MCU in DarkMatter   作:爪楊G

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まだロキとかファルコン&ウィンソルとかドラマ系統見れてないから見たいなーと思いつつ投稿。


3話

 

 

 

 空母に着いた垣根は割り当てられた部屋に籠っていた。スターク達は今頃キューブとロキについて話し合っている事だろう。

 

「ったく、何が神だ。拍子抜けだぜ……。ま、あんな奴はどうでもいい」

 

 手に未元物質を生成し、思考する。

 

「俺はあのクソ野郎に、……ミンチされた。間違いなく、俺の身体の大部分が失われた……にも関わらず、俺はこうして五体満足でここにいる」

 

 忌々しい記憶に苛立ちながらも、自身の状況を整理していく。

 

 

 

(そうだ。今、俺の身体の大部分は未元物質で構成されている。未元物質では不可能だった人体の再現。実際、その事実に気づいた今も出来ていない。しかし、確かに身体は未元物質に置き換わっている。あの極限状態で能力が俺の身体を修復したのか?それとも無意識に俺自身がやったのか?)

 

 

 

 首を振って思考を引き戻す。

 

「問題はそこじゃねぇ。重要なのは未元物質で人体の再現が成し得てるっつー事実だ。脳や一部臓器は素の人体のままだが……未元物質で生体組織を再現出来る事実は変わらねぇ」

 

 昂揚を抑えきれずに笑みを浮かべる。

 

「やってやるよ。人体の複製……いや、脳さえ複製出来れば能力は使えるか?そうなれば後はネズミ算式に俺を増やせるかもしれねぇ」

 

 どれだけやられようが、核である自身さえ無事なら蘇り増殖する。未元物質を操る無限にも等しい兵の誕生だ。

 

「とは言えだ。現状、通常の生体組織すら再現出来てないからな。それに俺の未元物質はそれだけじゃねぇ。もっと別の可能性だってある筈だ」

 

 手中の未元物質に意識を集中させる。しばらくそのままの状態でいた垣根だが、未元物質を霧散させた。

 

「やっぱダメだな。ま、気長にやってくか」

 

 立ち上がり自室から出る垣根。キューブの所在についての進捗を聞く為、バナーの下へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 研究室に着いた垣根が見たのは険悪な雰囲気で言い争う面々だった。フューリーを始め、ヘリを操縦していたロマノフと呼ばれていた女やスタークにロジャース。ソーと目的のバナーまで揃っていた。

 

「何やってんのこいつら?」

 

 垣根の声にも反応せずにヒートアップしていく室内。そこで、異質なエネルギー反応を感知した。

 

 

(この反応……精神干渉の類か。第五位みてぇな完全に支配するタイプじゃねぇな。どっちかって言うと心理定規みてぇな思考誘導に近いか。んで、揃いも揃ってこいつらはそれに流されてる……と。面白そうだし放っておくか。客も来たことだし。)

 

 

 バナーが杖を手に取った所で、コンピュータがキューブの反応を探知した。それとほぼ同タイミングで爆発が起きる。

 

 一同が吹き飛ぶ様を見ながら能力で身を守った垣根は、床に空いた穴を飛び降りる。着地した彼が見たのは、苦悶の表情を浮かべ、変異していくバナーだった。女が必死に説得しているようだがその努力も空しくバナーが変身が終える。

 

「ようバナー、それがハルクか。変化前と体積変わり過ぎだぜお前、どうなってんだ?」

 

「ガァァァァァアアアアアアアア!」

 

 学園都市の能力でも見ない類の力を観察しながら、面白そうに言う垣根。そんな彼にハルクが返したのは怒りを含んだ咆哮だった。

 

「ブルースっ……」

 

 瓦礫から抜け出したロマノフが力なく呼び掛けるもハルクは声をあげながら迫ってくる。

 

「ロマノフっつったか?死にたくなきゃ逃げるんだな」

 

 一言だけそう言った垣根は翼を展開してハルクを迎え撃つ。それを気にした様子もなく突っ込んで来たハルクに刺突を浴びせるが、吹っ飛びはしたもののその身体には傷一つ付いていない。

 

「はっ、随分と頑丈だなぁ。あの神擬きの野郎でも多少は傷ついてたんだぜ?」

 

 体勢を立て直そうとしたハルクにもう一度攻撃するが今度は受け止められる。そのまま翼ごと垣根を引き寄せようとしたハルク。掴まれていた部分を霧散させ、再構成した垣根はもう一度ハルクを吹き飛ばした。

 

「ガンマ線浴びただけでこうもなるもんか?……変身のトリガーは心拍数か、それとも怒りの感情って奴か?」

 

 分析する垣根に向けて配管や設備が飛んでくる。それらを翼で叩き落としていく。

 

「この空母落とす気かよお前。いや、今の状態だとそこまでの思考能力もない感じ?……とりあえず場所変えるか」

 

 翼を束ね、設備を引きはがそうとしていたハルクを押し飛ばす。そのまま壁をも破壊して突き進むと格納庫にたどり着いた。

 

「おら、死にたくなきゃさっさと逃げろ」

 

 格納庫にいた船員達に告げる。床に押しつぶしたハルクの身体に翼が絡まっていき、繭のようにその身体を覆った。

 

「無事か!?垣根帝督!」

 

 遅れてやって来たソーを一瞥し、ハルクに視線を戻す。

 

「見て分かんねぇか?こっちよりもお前は弟の子守りでもしに行ったらどうだ?どうせロクな事企んでねぇだろ」

 

 先の自身のように拘束されたハルクを見て、嫌な事を思い出したような表情を浮かべるソーだが、垣根の言葉に納得したのか走り出す。

 

「お前の言う通りだな……。バナーは頼んだぞ!」

 

「さっきから頼まれてやってるだろ。で?お前はどうやったら元に戻んだ?」

 

 完全拘束した状態のハルクに歩み寄る垣根。顔だけ露わになっているハルクは唸り声を発しながら拘束を解こうとしている。

 

「無駄だ無駄。ただの膂力で俺の未元物質をどうにかしようなんざ……」

 

 話す垣根を余所にハルクが今までとは比べ物にならない雄叫びをあげる。すると、未元物質から軋むような音が鳴り始めた。

 

「あ?おいおい冗談だろ?」

 

 言葉とは裏腹に、楽し気な表情を浮かべる垣根。そしてついには未元物質による拘束が引き千切られる。目の前まで近づいていた垣根を殴り飛ばしたハルクが吠えた。壁に叩きつけられた垣根だが防御は間に合った為、ダメージはない。 

 

「まじかよ。Level5くらいの出力あんじゃねぇの?お前の身体強化」

 

 言いながら引きちぎられた未元物質でハルクの腕を取り振り回す。しかし、腕の未元物質も程無く引きはがされてしまう。怒りでコンテナや小型飛行機を殴り飛ばすハルク。

 

「このままだと船を落とされちまうな。……こいつを落とすしかねぇか」

 

 未元物質を展開する。すると空気が膨張し炸裂、ハルクを吹き飛ばした。そのままピンボールのように弾きながら壁際に追い込む。

 

「じゃあな、バナー。スカイダイビングでもして頭冷やすんだな」

 

 壁が不自然に融解していき、それと同時に翼で押し飛ばされたハルクが咆哮をあげながら落下していく様を見送る。

 

「あの頑丈さならこの高度から落ちても問題ねぇだろ」

 

 遠く離れて行くハルクを眺めていると、ロキが拘置されていた筈のシェルターに何故か閉じ込められたソーが、シェルターごと落下していくのを発見する。

 

「何やってんだあいつ?」

 

 ハルクと同じく落下するソーを見てロキが逃げ出したであろう事を察した垣根だが、慌てる事なく歩き出した。

 

「あいつも頑丈さだけはあったし、死にはしねぇだろ」

 

 

 

 

 

 

 襲撃を乗り切った操縦室。襲撃の後処理に逃走したロキの捜索にと奔走しているヒルの下へ垣根がやってくる。

 

「この様子だと。こっちでも祭りがあったらしいな」

 

「祭りって貴方ねぇ……」

 

 笑う垣根に呆れを見せるヒル。

 

「こっちはハルクの相手してやってたんだぜ?それに比べりゃ祭りみてぇなもんだろ」

 

「それについては礼を言うわ。あのままではハルクに船を落とされる所だったから」

 

 席に腰掛け、慌ただしい様子を眺める垣根。治療を受けながら指示を飛ばしていたヒルだが、徐に動揺した様子を見せた。

 

「あ?どうした?」

 

 その様子に声をかける垣根。少しの間反応のなかったヒルだが、何とか持ち直したようで立ち上がる。

 

「コールソンが、殉職したわ。逃げようとしたロキを止めようと……」

 

「なんだ、死んじまったのかよ。あのキャプテンオタク」

 

 一週間程度の付き合いの為、動揺する事なく受け止める垣根。そもそも学園都市にいた頃は暗部という環境に身を置いていたのもあって、周囲の人間の死など日常でさえあった。

 

 平常運転の垣根を余所に暗い空気が室内に漂う。

 

「……バナーもいなくなってキューブの場所も分からずじまいだし、ロキが動くまで待ちだな。何かあったら連絡しろよ」

 

 特に得られた情報もないので場の後にする垣根。通路を歩きながら思考に耽る。

 

 

(まさか未元物質を千切られるとはな、それもただの力任せで……。未元物質自体の強度が足りなかった訳じゃねぇ、問題は粒子間の結合強度だな。単発の攻撃ならいくらでも防げるが、負荷を掛け続けられると持たねぇ。構成を見直すか。あんなのがゴロゴロいるとは思えないが強度が増す分には損はしないだろ)

 

 

 未元物質の構成を見直しながらも思考は止めない。思い起こすのは襲撃前の事。

 

 

(あの時のあいつらの言い争い、精神干渉の発生源はあの杖からだった。正確に言えば、杖に着いてたあの変な石からだな。11次元に干渉出来るキューブに精神干渉の力を持つ石か、面白れぇ。元の世界にはなかった物だな、少なくとも俺は知らねぇ、探せば他にもあんのか?)

 

 特殊な力を持つ物質という観点で言えば未元物質もそれに当てはまる。その法則について垣根自身、全てを把握しているとは言えなかった。

 

「解析さえ出来れば俺の未元物質に応用できるかもしれねぇ。その為には実物がないとな……、結局ロキの野郎が現れない事には話が始まらねぇか」

 

 

 

 しばらくして、とりあえずは及第点と言える構成までまとまった未元物質。一息つこうかと思ったその時、端末から声が響いた。

 

『帝督!聞こえるか?スタークだ、ロキの居場所が分かった。僕のタワー……スタークタワーだ!とりあえず僕は一足先に向かう。出来るだけ急いで来てくれ!』

 

 突然の連絡ではあるが、目的のロキの居場所の情報を聞いて立ち上がる。

 

「丁度良かったぜ。人の端末を当たり前みたいにハッキングしてるのは置いといてだ、てめぇのタワーの場所なんて知らねぇよ」

 

『なんだって?僕の事は知ってたのにスタークタワーは知らないのか?……まぁいい。ジャーヴィスにマップを送らせる、現状飛行手段を持ってるのは僕の他に君しかいないからな。頼んだぞ!』

 

 

 タワーに向かっているであろうスタークとの通話を終えた垣根は甲板まで出ると空母から飛び降りる。ある程度降下した所で翼を展開、スタークタワーのあるマンハッタンの方角へと急加速した。

 

 

 




パワー!(某きんにくん風)

他のヒーローって基本シリーズ進む毎に強くなってるか最低でも据え置きだけど、ハルクだけ段々弱くなっていってない?と。
覚醒後ソーとかと比べても普通に力負けしてる感あるし、やっぱハルクはパワー最強であってほしいよ。

次はいつになるか不明。

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