テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編    作:onekou

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どうもonekouでございます。

stage0となっていますが、召喚された者の特典内容とかその辺のテンプレでございます。

次話の前書きにて纏めておきますので、苦手な方は飛ばしてください。

では、どうぞ。


『stage0:チートな転生物語』

ふにふにふにふに―――。

 

 

   ふぁっさふぁっさふぁっさ―――。

 

 

 

 

「やわらかい…。それにふっさふさやし…」

 

 自らの二の腕を摘み、続いて視界の端でふぁっさふぁっさと自分が動くのに合わせて自己主張してる髪を触る。なんか耳がもぞもぞする。垂れ下る長い髪を見れば仕方ないか。

 

「つまり、どういうことだってばよ?」

 

 次は手を腰の辺りに持っていき…、そこで嫌な予感がして手を前に持っていく。

 

「無い。というか見えない」

 

 触覚だけでなく視覚においてもその状況を確認するため――ひょっとしたら勘違いかもしれないし――目線を下にやると大きな双子山が邪魔をして状況を確認できない。ただ、その双子山が別の証拠として俺の目の前に立ちはだかってる訳だが。文字通り。

 

「なん…だと…」

 

 そこそこにアニメやらのオタク文化に手を染めている20歳大学生な俺。もちろん男。しかし明らかに、なにゆえにか女の子なう。いや、よく見ると手や足が短いし、元の身長から考えて130センチ有るか無しか。つまり幼女?

 

「というか、何か見覚えがあるなこの服」

 

 上衣は、着物のように前腕部に対して大きく開いている袖口、それが胸の高さで前後の紐によってぶら下げられ、後はそれとは別にピッチリ体に張り付くようなゴム製?の縦筋がアクセント程度についているインナーが臍より上までの丈であるのみ。

 下衣は、白のミニスカートを大きなリボンで結んでおり結び目が腰に来るようにしている。立っていても身長が低いため垂れたリボンが地面で擦れそうになっている。靴は膝まであるレザー系のブーツで、それによって無駄に絶対領域が作られている。

 

「ふむふむ、いやーな予感がする件…。お?」

 

 視界の端で何かが光る。鏡? おお、全体の確認には丁度良いな。何という親切設計。

 

「……」

 

 いや、これはある意味心折設計だ。だって幼女化した自分が確定してしまったわけだから。くそう、泣きそうになった顔がかわいいじゃねぇか。あ、これナルシストになるのか…?

 

さておき――。

 

「これは…Koujuになってるってことか…」

 

 ロリで銀髪、そして紅目。見覚えのある大きな丸い帽子も確かにかぶってるし…。服もやはり画面越しにだが見覚えがあるものだ。うん、この無駄にでかくした胸部も……(汗)

 そして、さっきからなんでか耳もとでふぁっさふぁっさしてるなぁっと思ってたんだが、本来人間の耳がある場所に垂れた犬耳…狐耳? みたいな獣耳がついている。これはKoujuがゲーム内でビースト種という種族をベースに作られたからだ。

 

 『Kouju』は、携帯ゲーム機PSPにて発売された、ファンタシースターポータブル2(PSPo2)というSFファンタジーのアクションゲーム内で作った自キャラだ。

PSPo2は自分でキャラクターを作ることができ、そのキャラと物語のヒロインであるエミリアと共に世界を襲う陰謀に巻き込まれていく話なんだが、これがなかなかにはまるんだ。シナリオモードもあるんだが、ネット経由でのonlineミッションやバトルがなかなかに熱い。かく言う俺もかなりはまってて家に帰ってはやっている。レア武器を出すためにゲーム仲間と何時間も遊んだものだ。

 

 それでまぁ、PSPo2での自キャラ作製においてまず最初に選ぶものが種族だ。ヒューマン(人間)、ビースト(獣人)、ニューマン(エルフっぽい)、キャスト(機械族)、の四種族。俺が選んだのはビーストで耳を垂れた犬耳みたいなのに設定した。

 

 見た目に関してあれなのはまぁ理由がある。無印(PSPo)の時から俺はやり始めたんだが、元々動物好きなのもあって獣人にすると決めた訳だ。しかし

 獣人の男と言うのが個人的にこうしっくりくるものが無かったんだ。毛むくじゃらでむさくて、なんか顔の輪郭と自分のイメージが合わない。それで性別を女にした訳だが、大人の女もなんか微妙で、その結果獣幼女になったんだなこれが。言いわけちゃうよ? ホントですよ? 普通に大人のお姉さんが好きですよ? いやまぁ、幼女がでかい武器振りまわして実は強キャラとかいうのは結構ロマンあるなぁとは思うけどさぁ…。

 

 げふんげふん…。

 

 とはいえ、自分が幼女になりたいとか思ったことなど一度たりともない。なのに幼女なう。俺は思わず地面に手を着いて、うなだれてしまったね。

 

 しばらくorzな姿勢を続けていたら少し落ち着いてきたんで情報を整理することにした。

まず今いるここ。宇宙? でも地面はあるんだよな。鑑置いてあるし。まぁよくわからんので次。

 なんでこんな体になったかだけど、転生or憑依と言えば転生トラックに轢かれるやら、通り魔に襲われるやらと何かがあって死ぬのがテンプレなわけだ。つまりは自分にも何かがあったかもしれない――――

 

 

 

 ―――あれ? なくね?

 

 昨日の一日を振り返ってみる。

 朝起床、日中は大学、終わって夜までバイト、家(両親と妹の4人暮らし)に帰ってきて、何やかんやして、布団に入って、ファンタシースターポータブル2(PSPo2)をして…ってそこからの記憶が無い。いつも通りの寝落ちな一日だよな。うーん…。

 

 Koujuになってることと、最後の記憶がPSPo2やりながら布団の中に居たことってのを考えると原因はPSP…?

 

 

 

 【速報】PSP持って寝たら幼女ったww

 

 

 

 

 ハハッ…。乾いた笑いしか出ねぇよ…。まったく意味が分からないよ。

 

「いやいやいやいやでもホントどうせぇと言うんですか…」

 

 orz

 

 さっきからこの体勢しかしてない。神様ヘルプミー。テンプレ的にもここらで出てきてください、まじで。

 

 

 

「よびましたカ?」

 

 !?!?

 

 声が突然背後から聞こえた。ま、さ、か。呼びかけたのは脳内だけどホントに神様が!? 驚き半分wktk半分で振り向く。

 

 そこに居たのは、肩に掛からない程度の金髪を片方だけ頭の上で小さくくくった髪に赤い瞳、そして赤と黒を基調としたセーラー服に似たものを着た少女。

 

 つまり、エミリア(PSPo2のヒロイン)だった。

 

 

 

「って、ちょっと待て!!?」

 

「???」

 

 ああ、かわいく首を傾げるな。

 

「えっと…誰です? エミリア…?」

 

「いエ、神デす」

 

「紙(ザ・ペーパー)?」

 

「読書狂いデハありませン。神でス」

 

「GOD?」

 

「Yes,I am god!」

 

 片足を後ろに上げながらウィンクと共にグッジョブをしてくれるエミリア(仮)さん。普通にかわいいなおい。というかノリが良い。

 

 あ、そうだ。

 

「次にあんたは私は神だ! という」

 

「私は神ダ! ハッ!?」

 

「ありがとうございます」

 

「イエイエ…」

 

 ふむ、とりあえずわかったのは目の前にいるエミリアがゲームで知ってるエミリアでは決してないということか。まずエミリアは基本的に気配り出来る子じゃない。ネタに乗ってくれるなんて事をしてくれる訳が無いんだ。いや、優しい良い子なんだよ? ディスってる訳じゃないよ? ただちょっと不器用な子と言うか、うん。エミリアはもっと天真爛漫ってキャラで、よくいる天才系のゴーイングマイウェイな子だ。あと働かない。ニート過ぎて親代わりの人にダンジョンみたいなところに無理やり放り込まれるほど働かない。

 

 さ、最後にはデレてくれるけどね(震え声

 

「失礼ナことヲ考エてくレまスネ」

 

「ナチュラルに人の心を読まないでくれませんかねぇ!!?」

 

「ちナみに、コノ姿はあナたの心ノ中かラ適当に嫌悪ヲ抱かない相手ヲ選びマシた」

 

 心を読んだことはスルーですか。あ、ここまでテンプレ…。

 

「まあ確かに好きなキャラではあるけれどもさ…。そのしゃべり方で台無し…」

 

 動きと声質がエミリアである分、余計に違和感が強いのだろう。

 

「おヤ…、う、うウンっ!! これでいい?」

 

「おおぉ…エミリアっぽい」

 

「いやぁ、私も声を変えるの面倒だったので丁度よかったわ。こっちの方が断然やりやすい」

 

「あ、流石にあれが地じゃなかったんすね…」

 

「そんなわけないじゃない。何その痛い人」

 

 痛い人を装ってた人に何バカなこと言ってんのって目で見られた!?

 

「それじゃあ、まず何があなたに起こっているかを言うわね。あ、別に敬語は無理に使わなくてもいいわよ? それと私の事はとりあえずエミリアって呼んでくれると良いわ。当然偽名だけど」

 

「え、あ、はい、うん…」

 

「ぎこちないけどまぁ良いわ。じゃ、今から説明するから心して聞くように」

 

 何か、いきなりエミリア(神)が話し始めた。

 ここまでだけでも向こうのペースに巻き込まれてるんだ。これ以上醜態をさらすのも恥ずかしいし神妙に聞くことにする。もう遅いとか言っちゃだめです。

 そうして自らに言い訳してる間にも、背景にゴゴゴゴゴ…と文字が浮かぶかの如く空気が重くなる。なんだこのプレッシャーは!?

 

 そして彼女の口はゆっくりと開かれていき―――。

 

 

「――あんたは死んだわ」

 

「な、なんだってー!!?」

 

 驚愕の事実を突きつけられてしまった…。神は死んだ。いや死んだのは俺らしいけど。

 

「なんで!? 死因は!!?」

 

「え、あ~うん、やっちゃったZE☆」

 

「は?」

 

 まさか、よくある書類ミスとかそんなしょうもないことってオチじゃ…。HAHAHA,まさかそんなことあるわけないよね? ……ね?

 

「えっとこういうのって確かテンプレって言うと思うんだけど、ちょっとした書類ミスで本来死ぬはずじゃなかったのがめでたくお亡くなりに……」

 

「な、なんだってー!!?」

 

 テンプレ乙…。

 

「さっきからそればっかりね。実は結構余裕あるでしょ」

 

「あるわけないっての! じゃあつまり何か!? 俺はあんたらに殺されたと!?」

 

「そうなっちゃう…ね?」

 

「なにゆえに疑問系!? あと可愛いから首かしげないでくださいますか!? それで結局死因は!?」

 

「感電死。PSPからの漏電で……」

 

「PSP!? 死因PSP!? あれのバッテリーって確か数ボルトしかなかったような気がするんだけど!?」

 

「なんていうか…最近の冥界や天国での魂管理でもIT化が進んでて…、それでもって基本的なシステムの情報処理は自動設定なんだけど、その設定自体を管理者になった神がミスっちゃった」

 

「その自動設定とやらで末代までの恥ですよ!!?」

 

 っていうかIT革命があったのか!!?

 

「あはははっ、やっちゃった(笑)」

 

「絶望した…ずさんな神社会の情報処理に絶望した…」

 

 また項垂れてしまう。けどその度に、さっきから胸部に付属してる塊二つがゆさって揺れてものすっごい違和感。元の身体じゃなくなった証でもあるし、なんだろう、涙が出ちゃう。女の子になっちゃったもの。

 まぁでも逆にそれらが変に現実感を俺の前に叩きつけてる訳で、面白いことにさっきほど焦ってはいないかな?

 この妙に頭の中がすっきりしてるってのも要因だろうけど。

 

「ねぇ、やっぱり結構余裕あるでしょ? さっきからネタばっかしだし」

 

「いや、まぁ、365度回って落ち着いてきたというか…。なんだかいきなり言われても現実感が無いというか。ついネタを言ってしまう」

 

「ああ、5度分まだ焦ってはいるのね」

 

 けどほんと残念ながら、自身の各所でふぁっさふぁっさしてるモノやぷにぷにしてるモノやぷるぷるモノが現実だと証明してくる。

 

「というかバカテスネタ?」

 

「おっと、ご存知で」

 

「まぁ知り合いに勧められて、ね…」

 

 どんな知り合いなのか気になって仕方が無い件…。サブカルチャーに詳しい神様も居るんだな。漫画の神様? いや、ラノベの神様?

 

「それでまあ、あなたの死は確定しちゃったんで生き返らせるのは無理だからあなたが好きそうなシチュエーションで転生させてあげることになりましたとさ、おしまい」

 

 次回の俺の人生にご期待ください!?

 

「って、おしまいにしないでくださいませんかねぇ!?」

 

「ふふっ、いいツッコミね。神界では居ないから新鮮だわ」

 

「芸人じゃないし普通な掛け合いな気がするんだけど…」

 

「うーん、それがそうでもないんだよね。基本的に神ってのは世界を管理するシステムでしかないから、感情を持ってるのは少ないんだ。どこまでも合理性を求めるから、感情なんて仕事するのには不必要ってね」

 

「あれ、でも間違って死んだ人間をわざわざ転生させるって部分に合理性が欠片も見当たらないんですが…」

 

「いやー、そもそもなんだけど、人の一人や千人が間違って死んだところで、世界は揺らぐほど軟じゃないのよ」

 

 単位が跳んだ件について。地球で言えば約七十億とか居るんだから端数ってことなのかね?

 

「けど、時代はリサイクルなわけなのよ。それでどっかの邪神が始めた人を転生させるって方法を違う形で利用していこうかと。あ、ちなみに邪神ってのはさっき言った合理性を無くして感情を持った神のことね。子供みたいに言うこと聞かないやつら全般のこと」

 

 軽く語られてるが、流しちゃいけないことをバンバン続けて言われて頭が燃え尽きるほどヒートしちゃってるので認識が追いつきません。

 しかし目の前のエミリア(神)様は話を続けていく。なんとかそれを全て聞いて頭の中で整理したのがこれだ。

 

 神様に力を与えられた転生者というのは、その神の眷属扱いになるそうだ。そして神様は基本的に担当する世界の数に比例して力が強くなる。更にその世界の中で有名であればあるほど力は増す。眷属が有名となってもそれは同じで、良くも悪くも眷属の名が広がれば神様への見返りも増えるのだそうだ。転生者って基本やらかすから丁度いいのだとか。

 そして最終的にその世界に神様の力が満ちれば目出度くその神様の支配地域になると。

 

「おお…、そんなカラクリが…」

 

「この事業を始めてからはがっぽがっぽと信仰が集まって良い感じなのよ。ロキっちとにゃるちゃんもたまにはいいことを思いつくわよねー」

 

「お、おう…」

 

 あれ、でもそうなると俺もそのパターン?

 

「こんぐらっちゅれいしょーん! 細かい部分は違うけどそういうことね」

 

「あー、つまりは、楔として俺は違う世界に送られるわけだ。でも細かい部分が違うというのは?」

 

「よくある転生ものだと願いを何個か叶えて転生とかでしょ?」

 

「まぁそうっすね」

 

「けど今回は眷属じゃなくて“大元”が欲しかったの。だからこちらで身体を用意しました!」

 

「待って! ねぇ待ってくださいませんかねぇ! 何で男じゃ駄目だったの!?」

 

「え」

 

「え」

 

 

 

「まぁさておき」

 

「置かないで下さいませんかねぇ!?」

 

「しょうがないでしょ。用意したの私じゃないんだから。もう決定事項らしいわ。ご愁傷さま」

 

「ぐぬぬ…」

 

「ちなみに、あんたの職業はこの度めでたく神みならい(笑)になりました」

 

「だから過程が飛んでるよね!? というかかっこわらいとか何で態々声に出してまで言っちゃった!?」

 

「かっこわらいはさておき、神見習いってのはほんとだよ。なにせあんたにはこれから色々と役立ってもらわないといけないからね」

 

「色々と…?」

 

「さっきも言ったように色々な世界で今から与える力をぶっ放してもらわないといけない。その上で眷属を作る側になって貰わないといけないのよ。最近人手不足で…。ちょっと若い子粛清しすぎて大変なのよね…。まぁそんなわけで人間ではない者になってもらったわけ。種族ビースト、職業神見習いみたいな?」

 

 えー…、幼女どころか神様見習いって、えー…。

 

「簡単に死んでもらったら困るし、何よりもその身体は―――」

 

「身体は?」

 

「いや、これはこっちの事情だから関係ないわね。ともかくチートで暴れて欲しいわけ」

 

「な、なるほど?」

 

「とりあえず納得はできなくても意味は理解した?」

 

「まぁ一応…」

 

「じゃあお待ちかねのチート内容に行くわよ」

 

 そう言いながら、エミリアはパチンと指を鳴らした。すると俺の目の前に半透明のスクリーンみたいなのが出現する。空中に浮かんでいるそれには幾つかの箇条書きがされてあった。

 

「とりあえずそこに書かれてるのがあなたに与えるチートよ。身体の成長限界のMAXでもちろんLV200状態のステータス。道具の所持限界解除、全武器所持でもちろんSランク化済み…、面倒だから強化具合は任意にしておくわ。それから全フォトンアーツを完全習得、アイテムはすべて保持で使っても補充される。あ、ムーンアトマイザー(自分以外対象の復活アイテム)はさすがに無しね。あとはアビリティか…これは命大事にって感じのを詰め合わせておくわ。防具は…面倒だから一番強い奴に全属性付けといたげるわ」

 

 スケープドール(持っていたら自動復活する使い捨てアイテム)まであるのか。おいおい、どんだけチートなんだよ。

 

「―――ここまでがPSPo2からの分ね。」

 

「え?まだあるの?」

 

 ここまでだけでもラスボスを片手間で殺せるくらいにチートなのにまだあると?

 

 あ、ちなみにラスボスはLVが100もあればいけたりする。

 なにせBOSSって基本一匹だからパターンさえ読めば何とでもできる。逆に雑魚はどれだけ自キャラを育ててもブースト(強化)状態のやつとか群れで来ると速攻で死んでしまうマゾ仕様だった。 

 

「なんとその身体は、基本的な技能もチートだし、不老不死、様々な技能を覚えるための制限とかが無い上にラーニング機能を備えてるわ」

 

「ラーニング機能って技を食らったりしたらなぜかその技を理解して自分も使えるようになるっていう…」

 

「それそれ」

 

 チートここに極まれり!! 

 

「それで最後に…」

 

「まだあるのかよ!?」

 

「ふっふっふ、聞いて驚きなさい。神様見習いの特典として、『幻想を現実に変える程度の能力』をプレゼント!!!」

 

「程度って東方かよ!!っじゃなくて、『幻想を現実に変える程度の能力』って何さ?」

 

「簡単に言えば、心で思った事を実際に起こしたり、具現化する能力」

 

「ひ、卑怯くせぇ……」

 

「詳しく説明すると、あなたたち人類が全知全能の神様って言うのはこの能力を持ってるからなわけ。けどこの能力にも強弱があるし、心理状態に左右されたりっていう欠点もあるわ。そして使えば使うほど強くなる。その力の強さで神の位が決まるの」

 

「じゃあ、俺の方の能力も最初はザコみたいなものだけど、使い慣れていくとチートに磨きがかかるとか?」

 

「そうだと良いわね」

 

 目を反らしながら言われた!? さっきから端々に不安要素が見え隠れして居る件について!!

 

「想像しちゃったものが具現化されちゃうわけだから、向き不向きはあるけど使いようかな。頑張って!」

 

「ねぇこれホントにチート? 『チートだといつから錯覚していた…?』的な展開ないですよね? ね?」

 

「……」

 

「……」

 

「とにかく異世界で頑張って!! 終わったらご褒美もあるし!!」

 

 誤魔化しやがった!! 明らかに誤魔化しやがった!!!!!

 けどまぁ、異世界で俺が力をぶっぱするのが目的ならしょぼい能力って訳は無いか。…そう思っとこう。

 

 

「と、とにかく次の世界で頑張ればいい訳だな」

 

「あ、ちなみに一つの世界じゃないわよ?」

 

「はい? ってことはつまり多次元世界?」

 

「そうよ。そしていろんな世界を回り神様としての力を蓄えて来てね?」

 

「若い子が足りないとか言ってなかったっけ? そんなほいほいと世界を渡る状況になるの?」

 

 IT関係に強い人が必要だからこんなことをしたとかいう話と矛盾するよな。

 

「さあ? 上の人の考えることなんて分かんないし」

 

「あんた下の人!?」

 

「部長」

 

 うわ、ごっさ中間管理職。色々と苦労してそうだ(偏見

 

「まあ、わかった。とりあえずやらなきゃ始まらないしな」

 

「その意気その意気っ」

 

 そう言い、うれしそうにしながらポケットから何かを取り出す。

 

「携帯?」

 

「ふっふっふ、それはただの携帯とは比べ物にならない位高機能なんだから。所持アイテムの取り出しもそれからできるよ。私のメールアドレスも入ってるから緊急時はメールしてきてね。あ、あと訪れた世界の情報とかをその世界経由である程度引き出せるようになってるからやってみてね」

 

「それってアカシックレコー「それじゃ、まずはFateの世界ね! 行ってらっしゃい!」ちょ、ま!?」

 

 足元に魔法陣的なものが現れる。続けての浮遊感。

 

 そして意識が遠のいていく。

 

 

 

 

 

 え、ってか、まじでFateの世界?

 

 救いは無いんですか!?

 




いかがでしょうか?

何番煎じだよってレベルの回だと思いますし食傷気味かもしれませんが、どこかでクスリとして頂くかツッコんで頂けていれば私の勝ちです。

こう、『笑ってはいけないなになに』みたいな感じで。


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