文明の発展と倫理は両立できるのか?

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未来の停滞はどれほど深刻な出来事なのだろうか。


未来(ピリオド) 〜Lost Dream〜

この世界を観る者へ

 

「この頃の世界は退屈だ。」

 

この世界は日常というものが保たれている平和な所だ。

 

「報道機関では毎日のように事件や災害を取り上げるように、

 私の普遍的な日々は特性を持たない平均的なそれだ。」

 

しかし、保たれている状態は終わりの始まりだった。

 

「この考えを巡らせることすら嫌悪感を持つというのに、

 私の人生に意味を問えない自身を嫌う。こんな私がいるこの世界は大嫌いだ。」

 

ただただ無気力に生きるだけの日々はとても辛かった。

 

「一体いつからこのような考えになったのだろうか。

 夢を否定した世界に絶望した時からだろうか。

 それとも、停滞した今を静観する一般人に呆れた時からだろうか。」

 

そして、支えを失った。

 

「どちらでもないか。夢を否定する世界を否定できない私の無力さ。

 それを嘆いた私の心を融かしてくれた彼を失ったからだ。」

 

彼は何者だったのだろうか。

 

「彼はこの未来を知っていた。

 だから私を支えてくれたのだろう。

 私の記憶に思い出を刻んだのだろう。」

 

私を置いていくなんて、酷い人だな。

 

「それでも、その記憶を刻む者が私以外にいないこの世界では、

 私の悲しみを理解してくれるヒトはいないのだろう。」

 

個人の在り方が消えた世界で、

 

「この世界の死者は、唯の統計に過ぎない。」

 

私だけが在り続けている。

 

「情報として生きていた彼は、果たしてこの世界をどう見ていたのだろうか。」

 

たとえ、偽りだとしても。

 

「……分かってはいるのだ。私たちの意思は存在しないモノだと。

 私を観る貴方も、この世界も、全ては幻に過ぎない。

 本質を見ることを出来るのは、感情を持った特異な思念しかいない。」

 

この思いは本物だ。

 

「しかし、これは間違いだ。夢を否定するから存在に疑問を持つのだ。

 どんなモノにも意思があり、真実を持っている。」

 

これは誰にでも言えていたことだ。

 

「夢を否定したのは科学が発展したからではない。ヒトが強欲だからだ。

 目指すべきモノを全て埋めてしまった私たちに希望はない。

 ただただ壊れゆく世界を見つめることしかできない。

 それを認めるのは、陳腐な法則に生きる妄想の神しかいない。

 私たちは拓き過ぎてしまったのだ。」

 

行き止まりに至る前までは。

 

「これは対比ではない。後悔を見て欲しいだけだ。こんな世界を造って欲しくないだけだ。

 それでも、語り手だけにはなりたくなかった。」

 

君たちはどうだろうか。

 

「君たちには正しく生きさせて欲しい、破滅を・・・・・未来を、止めて欲しい。

 私たちを止めないで、殺さないでほしい。助けて。」

 

無理と分かっていながら縋ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

「ようやく終わったな、ここまで長かった。しかし、なんだか寂しいな。新章を書いてみるか?新しい文明を舞台に。いや、しばらく筆は置こうかな。」




シミュレーション仮説は少し恐ろしい。

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