オレサマメシアンマルカジリ   作:森の翁

10 / 10
アンケートの結果、明るめの展開を望む方が多かったのでルートを大幅に修正し、ハッピーエンドを目指す方向に方針が固まりました。
読者の皆様、今後ともよろしくお願いします。


昼下がりの再会

東京某所 AM12:00

 

 1人の着物を着た少年が、受付で呼ばれるのを待っていた。

 

 そこにひとりの男が現れ、少年に声をかける。

 

「丸かじりニキ、少し話があるんだが良いか?」

 

「繋で良いですよ、貴方は義理とはいえ僕の父親ですから」

 

 ここはガイア連合の開発部、少年こと丸かじりニキはオーダーしていた装備が出来上がったと聞き、受け取りに来ていたのだ。

 

 そして、丸かじりニキに話しかけた男こそ、ガイア連合幹部にして丸かじりニキの義父の霊視ニキである。

 

「それで、話というのは?」

 

「実はな、お前復学するつもりはないか?」

 

「あぁ、そういえば僕はまだ中学生でしたね」

 

「それでだ...繋はどうしたい?」

 

 霊視ニキの提案、それは元々通っていた中学校は無理だが、ガイア連合の所有する学校の1つに通わないかというものだった。

 

「近い将来終末が来るのに、学校に通う意味なんてあるのでしょうか」

 

「それはそうかもしれないが、今回の話はザンゴニキの提案でな、お前に普通の子供らしい生活をさせて人間社会に復帰できるようにしたらどうだっていう話らしい」

 

「あの人の提案ですか...どうしましょう、無性にこの話を蹴りたくなってきました」

 

「おいおい、あまりザンゴニキを嫌ってやるな、あいつもお前のことを思って言ってるだけさ」

 

 丸かじりニキはスレで話した時からザンゴニキのことを嫌っている。

 

 曰く、どうしても反りが合わないだそうだ。

 

「だってあの人、僕のことずっと見てるんですよ?気持ち悪いじゃないですか」

 

「まぁそれはそうなんだが」

 

「気持ち悪いとは心外だな、私はお前が悪魔に堕ちぬよう見守っているだけだ」

 

「だからといって、あまり過干渉は良くないと思いますが?」

 

 現れたのは純白の鎧を身に纏った偉丈夫、ザンゴニキである。

 

「私が気持ち悪いかどうかはともかく...学校には行っておけ、お前のようなタイプのデビルシフターは人間社会から隔絶すると再び悪魔化が進行しかねん」

 

「お忘れですか?僕の体からは抑えていてもなお常にマグネタイトが滲み出ています...その状態で学校などに行こうものなら、メシアンや悪魔が大挙して押し寄せますよ」

 

「実際、繋が街を出歩く度にメシアンや悪魔の襲撃を受けているからなぁ、その対策をしないことには危険かもしれねぇな」

 

「ならば私に考えがある...だが、それには霊視ニキとショタオジの承認、そしてなにより丸かじりニキの同意が必要になる」

 

 そう言ってザンゴニキは、本部の中に入っていき、しばらくしてとある人物を連れて戻ってきた。

 

「この状況はどういうことです?」

 

「先日ぶりですね、繋様」

 

 ザンゴニキが連れてきたのは、先日イタコの里で出会った翠であった。

 

「おぉ、来ていたのか翠ちゃん」

 

「霊視ニキ、何故翠さんがここに来ているんですか?」

 

「あぁ、実はなぁ?この前イタコの里に行った時に俺が戻ってくるまで結構長くかかっただろ?あれ翠ちゃんを繋の許嫁としてどうだ?って散々熱心に口説かれたんだよ」

 

「は?」

 

 丸かじりニキが出した冷たい声に、周りの者は一瞬固まったが、このままではまずいと話の流れを変えるために霊視ニキが話を続ける。

 

「丸かじりニキの繋の状態を話したら、長老がそれなら自分のところに強い浄化の力を持った見習いが1人いるから、2人を会わせて見てはどうかって話になったんだよ」

 

「それが翠さんと」

 

「それでだな、この前繋と翠ちゃんが会ってるところを俺と長老、後カス子と一緒に見てたんたが、翠ちゃんと一緒にいる時だけ繋の周りのマグネタイトが消えたんだよ」

 

「その話を聞いた私が詳しく調べたところ、翠嬢には魔を浄化し"散らす"力があることがわかった」

 

 なるほど...つまり。

 

「翠さんが側にいれば、僕の体から滲み出ているマグネタイトを散らせると」

 

「そういうことだ...だが出かけるつど付き添うのではなにかと手間が多い、そこでだ...翠嬢をお前の許嫁にして常に側においておけば良いのでは?という結論になったわけだ」

 

「繋、お前はどうしたい」

 

「貴方たちは、そもそも前提からして間違っています」

 

 丸かじりニキは少し間を開けて、言葉を続ける。

 

「この計画で最も負担がかかるのは翠さんです、ならば同意を得るべき相手は僕ではなく翠さんだと思いますが?」

 

「お前がそこまで考えていたとはな、私も考え方が古かったのかもしれん(まさか、丸かじりニキに諭されるとはな、私も心のどこかで現地民だからと軽んじていたのかもしれん)」

 

 反省するザンゴニキをよそに、丸かじりニキは翠に問いかけた。

 

「翠さん、貴女自身の意思を聞かせてくれませんか?」

 

「私ですか?私は一向に構わないというか、むしろ嬉しいのですが」

 

「...え?」

 

「初めてお会いした時、とても素敵な方だなぁと思いまして、なんと言いましょうか...これが一目惚れというものなのでしょうね」

 

 あまりにも急な告白に、丸かじりニキ含め3人は一瞬頭がフリーズしたが、すぐに持ち直し話に戻った。

 

「翠ちゃんがOKってことは、後は繋のほうが同意すればこの話は成立するが、どうする繋?」

 

「この話の流れで断れると思いますか?最後にもう一度だけ聞きます、翠さん...本当に良いんですね?」

 

「はい、どうか私を貴方のお側にいさせてください」

 

「...同意しましょう」

 

 丸かじりニキ、人生初めての敗北である。

どうも皆さん、再びのアンケートです。今回のアンケートですが、この先の展開に大きく関わるものになります。内容ですが、私としてはこの先かなり暗い展開を想定しており、何人かオリキャラを死亡させる予定があったのですが、作者仲間と相談した結果、まず読者の皆様の意見を聞くべきというアドバイスを受けましたので今回のアンケートを取るに至りました。どうか皆様のご意見をお聞かせください。

  • 暗い展開(オリキャラ死亡あり)
  • 明るめの展開(オリキャラ死亡なし)
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