テンプレ…まじで?(リメイクしてみた) ※現在このすば!編    作:onekou

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どうもonekouでございます。
手直ししていたらこんな時間に。

一先ず、どうぞ!


『stage20:俺は悪くねぇ!!』

 

 

 

「君に一つ依頼がある」

 

「俺に…ですか?」

 

 アルヌス駐屯地内における執務室、その部屋の主である狭間は目の前に居る少女へと重たくなっている口を開いた。

 その言われた少女、コウジュはその依頼について首を捻る。

 名目上、コウジュは特地対策特別顧問ではあるが、それは名ばかりのもので何かしなければならないというものではない。

 実際にその役職を与えられてから今日までに何か仕事を申し付けられたことは無かった。

 それが今になって仕事とは何だろうか。そうコウジュは疑問に思うも、聞かなければ始まらないかと思い直し、狭間へと目を向け直した。

 

「先に伝えておくが、これを受けるか受けないかは君の自由だ」

 

 その言い方にコウジュは嫌な予感を覚える。

 古今東西遥か昔から、こういう前置きがある時は厄介事だと相場が決まっている。

 そして断っても良いよと言いつつ断れないのもまたよくある話だ。

 

「なんだか厄介事の臭いですね。俺だけ呼んだのもその関係ですか?」

 

「そういうことだ。私個人としては受けてくれた方がありがたくはあるがね」

 

 そう言いながら狭間は苦笑した。

 そんな狭間を見てコウジュは少し考える。

 厄介事というだけで嫌厭したが、狭間の言い方的にはその厄介事を解決することで恩が売れそうではある。それでなくても基地内をある程度自由に歩けるようにしてくれたりと便宜を図ってくれている。他にも多くのことを狭間はしてくれていた。

 それらの恩に報いるためにも内容次第では受ける方向で行くか、そうコウジュは考え直す。

 

 コウジュが考え終わるのを待っていたのか、コウジュが目線を戻すと狭間が続ける。

 

「さて、本題に入ろうか」

 

 その言葉に、コウジュは思わずゴクリと生唾を飲み込む。

 

「今回お願いしたいのは、ヤオ・ハー・デュッシという女性からの依頼が大元だ」

 

「ヤオ・ハー……名前的に特地の人だとは思うのですが誰ですか?」

 

「君も目にしたことはあると思う。ダークエルフの女性だよ。最近は食堂の方に入り浸っていると聞くが……」

 

 名前からは思い浮かばなかったが、そこまで言われてコウジュは思い出した。

 

「ああ! あのボンテージの!!」

 

 コウジュがアルバイトをしている食堂だけでなく、PXなどの方にも来ては誰かを探している様子のダークエルフの女性。当然コウジュは何度も見かけている。話をしたこともある。

 そんな彼女の名を、コウジュは今更ながら知った。

 というよりも、あの姿で目立たない方がおかしいというものだろう。

 褐色の肌にエルフのように長い耳、それでいてプロポーションは抜群で胸部装甲も立派である。そこへボンテージに似た肌が大いに露出した服装と来れば目立たない方がおかしいだろう。

 

「恐らくその女性だろう。彼女はとある人物と緑の人とやらを求めてこの地に来たらしいのだがその辺りに関しては知っているだろうか?」

 

「一応。探しているのは俺で、緑の人達ってのは自衛隊ですよね」

 

「どうやらそうらしい。そしてその目的が―――」

 

「炎龍退治ですよね。それも二体」

 

「うむ」

 

 コウジュの言葉に、重々しく頷く狭間。

 どうやら厄介事の正体は炎龍退治のようだ。

 それに気付いたコウジュは途端に顔を顰めた。

 半分はコウジュの所為とはいえ炎龍には一度殺されているし、眼の前でコダの人々を襲われた身としてはどうにも炎龍に苦手意識が芽生えていた。

 炎龍に対して苦手意識だけで済んでいる時点であれだが、ともかく、ファンタジーの代名詞だ何だと無邪気にその存在を喜べないコウジュであった。

 だから考える。

 倒すだけで良いのならそれほど苦ではない。

 2体という事だが、その分小さくなり脅威度も下がっているとのこと。それならば今のコウジュであれば何の問題も無い。更に言えば守りながら戦う必要もないと来れば暴れ放題ではある。

 しかし、コウジュには気になることがあった。

 

「ちなみにその間先輩は?」

 

「待機にしておこう。君のような存在が来ない限りこの基地は安全だ」

 

「それはありがたいです」

 

 一番の懸念事項であった先輩(マスター)の安全。それが簡単に保証されてしまっては断る理由は無い。

 ただ、もう一つコウジュが気になったことがある。

 それは狭間が“受けてくれた方がありがたい”といった理由だ。

 基地の近くどころか未だ自衛隊が至っていない地にて起こっている今回の炎龍騒動、それがどうして狭間が助かる理由に繋がるのかがコウジュには理解できなかった。

 

「ではもう一つ。遠回しに聞くのは苦手なのでそのまま聞きますが、どうしてその依頼が狭間さん経由で?」

 

 単刀直入に聞くコウジュに、狭間はどう答えたものかと逡巡する。

 狭間がチラリとコウジュの方を見れば彼女は首を傾げる。その姿は純真無垢な少女そのものだ。

 聞けば既に40歳を超えているとのことだが、そういう種族なのか何なのか、到底そうは見えない。

 だからこそ、狭間は言い淀む。

 かと言って言わなければ話が前へと進まないのも確かだ。

 

 狭間は決心をして重い口を開いた。

 

「簡潔に言えば政治的理由という事になる」

 

「政治的?」

 

「そうだ。現在我々は恥ずかしいことに各国の要求を跳ね除けることが出来ていない」

 

「あー…、旅館の事とか?」

 

「その件に関しては向こうが焦ってという部分もあるのだが、そう捉えてもらって構わない。問題はその後の銀座で彼らが後に引けなくなったことなのだよ」

 

 銀座からコウジュたちが特地へと戻る際、コウジュは炎龍と大狐(ヤオロズ)の姿となって献花を行う場所まで赴いた。

 その結果銀座は混乱し、すぐさま変身を解いたコウジュだったが今度はあまりにもあまりな展開に皆が凍ったように動けなくなった。

 まぁ普通に考えれば突然ゴジラみたいな大きいのが2体も出てきて次の瞬間には美女と美幼女になっていれば誰もが固まるのは当然であろう。

 ただ、その所為で各国の工作員たちも全く動けなかった。

 工作員たちの中には騒ぎを起こしてその隙に薬物などを使って人質にし、そのまま連れ去ろうとする強行派も居たが、ビルほどもある怪物をどうにか出来る薬なぞ持っている訳も無かった。

 その為、各国は次の手段として政治的にコウジュを自国へ導こうとし始めたのだ。

 

 その辺りの事をコウジュへと狭間は告げた。

 コウジュはその狭間からの話を聞くたびにうへぇと言わんばかりに顔を顰めていく。

 

「君自身がどう思っているかは今は置いておこう。そして君にとっては嫌な言い回しになるがその上で告げる。君は今各国にこの国における小回りの利く戦力だと捉えられている」

 

「それは、まぁ、仕方ないです」

 

 不承不承ながらそれに関して理解を示すコウジュ。

 実際コウジュ自身もやり過ぎた感は感じていた。

 しかしその場のテンションでついやってしまったものは仕方がないと割り切っていたのだが、そのツケがどうやら今回ってきた形の様だ。

 

「実際問題として、空飛ぶ戦車と言われた炎龍にすらなれる……のは知られてないですけど、炎龍を使役しているというだけで過剰戦力でしょうしね。それを倒せるっていう俺は他国からすれば目の上のたん瘤ってところでしょうか」

 

「そう言ってもらえて助かるよ」

 

 コウジュが顰め面のまま言うものだから狭間は苦笑いしてしまう。

 

 狭間からしてみれば、その炎龍だけでなく銀座事件の事や門を越えてすぐにあった戦いでの“小さな獣”が成した惨状、空間を移動できる不思議な扉や目の前に居ても気付くことすらできない隠密性、どれをとっても使い方次第で大きな被害が出る。むしろ炎龍の方が的がでかい分どうとでもなると狭間は考えていた。

 現状は目の前の少女がその全てを内包している訳だが、それがもし各国に渡ったとなればどうなるかなど考えたくも無い。

 しかし当然ながら各国は彼女を欲している。

 特地と違い、コウジュはその全てを内包したまま移動できるのだ。

 特地にある資源等も他国は欲しているが、すぐ近くにあるご馳走を無視して手を伸ばす物ではないとどの国も考えている。

 その結果が今回のお願いに繋がる訳だ。

 

「今回の炎龍討伐、その際には君は独断で行くという形にしてほしい」

 

「それはまた何でですか?」

 

「簡単な話だよ。特地は動かせないが、君は動ける。日本はこれまで特地は動かせない上に領土内にあると各国を突っぱねてきた。しかし君の場合は何処にでも行けてしまう。だから他国から国賓としてお迎えしたいそうだ」

 

「マジですか……」

 

「すまないがマジだ」

 

 途端に苦虫をつぶしたような表情になるコウジュ。

 もう国ごと無くなればいいのに、と呟く。

 出来そうだからやめてほしい、とそのコウジュの呟きが聞こえた狭間は思ったが、実際は国どころか星を破壊するモノも持っているので知らぬが仏というものだろう。

 

「勿論、我が国にとっても君は国賓だ。その要求に拒否もしている。しかし如何せん我が国はそれら全てを突っぱねるほどの力がある訳ではない。更に言えば、銀座でのこともあるからどの国も最上級の御持て成しだとか色々とツアープランまで立ててくれている。表面上とはいえそこまで条件を出しているのに突っぱねるのは痛くない腹を探られかねないのだよ」

 

「なるほど、そこで俺に一芝居打てと?」

 

「そうなる。君が我々のお願い(・・・)を聞かず、特地の問題を片づけに行ったとなれば我々は君に対してお願いをしても意味がないという事になる。それでも言ってくるような国には炎龍をどうにかしろとでも言うべきかもしれないな」

 

「ちなみにその炎龍はどこ(・・)の炎龍ですかね?」

 

「ふむ、それは私にはわからないな」

 

 ニヤリと二人して笑う。

 お主も悪よのういえいえ御代官様こそ、そんな光景をもしもこの場を見た者が居れば思い浮かべたかもしれない。

 

 暫く二人して笑い、そこであることを思い出した狭間はそういえばと切り出した。

 

「そういえば君は既にヤオ君の目的を聞いていたようだが、よくすぐに向かわずに居てくれたものだ。まあ、そうなればそうなったで理由を後付けすることも出来たが―――」

 

 そこで狭間は異常に気付いた。何故か目の前の少女の顔が真っ赤になっているのだ。

 よくある例えでリンゴの様にだとか言うが、まさにそれだ。

 先程まで見た目にそぐわぬ表情をしていたのに今や羞恥に顔を染める幼子の様だ。

 いかつい壮年の男性と羞恥で顔を赤く染める幼女が居る空間がいつの間にか犯罪臭のする空間に成り代わっていた。

 例え何年も人の荒波の中を泳いできた狭間であってもこの現状は想定外で言葉が続いて出なかった。

 

「――どうしたのかね?」

 

 暫くの間を置き、何とかそう口にした狭間。

 もしもこの瞬間を部下の誰かが見たのならば、いつになく慌てた様子が見て取れる(それでも表面上は微々たるものだが)狭間に驚くか、狭間の前で恥かし気に少女が頬を染めていることに犯罪臭を嗅ぎ取るか、どちらにしろ不名誉なものであるのは変わりあるまい。

 

 しかしその均衡を破ったのは、その状況を作り出した張本人であるコウジュであった。

 

「いや、ごめんなさい。ちょっと思い出してしまったことがあってですね……」

 

 そう言いながらもコウジュの頬は少しマシにはなったが未だに真っ赤だ。

 それに気づいたのか、コウジュは顔を隠すように被っていた帽子をずり下げる。

 そして帽子で隠しきれていない口を開き続けた。

 

「前に彼女が食堂に来た時に依頼の内容を聞いたんですよ。その時には気になることもあったしすぐに名乗り出なかったんですけど、正体を隠して事情だけでも聞こうとその後に聞きに行こうとしたんです。だけど、その時にですね、えっと……」

 

 もごもごと、言い淀むコウジュ。

 しかし少しの間を置いて決心がついたのか口にした。

 

「彼女を見かけたので声を掛けようと近づいたんですが、それより前に男の人が声を掛けてですね、二人して路地裏の方へと入っていったんですよ。何をするんだろうと、ちょっとした興味本意で見に行くとですね、えっと、男の人がズボンを脱いで、ですね……」

 

 言いながらどんどんと再び赤みが増していくコウジュ。

 隙間から見える口元や首を見るだけでも真っ赤なのが分かる。

 しかしそのコウジュとは違い、狭間は頭を抱えたい気持ちでいっぱいであった。

 彼は事の真相を知っている。

 だから頭を抱えたくなったのだ。

 

「いや別に最後まで俺は見て無いですよ? 男の人がズボンを脱いでいるのを見た瞬間いままでにない位に力を駆使して逃げましたから。ただ、そんな感じのが何回か続いてですね。見るたびにダークエルフさんは嫌がってる様子もないし、怯えて声を出せないという訳でも無かったし。見かけた時は声を掛けようとしたんですが、その度に男の人と路地裏の方に入って行って……」

 

「ああすまないもう分かったよ。もう十分だ」

 

「はい……」

 

 はぁ、と狭間は深い溜息をついた。

 そして狭間は思う、あのダークエルフの女性はなんて運が無いのだろう、と。

 どうやら狭間が思っていた通り、コウジュはその御人好しさを発揮してヤオに声を掛けに行っていたようだ。だがその尽くがタイミング悪く失敗に終わっている。

 もしそれのうちどれかが成功していたのなら今頃炎龍2匹の首はそこらに転がっていたかもしれない。

 だが、そうならなかった。

 故に狭間は彼女が運が無い、と嘆息した。

 というのも、もしもコウジュが見かけたものが本当に情事に耽ろうとしていた所なら自業自得だと切り捨てるのだが、実際はそうではないのだ。

 ヤオというダークエルフの女性は助けを求めにこの地へと来た。しかし噂を頼りにアルヌスへと訪れた彼女には誰がその噂の人物かが分からない。そんな彼女を陥れようと声を掛けた者達が居た。それがコウジュの話に出てきた男達だ。

 ヤオは見た目で言えば一級品で男好きのする身体と言えよう。ちょっかいを掛けようとする者は多く居た。

 そして実際に声を掛けた輩も居り、その瞬間をコウジュは見てしまったのだ。

 何故これらが露見したかというと、ヤオはその輩を皆返り討ちにし、その内の一人が腹を立てて警備に財布を強奪されたと密告したのだ。

 実際にヤオは返り討ちにした男が命欲しさに財布を置いていったため証拠を持っていることになる。

 その為、彼女は一度アルヌスの警備に捕まっているのだ。

 最終的には通訳として訪れたレレイや嘘の密告をしたものを捕まえたロゥリィたちの御陰で疑いは晴れたが、その裏で自分が追い求めた人との邂逅が無くなっていたと知ればどんな顔をするだろうか。正直に言って考えたくはない狭間であった。

 ヤオ自身に言わせてみれば、礼を失しなければ肌を重ねるのも吝かではないのだが、そんな場合では無いのと、紳士然としたものが居なかった為に全員が返り討ちとなったのであった。

 

 狭間は一先ず、情事を見てしまったと恥ずかしがっている様子の幼女へと誤解を解くために説明をした。そうすれば現状も変わるだろうと狭間は思ったのだ。

 しかし、その説明を聞く途中で帽子を上げて狭間の方へと目向けたが、暫くして幼女は再び違う意味で顔を赤くし始めた。

 今度は自分が勘違いしていたことに顔を赤くしていた。

 それはもう真っ赤で、更に言えば涙目にもなっていた。

 先程より酷くなっただけである。

 ただ、彼女が勘違いしたのも仕方ないのだ。

 生前も今も無使用のままである彼女は情事に関しての知識に乏しい。

 現代では様々な情報媒体からそれらの知識も得られるが、知っているのと識っているのでは意味が違う。

 だから、男がダークエルフの女性を前にズボンを脱ぐ瞬間を見て脱兎のごとくにげてしまうのも仕方ないのだ。次の瞬間ダークエルフの女性が男を剣で返り討ちにしており、その瞬間を見ることが叶わなかったのも仕方ないのだ。

 

「は、はは、何だそういう事だったんですか……」

 

「う、うむ」

 

 

 

 

 

 

「お外走ってくるううううううううううううううううううううううううう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 やぁやぁ、最近テイマーだとかサモナーだとか噂されているけど本当はバーサーカーのコウジュですよ。

 でももうすぐライダーやります。

 本日は晴天、絶好の飛行日和である。

 

 

 狭間さんとの話があった日から数日、俺はアルヌスにおける飛行場へと来ていた。

 そしてすぐ傍にはF-4EJとかいう戦闘機が2機、待機している。

 というのも、今から炎龍討伐に向かうからだ。

 狭間さんと話した作戦を今から決行するのである。

 

 それにしてもこの前は何ともひどい目に遭った。

 まぁ俺の勘違いがわるいのだが、男女が路地裏に入っていって男がボロンとナニを出してたら勘違いするだろ普通。する……よな?

 でもまぁそれが勘違いだったわけで、俺は要らぬ恥をかいた。

 思わず狭間さんの元を飛び出してしまったが、顔を真っ赤にしたまま幼女が飛び出した所為で暫く狭間さんに変な噂が立っちまったことには申し訳ないと思っている。

 

 さておき、だ。

 今から作戦を開始する訳だが、内容はこうだ。

 

 まず、恋ドラ人形を炎龍化させて俺が乗る。ヤオさんも乗せる。

 そして基地を飛び立ち、現地まで一直線。

 そんな俺達を戦闘機二機で追いかける。俺達を連れ戻すためという名目だ。

 だがそのまま俺が炎龍2匹を相手取り、派手に闘う。

 その様子を、戦闘機から偶々中に置いてあったカメラで撮影して、資料として提出。

 数日すれば各国にそれが何故か流れて、日本のいう事を聞いている訳ではない。自衛隊が越えられない国境すらも人助けの為にひとっ飛びで行ってしまう。

 

 ―――といった感じだ。

 その際に気を付けなければならないのが、俺自身の力はあまり派手に使わないこと。

 炎龍に関しては特地内で既に情報が出ており、それに関しては炎龍戦の事やその後の聞き込みで得た物が世界に渡っている。

 だから炎龍の力を使って幾ら派手に闘おうが痛くも痒くもない。

 なのでこれ以上各国に要らぬ情報は与えないようにしながらも迫力のある映像を取る必要がある。

 そうすれば直接的、間接的に俺を引き抜こうとするのが減るだろうとのことだ。

 戦闘機に関しても、炎龍を倒すほどの戦力を越境させる訳にはいかないだけで、人の目の届かない空をたった2機が飛んでいても問題にはならないとのことだ。

 

 そんなわけで、俺は今から空の旅へと洒落込むわけだ。

 

「準備は出来たぜ嬢ちゃん」

 

「だから、嬢ちゃん禁止ですって! ほぼ同い年ですからね!」

 

「そんなこと言われてもなぁ……。こんなタッパじゃ説得力ないぜ?」

 

「ってこら、撫でないで下さいって! 手袋痛いし!?」

 

「ははは、悪い悪い」

 

 飛んでいかない様に帽子を脱いでいるせいで髪をぐしゃぐしゃにされてしまった。 

 手櫛で整えながら犯人を見れば、後ろ手に手を振りながら搭乗するところだった。

 犯人の名は神子田2等空佐。

 他にも久里浜二等空佐とかも居て、航空自衛隊からの出向組らしい。

 何でも、操縦経験1000時間を超える超ベテランだったりと色々凄い人達らしいのだが、普通にしていればただの熱い人だ。

 因みに絶賛彼女募集中らしい。

 そんな二人が今回俺に着いてきてくれる。

 

「こ、コウジュ殿! 此の身はどうすればっ!?」

 

「えっと、うん、寒いと思うからもう少し着れば?」

 

「これでも着ている方なのですが……」

 

「お、おう」

 

 続いて声を掛けてきたのは件のヤオ・ハー・デュッシさんだ。

 本人よりヤオで構わないと言われており、ついでに言えば敬語じゃなくても良いと言われているのだが、何とも慣れない。

 本人曰く助けてくれる御身にその様な話し方をさせる訳には云々かんぬんと言われたが覚えてない。

 

「さて、そいじゃあ行きますかね」

 

 俺は前もって龍化させておいた恋ドラ人形へと乗り込む。

 事前に急ごしらえの鞍なども用意してあり、乗り込めばもうドラゴンライダーだ。騎士じゃないので竜騎士にはなれないのが残念だ。

 続いてヤオさんが恐る恐る俺の後ろの鞍へと座る。

 まぁ炎龍を討伐しに行くために炎龍に乗るのだから気が気じゃないのは仕方ないか。

 

「スカル1から各機へ、今から炎龍討伐に向かいます」

 

『スカル2了解』

 

『スカル3了解』

 

 うむ、無線も良好と。

 決めていた訳でも無いのについノリでマクロスパロをやったんだが、乗ってくれたので尚満足。

 ではでは、空の旅へと向かいましょうか!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ぬお、ヤオさん!? 落ちないから!? 落ちないからそんなとこ掴んじゃダメだって!? ひょえああああああああああああああああああ!!!?

 

 




いかがだったでしょうか?

今回は炎龍討伐への布石回でした。
そして当SSでも運が無いヤオさん。話が早く済んでいれば今頃もう炎龍2匹は居なかったかもしれないのに…。

まぁさておき、次回は炎龍戦第2回となります! 一体どんな戦いになるのでしょうか。
ではではまた次回!!


P.S.
ヒント:アニメ刀語第4話。
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