いか…」

 

 私がお道化て見せれば、力なく笑いながら彼女はそう返した。

 

「それよりあなたはどうしてこんな所に?」

 

「ええっと…襲われたんだ。慎二っていう同級生と、あと、紫の髪の変な女に…」

 

「慎二?慎二って、間桐の?」

 

 間桐慎二。紫の髪の女。このタイミングで路地裏。

 そしてこの色々抜かれた後っぽい状況。

 穂群原学園の生徒でもあるし、ひょっとしてこの方は…。

 

 

 

「そういえばあなたの名前を聞いていなかったのです。私はコウジュなのです」

 

「私? 私の名前は美綴綾子だよ」

 

 

 

 おおぅ…、やっぱ姉御っすか。

 




いかがだったでしょうか?

今回は先にも言った通り繋ぎ的なお話で短めです。

式さんにしか見えないと言われてる姉御ですが、実は少女趣味で可愛いお人だとか。
型月作品を全部やってるわけではないのでそのシーンを見ていないのが惜しまれる。
いや、そういうギャップってイイモノだと思うのですよ。

さておき、Fate3話。なんですかあのバーサーカー。あとイリヤが強いw
自動ファンネル使える幼女とかどういうこと!? ニコニコさんで見てたら「見てるかプリヤ難民、これがイリヤだ(ドヤァ」みたいなコメがいっぱいで吹きそうになったんですが。

あ、こっちのイリヤはそんなことしない…と思うですよ。メイビー。

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